
更新日:2023/02/06
つみたてNISAの利益の引き出し方法は?途中解約は手数料がかかる?

つみたてNISAの利益はいつでも引き出し可能です。引き出し方法は銀行口座への振り込みや、専用ATMカードでの引き出し等があります。利益の引き出しに税金はかかりませんが、手数料がかかる場合があります。今回は、引き出し・売却のタイミングについて解説します。
- つみたてNISAの引き出し方法を知りたい人
- 途中解約したらどうなるのか知りたい人
- 途中引き出しのメリット・デメリットを知りたい人
内容をまとめると
- つみたてNISAの利益はいつでも引き出しが可能
- つみたてNISAの利益は非課税になる
- 途中引き出しのデメリットは、運用期間が短くなってしまうこと
- つみたてNISAの相談をするならマネーキャリアのオンライン型がおすすめ! マネーキャリアはリピーターが多く満足度が高いため、気軽に安心して投資の相談をしたい方におすすめ!
目次を使って気になるところから読みましょう!
つみたてNISAの引き出しの流れ・方法を解説

つみたてNISAを始めてみたいと思った時に、「急に大金が必要になった時に、すぐに引き出しができるのか?」と疑問に思った方は多くいるのではないでしょうか?
つみたてNISAに投入したお金は元本・利益どちらもいつでも、いくらからでも引き出すことが可能です。
口座を保有している金融機関に申し出れば、数日中にお金を指定口座に振り込んでもらうことができます。
筆者もそうでしたが、つみたてNISAを始める前は証券会社や商品選びに夢中で、つみたてを辞めて引き出すときのことまでは、意外と意識できていないものです。
しかし、つみたてて増やしたお金を、自分のライフプランに合わせて、どう使っていくのか考えることが、実はつみたてNISAで一番大切なことです。
引き出す流れ自体は、上記のように簡単な手続きのみですが、途中引き出しをすることが本当に自分のライフプランに合っていることなのかを意識することも、非常に大事です。
つみたてNISA(積立nisa)の利益はいつでも引き出し可能
つみたてNISAの特徴として「開始から20年間は非課税で運用できる」点があげられます。ただし、これは「20年間引き出してはいけない」という意味ではありません。つみたてNISAは必要な時に必要なだけ引き出して使うことができます。
出金に関しては、あらかじめ指定した口座に振り込まれる形になります。この時、振り込み情報の反映や手数料には金融機関によって差があります。とは言え、インターネットのポータルサイト等で手続きできる場合がほとんどです。必要になった時に応じて引き出せると言えるでしょう。
指定の銀行口座を通じて取引をするため、ATMを利用して引き出すことも可能です。
つみたてNISA(積立nisa)の引き出し・売却タイミング
つみたてNISAの引き出し時期に制限はありません。もちろん、売却についても同様です。しかし、より良い時期というのはあります。ご自身のライフプランによって積み立て方法から引き出しのタイミングまでを考えておくことが重要です。
ライフプランに関わることで、「人生の三大資金」という言葉がありますが、これは「教育」「住宅」「老後」のための資金を指しています。
例えば教育資金は子どもが生まれた時から、ある程度の計画を立てて準備することが可能なものになります。こうした場合に積み立てを行う資産運用は効果的です。進級や進学のタイミングを考えて、2~3年ほど前から売却を検討し、望んだ利益が出そうなときに確定させる運用が求められます。
一方で、住宅資金には効果が薄い点に注意しなければいけません。多くの方がローンを組んで住宅を購入すると思います。まとまったお金が必要なのは頭金ではないでしょうか。住宅ローンは、頭金を長期間で準備することは想定されていません。仕組みの問題として、積み立て型の投資は向いていないということになります。
つみたてNISA(積立nisa)の利益の引き出しは非課税
つみたてNISAで保有している資産の引き出し時に、課税されることはありません。
ただし、つみたてNISAで投資する際には以下の条件が定められています。
- 一年間に新しく積み立てができる金額は40万円が上限となっている
- 投資期間は最長20年間(つみたてNISAの口座開設期間は2037年まで)
- つみたてNISAで投資ができる商品は、金融庁で定められている投資信託とETF(上場投資信託)のみ
- つみたてNISA口座の開設は1人1口座まで
以上のことから、具体的に考えていきます。
月々の積立限度額=年間40万÷12ヶ月=33,333…
つみたてNISAで投資できる金額は最大800万円
つみたてNISAでの運用限度額=1年あたり40万×20年=800万円
投資商品は、金融庁が長期的な資産運用が可能になるよう定めた厳しい条件をクリアしたもののみになっていることも大きな特徴です。
投資経験者には物足りないこともあるかと思いますが、初心者には安心して利用できるメリットになるのではないでしょうか。
注意:つみたてNISA(積立nisa)引き出しの手数料
つみたてNISA内の資産を引き出す際には、選んだ商品により信託財産留保額という手数料が発生する場合があります。
理由としては、引き出し金額はファンドが投資していた資産の一部を売却して捻出していることが挙げられます。
資産の売却時には手数料がかかってきます。
資産の売却をするときの手数料を信託財産留保額として、引き出し金額から差し引きされる仕組みになっております。
ただし銘柄により引き出し時に信託財産留保額は生じないものもありますので、加入時に確認されることをおすすめします。
ちなみに、金融庁にてつみたてNISAの対象商品を定めてるため、金融機関が違っても手数料が変化してくることはありません。
つみたてNISAの途中引き出しのデメリット・注意点
実は、つみたてNISAを途中でやめて引き出しをしてしまうと、大きなデメリットが生じてしまい、場合によっては、つみたてNISAのメリットを最大限に活かすことができなかったり、元本割れが発生してしまう可能性があるのです。
特に引き出すタイミングが運用期間初期であればあるほど、このデメリットは大きくなってしまいます。
もちろんつみたてNISAは、金融庁の厳しい基準をクリアした商品を運用して、なおかつその運用益は非課税となるため、基本的には元本よりも金額を増やすことができる可能性が高い制度となっています。
しかし、途中引き出しを行うと以下のデメリットが生じてしまうのです。
- 運用期間が短くなる
- 非課税枠を使いきれない
- 解約タイミングによっては元本割れする場合もある
1:運用期間が短くなる
運用期間が短かったとしても、景気のいいときに売却すればデメリットはないのではと思う方もいるかもしれません。
しかし、運用期間が短いと、つみたてNISAの「複利効果」というメリットを得ることができないというデメリットがあるのです。
複利効果とは、所有している投資信託から運用実績に応じて支払われる分配金を、元本と一緒に投資に回せば、元本のみを投資した場合よりも多くの利益を生み出すことができる効果のことです。
つまり、投資信託を保有している期間が長いほど、分配金を受け取れる機会も多くなり、より大きな複利効果が期待できるのです。
そのため、たとえ短期で景気のいいときに売却したとしても、それは元本から生まれた利益のみであり、複利効果で得られるさらに大きな利益を逃してしまったということになるのです。
2:非課税枠を使いきれない
つみたてNISAの非課税枠は、先述したように1年間で40万円までです。そのため、途中でつみたてを辞めてしまうと、最低でも残りのつみたて可能年数に40万円をかけた金額分の非課税枠を失ってしまうデメリットがあります。
実は、こうして1年間の投資枠を定めることには、自動的に投資タイミングを分散させ、各年の商品の価格変動の影響を抑えた、安定的な運用を実現するというつみたてNISA特有の側面があります。
20年という長期間の間には様々な事件や災害があり、そのたびに投資環境も大きく変動しますが、そういった際に焦ってつみたてを辞めてしまうと残りの非課税枠を失ってしまいますので、つみたてNISAのこうした側面を理解したうえで、落ち着いた運用を継続することが大事となります。
3:解約タイミングによっては元本割れする場合もある
先述したように、投資環境は世の中の事件や災害に大きな影響を受けやすく、何年かに1度は実際に大暴落が発生しています。しかし、そういった時期に焦って、つみたてNISAを辞めてしまうと元本割れが発生してしまうリスクが高いです。特に、つみたて初期ですと、ほとんどの場合元本割れしてしまうでしょう。
もちろん、投資初心者の方には、自分が購入した商品の価格が下がっていくのを見るのは、精神的に非常に負担があることと思います。
しかし、先の2項目で触れたように、つみたてNISAは継続年数が増えるほど、複利効果や商品価格の変動影響を抑えられる効果を期待できる制度です。そのため、初心者のうちの大暴落は、商品を安く買える大セールだと思うようにして、淡々とつみたてを継続していく姿勢がとても大事なのです。
補足:つみたてNISA(積立nisa)の引き出しすぎに注意
長期間に渡ってじっくりと資金を増やすことに適しているのがつみたてNISAです。短期間のうちには効果が実感しにくいため、「本当に自分のためになるのだろうか」と不安になることもあるはず。
そうした不安を減らすためにも、積み立て金は無理のない範囲で考えなければいけません。積み立てていることを忘れる程度の金額にとどめておくというのも、一つの目安です。
一方で、長期間の投資を継続させるには「楽しみ」も必要ですね。利益が出て際には、その後の運用に支障のない範囲で使っていくことも大切です。
ここで注意点。いつでも引き出せることが強みのつみたてNISAですが、その便利さゆえに引き出しすぎてしまうこともあり得ること。せっかく得た利益も、使いすぎてしまっては効果がありません。
資金の使用については、十分に計画を立てて、不利益の無いようにしましょう。
つみたてNISAの途中解約は引き出し金額が少なくなることも
つみたてNISAを途中解約をし、資産の引き出しをされた場合、積み立てた合計よりも少なくなって戻ってくる可能性が高いです。
10年・15年出来れば20年と長期間に渡り投資を続けることによって、損失リスクを軽減し、複利での運用効果を得やすいため利益が出やすい商品です。
そのため、いつでも引き出しが可能とはいえ、どうしても使わないといけない場合以外は出来る限り解約はしないことがおすすめです。
このことからつみたてNISAにて月々積み立てる金額は、何かあった場合にも解約せずに対応できるように無理なく長くつづけられる金額を選択しましょう。
つみたてNISA(積立nisa)の途中解約以外の方法
つみたてNISAの解約を考えたときに、まずは以下の2点の方法で対応ができないか検討することをおすすめします。
- 積立金額を小さくする・積立をお休みする
- 投資信託の一部を売却する
つみたてNISAでは最初に設定した積み立て金額を変更(例 3万3000円→1万円)または、積み立て自体を停止しても運用を続けてくれます。
そして、いつでも金額を増やしたり、再開したりできる自在性を兼ね備えています。
どうしても資金が必要という方は2の方法を視野に入れてください。
必要な分のみ売却するイメージです。つみたてNISAは長期間続けてこそ利益がでるため、途中解約を考えたときはまず、どうにか続ける手段はないか模索することが大切です。
つみたてNISAの引き出し方法や注意点について説明してきましたが、いかがでしたでしょうか?
この記事のポイントは、
- 引き出し・売却のタイミング
- 引き出した利益は非課税
- 引き出しの際の注意点
この記事をお読みいただけた方はどのような貯蓄方法がご自身にとってベストなのか悩まれている方が多いと思います。
そこでまず、貯金の種類を短期・中期・長期と分けることを提案します。
計画的な貯蓄が可能となり、金融商品の途中引き出しなどで損をするケースも少なくできるかと思います。
つみたてNISAは、万が一のときのみ引き出しをするといった感覚で持たれるのが一番良いでしょう。
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