新NISAで月1万円の積立は意味ない?10年後・20年後の利益は?

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2024年に新NISAが開始して以来、現在買える銘柄数は2000本を超えています。新NISAは複数の銘柄を自由に組み合わせられるうえに、従来の投資と比べて手数料も少ないため、初心者でも挑戦しやすいです。そこで、実際に新NISAを始める人は増えています。 


しかし、誰でも気軽に挑戦でき、多様な投資プランに対応できる新NISAだからこそ、月1万円といった小額投資でも運用成果はあるのか判断できずに、第一歩が踏み出せない方も多いのです。 


そこでこの記事では、「新NISAで月1万円の積立は意味ない?その理由と対策」「【利回り別】新NISAで月1万円積立シミュレーション」を中心に解説していきます。


新NISAで月1万円から積立を始めたいが、意味があるのか知りたい

小額投資に興味はあるが、そもそも投資のリスクが怖くて始められない 


と悩む方は本記事を参考にすると、つみたてNISAに関する不安を解消する方法がわかります。


内容をまとめると

  • 新NISAで月1万円の積立が意味ないと言われる理由は、リターンが少ない、元本割れのリスクがある、コスト負けのリスクがあると考える人が多いから
  • 新NISAでは月1万円の積立でも長期投資によって十分リターンを得られ、元本割れリスクも低下する
  • 新NISAでは信託報酬以外のコストが無料に近くコスト負けのリスクが低いが、その分銘柄選びの際に、コストに大差がなく比較するのが難しい。そのため、マネーキャリアのようなプロのFPに銘柄選びについて無料相談する人も多い

監修者
ファイナンシャルプランナー。1989年生まれ。大学卒業後、金融機関にて資産形成の相談業務に従事。投資信託や債券・保険・相続・信託等幅広い販売経験を武器に、より多くのお客様の「お金のかかりつけ医を目指したい」との思いから2022年に株式会社Wizleapに参画。

新NISAで月1万円の積立では意味がないと言われる理由は?

新NISAで月1万円の積立では意味がないと言われる理由には以下のようなものがあります。

  • 投資額が少ないとリターンが少ないから
  • 元本割れのリスクがあるから
  • コスト負けのリスクがあるから
しかし、意味がないかどうかは運用方法によっても変わります。

ここからは、なぜ意味がないと言われるのか、その理由と対策について解説していきます。

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投資額が少ないとリターンが少ないから


新NISAで月1万円の積立では意味がないと言われる理由の1つ目は、「投資額が少ないとリターンが少ないから」です。


「投資額が少ないとリターンも同様に少ないのでは?」と考える方は多いです。


しかし、小額投資だとしても長期投資によって多くのリターンを得られ、意味があると言えます


「投資額」に注目すると、「投資額=毎月の投資額×投資期間」なのです。


つまり、毎月の投資額が少なくても、投資期間が長ければ、合計した投資額は多くなり、その分リターンも多くなります。


新NISAで月1万円を3パターンの年利で運用すると、いずれの年利でも運用収益は5年目に比べて20年目の方が高くなっています。


したがって、月1万円の積立でも投資期間を長く確保することで、多くのリターンを得られます。


▼年利別、運用期間ごとのリターン

運用期間\年利3%5%8%
5年5万円8万円13万円
10年88万円171万円349万円
20年328万円411万円589万円


※参考:金融庁

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元本割れのリスクがあるから


新NISAで月1万円の積立では意味がないと言われる理由の2つ目は、「元本割れのリスクがあるから」です。


「毎月の投資額が少ないと元本割れのリスクがありそう」といったイメージを持つ方は多いです。しかし、実は元本割れリスクは投資額の大小というよりも、資産の保有期間や投資商品の種類に影響されます。


保有期間別の運用効果によると、5年以内に積立てをやめたり売却した場合に元本割れする人が多いです。一方で、20年以上積立てを続けた場合は元本割れする人がいません。


つまり、投資商品の種類にもよりますが、毎月1万円の積立でも、20年程度の保有期間を確保できれば元本割れのリスクは防げる可能性が高いです。しかし、まだ始めてもいないのに20年も継続できるのか、という不安を感じる方は多いです。


そのような場合は、5年以上を目安に長期保有を意識しつつ、マネーキャリアのように「無料で何度でも」新NISAの専門家のアドバイスを受けられるサービスを使って、リスク低下につなげる方も多いです。


※参考:金融庁「NISA早わかりガイドブック」


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コスト負けのリスクがあるから

新NISAで月1万円の積立では意味がないと言われる理由の3つ目は、「コスト負けのリスクがあるから」です。


月1万円の積立でコスト負けのリスクを心配する方が多い理由として、一般的な課税口座(特定口座や一般口座)では、運用益に課税される、投資信託の購入や保有にはコストがかかることが挙げられます。


しかし、新NISAでは、非課税投資枠の上限内であれば運用益に課税がされないほか、投資信託でかかるコストはほぼ信託報酬のみと言えます。


そのため、以下のような特性をうまく活用できれば、新NISAで月1万円の積立を意味のある投資にできます。


手数料名特定口座・一般口座新NISA
運用益に対する課税20.315%非課税投資枠では無料
口座開設・維持手数料無料の金融機関が多い無料の金融機関が多い
売買手数料99~1,100円無料
信託報酬年率0.5~2.5%程度年率0.5~2%程度


たとえば、100万円の運用益に対する課税の流れとして、課税口座と新NISAでは以下のような違いがあります。

  • 課税口座(特定口座や一般口座)では、約20万円が源泉徴収され、手元に残る利益は約80万円
  • 新NISAでは、全額に課税されず、手元に残る利益は100万円

新NISAと課税口座の違いを理解して、月1万円の積立を効果的に運用しましょう。

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【利回り別】新NISAで月1万円の積立をする場合のシミュレーション

新NISAで毎月1万円の積立投資をした場合の以下利回り別シミュレーションをご紹介します。

  • 【利回り3%】債権の場合
  • 【利回り5%】株式の場合
  • 【利回り8%】投資信託の場合

投資対象の地域や資産を検討する際に活用しましょう。

※シミュレーションは過去のデータに基づいた結果であり、将来の収益を保証するものではありません。

【利回り3%】債権の場合


債券で月1万円を運用する場合、運用益は以下の通りです。ここでは債権の一種である国際債券の平均的な利回り3.8%に基づいて計算しています。


▼国際債券の運用益と合計額

運用期間運用益合計
(元本+運用益)
1年0万円12万円
5年5万円65万円
10年20万円140万円
20年後88万円328万円


※参考文献:金融庁


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【利回り5%】株式の場合


株式で月1万円を運用する場合、運用益は以下の通りです。ここでは株式の一種である国内株式の平均的な利回り5%で計算しています。


▼国内株式の運用益と合計額

運用期間運用益合計
(元本+運用益)
1年0万円12万円
5年8万円68万円
10年35万円155万円
20年171万円411万円


※参考文献:金融庁


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【利回り8%】投資信託の場合


投資信託で月1万円を運用する場合、運用益は以下の通りです。投資信託の平均的な利回りは年2~8%程度ですが、ここでは8%で計算しています。


▼投資信託の運用益と合計額

運用期間運用益合計
(元本+運用益)
1年0万円12万円
5年13万円73万円
10年63万円183万円
20年349万円589万円


※参考文献:金融庁

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【銘柄別】新NISAで月1万円を人気銘柄に投資した場合のシミュレーション

ここからは、新NISAで毎月1万円を人気銘柄に投資した場合のシミュレーションをご紹介します。


紹介する銘柄は以下の通りです。

  • eMAXIS SLIM 全世界株式の場合
  • eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)の場合
  • インデックスファンド海外新興国(エマージング)株式の場合
銘柄ごとのリターンとリスクのバランスを理解して自分に適するものを選びましょう。

※シミュレーションは過去のデータに基づいた結果であり、将来の収益を保証するものではありません。

eMAXIS SLIM 全世界株式の場合


全世界を対象とするインデックスファンドで、数十年単位での長期運用に適しています。 ただし、短期的なリターンやリスクでは必ずしも優れているわけではないので、想定される運用期間がそこまで長くない場合は、ほかの選択肢も合わせて考える方もいます。

たとえば、eMAXIS SLIM 全世界株式を月1万円で20年間運用した場合のリターンは約709万円です。平均利回りは11.69%、信託報酬は0.05775%です。

運用期間リターン
(運用益)
合計

(元本+リターン)
5年21万円81万円
10年106万円226万円
20年709万円949万円


※参考:新NISAナビ

eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)の場合


米国を対象とするインデックスファンドで、安定的なリターンが望めます。楽天・全米株式インデックス・ファンドと似ている一方、こちらの方が信託報酬が低くおすすめです。

eMAXIS SLIM 全世界株式を月1万円で20年間運用した場合のリターンは約1,376万円です。平均利回りは15.54%、信託報酬は0.09372%です。


運用期間リターン

(運用益)
合計
(元本+リターン)
5年30万円90万円
10年164万円284万円
20年1,377万円1,617万円


※参考:新NISAナビ

インデックスファンド海外新興国(エマージング)株式の場合


新興国を対象とするインデックスファンドで、安定的なリターンが望めます。ほかのインデックスファンドに比べてリターンは少ないですが、その分リスクを抑えられます。


インデックスファンド海外新興国株式を月1万円で20年間運用した場合のリターンは約481万円です。平均利回りは9.6%、信託報酬は0.374%です。


運用期間リターン

(運用益)
合計
(元本+リターン)
5年17万円77万円
10年800万円200万円
20年481万円721万円


※参考:新NISAナビ


▼マネーキャリアの公式サイト

https://money-career.com/

よくある質問Q&A

新NISAで月1万円の積立についてよくある質問を以下の3つ紹介します。

  • 銀行・証券会社はどうやって選ぶべき?
  • よりリスクを抑えて運用するにはどうすればいい?
  • 自分に合った専門家の選び方は?
新NISA制度は2024年から始まった比較的新しい制度のため、名前は聞いたことはあっても正しく理解はできていない方も多いです。

そこで、月1万円の積立を意味のある投資にするため、よくある質問を通して新NISA制度を正しく理解しましょう。

Q.銀行・証券会社はどうやって選ぶべき?

A.以下の3つのポイントを意識して選びましょう。


▼銀行・証券会社の選びのポイント

  • 手数料は安いか
  • 普段利用するサービスは扱っているか
  • 口座数は多いか
新NISAの口座開設時には基本的に手数料がかかりませんが、運用時には「信託報酬」と呼ばれる手数料がかかります。そのため、信託報酬が低い金融機関を選ぶのがポイントです。

普段利用するサービスに関連した金融機関を使うことで、金融機関内のポイントやサービスが使用できることがあります。クレジットカード決済が可能な金融機関もあり、普段使いと併用するとよりお得になります。

口座数の多い金融機関は「ネット証券」です。ネット証券はスマホアプリが充実していたり、銘柄数も多かったりと、使い勝手や投資対象の多さで自由度が高いと言えます。

Q.よりリスクを抑えて運用するにはどうすればいい?

出典:金融庁

A.ドルコスト平均法を最大限に活かす長期運用を心がけましょう


ドルコスト平均法とは、投資信託や株などが値下がりする際に購入単価を下げるために定期的に一定金額ずつ買い付ける方法です。


購入時期を分散することで価格変動リスクを低減させる効果があります。定期的に一定額を投資すると、株価が安いときは多く、株価が高いときは少ない株数を購入することになり、結果として1株当たりの購入価格は平均化されます。


長期間運用することでドルコスト平均法の効果がより強化され、元本割れの確率が低くなります。


※参考文献:日本証券業協会

元本割れとは、金融商品の価格が変動し、当初の購入代金を下回ることです。株式や投資信託は収益性が高い反面、元本割れのリスクもあります。そのため、購入する際は、元本保証の有無や、元本割れの可能性を、事前に確認しておくことが必要です。

つみたてNISAに関する総合的な悩みをすぐに解消する方法とは?

以下では、つみたてNISAに関する総合的な悩みをすぐに解消する方法を紹介します。


そもそも、つみたてNISAを含む「お金」にまつわる悩みは一人ひとり状況が異なります。そのため、1人で悩んでいても根本的な解決に結び付かず、機会損失をしてしまうこともよくあります。


そこで、「経験や実績がある」「FP1級相当の資格を取得している」を両立する専門家への相談がマストです。一方、コミュニケーションの円滑さや性格的な相性なども考慮しなければなりません。


しかし、上記複数のポイントを、限られた相談の時間内で判断するのは、非常に難しいです。「料金自体には納得して始めたけど、料金とサービス内容が見合わず途中解約する」といったケースはよくあります。


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20代女性

資産運用について1から丁寧に説明してくださいました!

将来に備えて資産運用をしたいのですが、どんな制度があるか、自分に何が合っているのかがわかっておらず、少額でも始められて気長に続けられるようなものがあったらと思っていました。相談についてもテンポよく明るく話してくださり、図で説明してくださったので、分かりやすかったです。

40代女性

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40代男性

将来を見据えた資産運用のレクチャーをしていただきました!

最初にアウトラインの解説、そこからフォーカスをあてていくご説明のアプローチがとてもわかり易かったのと、次回までにシミュレーションを作成いただけるご丁寧さにとても満足しました。

まとめ:新NISAで月1万円の積立は意味ない?


ここまで、新NISAで月1万円の積立は意味がないと言われる理由や解決策、実際に月1万円を運用する際のシミュレーションをご紹介しました。


月1万円の積立では意味がないと言われる理由として、「投資額が少ないとリターンが少なく、元本割れやコスト負けのリスクがあるから」があります。


新NISAでは2,000本を超える銘柄から自分に合った組み合わせを選び、長期投資を意識することで、多くのリターンを得たり、元本割れリスクを低減させたりできます。ただし、自身のライフスタイルや貯蓄額、収支状況を考慮しながら個人で適切な積立プランを作成し、利益を出すことは困難です。


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