夫婦2人の老後の生活費をシミュレーション!必要な額はいくら?

夫婦2人で迎える老後。生活費で苦労したくないから、いくら必要かイメージしておきたいですよね。この記事では、夫婦2人の平均的な生活費と内訳の他、最低限の生活費、ゆとりある生活費について詳しくお伝えします。また、老後の生活費を貯蓄する方法もご紹介しました。

夫婦2人で生活するために必要な生活費の最低額とゆとりある生活に必要な金額はいくら?

子供が独立して、夫婦2人での老後生活が見えてくると、生活費にどのくらい必要か気になるはじめるでしょう。


仕事をリタイアして夫婦でのセカンドライフを楽しく過ごすために、老後こそ、ゆとりがある生活をしたいと考える人も少なくありません。


老後の生活費のイメージをつかみ、不足分を補っておくことで、安心して老後を迎えることができます。


そこで今回のこの記事では、「夫婦の老後の生活費」について、

  • 平均的な生活費
  • 最低限の生活費
  • ゆとりある生活費
  • 老後資金の作り方

以上のことを中心に説明します。


この記事を読んでいただけたら、夫婦2人で楽しい老後を過ごすために必要なお金が分かり対策を立てることができるようになります。


ぜひ最後までご覧ください。


夫婦2人で生活するために必要な生活費とその内訳

では早速、夫婦2人の老後の生活費をご紹介します。


一口に生活費といっても、ライフスタイルや価値観によって、その必要額や内訳は様々です。


ここでは、「平均額」「最低限必要な額」「ゆとりがある額」をそれぞれご紹介します。


ご家庭に合うモデルケースを参考にされてください。

夫婦2人に必要な平均的な生活費と内訳

まずは、夫婦2人の老後の必要生活費について、平均的な額からお伝えします。


実際に生活している中での平均額のため、最も参考にしやすいかもしれません。


平成29年の総務省「家計調査報告(家計収支編)」によると、高齢夫婦無職世帯の生活費は平均235,615円です。


どのような費目にいくら使っているのか、一覧で内訳をご紹介します。

項目金額
食料65,319円
住居13,625円
光熱・水道19,905円
家具・家事用品9,385円
被服及び履物6,171円
保健医療15,181円
交通・通信28,071円
教育2円
教養娯楽24,239円
その他の消費支出53,717円
合計235,615円

その他の消費支出に含まれるものは、孫への小遣いを含む交際費などです。


住居、教養娯楽、その他の消費支出の額がご家庭により差が出やすい部分なので、ご夫婦の家計に置き換えて必要額を算出してみてください。

夫婦2人に必要な最低限の生活費と内訳

次に知っておきたいのは、最低限の生活費です。


必要以上に不安を感じないためにも、最低限生活が維持できるラインを知っておきましょう。


文化センターの調査によると、夫婦2人の老後の最低限の生活費は22万円です。


先程ご紹介した実際の平均額との差額は1,5万円


食費、娯楽、その他の消費に含まれる交際費を各5千円ずつ抑えることを予測すると内訳はこうなります。

項目金額
食料60,319円
住居13,625円
光熱・水道19,905円
家具・家事用品9,385円
被服及び履物6,171円
保健医療15,181円
交通・通信28,071円
教育2円
教養娯楽19,239円
その他の消費支出48,717円
合計220,615円

現実的に少し意識して抑えれば、夫婦2人の生活なら実現可能という印象です。


この最低限の生活費は、「最低これだけあれば、今の生活を維持できるだろう」という意識的な数値のため、あまり切り詰める必要はない額と言えるでしょう。


本当に最低限の生活維持であれば、もっと少ない額でも生活はできるでしょうが、老後に必死で節約する生活は嫌だと考える人も多いかと思います。


あまり贅沢はしないけれどストレスなく夫婦2人が生活するなら、必要な生活費は22万円と考えられます。

夫婦2人でゆとりある生活費を送るために必要な生活費と内訳

最後にご紹介するのは、理想的な生活。夫婦2人でゆとりある老後生活を楽しむための生活費です。


生命保険文化センターの調査によると、夫婦2人の老後のゆとりある生活費は34.9万円です。


平均額との差は11,4万円。


どこを増やしたいかについては、「旅行やレジャー(60.6%)」「身内との付き合い(50.1%)」「趣味や教養(49.7%)」「日常生活費の充実(49.0%)」などです。

  • 老後は旅行を楽しみたい
  • 孫にプレゼントをたくさん買ってあげたい
  • 趣味を楽しみたい

そんな思いがあるなら、ゆとりある生活費を目指して資産形成に取り組みたいです。

自身の老後生活に必要な生活費をシミュレーション

老後のお金の使い方を確認したところで、夫婦の老後の生活費についてシミュレーションしてみましょう。


厚生労働省「平成29年簡易生命表の概況」では、平均寿命は男性81.09歳、女性87.26歳となっています。


ここでは、便宜上、その中間の約85歳までと仮定して、65歳からの20年間で夫婦2人の生活費を求めてみましょう。


平均的な消費活動をする場合は、

23.5万円×12ヶ月×20年=5,640万円

ゆとりある生活をする場合は、

34.9万円×12ヶ月×20年=8,376万円

老後を楽しく生活しようと思えば、約8,000万円必要ということです。


もちろん、年金を受給する人がほとんどですから、この額をすべて貯金しなければいけないということではありません。


退職金と貯金額も考慮して、不足分を計算して貯蓄していくことが大切です。


今の収入や消費傾向から、老後のシュミレーションをできるシステムがゆうちょ銀行のサイトにあります。


ゆうちょマネーガイド「ライフプランシミュレーション」


年収と消費に対する考えを入力するようになっていて、実際の支出額を入力しないので、あくまで平均的な消費活動をした場合のシミュレーションになりますが、アドバイスも表示されるので、試してみてはいかがでしょうか?

必要な月々の生活費と受給できる年金額との差額を無くすために

ここまで、生活費の支出について確認してきましたが、どのような生活をしたいかイメージできたでしょうか。


年金額と貯金額を合わせて、夫婦2人の老後に使える毎月のお金を確認してみましょう。


希望の生活費との差がなければ、その生活が実現します。


しかし、差が出そうであれば、その差をなくすための対策をしていきましょう。


具体的には、

  • 老後に受け取れるお金を増やす
  • 老後資金を増やして貯める

という方法があります。


それぞれご紹介しますので、ご家庭に合う方法を検討されてください。

iDeCoや個人年金保険に加入して老後にもらえるお金を増やす

希望の生活費に不足するなら、不足分のお金を増やさなければいけません。


老後に受け取れるお金を増やす方法として、iDeCo個人年金保険があります。


それぞれ商品によって、積み立てて堅実に貯蓄する方法と、投資運用して運用益で資産を増やす方法があります。


決めた年齢に達すると、年金や一時金でお金を受取れます。


年金の補助として考えたい人におすすめです。


どちらがいいか悩むかもしれませんが、次のように考えてみてください。


iDeCoは、掛け金が所得控除対象になることや運用益が非課税になるというメリットがあります。


しかし、60歳まで解約ができません。


iDeCoのメリットを活かすためには、比較的収入が高くて60歳まで掛け金を支払い続けられる人が取り入れるのに向いています。


貯蓄になんとかギリギリの額を回している場合や途中でどうなるか分からない場合は、個人年金保険が気軽にはじめられます。

NISA・つみたてNISAを活用して資金の貯蓄を

NISA・つみたてNISAも老後の資金作りに活用できる方法です。


NISAは、個人投資家のための税制優遇制度。


5年で運用し、運用益で資金を貯蓄します。


つみたてNISAと比較して短期での運用が基本のため、まとまった資金があり、目標のイベントがある人に向いています。


つみたてNISAは、少額からの長期・積立・分散投資を支援するための非課税制度です。


20年かけてコツコツと積み立て運用することでジワジワと運用益を増やす仕組み。


元手が少なくても老後資金を増やす可能性があります。


NISA、つみたてNISAともに、非課税投資枠から発生した運用の利益に税金がかかりませんので、効率よく資金を貯蓄できます。

まとめ:夫婦で必要な老後の生活費と内訳について

夫婦2人暮らしの老後の生活費について説明してきましたが、いかがでしたでしょうか。


この記事のポイントは、

  • 夫婦2人の老後の生活費は、平均23,5万円。
  • 最低必要と考えられるのは、22万円。
  • ゆとりある生活費は、34.9万円。
  • 不足分を補うなら、iDeCoや個人年金保険、NISA、つみたてNISAの活用がおすすめ

でした。


今、日本人のライフスタイルは老後が長くなっています。


楽しいセカンドライフにするために、どのような生活をしたいかをご夫婦で話し合い、必要な生活費をシミュレーションしておくと良いでしょう。


ほけんROOMでは、他にも読んでおきたい保険に関する記事が多数掲載されていますので、是非ご覧ください。

ランキング