資産運用ではどう税金対策をする?確定申告や控除の有無も解説!

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資産運用と税金は切り離せない関係です。税金対策をどのようにするかで運用効率は大きく異なります。この記事では金融商品にかかる税金の種類や確定申告時の課税方法、利用できる控除枠など幅広く紹介します。資産運用をする際の知識として覚えておきましょう。


▼この記事を読んで欲しい人

  • 資産運用を検討している人
  • 節税対策として資産運用を考えている人
  • 金融商品の税金について知りたい人

内容をまとめると

  • 資産運用で利益が出た場合納税対象となる
  • 多くの場合20.315%の税率がかかる(所得税・住民税・復興所得税)
  • 節税や控除枠を使い、効率的に資産運用を行うのが鍵となる
  • 資産運用に関する税金でお悩みの場合は、お金のプロに相談を
  • 相談先は「マネーキャリア」がおすすめ!スマホ1つでお手軽に、何度でも相談は無料

基本的に資産運用で得た所得には税金がかかる


「お金を置いておくだけでは意味がない、資産運用をしよう」


と思っている方は増えています。


低金利の時代になり、ただ持っているだけ、銀行に置いているだけでは資産を守れなくなりました。


将来についても、少子高齢化の影響で年金が昔よりも期待できず「老後2000万円問題」という言葉もでてきたほどです。


では、実際に資産運用を検討する際にどのような知識が必要なのでしょうか


金融商品自体の内容はもちろん、避けては通れないのが税金です。


利益が出た分に対して課税されるため必ず関係するものとなります。


資産運用と税金の関係をしっかり理解し、これからの資産形成に役立てましょう。

資産運用で課される税金の種類

資産運用には利益がでると所得税が課されます


その所得税の中でも

  • 譲渡所得
  • 利子所得
  • 配当所得
  • 雑所得
  • 不動産所得
  • 一時所得
が多いです。

ほとんどのケースで20.315%分(住民税、復興所得税を含む)の税金を納めることとなります。

例えば銀行に預けている預金の利率が0.01%とすると、100万円預金していた場合1年間で100円の利子がつきます。

これに利子所得として20.315%の税金がかかりますので実際の手取り額は約80円になる訳です。

銀行の利率は現在低いため、あまり大きくは感じないかもしれません。しかし資産運用で100万円利益が出た場合は20万円以上税金として引かれてしまうのです。

資産運用をするうえで節税対策は重要なポイントとなります。

金融商品別の税金の仕組み6選

金融商品別に課される税金等について解説します。


今回は

  • 株式投資
  • 不動産投資
  • 投資信託
  • 仮想通貨
  • 債券
  • FX
に焦点を当てます。

これから始めようとしている金融商品、または今持っている金融商品がどのような税金の対象になるか覚えておきましょう。

ちなみに項目内に申告分離課税や総合課税などの文言がててきますが、こちらは所得税の課税方法を指します。

大まかに紹介すると以下の通りです。
  • 総合課税:その他の所得と合算して計算
  • (申告)分離課税:特定の所得について独自の税率をかけて所得税を算出
さらに詳しく知りたい方は所得税の課税方法、総合課税と分離課税の違いの記事を参考にしていただければ分かりやすいかと思います。

①株式投資


株式投資には

  • 配当金:配当所得
  • 譲渡益:上場株式等の譲渡所得等
2種類の税金が関係します。 

どちらも税率は20.315%です。 

配当所得は企業の利益の一部を株主に還元された際に発生します。 

源泉徴収のみで申告は不要ですが、確定申告を自分で行う際は
  • 総合課税
  • 申告分離課税
から選択して申告します。

ちなみに会社によっては配当金ではなく優待券が送られるケースもあります。優待券は雑所得として計算されるため20万円以下は確定申告不要です。

配当金として5,000円支払われるのと、優待として5,000円QUOカードをもらうのでは優待券の方が少しお得です(損益通算や配当控除を考えない場合)。

配当金は金額が低くても税金が課されるのに対し、優待券であれば20万円まで非課税だからです。

ただし、高額投資者で優待券の価値合計が上がれば税率も高くなるため注意が必要です。

どちらが自分に適しているのかは資産運用状況によって異なります。気になる方は、お金のプロに相談してみましょう。

譲渡所得は株式を売買をした際に課される税金です。

確定申告(申告分離課税)が必要です。

損益通算(譲渡益などの利益から、損失を差し引くことができる制度)により控除しきれない譲渡損については、3年間の繰越控除の対象です。 

下記の項目でふれますが、NISA枠を用いて株式を購入すると購入分は非課税となります。 

②不動産投資

不動産投資には、タイミングごとにさまざまな税金が関係します。


簡単に表にまとめると以下の通りです。

税種類概要
購入時不動産所得税取得した際にかかる税金
課税標準額(取得した不動産の価格)×税率にて計算
購入時印紙税売買契約書等を作成する際に必要
不動産価格によって異なる(2,000円~100,000円)
購入時登録免許税取得した不動産の所有権を登記する際に課税
固定資産税評価額×税率にて計算
管理運営時固定資産税毎年1月1日時点で不動産を所有している場合に課される
価格標準額×1.4%
管理運営時都市計画税土地区画整理事業に要する費用に充てるために課税される
税率は都道府県によって異なるが上限は0.3%
管理運営時所得税・住民税家賃など経営の中で所得が発生した際に支払う
必要経緯を差し引いたものが課税対象であり、赤字は損益通算できる
管理運営時個人事業税家賃収入が事業とみなされる規模(おおよそ、10室以上を保有する場合)を保有している場合
(所得額-290万円)×税率にて計算
管理運営時消費税貸オフィスや貸店舗のような事業を目的とした物件:課税
住むことを目的とした賃貸マンションや賃貸アパート:非課税
売却時所得税・住民税売却時には給与所得との損益通算ができない(分離課税)
長期譲渡・短期譲渡による税率が異なる

不動産投資は初期投資額が多く、当初は赤字がでることが多くあります。


そのため、利益分と相殺することで税金額を抑えることが可能です。


しかし、軌道にのり赤字が利益を安定的に上回ると節税効果は薄れてきます。


不動産投資は節税のために行うというよりは、安定的な収入を得ることが目的という点は覚えておきましょう。


ちなみに税金すべてを把握し自分だけで処理するのは難しいため、不動産投資を考えている方は一度不動産知識がある人に相談するとよいでしょう(マネーキャリアへの相談もおすすめです!)。

③投資信託

投資信託には

  • 譲渡損益・償還差益:譲渡所得(申告分離課税)
  • 分配金:配当所得(源泉徴収)
の税が課されます。

どちらも20.315%の税率を掛けて計算します。

譲渡所得は投資信託を解約した際に発生する税金です。

100万円の投資信託が110万円になり売却した場合は差益である10万円に対し税金がかかり、20,315円を納めることとなります。

ちなみに分配金は
  • 普通分配金
  • 特別分配金
のどちらかに該当しますが、課税は普通分配金のみです。

特別分配金は自分の元本から支払われますので、利益とは見なされず非課税となります。

株式投資同様NISA枠を利用することで節税が可能です。

④仮想通貨


仮想通貨の利益には雑所得が課されます。


仮想通貨を持っているだけであれば税金はかかりませんが

  • 仮想通貨(暗号資産)の売買差額による利益
  • 仮想通貨で商品やサービスを購入
  • 他の仮想通貨(暗号資産)との交換
  • マイニング(採掘)で仮想通貨(暗号資産)を取得
の場合には税金がかかります(参考:DMMBitcion

こちらは総合課税のため、累進課税が適用されます。

雑所得合計が高額になればなるほど税率があがり、4000万円を超える場合は控除額はあるものの45%もの税率が課されます。

⑤債権

債券に関しては

  • 利子:利子所得
  • 譲渡益・償還差益:譲渡所得
の税金が課されます。

どちらの税率も20.315%です。

利子については源泉徴収をしていれば確定申告不要ですが、自分で申告する場合は申告分離課税となります。

償還(満期)が来た場合、売買をして場合にかかるのが譲渡所得です。

外貨建ての債券は為替差益分も含んで計算します。

⑥FX

FXの利益には所得税の中でも雑所得が課されます。


先物取引に係る雑所得等は、雑所得の中で特例的に「申告分離課税」になります。


20.315%(所得税15%、地方税5%、復興特別所得税0.315%)の税率を給与所得等と合算せず個別で計算します。


ちなみに基本的に確定申告は必要ですが、以下の場合は不要となるケースがあります。


会社員の方

  • 給与の年間収入金額が2,000万円以下
  • 1カ所から給与の支払を受けている
  • 給与所得及び退職所得以外の所得の金額の合計額が20万円以下

 専業主婦等、扶養家族の方

  • FXによる所得の合計額が38万円以下
  • 上記の所得とアルバイト等の給与所得の合計が103万円以下

資産運用の税金対策2選|少しでも節税したい人必見


資産運用の税金対策2選を紹介します。


ポイントは

  • つみたてNISA・NISAやiDeCoを活用する
  • 損失が多いときはあえて確定申告をした方が良い
です。

とくにNISAやiDeCoの非課税枠は税金対策については、かかせない項目と言っても過言ではありません。内容をしっかり理解しておきましょう。

税金対策①つみたてNISA・NISAやiDeCoを活用する

iDeCo

老後資産を自分で決めた金額、運用方法で準備する制度です。 

節税効果は大きく 
  • 掛金が全額控除 
  • 運用益が非課税 
  • 受取時の税金優遇
の3点でメリットがあります。 

掛金については就業形態によって違いはありますが、自営業を営んでいる方であれば最大で月額68,000円の支払いが可能です。

1年間で816,000円の控除となるわけですから、毎年の節税効果として十分に効果を見込めます。 

また、運用益は非課税で受取時には退職所得控除か公的年金等控除の対象になりますので受取時の利点も見逃せません。 

ただし60歳まで引き出すことができないなどデメリットもありますので注意が必要です。 

NISA・積み立てNISA 

NISAは年間120万円までが非課税枠として5年間利用できます

積み立てNISAは少額から積立・長期・分散投資ができる非課税制度で、20年間非課税枠を利用できます(年間40万円

非課税ということで本来かかるはずの20.315%が0%になるのです。 

分かりやすいように運用利益が1,000万円でたとします。通常であれば200万以上の税金がとられるところが0円になるのですから利用した際のメリットが大きいのはお分かりいただけるのではないでしょうか。 

節税効果の面からみると運用益の非課税枠のみのためiDeCoの方が有効です。 

しかし、少額から投資ができる(運用会社によっては100円)点やいつでも解約できる流動性等はiDeCoにない強みですから検討する余地は十分にあります。 

税金対策②損失が多いときはあえて確定申告をした方が良い

資産運用をするうえで、損失(赤字)がでてしまうこともあります。


その際「確定申告は得た収益について課税されるものだから、マイナスになった場合は確定申告の必要性はないよね。」と思っていませんか?


実は損益が多い時ほど、あえて確定申告をした方が良いのです。


それは「損益通算」ができるから。


配当金でプラスがあった場合、配当金にかかる税金から損益分控除できます。


また、確定申告をすることで3年間損失を繰り越すことができます。


1年目にマイナス20万円で2年目にプラス50万円だった場合、2年目に損益通算で課税価格を50万円から30万円におさえることができるというイメージです。


ただし、総合課税を選択した場合、NISA口座を利用しての金融資産は損益通算の対象になりませんので覚えておきましょう。

資産運用における税金の控除


資産運用における控除

  • 財形住宅貯蓄や財形年金貯蓄
  • 身体障害者手帳や遺族年金の該当者
  • 配当控除
などがあります。

控除によっては申請が必要なものもありますので、知らないと損をしてしまう可能性もあります。

運用方法や個人の状況によって利用できる制度は異なりますが、控除枠を理解し、利用できるものはしっかり利用しましょう。

財形住宅貯蓄や財形年金貯蓄

財形住宅貯蓄や財形年金貯蓄には利子に対して非課税枠が設けられています


両方の元利合計が550万円まで対象です。


※財形年金貯蓄のうち、

  • 郵便貯金
  • 生命保険または損害保険の保険料
  • 生命共済の共済掛金
  • 簡易保険の掛金

に関するものは払込ベースで385万円。


財形は給与から天引きされるので、貯蓄が苦手という方でも知らず知らずにお金をためることができます。


また、変動リスクがないため、価格変動がある資産運用が苦手という人にもおすすめです。


ただし、用途が住宅と年金に限られており、別の用途で使用した場合は課税されるので注意しなければいけません。

身体障害者手帳や遺族年金の該当者

障害者控除

税金を納める本人や同一生計配偶者、または扶養親族が障害者に当たる場合は控除の対象となります。

控除額は以下の通りです。
区分控除額
障害者27万円
特別障害者40万円
同居特別障害者75万円
障害者控除の対象となる人の範囲、区分については国税庁の「障害者控除」をご覧ください。

遺族年金控除

厚生年金や国民年金などの被保険者が亡くなった場合に支給される遺族年金は
  • 国民年金法
  • 厚生年金保険法
  • 恩給法
  • 旧船員保険法
  • 国家公務員共済組合法
  • 地方公務員等共済組合法
  • 私立学校教職員共済法
  • 旧農林漁業団体職員共済組合法
に基づき非課税です。

特に限度は定められておらず、支給額が30万円であっても、300万円であっても非課税です。

配当控除

株式を保有している際に分配された配当金に対しての控除が配当控除です。


こちらは申告時「総合課税」を選択している場合に適応されます。


配当控除の計算方法は課税金額によって異なります。それぞれのパターンについては国税庁の「配当所得があるとき(配当控除)」をご参照ください。


「配当控除があるということは確定申告時は総合課税の方が良いのでは?」と思うかもしれませんがそうとは限りません。


分離課税方式では「損益通算」ができます。


そのため所得や利益によっては損益通算を利用した方が良い場合もあるのです。


どちらで申告すべきかは、計算することによって判断できますが、知識や時間が多く必要なため金融のプロに相談した方が良いでしょう。

資産運用での税金対策はお金のプロに相談するべき!


資産運用の際の税金対策はお金のプロに相談しましょう


自分で税金対策は可能ですが、金融商品の制度は変わりやすいためそのたびに勉強しなおすには手間がかかります。


プロに相談することで最新の、効率の良い税金対策、または運用方法のアドバイスをしてくれますよ。


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資産運用の税金についてのまとめ

資産運用の税金について解説してきましたがいかがでしたでしょうか。


資産運用をする際には必ず税金が関係してきます。


検討、加入している金融商品にはどのような税金がかかり、実際にどの程度納めることになるのかは知っておくと良いでしょう。


ちなみに、納税額を抑えた無駄のない資産運用をするための一番の近道はプロに相談することです。


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ほけんROOMでは、資産運用に関する記事が数多くありますので興味のある方は合わせてご覧ください。 

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