更新日:2024/05/31
70代からの新NISA|ポートフォリオや注意点を解説
内容をまとめると
- 70代からの新NISAへの投資は遅くはないが、効果的に運用するには、各運用金額ごとのシミュレーションを把握すべき。
- まとまった貯金を資金にしつつ、家族と相談しながら運用できるが、「5年以内に引き出すと目減りする可能性がある」「相続を意識した資産運用が必要」などの注意点は抑えるべき。
- 一方、70代からの新NISAを始めるには「遅すぎないか」といった不安を抱える人も多いので、マネーキャリアのようなプロのファイナンシャルプランナーへ無料で相談できるサービスを使う70代の方も増えている。
目次を使って気になるところから読みましょう!
- 70代からの新NISAをポートフォリオで解説
- 毎月3万円の場合
- 毎月5万円の場合
- 毎月10万円の場合
- 「70代からの新NISA」は遅くない理由とは?
- 70代の新NISA口座数が増加している
- インフレでお金が目減りする可能性がある
- 70代から新NISAを始めるメリット
- 数日で引き出せるので急な医療費にも対応可能
- 豊富な貯蓄で資産運用ができる
- 子どもや孫に相談しながら資産運用ができる
- 【注意!】70代から新NISAを始める際の注意点
- 投資開始から5年以内の引き出しは元本割れしやすい
- 資産分散の方法が適切か見極める
- 相続や生前贈与を意識した資産配分が必要
- 70代の新NISAでよくある質問Q&A
- 70代になってから積立NISAを始めるのは遅すぎますか?
- 70代で新NISAを運用している人はどのくらいいる?
- 70代が抱える新NISAの悩みを簡単に解消できる方法とは
- 新NISAの投資信託を活用した資産形成が無料で簡単にわかる:マネーキャリア
- 【70代からの新NISA】ポートフォリオや注意点の解説まとめ
目次
70代からの新NISAをポートフォリオで解説
新NISAを活用して毎月一定額を年利4%で10年間、積立投資した場合の具体的なシミュレーション結果を紹介します。
- 積立額:3万・5万・10万/月
- 運用年数:10年間
- 年利:4%
毎月3万円の場合
毎月3万円を新NISAに投資する場合、少額ながらも堅実に資産を増やせます。
3万円の金額は多くの家庭で負担になりにくく、家計に与える影響も少ないため、投資を始める第一歩として適しています。毎月3万円を投資することで年間で36万円、10年間で360万円の元本が積み上がります。
年利4%で運用した場合、10年後の運用益は82万円、元本と運用益を合わせた合計資産額は442万円となります。
※参考文献:金融庁
毎月5万円の場合
毎月5万円を新NISAに投資する場合、より積極的な資産形成が可能になります。
5万円の投資額は、家計においても一定の負担となる可能性がありますが、その分リターンも大きく期待できます。 毎月5万円を投資すると年間で60万円、10年間で600万円の元本が積み上がります。
年利4%で運用した場合、10年後の運用益は136万円、元本と運用益を合わせた合計資産額は736万円となります。
※参考文献:金融庁
毎月10万円の場合
「70代からの新NISA」は遅くない理由とは?
結論、70代から新NISAを始めるのは遅くありません。
厚生労働省の発表によると、男性の平均寿命は81歳、女性は87歳と、以前に比べ寿命が延びています。
70歳から新NISAをはじめても、男性なら約11年、女性なら約17年の期間を目安に資産運用が可能です。
ただし、40代、50代に比べて運用できる時間は限られており、どのように投資すべきか専門家に聞くことで早めの判断が可能になります。
マネーキャリアでは、新NISAの実績が豊富なファイナンシャルプランナーに「無料で何度でも」相談できるので、機会損失のない効果的な運用ができます。
ここからは、70代からの新NISAが遅くない理由2選を解説していきます。
▼70代からの新NISAが遅くない理由2選
- 70代の新NISA口座数が増加している
- インフレでお金が目減りする可能性がある
70代の新NISA口座数が増加している
70代からの新NISAが遅くない理由の1つ目として、「70代の新NISA口座数が増加している」ことが挙げられます。
金融庁の調査結果によると、70代で新NISAの口座を開設した人は、2023年9月末時点で約259万人に達し、2023年6月と比べて3ヶ月間で約6万人増えています。
老後資金を増やしたい、子どもや孫にお金を残したい、などさまざまな目的で、70代からでも新NISAを活用する人が増えてきているので、安心して始めることができます。
※参考文献:金融庁「NISA口座の利用状況調査」
70代からの新NISAが遅くないと言える背景として、70代の新NISA口座数が増加していることが挙げられます。
金融庁の調査結果によると、70代で新NISAの口座を開設した人は、2023年9月末時点で約259万人に達し、2023年6月と比べて3ヶ月間で約6万人増えています。
上記のとおり、「老後資金を増やした」「子どもや孫にお金を残したい」などさまざまな目的で、70代からでも新NISAを活用する人が増えてきているのです。また、運用歴によっても、プラスとなる金額に差があるので、早いうちに始めるのがベストといえます。
※参考文献:金融庁「NISA口座の利用状況調査」
インフレでお金が目減りする可能性がある
新NISAを活用することで、インフレでお金が目減りするリスクを回避できます。
日本銀行は、現在の物価高がこのまま続くと、2024年度の日本の物価上昇率は3.4%に達すると発表しました。
例をあげると、もしこのまま物価上昇率が3.4%で10年間続いた場合、現在国内の銀行に預けている預金は約34%目減りしてしまうのです。
また、金融広報中央委員会の調査によると、2023年度の70代の貯蓄額の平均は1905万円なので、10年後の2033年度には実質的に1257万円に目減りし、648万円失うことになります。
2024年度からは公的年金の支給額2.7%引き上げも発表されましたが、物価上昇率3.4%に追いついていないのが現状です。このように、今後も物価上昇が続くと、年金や現金預金の価値が目減りし、生活費が不足するリスクがあります。
したがって、現金を預金するだけでなく、新NISAを活用して資産を運用し、インフレに備えていくのもひとつの手法です。
70代から新NISAを始めるメリット
ここからは、70代から新NISAを始めるメリットについて解説します。70代から新NISAを始める人は以下のメリットを正しく把握しているのです。
- いつでも引き出せて急な医療費にも対応可能
- 豊富な貯蓄で資産運用ができる
- 子どもや孫に相談しながら資産運用ができる
数日で引き出せるので急な医療費にも対応可能
70代から新NISAを始めるメリットの1つ目は「数日で引き出せるので急な医療費にも対応可能」ということです。
70代になると、老化による体の機能の低下が起こり、病気やけがのリスクが高まります。そのため、急に医療費が必要になることも想定されます。
新NISAでは、運用している資金を数日以内に現金化して引き出せるので、急な医療費が必要になった際も対応できます。
また運用資金を現金として引き出しても、運用益に課税されず新NISAで運用できる総額が減ることもないため、安心して引き出せます。
豊富な貯蓄で資産運用ができる
70代の特徴として、多くの人は退職金を受け取り、安定した貯蓄があります。
資産運用では、運用金額が大きいほど運用益が大きくなるので、豊富な貯蓄を運用に回せることは70代で資産運用する大きなメリットです。
加えて、新NISAに同じく非課税で運用できるiDeCoに比べても、年間360万円、総額1,800万円と投資できる金額が大きく、年齢制限もありません。
したがって、貯蓄額の増えている70代が活用できる制度として新NISAは非常におすすめです。
子どもや孫に相談しながら資産運用ができる
70代から新NISAを始めるメリットの3つ目は「子どもや孫に相談しながら資産運用ができる」ということです。
新NISAは、18歳以上の全ての人が対象となる制度です。そのため、家族がいれば子どもや孫に相談しながら、家族といっしょに運用できます。
70代以降の資産運用にはリスク管理が重要ですが、子どもや孫と相談しながら運用することで、万が一の際にも家族がサポートできるようになり、安心して運用可能です。
また、運用計画を家族といっしょに計画すると、子ども孫の住宅購入や教育費など、将来必要となる資金まで包括的に準備してサポートすることも可能です。
以上のように、子どもや孫に相談すれば不安を解消しつつ、家族全体の金融リテラシーを上げられる副次的効果も見込めます。
一方で、家族がはじめから記入リテラシーがある場合は問題ないものの、家族にも相談できない場合はマネーキャリアを使い、無料でプロのファイナンシャルプランナーへ相談できるサービスを使う人も多いです。
【注意!】70代から新NISAを始める際の注意点
ここからは、70代から新NISAを始めるときに意識したい注意点を解説します。効果的に運用できている70代の方は、以下の注意点を運用前に押さえているので、正しくリスク対策もできるのです。
- 投資開始から5年以上で引き出して元本割れリスクを回避
- 資産分散の方法が適切か見極める
- 相続や生前贈与を意識した長期的な資産配分を計画する
投資開始から5年以内の引き出しは元本割れしやすい
投資商品によって、元本割れのリスクの大きさは異なりますが、運用期間が5年以内だと元本割れしやすい点に注意が必要です。
金融庁の調査によると、5年以内に積立てをやめたり売却した場合に元本割れしたりする人が多いことがわかります。一方で、20年間積立投資を続けた場合は元本割れしている人はいません。
しかし、70代では存命中に20年以上の運用が可能か、となる懸念もあります。そのため、運用期間については、5年以上を目安に長期保有を意識することでリスク低下につながります。
※参考文献:金融庁「NISA早わかりガイドブック」
資産分散の方法が適切か見極める
- 分散投資では銘柄選びや管理の時間を確保できるか判断する
- 課税口座と新NISA口座は分散せず、総合的に管理する
- 夫婦間での資産分散は相続税対策としても有効
ただし、分散投資してもリスクがゼロになるわけではない点に注意です。
相続や生前贈与を意識した資産配分が必要
70代で新NISAをはじめる方は、老後資金のためだけでなく、子どもや孫にお金を残したいと考える方も多いです。
ただし、その際注意しなければならない3つのポイントがあります。
- 故人の新NISA口座にある資産を相続人の新NISA口座には移管できない
- NISA口座で保有していた資産は移管時の含み益にも課税される
- 取得価額は相続発生時の価額で決まる
死後相続では、故人名義の新NISA口座にある資産を相続人の新NISA口座へ移管できないうえ、運用益が課税の対象になる場合があります。
配当・売買益が非課税となるのは亡くなった日(相続発生日)までであり、相続発生日以降は、資産が相続人の通常口座(一般・特定)に移管され、相続人が受け取る配当や売買益は課税対象となります。
また、NISA口座は通常の口座とは異なり、保有していた株式等は故人の取得価額を引き継がず、相続時の時価で取得したとみなされます。
そのため、相続や生前贈与を事前に検討し、計画的な資産配分をすることで、将来的に家族にかかる相続税の負担を抑えられます。ただし、効果的な資産配分をするには、初心者には難しく専門的な知識が必要です。
そこで、マネーキャリアのような無料相談サービスを使うと、相続にくわしいファイナンシャルプランナーに無料で相談することも可能です。
70代の新NISAでよくある質問Q&A
ここからは、70代の新NISAでよくある質問Q&Aについて答えていきます。
70代になってから積立NISAを始めるのは遅すぎますか?
70代から積立NISAを始めるのは決して遅くはありません。
平均寿命が伸びているので、70代から積立投資をはじめても資産を増やすことが可能です。
今後さらにインフレが進むリスクを考えると年金と預金だけでは、将来的に不足が生じてしまう可能性もあるので、新NISAを活用して将来に備えていく必要があります。
また必要になったタイミングで現金にして引き出せるので、急にお金が必要になる際にも安心です。さらに、積立を続けることが難しくなった場合は投資の中断も可能です。
自分のためでなく子どもや孫にお金を残す目的でも、新NISAを活用すれば効率的にお金を増やせる可能性があります。
70代で新NISAを運用している人はどのくらいいる?
金融庁のデータから2023年9月末時点で70代の方の新NISA口座が約259万口開設されており、口座数は増加しています。
人生100年時代と言われる中で、高齢者にとっても資産運用の重要性が高まってきています。
新NISAは少額から始められるため、年金を軸とした生活をしている方でも気軽に始められ、非課税の恩恵で効率的に資産を増やしていくことが可能です。
70代から運用をはじめても、老後資金の維持や、生活費の不足を補填でき、老後の暮らしを豊かにできるでしょう。
70代が抱える新NISAの悩みを簡単に解消できる方法とは
新NISAで投資できる銘柄は多岐にわたり、それぞれのリスクとリターンも異なります。
70代から新NISAを始めるときは、自分の資産状況に応じて、リスク管理をしながら運用できる投資商品を選ぶ必要があります。
しかし、数多くある投資銘柄から、相続や生前贈与などの資産計画やライフスタイルを考慮した商品を選択することは難しいのです。また、40代や50代に比べ、投資の運用期間が短いので、できる限り早く判断しなければなりません。
そのため、70代から新NISAを始める際は、専門家へ相談して適切なアドバイスをもらうことが重要です。 そこで、「まずはプロのファイナンシャルプランナーへの相談」から始めましょう。
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【70代からの新NISA】ポートフォリオや注意点の解説まとめ
ここまで、70代向けの新NISAポートフォリオの解説からリスク・注意点までご紹介しました。
70代では多くの家庭で子どもや孫が成長し、ある程度まとまった貯蓄があります。その結果、資産形成に充てる資金を準備しやすく、子どもや孫に相談しながら資産運用できるのが特徴でした。
その一方で、相続や生前贈与を意識した資産配分や資産分散でリスク管理を徹底する必要があるなど、注意点もあります。
各証券会社では70代に適した銘柄が数多く販売されていますが、商品一つひとつを比較しながら、自身にとって最適な銘柄を判断するのは難しく時間がかかります。また、70代からの投資は運用期間も限られているため、判断が遅くなると機会損失の可能性が高くなるのです。
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