更新日:2021/12/08
資産運用の詐欺に見分け方はあるの?投資詐欺の手口や対処法も紹介!
老後や子どもの教育のための資金を得る手段として、資産運用を検討している人も多いでしょう。しかし中には資産運用に見せかけた詐欺案件もあり、注意が必要です。この記事では資産運用を考えている人に投資詐欺の手口と対処法を紹介します。
内容をまとめると
- 投資詐欺には大企業やファンドが引っかかった事例もある
- 投資詐欺には株式、債券、FXなどさまざまな商品が利用される
- 投資詐欺はSNSやマッチングアプリなど、ネット上に入り口がある
- 投資詐欺の被害は公的機関に相談しよう
- 投資の仕組みを理解し、マインドセットを正しいものにすれば投資詐欺にあいにくい
- 資産運用に関する不安はマネーキャリアへの相談がおすすめ
目次を使って気になるところから読みましょう!
- 資産運用に関する詐欺の概要
- 投資詐欺って何?
- 投資詐欺の実例
- 詐欺の手口として使われやすい金融商品6選
- ①集団投資スキーム
- ②デリバティブ取引
- ③公社債
- ④暗号資産
- ⑤FX
- ⑥未公開株や新規公開株
- 資産運用の詐欺にありがちな5つの特徴と見分け方
- 特徴①不安を煽る
- 特徴②元本保証をアピールする
- 特徴③期間限定や紹介制を強調する
- 特徴④公的機関を名乗る
- 特徴⑤投資先が海外である
- 詐欺だと思った場合の状況別対処法
- TwitterやインスタグラムなどSNS上でのメッセージ
- マッチングアプリで会った人とのやりとり
- 相談や報告をしたいときの連絡先
- 資産運用で詐欺にあわないためのマインドセット
- 確実に儲かる投資は存在しない
- 信頼できる人や機関以外とは取引しない
- 資産運用について不安があるならプロに相談しよう
- 資産運用に関する詐欺のまとめ
目次
資産運用に関する詐欺の概要
資産運用において、中には詐欺案件もあります。投資詐欺はさまざまな手口で人からお金を不正に集めることが目的です。
ここではそんな投資詐欺について概要を解説します。概要は以下の通りです。
- 投資詐欺とは、投資案件を嘘を織り交ぜて紹介し、お金をだまし取る詐欺
- 投資詐欺にはバーナード・マドフ事件やAIJ投資顧問による年金虚偽報告事件といった実例がある
投資詐欺って何?
投資詐欺とはある投資商品について確実に利益をあげられる保証がないにも関わらず、あたかも確実にもうかるかのように宣伝し、購入を促す詐欺のことです。
投資詐欺にはさまざまな手口があります。たとえば最近ではこれから新規上場する未公開株や仮想通貨といった商品をすすめながら、事業の実態がなく、資金の持ち逃げをされるケースが典型です。
またこのほかにも多額の資金を集め、高配当をうたいながら投資をしていないケースがあります。
このケースでは投資をしていないため、集めた資金がそのまま残ることにより一時的には配当の支払いがなされるのです。これにより詐欺の発覚が遅れてしまいます。
このように投資詐欺では、成果のともなわない投資商品をすすめられることが多いです。
投資詐欺の実例
投資詐欺の実例として以下のものがあげられます。
- バーナード・マドフ事件
- AIJ投資顧問による年金消失事件
- ワールドフレンドシップコイン無許可販売事件
詐欺の手口として使われやすい金融商品6選
ここからは詐欺の手口として、どのような金融商品が使われるかを紹介します。ここで紹介した商品が必ず詐欺というわけではありません。しかし、勧誘を受けた際には注意が必要です。
詐欺の手口として使われやすい金融商品は以下のものがあります。
- 多数の投資家から資金を集める集団投資スキーム
- デリバティブ取引で損失が出てしまう
- 安定していると言われる公社債
- 法整備が未完全な暗号資産
- 一発逆転でもうかると言われるFX
- 不確定な情報で相手をだますことが多い新規公開株、未公開株
①集団投資スキーム
集団投資スキームとは複数の投資家から有価証券や金銭を集めることで大きな資金を用意し、投資や事業を行います。そこから発生した収益を、出資した投資家に分配する仕組みです。
投資家一人の資金には限界があり、大きな収益を得ることが難しかったり、事業を行えないことがあります。その欠点を複数の投資家から資金を集めることで解消できるのが、この投資法のメリットです。
投資詐欺の場合、この方法で大きな収益を見込めると勧誘しながら、資金を預けた段階で出金できなくしたり、実際には投資をしていないことがあります。
集団投資スキームの詐欺を見抜くには、まずその投資が本当に行われるのか、実態はしっかりしたものなのか自分で調べるようにしましょう。
②デリバティブ取引
デリバティブとは金融派生商品のことで、これに含まれるものを利用した取引をデリバティブ取引と言います。
デリバティブ取引で扱われる商品にはさまざまなものがあり、代表例として以下のものがあります。
- 先物取引
- オプション取引
- スワップ取引
- 為替先物取引
③公社債
公社債は政府や企業が発行している債券のことです。公社債は株式など、ほかの資産運用法と比較して、リスクの小さい商品と評価されています。
公社債は証券会社や銀行でも購入できる一般的な商品です。リスクも小さいことから勧誘を受けた際に購入する人もいます。
しかし中には高利回りであることを理由に勧誘しながら、実際は債券発行元の会社が身元不明というケースもあります。
このようなケースでは、最初は利息が支払われますがそのうち支払いが止まり、連絡がつかなくなることがあるのです。
このような状況を避けるために、公社債の勧誘を受けて購入するときは、発行元の会社が信用のおけるところがどうかチェックしましょう。
④暗号資産
暗号資産は、いわゆる仮想通貨と言われるものに投資する資産運用法です。暗号資産は比較的最近の金融商品ということもあって、リスクが大きい分リターンも見込めます。
数年前には仮想通貨ビットコインによって大きな利益をあげ、「億り人」となった人もいました。そうした事例があるだけに、投資詐欺に引っかかってしまう人も少なくありません。
暗号資産で多いのが、信用や実態のないものをこれから伸びると勧誘するケースです。こうした勧誘をする業者は無登録であったり、事業の実態がないことがあります。
暗号資産は新しい資産運用法だけに、まだまだ法整備が未完全で詐欺も多いです。十分に注意しましょう。
⑤FX
FXはある通貨ペアの為替の値動きを利用した取引で利益をあげられます。FXは通貨同士を売買しますが、そこにはさまざまな方法があります。
たとえば取引手法ですと、数時間程度のあいだで取引するデイトレードや数秒から数分で取引するスキャルピングなどがあげられます。
また、FXでは設定に基づいて自動で取引してくれるEA(自動売買システム)があります。副業でFXトレードしている人でも、EAを活用して仕事中にも利益をあげられるのです。
FXは多様な取引方法があり、資産運用で大きな利益をあげられる可能性があります。しかし紹介したEAやトレード手法を「絶対にもうかる」など誇大広告しているものが詐欺には見られます。
こうしたFXに関する詐欺案件は、情報商材やEAを購入しても、その金額に見合う利益を得られないことが多いです。FX取引にはこうした罠も多いので注意しましょう。
⑥未公開株や新規公開株
株式は市場で公開される前に購入可能なケースがあります。たとえばIPOは新規上場する企業の株を事前に購入できるものです。
未公開株や新規公開株は、上場直後に最初の価格より大きく値上がりする可能性が高い商品です。そのため投資家の中にはこうした株を中心に運用する人もいます。
一方でこうした株は情報が公開されていないため、信用できるものではないケースがあります。
こうした詐欺では「もうかることが確実な未公開株がある」などと勧誘を受け、いざ株を購入するために資金を支払うと、持ち逃げされるのです。
この手口はベテランの投資家でも騙されてしまうほど、手口が巧妙なケースがあります。そのため、こうした勧誘を受けた際には十分に注意し、人に相談することもしてみてください。
資産運用の詐欺にありがちな5つの特徴と見分け方
ここからは資産運用の詐欺によく見られる特徴について解説します。詐欺にはさまざまな手口がありますが、共通点もあり、そこを理解することで被害にあう可能性を下げられます。
詐欺によく見られる特徴は以下の通りです。
- 老後資金の不足など、将来不安を煽る
- 元本保証がされていて、リスクがないことをアピールする
- 期間限定であることを強調し、買わなければ損をする気分にさせる
- 公的機関を名乗って安心感を与える
- 投資先が海外であることを強調してくる
特徴①不安を煽る
投資詐欺の特徴として「老後の不安」や「日本政府の財政破綻」といった、誰でも理解しやすい問題をあげて不安を煽る点があります。
確かに今の日本は問題があり、若い人の多くが将来に不安を抱えているでしょう。しかし不安を抱えた状態で投資することは、正常な判断ができなくなっている可能性が高いです。
投資において最も重要なことの一つに平常心を保つことがあげられます。投資詐欺は不安を煽ることで平常心を奪い、判断力を低下させてきます。
このように投資詐欺ではまず相手の不安を煽るところから始めてくるので注意してください。
特徴②元本保証をアピールする
投資詐欺でおすすめされる投資商品は元本保証をアピールされたのにもかかわらず、実際は違ったというケースがあります。
資産運用において元本保証されている商品はほとんどありません。たとえば預貯金であれば、ペイオフ制度により1000万円とその利息が保証されています。
また保険についても、完璧ではありませんが準備金によって、一定以上の元本割れしないようになっています。
それに対して株式などの投資商品は元本保証されておらず、元本割れの可能性があるのです。債券も発行元の企業が倒産すれば価値をなくしますので、完全な保証ではありません。
また、元本保証をアピールされた商品を購入すると、その資金を持ち逃げされるケースもあります。
特徴③期間限定や紹介制を強調する
投資商品にかかわらず、期間限定セールなどで売り上げを伸ばそうとする手法はよくありますよね。
投資詐欺でもこの手法が使われることがあります。期間限定で今しか買えないことや、紹介制であり投資できるのは特別な人間であるかのように騙してくるのです。
このような状況では、投資しなければ損をしてしまうという気持ちになってしまい、うっかり投資をしてしまう可能性があります。
投資商品は本来、自分の資産運用の目的に合っているかどうか検討してから購入するものです。勧誘を受けても、その場で安易に判断しないようにしましょう。
特徴④公的機関を名乗る
公的機関は多くの人にとって信頼できる組織でしょう。投資詐欺の中には自分がそうした組織に所属する人間であるとかたって近づいてくる人間もいます。
この詐欺の厄介なところは、複数の人間がそれぞれの役割を演じ、あたかも本当に公的機関が動いているかのように見せていることです。それゆえに見抜けないでお金をわたしてしまう人もいます。
対処法として、身に覚えがないにもかかわらず公的機関の人間が訪ねてきた際はすぐにお金をわたしたりしないようにしましょう。
そして、名乗った公的機関の部署へ直接電話をかけて事実確認をしてください。訪ねてきた人間の所属を確認するなどすれば、投資詐欺に事前に気づける可能性が高いです。
公的機関の人は、自分が何もしていないのに訪ねてくることはほとんどありません。もし訪ねてきても冷静に対処しましょう。
特徴⑤投資先が海外である
投資先が海外であると、投資先の実態把握が難しく騙されやすいです。また「海外の投資先=高利回り」とのイメージを利用してくるケースもあります。
こうした詐欺案件では投資したと思ったら実態がなかったり、契約時に説明された内容と実際の投資が違うものであることがあり得ます。
またこれはほかの投資詐欺にも言えますが、詐欺グループの拠点が海外にあり、資金を持ち逃げされてしまい、取り返すのが困難になる可能性もあるのです。
このように投資先の実態が伴わず、騙されてしまうのが海外への投資詐欺です。資産運用の方法として、海外に投資するのは問題ありませんが、投資先について必ず自分で調べてください。
詐欺だと思った場合の状況別対処法
資産運用をするためにさまざまなものを調べていると、中には詐欺だと思われるものに出会うことがあります。このときに勧誘をしっかりと断れるなど、状況に応じた対応をとれることは重要です。
ここからはさまざまな詐欺だと思われる状況にでくわしたときの対処法を状況別に解説します。その対処法は以下の通りです。
- Twitterやインタスタグラムで詐欺だと思ったときは、相手から距離を取り、個人情報やお金をわたさない
- マッチングアプリを通じて、甘い誘い文句で行われる投資詐欺はお金を絶対に振り込まない
- 詐欺かもしれないと思ったときには、公的機関に相談する
TwitterやインスタグラムなどSNS上でのメッセージ
Twitterやインスタグラムでは詐欺業者がアカウントを運営しており、あたかも大金を得られるような詐欺案件を紹介しているケースがあります。
たとえば抽選で当たった人に100万円を配るといったことを宣伝し、個人情報を抜き取ろうとしてくるケースがあるのです。
また、ほかにも「宝くじに当たった」や「サブスクリプションの割引が受けられる」などの理由で手数料を騙し取ろうとする詐欺の手口もあります。
SNS上ではさまざまな手口で詐欺業者が勧誘をかけてきます。しかし、ほとんどが実態がないことがあり信用できません。安易にこうした業者からのメッセージに返答したり、個人情報をわたさないようにしましょう。
マッチングアプリで会った人とのやりとり
マッチングアプリサービスでも投資の勧誘をしてくるケースがあります。この場合、最初は少額の10万円などから始まることが多いです。
ただし徐々に要求される金額が大きくなり、気づけば数百万円から数千万円の被害につながっていることがあります。
こうした詐欺はサイト上では利益を出し続けているかのように見せかけ、たまに損失を出すことでリアリティを演出します。しかしこれは表示だけで、投資は実態がなく資金を持ち逃げされているのです。
このようにマッチングアプリを通じて投資への勧誘を行われる詐欺も存在します。マッチングアプリでは相手から好印象を受けると、つい話にのってしまう人もいるでしょう。
しかしマッチングアプリで出会ったりかかわった人をすぐに信用しないようにしてください。
相談や報告をしたいときの連絡先
詐欺と思われる状況に直面したときにどう対処すればよいかわからない人もいるでしょう。また、すでに被害にあったときの対処はさらに難しいです。
投資詐欺についての相談や被害の報告については以下の公的機関を利用してみてください。
資産運用で詐欺にあわないためのマインドセット
資産運用するにあたって最善なのは、そもそも詐欺被害にあわないことです。詐欺と思われる案件などに近づかなければ、資産運用に集中することができます。
詐欺被害にあわなくなるためのマインドセットには以下のものがあります。
- 投資は不確実でもうかる保証がないと知っておく
- 信頼できる証券会社など以外とは取引しない
確実に儲かる投資は存在しない
投資において確実に儲かる方法はありません。預貯金であれば元本保証がされていますが、低金利が続いているため利益はほとんど見込めません。
また債券は発行元の企業が倒産するリスクがありますし、保険も元本割れの可能性がわずかながら存在します。
株式や投資信託は長期的に大きな利益が見込める一方で、リスクも大きく元本割れの可能性が比較的高いです。
このように投資において確実に儲かる商品は存在しません。投資詐欺では「絶対に儲かる」というのを売りにしていることが多いですが、この文言があれば疑ってかかるようにしてください。
信頼できる人や機関以外とは取引しない
株や債券は多くの場合、証券会社を通じて購入します。また、保険であれば保険会社と契約を結ぶでしょう。
この場合、知名度のある大手の会社で口座開設や契約をする人がほとんどです。一方、投資詐欺の業者は聞いたことのない名前で勧誘を仕掛けてきます。
投資詐欺に引っかからないためには、聞いたこともないような業者や機関と取引しないようにしてください。
現在では個人投資家向けのサービスが充実しており、特定の人や機関のみと取引していても、十分に資産運用できます。
資産運用について不安があるならプロに相談しよう
資産運用の詐欺についてここまで解説してきました。しかし中には自分がいざ資産運用を始めたときに詐欺を見抜けるか不安な人もいるのではないでしょうか。
実際に詐欺かもしれないと疑われる商品の勧誘を受けた際に、相手もいることもあってなかなか断れない人もいるでしょう。また、そもそも詐欺に近づくことのないようにできないかと考える人もいるかと思います。
そういった人にはマネーキャリアの無料相談サービスがおすすめです。マネーキャリアではお金のプロであるFPに全国どこからでもオンライン相談できます。
相談回数は制限がなく、資産運用に限らずお金に関する不安がなくなるまで何度でも相談可能です。
資産運用で詐欺に絶対引っかかりたくない人は、ぜひマネーキャリアの無料相談を利用してみてください。
資産運用に関する詐欺のまとめ
ここまで資産運用の詐欺について手口や特徴、対策を中心に解説してきました。資産運用にはさまざまな運用方法があり、多くの業者が存在します。その中には詐欺的なものもあるので注意が必要です。
そういった詐欺業者は相手にとって都合の良い言葉を並べて、SNSなどさまざまな場所で近づこうとしてきます。しかしその特徴を理解し、正しいマインドセットを持つことで対策が可能です。
もし資産運用の詐欺被害にあうことが不安であれば、マネーキャリアでお金のプロに無料相談してみるのも方法の一つになります。
この記事では以下の点を中心に解説してきました。
- 投資詐欺は被害額が多く、大企業やファンドも引っかかる可能性がある
- 投資詐欺はさまざまな手法が存在し、株式投資や債券などの商品を勧誘してくる
- 投資詐欺は「絶対に儲かる」という甘い言葉や、将来の不安を煽って近づいてくる
- 正しい資産運用に対するマインドセットを持つことで詐欺被害は防げる
▼この記事を読んでほしい人
▼この記事を読んでわかること