老後の生活費として3000万円必要って本当?あなたの老後に必要な金額を計算してみよう。

人生の三大支出の一つ、老後の生活費。公的年金制度の不安や人生100年とささやかれる中、老後必要なお金はどれくらいなのか気になる方も多いのではないでしょうか?今回は、あなた自身の老後の生活費がどれくらい必要なのか計算する方法をお伝えします。

この記事の執筆者
三島 芳史子
教育費・老後資金の貯め方の専門家。 2003年~現在に至るまで500世帯以上の相談のキャッシュフロー表の作成を経験しています。 30代~40代くらいで、住宅購入や子供の教育費、そして自分の老後の資金も貯めなきゃ…という一番忙しく重要な選択が迫られることが多い世代を担当させて頂くことが多いですが、その分やりがいも感じています。10年後に『みしまFPに会えてよかった!』と思ってもらえるよう日々勉強・ご相談を受けています。 【保有資格】AFP 証券外務員2種 トータルライフコンサルタント

老後の生活費はいくらかかるのか?一般的な老後の生活費に対して自助努力3000万円が必要と言われる根拠

2019年2月の総務省家計調査によると、無職65歳以上の夫婦のみの支出の平均は約26万円となっています。


また月の公的年金等による収入は約19万円のため、毎月約7万円が不足となります。


月7万円が25年間不足すると2520万円(7万円×12ヶ月×25年)ですが、これに住宅の修繕や医療・介護費が加算されて3000万円前後必要と言われています。

あなた自身の老後の生活費を計算しよう

あなたにとっても老後の資金が3000万必要かどうか知るためには、あなたが送りたい老後の生活スタイル、現在の支出、公的年金の受給予定額を確認する必要があります。


ご自身でも目安を知りたいのであれば、次のステップを踏んで計算してみましょう。

まずは自分の生活費を計算しよう

把握できているようで、案外把握できていない生活費。


最近は家計を管理してくれる優秀なアプリも数多くあります。


細かい支出の内訳はさておき、まずは『月平均いくら支出しているか把握すること』があなた自身の老後に必要な金額を知るための第一歩です。


月平均の支出 = (手取り年間収入-年間貯蓄) ÷ 12 


があなたの今の生活にかかっている費用です。


ざっと計算してみると、『思っていたより多い…』と感じる方も少なからずいらっしゃるかと思いますが、それは旅行代や時々購入される電化製品、冠婚葬祭などの費用が月の支出に上乗せされているためです。


純粋に生活のために必要なコストとは違う部分があります。


老後の生活において少なくなる、または無くなると考えられる支出に関しては、月平均の支出から差し引きます。


老後の生活に必要なくなる支出の例:

  • 仕事で着用するスーツなど衣類や靴
  • 教育費(自分自身のキャリアアップのため、または子どもが自立している場合)
  • 住宅ローンの返済(完済している場合)


老後の生活で増えそうな支出例:

  • 医療関係費用・娯楽趣味の費用や交際費(時間にゆとりがあるため)
  • 社会保険料は上昇?


現在の現役世代の方で、老後必要なくなる支出のウェイトが高い項目がある場合は、老後にかかるランニングコストが抑えられる可能性があります。


また老後は田舎でそんなに生活費がかからない想定でお考えであれば、それを反映させてください。


例えば、毎月かかりそうな自分の老後の生活費が25万円であれば、それを30年分で計算してみると9000万円(25万円×12ヶ月×30年)。


それにプラスして、緊急予備資金や医療費、旅行や住宅のリフォームなど大型支出で1000万円の予算を取ることにすると、1億円となります。

自分の公的年金と退職金がいくらなのか確認する

1億!と聞くとびっくりする方もいらっしゃると思いますが、その金額全てを自助努力で準備するわけではありません。


公的年金があります。 年金受給額は、ご自身のこれまでの年収・勤続年数や雇用形態によって違います。


*ご自身の年金は日本年金機構で試算ができるのでこちらで試してみましょう。


今後も年金制度の見直しは入りますので、一度試算したからと言って放っておかれず折々のタイミングで試算してみましょう。


例えば、先ほど触れた総務省の家計調査では、65歳以上の夫婦の平均公的年金額は月約19万円でした。


これを30年受け取ったとすると6840万円(19万円×12ヶ月×30年)となります。


1億円が必要額とすると差額は3,160万円です。


(やはり『例えば…』の事例の結果は一般論に近くなってしまいます)


ここで会社の退職金制度や退職後の企業年金がある方は、それらをプラスしても足りない部分を自助努力で賄うということになります。


例えば、1000万円の退職金がある方であれば、結果的に自助努力で準備する金額は2160万円になります。(3160万-1000万円=2160万円)


退職金や企業年金は、金額によってはインパクトが大きいので必ず確認してみましょう。


注意点としては、会社の退職後の制度が充実している場合は特にその制度に頼りすぎた老後の資産設計は立てないことです。


このご時世、どんな大企業にとってもいつ何が起こるか分かりません。


あてにしていた退職金や企業年金が、業績の低迷が続いたため減ってしまい自分の老後資金に大きな影響が…ということもあり得ます。

老後資金を貯める代表的な方法は3つ!ポイントは税控除を賢く使うこと

老後の生活費としての準備は一朝一夕で準備できる金額ではありません。


現役世代の時に老後の生活費を形成しておく重要性は、お分かりいただけたと思います。


老後の資金を貯めるための代表的な選択肢としては、


  1. 確定拠出年金(企業型・個人型iDeCo)
  2. つみたてNISA
  3. 個人年金保険や終身保険の短期払い


が挙げられます。


3つの内の2つが資産運用を必要とする選択肢ですので、ご自身のニーズに合ったもので無理のないものを選択してください。


確定拠出年金は税控除の優遇が一番大きいですが、60歳までは引き出せません。


教育費や住宅取得費など老後資金以外のお金も、必要なタイミングで準備しておけるようにしっかりライフプラン立てキャッシュフロー表を作成し拠出額を検討することがポイントです。


収入が上がった時も、すぐに生活水準を上げてしまう前に3つの選択肢のどれか一つで積立の設定をしたり、金額の増額をしたりしてみましょう。


無駄遣いを減らせる上により盤石な老後の準備ができます。


今後も寿命が延びていきそうな日本人。貯蓄で準備する以外にも途切れない収入を確保できるよう努力を始めることも、ますます重要になってくるのは確実です。


息の長いキャリアプランを描くことで、自分で準備する老後資金の金額に大きな影響がでるため、老後生活費はキャリアと資産形成の両面で準備できると心強いこと間違いなし!です。

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