つみたて(積立)NISAとは?わかりやすく仕組みやメリット・デメリットを解説!

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「つみたてNISAとはどういう制度?」「つみたてNISAの仕組みってなに?」このような疑問をお持ちではありませんか。本記事でつみたてNISAの仕組みやメリット・デメリットをわかりやすく解説するので、把握して投資を行うようにしましょう!

▼この記事を読んでほしい人
  • 積立NISAとは、どういう制度か、わかりやすく知りたい人
  • 積立NISAとは、どのように稼げるのか、仕組みをわかりやすく知りたい人
  • 積立NISAとはどんなメリット、デメリットがあるのか、わかりやすく知りたい人

内容をまとめると


  • 積立NISAとは、運用益が非課税・少額で積立可能・資産分散や時間分散でリスクを抑えられる・いつでも解約可能などのメリットをもつ投資方法
  • 積立NISAとは、元本保証がない・成果が出るまで時間がかかる・投資可能な投資信託が少なめなどのデメリットがある投資方法
  • 積立NISAとは国が制定した少額投資非課税制度。わかりやすく言うと100円の積立から始められ、得られた利益に税金がかからない投資方法
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つみたてNISAとは


積立NISA(つみたてNISA)とは、日本国内に住む18歳以上の人なら誰でもできる少額投資非課税制です。


わかりやすく言い換えると、少ない積立額から始められ、投資で出た利益が非課税になる資産運用の一つの方法です。


積立投資から得られた分配金や譲渡益などの利益に対しては課税されません。通常の投資では、利益に20.315%課税されるのでお得な制度といえます。


現行制度では、年間投資額の上限が40万円、始めてから最長20年間利用できます。つまり、2023年に始めると2042年末まで積み立て可能で、累計800万円まで投資可能です。


投資対象商品は、販売手数料ゼロ(ノーロード)などの金融庁が定める要件を満たす条件のよい銘柄に限られています。


この記事では、積立NISAとは、どのようなメリット・デメリットがあるか、どんな人がおすすめかなどもわかりやすく説明していますので、始める際の参考にできます。

つみたてNISAの仕組み


積立NISAとはどのような仕組みになっているのでしょうか。制度のポイントは次のようになっています。

  • 対象者: 日本国内に住む18歳以上の人
  • 年間投資上限額: 40万円
  • 非課税期間: 最長20年間
  • 対象商品: 金融庁が定める一定の条件を満たす投資信託、ETF
  • 買付方法: 積立
年間投資上限額は40万円なので、毎月積立を選ぶと一月あたり33,333円まで積立可能です。

20年間、毎年40万円積み立てると800万円まで積立投資できます。

投資信託では運用成績に応じて分配金が支払われます。通常の投資信託であれば分配金のに課税されるので、約20%を税金として徴収されます。

しかし、積立NISAは非課税なので分配金はすべて元本に加算されて再投資するか、受け取ることもできます。

再投資を選べば、元本に分配金を加えた額に対して分配金がでます。これを繰り返すと極端に言えば雪だるま式に資金が膨らんでいく訳です。これを福利効果と呼んでいます。

ただし、株価下落などで運用成績が悪ければ分配金が支払われないこともあるので注意が必要です。

対象商品は、次の要件を満たすものが選ばれています。
  • 運用を始めるときの販売手数料がないこと
  • 運用中に支払う信託報酬が一定額以下
  • 毎月分配型でないこと
  • 信託契約期間無期限または20年以上のもの
対象商品は、日経平均など国内・海外の指数に連動するインデックスファンドが多く選ばれているので、投資経験の少ない人や初心者にもわかりやすくなっています。

つみたてNISAのメリット5つ


積立NISAとはどのような特徴があるでしょうか。証券会社や銀行などで取り扱っており、初心者でも比較的安全に運用できるといわれています。

ここでは主なメリットとして次の5つをわかりやすくご紹介します。

  • 運用益が非課税
  • 少額で積立できる
  • 資産分散でリスクを抑える
  • 時間分散でリスクを抑える
  • いつでも解約できる
それでは一つずつみていきましょう。

メリット①運用益が非課税

まず、積立NISAとは、運用益が非課税になる制度です。通常、株や投資信託で得た利益には、その利益に20.315%を掛けた金額が税金として徴収されます。

預貯金の利子にも同様に20.315%を掛けた分が徴収されています。

積立NISAは、非課税なので税金の支払いは不要です。

積立NISAで運用する投資信託の分配金は、「受け取り」「再投資」のどちらかを選べます。

再投資する場合、長期間運用すればするほど福利効果により元本を膨らませる可能性を大きくできます。

ただし、積立NISAはリスクが少ないとはいえ投資である以上、元本割れもあるので注意が必要です。

メリット②少額で積立できる

2つ目に積立NISAとは、1,000円から、金融機関によっては100円から積み立てできる投資方法です。

少額から積み立てできるので、投資経験の少ない人でも始めやすい制度といえますね。

わかりやすく例えると、毎月1,000円・利回り5%で20年間積み立てると運用結果は以下のように計算できます。

  • 累計積立額: 24万円
  • 運用収益: 17万円
  • 最終総額(累計積立額+運用収益): 41万円
低金利の今、ほとんど増えない預貯金と比べると大きな差のある積立NISAとはいえ、投資商品である以上、元本割れのリスクがあることも覚えておきましょう。

メリット③資産分散でリスクを抑える

3つ目に積立NISAとは、資産分散でリスクを抑えられる制度です。では、わかりやすく説明していきましょう。

投資には、リスク、リターンという考え方があります。リスクとはリターン(収益)の振れ幅をいいます。

ハイリスク・ハイリターン」は、大きな利益を得られる可能性があるが、大きな損失の可能性もあることです。

ローリスク・ローリターン」は、少ない利益しか期待できないが、損失があっても少ないことを表しています。

積立NISAの対象商品である投資信託には、ハイリスクのものからローリスクまでさまざまな銘柄があります。

これらの銘柄を組み合わせてポートフォリオを組むことで資産分散を図り、リスクを抑えられます。

一般的に、株価などの指数に連動するインデックスファンドは比較的リスクが高く、債券なども組み入れたバランスファンドがローリスクといわれています。

メリット④時間分散でリスクを抑える

4つ目に積立NISAとは、時間分散でリスクを抑えられる制度です。では、わかりやすく説明していきましょう。

投資には、一括投資と積立投資があります。

わかりやすく例えると、120万円のお金が貯まったらまとめて株に投資しようというのが一括投資、毎月1万円ずつ10年間積み立てるのが積立投資です。

株や投資信託で稼ぐときの基本は「安いときに買って高くなったら売る」です。しかし、最安値や最高値を見極めるのは投資のプロでも難しいことといえます。

積立NISAは、毎月など一定期間ごとに一定金額の口数だけ投資信託を買っていく積立投資です。

毎月一定金額で買うので、安いときには多くの口数、高いときには少ない口数を買うことになり一口あたりの購入価格を下げることができます(いわゆるドルコスト平均法)。

したがって、積立NISAのような積立投資のほうが一括投資より、時間分散でリスクを抑えられるといわれています。

メリット⑤いつでも解約できる

5つ目に積立NISAとは、いつでも解約(売却)できる投資方法です。

急にお金が必要になったときなど、いつでも解約できるのは安心です。長期間運用する間には、急な出費などもあることでしょう。

ただし、解約のタイミングによっては、損失が生じることもあるので注意が必要です。

解約だけでなく、積立金額の変更も可能です。

わかりやすく例えると、子どもの教育費がかかるようになったので積立額を20,000円から10,000円に減額する、もちろん増額も可能です。

つみたてNISAのデメリット3つ


積立NISAとはメリットだけでなく、デメリットもある投資方法です。ここでは、特に気をつけなければならない次の3つのデメリットについて、わかりやすく説明します。

  • 元本保証がない
  • 成果が出るまで時間がかかる
  • 投資可能な投資信託が少なめ
それでは一つずつ詳しくみていきましょう。

デメリット①元本保証がない

積立NISAは、元本保証がありません。積立NISAの対象商品は、長期分散投資に適したものとはいえ、元本割れのリスクがないとはいえません。


長期間積み立てを継続することで、ドルコスト平均法によりリスクを下げられるといわれています。


気になる人は、少額の積立額から始めて、運用状況を見ながら少しずつ増やしていくのも一つの方法です。

デメリット②成果が出るまで時間がかかる

積立NISAのデメリット2つ目は、成果が出るまで時間がかかることです。


わかりやすくまとめると、以下の通りです。


毎月1万円ずつ1年間積立毎月1万円ずつ10年間積立
累計積立額12万円120万円
運用収益3,900円53万円
最終総額12万3,900円173万円


上記例は、毎月1万円ずつ積み立てて、分配金を再投資したケースですが、1年間運用と10年の長期運用を比べると10年間運用のほうが桁違いに稼げます。


積立NISAとは長期間運用してこそ稼げる投資方法といえます。

デメリット③投資可能な投資信託が少なめ

積立NISAの対象商品は、販売手数料ゼロなどいくつかの要件を満たした銘柄で、金融機関から届け出のあったもの約200種類に限定されています。


一般社団法人投資信託協会によると、公募投信のファンド本数が約6,000本あるのに対して積立NISA対象はごく僅かといえます。


対象には、インデックスファンド、アクティブファンド、バランスファンドが含まれています。


インデックスファンドは国内外の株式市場などに連動した成績を目指しているので値動きがわかりやすく、投資経験の少ない人に向いているといわれています。


アクティブファンドは、指数以上の成績を目指しています。高めの手数料が特徴です。


バランスファンドは債券などを組み込んでおり比較的リスクが少ないといわれています。

つみたてNISAがおすすめな人


積立NISAとは長期投資に向いている投資方法です。将来、積み立てたお金を使う目的にもよりますが、10年以上積立を継続できる人に向いているといえます。


わかりやすく例えると、定年退職年齢が65歳の人であれば55歳までに始められるならおすすめでしょう。


子どもの教育資金が目的であれば、高校や大学入学までに10年程度以上ある人におすすめといえます。


特に目的はなく、余裕資金として積立NISAを利用するのであれば、年齢制限はありません。

つみたてNISAとNISAどっちがいい?


現行NISAにはつみたてNISAと一般NISAがあり、どちらか一方しか利用できません。2つの違いをわかりやすく示すと次のようになっています。


つみたてNISA一般NISA
非課税期間20年5年
年間投資上限額40万円120万円
累計非課税投資上限額800万円600万円
対象商品要件を満たした投資信託・ETF株式・投資信託・ETF・REIT
投資方法積立一括・積立
引き出しいつでも可いつでも可


つみたてNISAと一般NISAは、どちらも譲渡益や分配金・配当益などに課税されない点は同じです。


一般NISAは、国内外の株式への投資も可能であり、まとめて一括で投資することもできます。また、投資信託の種類にも制限がありません。


投資にかける時間がなく長期間にわたってコツコツと貯めていきたい人はつみたてNISAが向いているといえます。


一方、株式投資もしようと考えていて、投資にかける時間的余裕のある人は一般NISA向きでしょう。

つみたてNISAの始め方


つみたてNISAを始める手順をわかりやすく説明しましょう。以下の手順で進めます。

  1. つみたてNISA口座を開設する金融機関を決める
  2. 必要書類を提出し、口座を開設する
  3. 投資信託の銘柄を選ぶ
  4. 積立金額や積立頻度を決めて設定する
  5. 目論見書と設定内容を確認して積立を始める

つみたてNISAは、証券会社や銀行で取り扱っています。

金融機関によっては、取り扱っていなかったり、銘柄が限られていたりするので事前にホームページ等で調べて開設先を決めましょう。

口座は1人1口座しか開設できません。このため、金融機関は慎重に選ばなくてはなりません。

必要書類には本人確認書類として運転免許証や健康保険証、その他マイナンバーカード(通知カード)などが必要です。

よくある質問


つみたてNISAに関してよくある質問をまとめました。始める際の参考にしてください。


質問

積立NISAは、どんな人ができますか。

回答

日本にお住まいで、口座を開設する年の1月1日現在18歳以上であれば誰でもできます。ただし、1人1口座と決まっているので、すでにNISA口座のある人は追加で開設できません。 


質問

積立NISAとは、どんな仕組みですか。

回答

毎月、毎日など一定の頻度で対象の投資信託を買い、積み立てていく投資方法です。投資分から出る分配金や売却益などに課税されません。


質問

積立NISAで購入した投資信託の分配金は非課税ですか。

回答

投資信託の分配金には、普通分配金と特別分配金があります。普通分配金は運用収益なので非課税です。


特別分配金は元本払戻金ともいい、そもそも課税対象外です。

まとめ:つみたてNISAとは国が制定した少額投資非課税制度のこと


この記事では、積立NISAとは何か、仕組みやメリット・デメリットをわかりやすく解説しました。


つみたてNISAは「運用益が非課税」「少額から積立可能」「資産分散や時間分散によりリスクを抑えられる」などのメリットがある少額投資非課税制度です。


一方、元本保証がなく、成果が出るまで時間がかかることや投資可能な商品が少なめなどのデメリットもあります。


つみたてNISAは、分配金再投資を選択すれば福利効果と非課税効果で元本が膨らんでいくことを期待できます。長期運用に適した投資方法といえます。


マネーキャリアは、3,000名を超える専門家が在籍している大手のFP相談窓口です。各専門家は、つみたてNISAや資産形成、保険などに精通しています。


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