更新日:2024/04/28
老後資金6000万円・7000万円・8000万円の老後生活を具体的に解説!
「公的年金だけでは老後2000万円不足する」といわれることもありますが、では老後資金が6,000~8,000万円あるとどのような老後生活を送れるのでしょうか?老後資金6,000~8,000万円の老後生活と40代からの老後資金作りについて具体的に解説します。
内容をまとめると
- 余裕ある老後生活には夫婦で老後資金6,000万円が必要
- 老後資金が6,000~8,000万円あれば旅行などに加えて子や孫への援助や充実した介護環境なども叶えることができる
- ただし、住宅ローンの有無や今後の物価上昇、生活費の水準によって個人差があり足りない場合もある
- 40歳から老後資産6,000万円をめざすなら積立月額10万円以上・運用利回り5%以上で実現が可能
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目次を使って気になるところから読みましょう!
老後資金は夫婦2人で6000万円必要って本当?
「年金だけでは老後資金が2,000万円足りない」といわれています。夫婦2人の老後資金は、本当に6,000万円も必要なのでしょうか?
老後2,000万円不足するというデータにはもちろん前提条件というものがあります。まず、は「老後までに住宅ローンを完済していること」が前提です。そのため、住宅費は月1.4万円で計算されています。
老後の賃貸住宅の平均賃料は4~6万円ですので、賃貸の場合は2,000万円の貯蓄では老後破産するおそれがあります。
しかし、それは人によって生活費の水準や公的年金の金額によって結果が大きく異なります。
とはいえ、老後の収入や支出のデータを確認することで、ある一定条件で「実際いくら必要なのか」を検証することが可能です。
これから、以下の2点を中心に解説していきます。
- 老後の公的年金(老齢基礎年金と老齢厚生年金)
- 老後の生活費などの支出額と内訳
老後の年金制度による収入
老齢年金の種類は次の2つです。
- 老齢基礎年金:国民年金加入者に支給される年金
- 老齢厚生年金:厚生年金加入者に支給される年金
支給開始年齢は、老齢基礎年金も老齢厚生年金も原則65歳以上です。
厚生労働省「厚生年金保険・国民年金事業の概況(令和元年度)」によると、老齢年金の平均支給額(月額)は以下の通りです。
老齢基礎年金 | 老齢厚生年金 | |
---|---|---|
支給額(月額) | 5万6,049円 | 14万6,162円 |
会社員や公務員などの厚生年金加入者の支給額には、老齢基礎年金も含まれています。
自営業者は老齢基礎年金しかもらえません。厚生年金加入者と比較すると半分以下です。
年金受給額を増やす方法として繰り下げ受給があります。繰り下げ受給とは、年金の受給開始時期を66歳以降に遅らせる制度のことです。遅らせた期間に応じて、毎月の年金受給額が増額されます。
老後の支出額と内訳
総務省統計局の「家計調査年報」によると、実際の老後の生活費とその内訳は以下の通りでした(2019年)。
単身世帯 | 夫婦2人世帯 | |
---|---|---|
生活費(月額) | 15万1,800円 | 27万929円 |
夫婦2人世帯の支出は以下の通りです。
消費支出 | 非消費支出 | |
---|---|---|
支出(月額) | 23万9,947円 | 3万982円 |
消費支出は食料・住居・光熱・水道・医療などの「生活費」のことです。非消費支出は税金・社会保険料のことです。
夫婦2人世帯の実際の生活費は約27.1万円です。老後の夫婦2人世帯の生活費のおもな内訳は以下の通りです。
費用項目 | 毎月の平均支出額 | 消費支出に占める割合 |
---|---|---|
食料 | 6万6,458円 | 27.7% |
住居 | 1万3,625円 | 5.7% |
交通・通信 | 2万8,328円 | 11.8% |
諸雑費や交際費 | 5万4,806円 | 22.8% |
ポイントは以下の通りです。
- 食費に関する支出の割合がもっとも多い
- 住居費は持ち家と賃貸では大きく異なる
- 雑費や交際費など出費も無視できない金額。
- 税金や社会保険料の負担も大きい
老後資金6000万円の場合の生活スタイル
余裕のある老後生活には月36万円が必要といわれています。夫婦2人(会社員の夫・専業主婦の妻)の場合、年金収入は月22万円ほどです。
25年間で計算すると、余裕ある生活を送るには年金以外に4,200万円が必要です。老後資金が6,000万円の場合、浪費を続けると老後破産する可能性があります。
老後には以下の備えも必要です。
- 介護費用:840万円
- 持ち家の場合(リフォーム代):500万円
- 賃貸の場合(家賃月7万円・25年間):2,100万円
総務省「家計調査年報(2019年)」によると、老後の夫婦2人世帯は「教養・娯楽」に2万4,804 円消費しています。老後資金が6,000万円あれば、月に1万円程度の趣味や娯楽を追加することも可能です。
定年後は、ゆっくり旅行するのを楽しみにしている方も多いでしょう。
国内旅行の平均費用は1人あたり約6万円です。季節を変えて2回旅行すると、60歳から75歳の15年間で180万円が必要です。
15年間、年1回の旅行を楽しむ場合は、国内であれば90万円、
海外と国内を交互に旅行するのであれば160万円の資金が必要です。
夫婦2人で旅行するなら2倍の費用がかかります。健康であれば、年1~2回の国内旅行を楽しむことができるでしょう。
老後資金7000万円の場合の生活スタイル
老後資金が7,000万円ある場合、老後を25年と仮定すると、老後資金6,000万円の場合よりも年間40万円の余裕があります。
介護費用を充実させたり、賃貸の場合は家賃を月8万にできます。生活費以外の備えは以下のようになります。
- 介護費用:1,040万円
- 住居費用(家賃8万円・25年間):2,400万円
7,000万円を以下のポートフォリオで運用すると、運用収入(手取り)26万2500円が得られます。
- 無リスク資産(現預金):3,500万円
- リスク資産(株式):3,500万円
老後の資産運用は「守る運用」を行いましょう。「守る」というのは価格の変動を許容範囲に抑えるということです。
そのためには異なった値動きをする資産や、価格のブレが小さい資産などを組み合わせて運用する必要があります。
おすすめは「株式と債券」半々で運用することができるバランスファンドです。
持ち家で住宅ローンを完済している場合、夫婦2人で毎月1回の国内旅行が可能となります。老後資金が7,000万円あれば、孫にお小遣いをあげたり、趣味や旅行を楽しんだりするのに十分余裕があります。
老後資金8000万円の場合の生活スタイル
老後資金8,000万円を以下のポートフォリオで運用すると、運用収入(手取り)30万円が得られます。
- 無リスク資産(現預金):4,000万円
- リスク資産(株式):4,000万円
運用収入と夫婦2人分の年金を合わせると51万円です。年間600万円以上の収入になります。年金と運用収入だけで生活できるでしょう。
介護費用や緊急予備費を備えても、余裕のある生活が送れます。老後生活が快適に過ごせるように、マイホームをバリアフリー化することもおすすめです。
老後資金が十分にあっても、健康でなければ老後生活が楽しめません。若いころから、健康な食事や適度な運動を心がけましょう。
老後資金をご自身のためだけでなく、子や孫の世代に役立てたいと考えたときに必要なのが生前贈与です。
生前に財産を与える生前贈与は相続税の軽減効果もあり、有効な相続対策の1つです。相続発生時に家族に遺す金額を生前に贈与することで相続税を減らせるからです。
生前贈与を受けた人にかかる贈与税には1人あたり年間110万円の基礎控除があります。年間110万円を超えない限り、贈与税を納める義務はありません。
ただし、贈与を行った事実が客観的にみてわかるような方法で行うことが鉄則です。
税務署に確認をとったうえで行いましょう。
生前贈与の注意点は以下の通りです。
- 非課税枠は年110万円
- ほかの相続人にも配慮を
- 老後の資金不足に注意
40歳から老後資金を貯める場合に必要な運用利回りをシミュレーション
40歳会社員の共働き夫婦、子供2人(12歳と10歳)の世帯における平均年収、支出、貯蓄額から積立額を試算してみます。
平均額 | |
---|---|
世帯年収 | 約888万円 |
年間の支出 | 約384万円 |
貯蓄額 | 約520万円 |
40歳から老後資金を貯める場合のポイントは以下の通りです。
- 40歳で積立に回すことができる金額
- 40歳から老後資金を貯める場合に必要な運用利回り
教育資金や緊急予備費を考慮して、預貯金も残しつつ長期投資で運用します。40歳から定年までの19年間、年利5%で積立投資すると仮定します。
現在の貯蓄と合わせて目標金額を達成するための積立額を表にまとめました。
※参考:金融庁
目標老後資金額 | 毎月の積立額 |
---|---|
6,000万円 | 15万円 |
7,000万円 | 17.5万円 |
8,000万円 | 20万円 |
40歳で積立に回すことができる金額
住宅費や子どもの養育費がかさむ40代は、老後のための貯蓄をするのは簡単ではありません。
しかし、40歳なら定年まであと20年です。そろそろ本格的に老後資金の準備を始める時期です。
資産運用のポイントは、子どもにお金がかかる時期には無理をせず、子どもが独立した後にペースアップして貯蓄を増やすことです。
金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査(令和2年)」によると、40代は手取り収入の約10%を貯蓄しています。
総務省の家計調査(2021年)によると、勤労者世帯実収入平均額は月52万9956円です。
40代で積立に回すことができる金額は5万円ほどになります。住宅費や教育費が負担となり、貯蓄に回せる余裕がないのが実情のようです。
人生には貯めどきが3回あります。
- 独身時代
- 共働き時代
- 定年退職前
老後資金作りの基本は、貯められるときに一気に貯めることです。40代は最低でも5万円以上を目安に積立ましょう。
40歳から老後資金を貯める場合に必要な運用利回り
預貯金は「インフレリスク」に注意する必要があります。インフレリスクとは「物価上昇によってお金の価値が実質的に目減りしてしまうこと」です。
夫婦2人で老後資金6,000万円を準備したい場合は、預貯金だけでは難しいです。投資もポートフォリオに組み入れましょう。
40歳から長期積立投資するときに必要な運用利回りを計算してみます。
運用利回りとは、「投資金額に対する収益の割合」です。利息だけでなく売却損益も含みます。近年の投資信託の相場は3%~10%程度です。
40歳から定年までの19年間で運用するとします。目標額を6,000万円とすると、運用利回りは以下のようになります。
運用利回り | 5% | 8% |
---|---|---|
毎月の積立金額 | 月14万円 | 月10万円 |
運用利回りが高くなるほど、毎月の積立金額は少なくなります。
40代にとって、月10万円以上の積立は現実的ではないでしょう。20~30代のうちに積立を始めることによって、毎月の積立額を減らすことができます。
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老後資産作りは、できるだけ早く始めることが大切です。20~30代の方もお気軽にマネーキャリアのFP相談をご利用ください。
老後資金がなかなか貯められないという方にも、FP相談はおすすめです。老後生活を具体的にイメージすることで、家計管理ができるようになります。家計の赤字が改善できると、貯蓄や投資に資金を回せるようになります。
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