更新日:2023/02/14
つみたてNISAの満額運用がきつい時は運用額減らしても大丈夫?
・つみたてNISAは少額でもやる意味はある?
・つみたてNISAで積立するのが収入的にきつい
内容をまとめると
- つみたてNISAは5000円でも積立する意味がある
- 生活がきつい時に無理に積立を続けない
- 損失が出てもつみたてNISAは途中解約をしてはいけない
- つみたてNISAに関する悩みはマネーキャリアのFP相談がおすすめ!
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▼この記事を読んで欲しい人
- つみたてNISAを満額積立するのがきついと感じている方
- つみたてNISAは少ない額でも意味があるか知りたい方
- つみたてNISAを満額積立てられない時の対応策を知りたい方
目次を使って気になるところから読みましょう!
- 【つみたてNISA】満額投資がきつい時の5つの対応策
- 対応策① 投資資金を減額する
- 対応策② 一時的に積立投資を辞める
- 対応策③ 副業を始める
- 対応策④ 投資方針を見直す
- 対応策⑤ 固定費を見直す
- つみたてNISAの満額投資がきつい状態で継続してはいけない3つの理由
- 理由① 余裕資金がないと暴落に耐えられない
- 理由② 不要な金利を支払うことになる
- 理由③ 利益がでたら引き出してしまう
- つみたてNISAのつらい声
- つらい声① 半年経っても金額が増えません
- つらい声② 放っておけず常に気にしてしまいます
- つらい声③ もう利益確定をしたいです
- つらい声④ 正直家計が苦しいです
- つみたてNISAの特徴・メリット【基礎知識】
- つみたてNISAの特徴
- つみたてNISAのメリット① 投資の利益が最長20年間非課税
- つみたてNISAのメリット② 金融庁の基準を満たす商品に少額から投資できる
- つみたてNISAのメリット③ 2042年までに制度が延長!
- つみたてNISAは5000円では意味がないのか?
- つみたてNISA初心者がやってはいけないこと
- つみたてNISAで後悔する人の特徴
- 特徴① 損失を我慢できない
- 特徴② 投資の内容を忘れてしまう
- つみたてNISAのよくある勘違い
- 勘違い① 非課税にできる投資元本の額は最大800万円まで?
- 勘違い② つみたてNISAの運用は2042年で終わる?
- 勘違い③ 分配金は「つみたてNISA口座」で再投資される
- 【参考①】つみたてNISAとiDeCoの違いとおすすめの人
- 【参考②】つみたてNISAの勉強におすすめのアプリ
- まとめ:つみたてNISAに関する悩みならまずマネーキャリアで無料相談!
目次
【つみたてNISA】満額投資がきつい時の5つの対応策
NISAは「個人がもっと資産形成をしやすいように」と、国が作った少額投資制度です。特につみたてNISAは毎月少ない金額を積立し、資産運用できる制度です。
このNISAの制度は非課税で資産を運用できる期間が決まっているため、なるべく非課税枠ギリギリで運用した方がお得になるといわれています。
つみたてNISAの非課税枠を満額で積立てていくと、毎月3.3万円という金額が必要です。
少額投資といえども3万以上を収入源から積み立てるとなると、きついと感じる人も多いのではないでしょうか。
今回は、つみたてNISAを満額で積立てるのがきつい場合の対応策5つを順に解説していきます。
- 投資資金の減額
- 積立期間を空ける
- 収入源を増やす
- 投資方針の見直し
- 固定費の見直し
対応策① 投資資金を減額する
前提条件として、投資は生活資金を削って、無理に抽出したお金で運用するものではありません。
現在の生活がきついのに無理をするのは良い結果を生まないため、できる範囲で投資にお金を回すことが大切です。
特につみたてNISAは、毎月一定額積み立てすることで、平均的な運用を目指す投資方法のため、長期的に積立をすることに意味があります。
3.3万円の投資がきついと思ったら、1万円に減額したり、自分の生活感からそれもきつければ5000円でも良いので、自分の生活資金に余裕を持って積立ていくようにしましょう。
減額する際には家計の見直しをしてみるのがおすすめです。固定費の見直しや、スイーツ代や外食費など「我慢できる娯楽費」の予算を削ってみると、月に数千円〜1万円程度の余力が出ることもあります。
無駄な支出にメスを入れ、「ムリなく積立できる額」を算出するようにしてみてください。
対応策② 一時的に積立投資を辞める
「仕事をクビになった」「事故に遭い、入院などの大きな医療費が必要」このように減額だけでは間に合わない、という場合は積立そのものを一時的に辞める選択もあります。(この一時的に辞める、はつみたてNISA口座の解約とは意味が異なります。)
お金が足りないのに誰かに借りる、金融機関のローンを利用する、という手段では結局マイナスになってしまいます。
つみたてNISAは長期にわたって続けることが利益を上げるコツですが、生活費やその他必要資金が足りなくなるような事態になれば、継続にこだわりすぎるのは禁物。
時には、思い切って積立の投資を一旦お休みすることも必要です。将来の資産も大切ですが、現在生きていくための資産はもっと大切です。優先順位を考えて取り組みましょう。
つみたてNISAの投資期間は最大20年ですが、20年必ず続けなければいけないわけではありません。投資したお金を引き出したければ好きなタイミングで引き出せますし、一時的に積立をストップすることもできます。
気をつけなければならないのは、引き出したいタイミングに必ず利益が出ているとは限らないという点です。
対応策③ 副業を始める
2018年(平成30年)政府の働き方改革の一環で副業を積極的に推進していることに伴い、副業を解禁する企業が増えました。
本業の収入だけでは投資に回すお金を作りづらいという人は、副業を始めるのもひとつの方法です。
休日自宅でできる副業には下記のような種類があります。
- ブログ、WEBライター
- Youtube、動画編集
- せどり
- Webデザイン、システム開発
対応策④ 投資方針を見直す
毎月積立投資するのがきつい…と感じるのであれば、一度投資方針を見直しましょう。
積立投資をNISAだけでなく何種類かに分けて行なっている人もいると思います。例としては以下のような制度です。
- iDeCo 確定拠出年金(個人)
- 学資保険
- 積立保険
対応策⑤ 固定費を見直す
固定費を見直すことはどんな資産形成をするにしても重要な要素です。
固定費とは以下のような費用が挙げられます。
- 住居費
- 水道光熱費
- 通信費
- 保険料
- 教育費
- 車関係費(ローン・駐車場代)
- サブスクリプションサービス料
つみたてNISAの満額投資がきつい状態で継続してはいけない3つの理由
満額投資がきつい場合の対策を紹介しましたが、なぜきつい状態で継続することはやめた方がいいのでしょうか。
もちろん生活がきつくなるというのが大きな理由ですが、他にも以下のようなリスクが存在します。
- 暴落に耐えきれない
- 不要金利の支払い
- 売り買いを繰り返す
理由① 余裕資金がないと暴落に耐えられない
先にも述べましたが、投資は生活資金を削って行うものではなく、余裕資金で運用するものです。余裕資金のない状態ではリスク許容度が下がり、投資資金が耐えることができなくなります。
下記は過去20年間の暴落タイミングです。
- 2000年:ITバブル崩壊…43.3%
- 2008年:リーマン・ショック…51.3%
- 2011年:チャイナショック…28.3%
- 2020年:新型コロナショック…30.6%
多くの投資家が投資を離脱する理由は暴落による資金の減少です。特に運用資産の半分を失ってしまうと冷静になれず、暴落しているにも関わらず保有商品を手放してしまいます。
つまり自身の資産額の減少に精神的にも耐えられない状態になるのです。
余裕資金がない人ほど、この「狼狽売り」の選択をしなければならなくなるため、生活資金と投資資金の隔たりを無くさないようにしましょう。
理由② 不要な金利を支払うことになる
つみたてNISAは長期的に投資を続けることで利益が出るのが特徴ですが、その「長期的」という部分だけを重要視し、金融機関で借金やローンを組んで投資の継続にこだわる人もいます。
つみたてNISAで得られるリターン率は年5%~6%程度といわれます。そのため、借入をしてしまうと借入にかかる金利の方が高くなってしまいます。
金融業者金利相場
- 消費者金融…3.0%〜18.0%
- 銀行ローン…2.0%〜15.0%
- クレジットカード…15.0%〜18.0%
理由③ 利益がでたら引き出してしまう
つみたてNISAのつらい声
つみたてNISAは一度に大きな金額をかけて短期間でリターンが狙える制度ではないので、利益は少しずつしか出ません。
投資に慣れていない人は自分の資産がどうなったかとしきりに気にしたり、半年、1年経ってもなぜ増えないのかと焦りを感じてしまいます。
このように投資初心者の人が感じているつみたてNISAのつらい声を見ていきましょう。
- なかなかお金が増えない
- 気になって常に口座を見てしまう
- 金額が上がっていると利確したくなる
- 家計が苦しいから引き出したい
つらい声① 半年経っても金額が増えません
これまで投資をあまりしたことのない人は「投資はたくさん資金を持っている人が運用するもの」というイメージがあるかもしれません。
つみたてNISAは多くの国民が資産形成できるように国が設置した投資制度で、投資できる商品もリスクの少ない商品が選定されています。
しかし、初心者の人は上記のことを異なった視点で捉え、「国が薦めているから元本割れしない」「利益が出やすい」「投資はリターンが大きく、すぐに増える」というイメージになってしまう人もいます。
そのため、半年経ってもお金が増えず、時期によっては元本割れしたりするとすぐに焦りを感じてしまうようになるのです。
つみたてNISAはすぐに利益が出るものでもなければ、大きなリターンが見込める投資制度でもありません。そのことはしっかりと理解した上で積立に取り組むことが大切です。
つらい声② 放っておけず常に気にしてしまいます
①と悩みと同じように、数ヶ月〜1年ほどで利益が出ないと焦りを感じたり、資金が暴落すると冷静さを失ってしまう可能性もあります。
家計がきついと投資したお金がどうなっているか、ついつい気になって何度も確認してしまうのではないでしょうか。
時々、株価を確認することは問題ないですが、基本的には積立ている投資額は「消費したお金」と考えられるくらい、生活に支障のない金額とすることがベストです。
夫婦共働き、小学生4人の子供がいる6人家族です。貯金や保険、積立もしたいですが、正直結構きついです。これから子供が成長するにつれてお金が足りるかという心配もあります。貯蓄は
- 定期66,000円
- 積立NISA 8,000円
- 学資保険40,000円
- ボーナス時年2回25,0000円
つらい声③ もう利益確定をしたいです
投資に慣れていない初心者の人は少しの利益が出た際に「今、利確した方が得かもしれない」と考えてしまいます。
それは経験が浅く、暴落した際に資産が下がることを恐れているからです。投資を続けるには以下の場面で我慢する、ということが大切です。
- 暴落しても狼狽売りしない
- 利益が出ても非課税期間はなるべく積立を続ける
- しきりに上がり下がりを気にしない(確認しない)
つらい声④ 正直家計が苦しいです
つみたてNISAにお金を回せるほど余裕資金がない…、でも将来を考えて積立はしたい。そのような状況で悩んでいる人も少なくないのではないでしょうか。
特に家庭を持ち、子供が複数いれば金銭面で悩むことは当然です。貯蓄や積立も大切ですが、今生きていくための資金は優先順位を最も高くしなければいけません。
あとは何を削ればいいのか、どうやったら増やしていけるのか、そのように悩んでいるのならマネーキャリアのFPに相談してみてはいかがでしょうか。
お金のプロであるFPに相談することで家計状況を変えられるきっかけができるかもしれません。気軽に無料相談を利用してみてください。
つみたてNISAの特徴・メリット【基礎知識】
つみたてNISAは国が設置した安全性の高い投資制度です。実際に運用した際の特徴やメリットとはなんでしょうか。
始める前にはある程度、特徴やなぜ始めた方がいいのか、という理由を知っておくべきです。
資産を非課税で運用することは最大のメリットですが、場合によってはつみたてNISAを20年以上運用することもできるため、改めてつみたてNISAの運用メリットについて解説します。
- 運用利益が20年間非課税
- リスクの低い商品が選定されている
- 投資期間が延長する
つみたてNISAの特徴
名前にもあるとおり、つみたてNISAは基本的に定期、または積立で行う投資です。設定により一回で多額の商品を購入することも可能ですが、即座に決済することはできません。
購入できる銘柄、最低金額は証券会社により異なります。年間上限積立額は一律40万円で、非課税期間は最大20年間で、最大800万円積立が可能です。
またNISAにはつみたてNISAと一般NISAの2種類がありますが、一般NISAは年間120万円、最大5年間は運用益・配当金・分配金への税金が非課税となります。
しかし、このつみたてNISAと一般NISAは同一年で併用することはできないので、注意が必要です。
つみたてNISAのメリット① 投資の利益が最長20年間非課税
つみたてNISAは運用益・分配金にかかる税金が20年間非課税となります。
通常、投資で利益を得た場合、運用益・分配金に対して20.315%の税金がかかります。
つみたてNISAでは最大20年間、利益にかかる税金が非課税となるため、浮いた税金も投資で運用することができ、より複利効果を得やすいといえます。
しかしつみたてNISAは20年の非課税期間が終わったのちにロールオーバーという、別の非課税枠へ商品を移すという方法が取れません。
そのため、20年の非課税期間が終わった後は商品を売却するか、課税口座で運用をすることになるため、期間の終了には注意が必要です。
つみたてNISAのメリット② 金融庁の基準を満たす商品に少額から投資できる
つみたてNISAで購入できる商品は金融庁が「長期」「積立」「分散」の投資に適している、低リスクであると判断した投資信託やETFのみです。
ある程度投資に慣れている人であれば、たくさんの種類の中から商品を選びたいと思うかもしれません。
しかし初心者の場合、種類が多いほど商品を選ぶ際にリサーチが必要になり、投資への敷居が高くなりがちです。
そのため、商品数が多くないことや低リスクの商品に限定してくれているのは、初めて投資を始める人にも入りやすくしてくれているといえます。
また取り扱いの金融機関によっては、最低積立額を100円や1000円とかなり少額からスタートできるように設定しているので、この点も初心者の人が続けやすいメリットとなっています。
つみたてNISAのメリット③ 2042年までに制度が延長!
2024年からNISAの制度が新しく変わることとなりました。つみたてNISAは口座開設可能期間が延長されることになります。
つみたてNISA | 一般NISA | |
---|---|---|
対象年齢 | 国内在住の20歳以上 | 国内在住の20歳以上 |
非課税期間 | 20年間 | 5年間 |
非課税投資枠 | 年間40万円 最高800万円 | 年間122万円 1階部分:年20万円まで 2階部分:年102万円まで |
口座開設可能期間 | 2042年まで | 2024年から2028年まで |
一般NISAは年間の非課税枠の上限が122万となり、投資方法が1階部分と2階部分で異なるようになります。
一方、つみたてNISAでの変更は口座開設できる期間が2042年まで延長されることになりました。
新規投資期間の延長により、2022年までにつみたてNISAを始めておくと、非課税期間が20年以上になり、その分最大積立額の上限も上がっていきます。
20年以上続けるかわからない、と感じるかもしれませんが、もともと無い選択肢を選ぶことはできません。未来の自分に選択肢を設ける意味で早期に口座開設することがおすすめです。
つみたてNISAは5000円では意味がないのか?
「少額積立といえども5000円ほどの金額ではさすがに意味はないのか?」と心配になる人もいるかもしれません。
結論から言うと5000円でもつみたてNISAをする意味はあります。
これまでも説明したとおり、つみたてNISAは長期的に資産を形成する投資制度です。少額であっても20年間の非課税期間は将来的に見ると大きな節税効果を得ることができます。
5000円の積立を20年間続けるとどれくらい非課税の効果を受けることができるでしょうか。
- 月5000円×12ヶ月(1年)×20年=積立総額120万円
- 120万円×年利5%=約206万
5000円を20年積立すると元本は120万円で、年利は仮で5%運用とした場合、最終総額は206万円にもなります。
この金額に対する非課税効果は
- 86万円×20.315%=174.709万円
となり、17.5万円の税金を納めずに済むことになります。
銀行の預金金利などはほとんどお金が増えない中、元本120万円から206万に増えるのは、かなり大きいですし、利益にかかるはずの税金がかからないことも、他の投資制度にないメリットです。
5000円でも積立がきつい、とさらに少額の積立額になったとしても、長期的に積立運用することには意味があるといえます。
つみたてNISA初心者がやってはいけないこと
つみたてNISAの口座開設をする人は20代〜40代が7割と、比較的若い人が始めているようで、つまり投資初心者の人が増えているということです。
つみたてNISAで投資デビューするにあたって、絶対にしてはいけないこともあります。それは暴落時や値下がり時の途中解約です。
投資を始めて間もないと、「どれくらい利益が出たかな?」とワクワクして何度も運用チャートを確認してしまいがちです。
もちろん、この確認してしまう行為に問題はありません。始めたばかりで気になるのも当然のことでしょう。
しかし、問題はしきりに確認した結果、自分の購入した商品が値下がりをしてしまうと、「ああ、どうしよう。」と不安になり、これ以上資産を減らしたくない、と途中解約してしまうことです。
つみたてNISAの非課税期間は「20年間」と長期間投資できる時間があります。この20年という中では恐らく何度も値下がりをしますし、一度や二度は大暴落することもあるかもしれません。
どんなに予想していても実際、市場は思ったとおりに動かないことが多いのですが、忘れて欲しくないのはつみたてNISAは「長期・分散・積立」を特徴とした投資であるということです。
すぐには運用益が出ず、落ち込んでしまうかもしれませんが、値下がりしていても長い目で積立していくことが大切だ、と心に留めて運用していくことが大切なのです。
つみたてNISAで後悔する人の特徴
- 損失が都度、気になる
- 保有している商品の特徴がわからなくなる
特徴① 損失を我慢できない
初心者の方で、始めてまだ数ヶ月しか経っていないのに「一度も利益が出ていない、投資に向いていないんじゃないか。損するなら始めなければよかった」と考える人がいます。
「損失=その時点でゲームオーバー」と感じ、損失のまま解約するのはつみたてNISAの意味がありません。むしろ早期に損失確定してしまうことの方がゲームオーバーと同義です。
むしろ、損失が出ている時期は保有商品を通常より多く購入できるチャンスだと前向きに捉えるほうが良いのです。
また、このように損失を我慢できない場合は、「こんなはずじゃなかった」と自分や状況を否定するのではなく、「今は損失が出ているから、自分は冷静でいられないのだな」と受け止めて気持ちを整理してみましょう。
特徴② 投資の内容を忘れてしまう
損失が出ると、多くの人は「これ以上損失を出したくない、これからは利益を出したい」と戦略を変えようと、方針を真剣に考え始めます。
今後の方針を改めることも大切ですが、では現在保有している商品がどんな内容だったか覚えているでしょうか。
自分の持つ商品がどの指標に連動したファンドなのか、バランスファンドを保有しているのにどのように資産が割り振られているかわからないと、既に選んでいるファンドを重複して保有してしまう原因にもなります。
全てを覚えておく必要はないですが、ファンドの特徴や大きな資産の割り振りを覚えておくと、不要な心配をせずに済むかもしれません。
方針を改める際にも、もう一度確認しておくことをおすすめします。
つみたてNISAのよくある勘違い
つみたてNISAにはさまざまなメリットがあることはこれまでも説明してきました。しかしつみたてNISAの制度には起こりがちな勘違いもあります。
つみたてNISAのよくある勘違いを3つ紹介します。
- 最大投資額は800万円ではない
- 運用期間は2042年で終了する
- 分配金はつみたてNISA口座内で再投資になる
勘違い① 非課税にできる投資元本の額は最大800万円まで?
つみたてNISAの最大投資額は40万円×20年=800万円となりますが、厳密にいうとこの上限額は正しくありません。
結論からいうと最大積立額は1000万円となります。しかし、これはつみたてNISAを運用するすべての人に当てはまる上限額ではなく、口座開設時期が影響します。
つみたてNISAの制度ができた当初、新規で投資信託を積立購入できるのは2037年まででした。
しかし、制度改正により、つみたてNISAで新規に積立できる期間は5年延長され、2018年〜2042年までになり、これによって、非課税投資枠は、40万円×最大25年となりました。
そのため、2018年からつみたてNISAを始めた人は最大投資額が1000万円となります。この最大額はつみたてNISAを始める年が遅くなるほど、40万円ずつ上限が下がることになります。
2023年以降に口座開設すると、通常どおり20年間の非課税期間となるため、選択肢を増やしたい人は早めにスタートさせるのがおすすめです。
勘違い② つみたてNISAの運用は2042年で終わる?
つみたてNISAの積立終了期間は2061年までです。「じゃあつみたてNISAは2042年までというのはなんなんだ?」と思う人もいるでしょう。
ひとつ前にも制度改正のお話をしましたが、つみたてNISA新規の積立期間は2018年〜2042年です。この2042年まで、というのは新規で商品を購入できる期間のことですので、非課税運用が終了するわけではありません。
仮に2042年につみたてNISAを始めたとすると、2061年まで非課税で運用することが可能です。
また保有している商品も20年後に一気に課税口座に移されるわけではなく、購入時期から20年経ったものから、一年ごとに移されていくのです。
勘違い③ 分配金は「つみたてNISA口座」で再投資される
そもそも「分配金」とは、運用会社が、運用によって得られた収益を決算ごとに投資家(投資信託の購入者)に分配するお金のことです。
すべてのファンドに分配金があるわけではありませんが、この分配金は「現金として受け取る」か「再投資」することを選択できます。
長期的に投資をおこなっていく場合、再投資のほうが複利効果を得やすいのですが、この再投資は必ずしもつみたてNISAの口座に移されるわけではありません。
分配金がつみたてNISAの口座に再投資されると、年間40万円の非課税枠として消費されてしまうことになります。
しかしすでに年間の非課税枠を使い切ってしまっていた場合、分配金は課税口座へと再投資されるため、注意が必要です。
【参考①】つみたてNISAとiDeCoの違いとおすすめの人
つみたてNISAと同じく非課税で運用できる「iDeCo」の名前もよく耳にします。つみたてNISAとiDeCoにはどんな違いがあるのでしょうか。
つみたてNISA | iDeCo | |
---|---|---|
利用できる人 (対象年齢) | 20歳以上 | 20歳以上60歳未満 ※2022年5月からは65歳未満 |
年間限度額 | 40万円 | 14.4万円〜81.6万円 ※働き方や状況により上限額は異なる |
税制優遇 | 運用益が非課税 | 所得税・住民税が控除 運用益が非課税 受け取り時税金控除 |
引き出し | いつでも可能 | 原則60歳まで不可 |
口座開設手数料 | 無料 | 2,829円 |
口座管理手数料 | 無料 | 年間2,000円〜7,000円 |
iDeCoは税制優遇面で掛金を全額所得控除にでき、所得税や住民税を減らすことができます。受け取り時にも「退職所得控除」や「公的年金等控除」を受けることができ、節税の効果が高い制度といえます。
しかし、つみたてNISAと違い開設手数料や管理手数料が必要となるため、毎年一定の手数料が必要となります。
さらにiDeCoは老後資金を形成するための制度なので、60歳以上でないと積立額を引き出すことができません。
引き出しに制限があることや、手数料を考えると、投資初心者におすすめなのがつみたてNISAで、さらに投資資金に余裕のある人にはiDeCoも併用することがおすすめとなります。
【参考②】つみたてNISAの勉強におすすめのアプリ
つみたてNISAは投資初心者でも始めやすいのは確かですが、投資である以上、仕組みやデメリットについても知っておく必要があります。
しかし、腰を据えて勉強しようと思っても、なかなか面倒だと感じてしまうものです。
最近では気軽につみたてNISAの勉強ができるようなアプリもたくさんあるのをご存じでしょうか。
つみたてNISAの勉強アプリはこんな方におすすめです。
- 難しい文章をたくさん読んで勉強するのが面倒だと感じる
- スマホからでも気軽に学びたい
- ゲーム感覚で学びたい
- 株初心者の為の株入門アプリ
- NISAの始め方
- トウシカ
- GFS
- 株初心者説明書
- moneby
- かぶたす
まとめ:つみたてNISAに関する悩みならまずマネーキャリアで無料相談!
つみたてNISAの積立がきつい時の対処法や、少額でも始めた方がいい理由を解説しましたが、いかがでしたでしょうか。
まとめると
- 満額投資がきつい場合は無理に投資を続けない
- 少額でもつみたてNISAは意味がある
- 値下がり時に利確しない、解約しない
- iDeCoよりつみたてNISAを優先する