更新日:2024/04/03
持ち家がない人の老後はどうする?生活費と老後費用を貯める方法
持ち家がない人の老後資金はどのように準備したらよいのでしょうか。持ち家がない人の老後にかかる費用と生活費はどれくらい?持ち家がない人の老後をシミュレーション、老後に賃貸住宅で暮らすメリット・デメリットと注意点、持ち家がない人の老後資金を貯める3つの方法を解説!
- 老後資金2000万円問題と聞くが、自分達の必要額を知りたい夫婦
- 持ち家の有無によって老後資金にどれくらい差が出るのか知りたい夫婦
- 老後資金が思った以上に多く、貯め方などに不安を感じている夫婦
内容をまとめると
- 自分達の老後資金を知るためにも、自分達の生活費・年金額をしっかりと把握しておくことが重要
- 生活費以外にも、介護費用・葬儀費用・持ち家のリフォーム費用などを老後資金として準備する
- 持ち家が無い場合には、毎月の家賃も生活費に含めて老後資金を計算する
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目次を使って気になるところから読みましょう!
- 【持ち家がない人の老後】必要な生活費は約11.4万円/月
- 老後資金は生活費分だけではない!そのほかの3つの必要資金
- 生活費以外の老後必要資金①介護費用は約15万
- 生活費以外の老後必要資金②葬儀費用は約350万
- 生活費以外の老後必要資金③持ち家の場合:修繕費は約50万
- 自分の老後生活費を実際に計算する方法|3ステップ
- ステップ①:これまでの生活を振り返って月々の平均支出額を把握する
- ステップ②:老後の年金受給額を把握する
- ステップ③:支出と収入の差額を求める
- 【持ち家がある人の老後】資金計算の仕方は?
- 注意点①:住宅ローンなしの場合とありの場合では必要な老後資金額も異なる
- 注意点②:リフォーム費用がかかる可能性がある
- 【持ち家がない人の老後】資金計算の仕方は?
- 注意点①:毎月の老後生活費に家賃分を含めるのを忘れない
- 注意点②:引っ越しによって家賃が変化する可能性も考慮する
- 持ち家がない人の老後資金額を求めるときの3つのポイント
- ポイント①:何歳まで働き続けたいか考える
- ポイント②:老後はどんな生活をしたいのか考える
- ポイント③:老後は持ち家に住むか賃貸に住むか考える
- 持ち家と賃貸どっちがお得?
- 持ち家の場合のシミュレーション
- 賃貸の場合のシミュレーション
- 持ち家と賃貸どっちのほうがお得?
- 持ち家を持たず賃貸に住み続けるメリット・デメリット
- 持ち家を持たず賃貸に住み続けるデメリット
- 持ち家を持たず賃貸に住み続けるメリット
- 持ち家がない人に必要な老後資金を貯める3つの方法
- 方法①:老後も長く働き続ける
- 方法②:税制優遇制度を利用する
- 方法③:家計の見直しで支出をおさえる
- 参考:持ち家なしの夫婦に必要な家賃は地域によって大きな差がある
- まとめ:夫婦の老後資金がいくら必要か詳しく知りたいならプロに相談
目次
【持ち家がない人の老後】必要な生活費は約11.4万円/月
持ち家がない人の老後に必要な生活費は、月にいくらくらい必要なのでしょうか?老後資金を考える際には、生活費(食費・光熱費・その他の出費)について考えておく必要があります。また、持ち家がない人の老後では、持ち家がある人の生活費に加えて「賃貸費」を想定する必要があります。
60歳以上、無職世帯の1ヶ月に必要な食費・水道光熱費・教養娯楽費などをまとめると以下のとおりです。
生活費項目 | 費用 |
---|---|
食費 | 68,193円 |
水道光熱費 | 20,427円 |
教育・教養娯楽費など | 25,712円 |
合計 | 114,332円 |
60歳以上、無職世帯の1ヶ月に必要な食費・水道光熱費・教養娯楽費などをまとめると上記のとおりです。食費が6.8万円程度、水道光熱費が2万円程度、教育・教育娯楽費が2.5万円程度、合計11.4万円程度が平均となっています。
各家庭により実際に必要となる費用は異なるため、現在の家計支出と比較して、将来の支出を推測してみると、必要となる老後資金を計算しやすくなります。
参考文献:厚生労働省
老後資金は生活費分だけではない!そのほかの3つの必要資金
老後資金に必要となるのは生活費だけではありません。
- 夫婦二人分の介護費用
- 夫婦二人分の葬儀費用
- 持ち家の場合は修繕費やリフォーム費用など
病気を患う可能性が高くなり、医療費にかかる支出が増えたり、仕事をしていないため交際費の支出が増えたりする傾向があります。
生活費以外の老後必要資金①介護費用は約15万
生命保険文化センターの全国実態調査では介護費用の平均総額は約500万かかるという調査結果が出ています。
介護期間の平均は54.5ヶ月で、月々に換算すると平均自己負担額は7万8000円、さらに一時的に大きな費用がかかることもあり、これらの合計が約500万円という計算となっています。
自己負担額の7万8000円とは、介護施設料、在宅介護などのサービス料や、毎日の介護食やおむつの購入などの費用を含めた金額です。
また一時的にかかる費用には、介護がはじまった際に自宅のリフォームや、介護ベッドの購入が必要となった際に発生する費用などがあります。
参考文献:生命保険文化センター
生活費以外の老後必要資金②葬儀費用は約350万
「第4回お葬式に関する全国調査」の葬儀の平均総額によると、ひとりの葬儀にかかる費用総額は約184万円となっています。
夫婦二人分の葬儀費用を考えると約350万円程度かかることになります。
費用項目 | 金額 |
---|---|
葬儀費用 | 119.2万円 |
飲食費 | 31.4万円 |
返礼品 | 33.8万円 |
総額 | 184.3万円 |
国内で葬儀を行う場合、多くが斎場・葬儀会館となるため、葬儀費用のほかに「飲食」「返礼品」といった費用もかかります。
お寺・教会・神社などには「お布施」や「戒名料」などの御礼を納める必要もありますが、地域や宗教によっても納める額は異なります。
※参考文献:生命保険文化センター
生活費以外の老後必要資金③持ち家の場合:修繕費は約50万
持ち家の場合にはリフォーム費用が発生することがあります。
家の様々な個所をバリアフリー化するなど、高齢になることでリフォームが必要になる可能性は高くなります。
リフォームの可能性など低いのではと考えるかもしれませんが、実際に令和3年度には高齢者・身体障害者対応のリフォーム工事として25,000件以上が実施されています。
このリフォームにかかる費用は50万円程度です。
老後資金として準備しておかないと、リフォームが困難な状況になってしまいます。持ち家の方はこのような資金もかかることをしっかりと把握し、準備しておくことが重要です。
参考文献:国土交通省
自分の老後生活費を実際に計算する方法|3ステップ
老後の平均生活費はわかりましたが、やはり知っておくべきなのは自分の生活費です。いくら老後資金を計算したとしても、自分の生活費が平均額からかけ離れていたら意味がありません。
自分達の老後生活費を計算するための3つのステップは以下のようになります。
- これまでの生活を振り返って月々の平均支出額を把握する
- 老後の年金受給額を把握する
- 支出と収入の差額を求める
自分達の金額を計算するためにも、今までの支出や老後の収入をしっかりと把握しておくことが重要です。
ステップ①:これまでの生活を振り返って月々の平均支出額を把握する
ステップ1は今までの生活費を参考に、平均支出額を計算します。
家計簿などを付けている場合には今現在どれくらいの生活費がかかっているのか細かく分かるため、家計簿などを参考に平均支出額を計算しましょう。
家計簿などを付けていない場合、銀行通帳などでもある程度把握することができますが、これを機に一度家計簿をつけてみることもおすすめです。
現状の生活費が把握できたら、老後の生活費について考えます。
老後の生活費はどのようなライフスタイルを望んでいるのかによって大きく変わってきます。
- 今よりも豊かな生活を送りたい
- 今と同じ生活スタイルを維持する
- 節約して最低限の生活をする
どの様なライフスタイルにするのか、夫婦で話し合って決めてください。それに沿って今の生活費にいくらプラスするのか、反対にいくらマイナスにできるのかを考えていきましょう。
ステップ②:老後の年金受給額を把握する
ステップ③:支出と収入の差額を求める
ステップ3は収入と支出の差額を求めます。
老後生活費と年金受給額を計算したら、それぞれの差額を求めることで老後に必要になる金額が分かります。
年金受給額-老後生活費
で計算し、これに老後期間をかければ老後資金が算出されます。
例えば、収入と支出の差が3万円などの黒字になっていた場合には、生活費で老後資金が不足することはない計算です。
しかし、マイナス5万円などの赤字になっていた場合、老後期間を30年とすると不足額は1,800万円です。
不足額が老後資金として必要な金額になりますが、ここで計算したものは生活費のみです。老後には他にも必要になる資金がいくつかあるため、そちらも同時に確認していきましょう。
【持ち家がある人の老後】資金計算の仕方は?
持ち家がある老後の場合、持ち家の状況によって、老後資金にも影響が出ます。
- 住宅ローンを完済できているか、老後にも支払いが続くのか
- リフォーム費用で大きな費用が必要となる場合がある
注意点①:住宅ローンなしの場合とありの場合では必要な老後資金額も異なる
現在持ち家がある人は「住宅ローン」を組んでいる人も多いと思いますが、この住宅ローンを完済しているか否かで必要な老後資金も変わってきます。
例えば30歳で35年の住宅ローンを組む場合、定年後も住宅ローンの残債がある場合、定年後の60歳〜65歳の間もローンを払う必要があります。そのため、老後の支出に負担がかかることとなります。
反面、40歳で20年の住宅ローンを組んだ場合は購入時期は遅いものの、定年後に支払うローン残債はありません。月々の住居費ではなく、固定資産税などの支出のみとなります。
その代わりに頭金などまとまった資金を支払わずローン年数を短く組んだ場合、定年までに支払う住居費の負担は大きくなります。
注意点②:リフォーム費用がかかる可能性がある
持ち家がある人は、住み始めた頃と老後では住み心地が変わってきたと感じてくることがあります。
理由は階段や段差などの行き来がつらく感じたり、温度差でヒートショックを起こしてしまったりと、年齢を重ねると若い頃にはなかった問題が生まれるためです。
老後を考えたリフォームを行う場合は以下のようなことに気を配ると安心して過ごせます。
- 姿勢・動作がラクな位置に家具を配置する
- スイッチや機能はわかりやすく、簡単な動作で済むものにする
- 階段・段差をなくしバリアフリーにする
- 動線を短く単純にできるようにする など
老後の生活では「快適性」と「安全性」が求められるため、持ち家がある場合は、リフォーム費用がかかる可能性も視野に入れて資金を備えておくと安心できます。
【持ち家がない人の老後】資金計算の仕方は?
賃貸で老後を過ごす人は持ち家がある人と比べ、住居費の負担が増えます。そのため、以下のような注意点があります。
- 毎月家賃による住居費が必要
- 状況によって引っ越しが必要になり、家賃が一定とは限らない
注意点①:毎月の老後生活費に家賃分を含めるのを忘れない
毎月の老後資金を考える際には、持ち家かそうでないかで、「住居費」の支出が大きく異なります。
老後資金を算出する際にいろいろなデータを確認し、計算していくことが大切ですが、なかにはもとより「持ち家前提」で賃貸の家賃分が考慮されていないデータもあるため、参考とする際には注意が必要です。
仮に持ち家の住居費が1.5万円、賃貸の家賃が7万円とするとその差は5.5万円と大きな差となります。
賃貸で老後資金を計算する場合、毎月の家賃分を支出に含めるのを忘れないようにしましょう。
注意点②:引っ越しによって家賃が変化する可能性も考慮する
老後に備えて引越しを行う場合、住まいにより家賃が変わることは言うまでもありませんが、問題は現在住んでいるところよりも高い家賃となってしまう場合です。
例えば家賃が1万円上がるだけでも、20年間払い続けると240万円支出の負担が増えることになります。
また引越しをする際は将来を見据え、バリアフリーやシニア向けの設備が整っているマンションや住宅を選びたいと考えることもあると思います。
シニア向けの賃貸は通常の賃貸に比べ、家賃が高い傾向となっています。
このように、賃貸で老後を過ごそうと考えている人は家賃が一定ではないことも想定すべきといえます。
持ち家がない人の老後資金額を求めるときの3つのポイント
記事を読んでいる人の中には「まだまだ先のことだし、将来どうなるかなんてイメージがわかないな」と感じている人もいるかもしれませんが、「老後こう過ごしたい」と考えるだけでも、必要資金を求める指針になります。
老後資金を求める際のポイントは以下3つです。
- 仕事は何歳まで続けるか
- 老後にどんな生活をしたいか
- 老後は持ち家に住むか、賃貸に住むか
ポイント①:何歳まで働き続けたいか考える
人生100年時代といわれる今の時代、定年を過ぎても元気に働きたいと考える人も少なくありません。
内閣府の平成29年版高齢社会白書「高齢者の就業」による調査では、65歳以上で仕事をしている高齢者の約4割程度が「働けるうちはずっと働きたい」と回答しているようです。
定年後の働き方には再雇用と再就職のふた通りあげることができます。
- 現在就いている職を継続する→再雇用
- 新しい職場を探し就職する→再就職
ポイント②:老後はどんな生活をしたいのか考える
例えば、生活の支出を考える際に生活費とは別に下記のような支出がかかってきます。
- 保険医療費
- 交通・通信費
- 被服等
交際費 - 家具・家事用品
- その他
リスクに備えるための生活設計による意識調査によると、ふた通りの生活パターンでは下記のような生活費が必要となる、と回答を得ています。
- 豊かな老後生活…平均36.1万円
- 最低限不自由のない生活…平均22.1万円
ポイント③:老後は持ち家に住むか賃貸に住むか考える
老後に持ち家に住むか、賃貸に住むかで「住居費」にかなり差が出てきます。
持ち家は購入時の初期費用が大きく、住宅ローンも支払い終えるまでは賃貸と同じように固定費として払い続けなけばいけません。
しかし、住宅ローンを完済できれば老後に住居費を払う必要はありません。
賃貸の場合、持ち家のように完済するということはないので、ずっと家賃を払い続ける必要があります。
持ち家のように修繕費や固定資産税など一時的費用はかかりませんが、代わりに1年や2年ごとに更新料がかかる物件が多いため、この時に大きな支出がかかります。
このように持ち家と賃貸では毎月にかかる費用や、大きな支出が必要となる時期が異なるため、メリットとデメリットを確認し、老後どちらに住むべきかを考えておくことが大切です。
持ち家と賃貸どっちがお得?
老後資金を求める際のポイントをお伝えしましたが、実際に持ち家と賃貸はどちらのほうがお得になるのでしょうか?
今回はシミュレーションツールを使って、三大都市圏で持ち家を持った場合と賃貸を借りたときのシミュレーションを比較してみたいと思います。
持ち家の場合のシミュレーション
三大都市圏の住宅ローンの毎月返金額の平均は11.4万円です。これをもとに下記のような条件を仮定して、シミュレーションしてみましょう。このほかに、火災保険の加入や地震保険の加入でさらに金額が増える場合があります。
- 頭金:0円
- 固定金利:1.0%
- 住宅ローン:35年
- 管理費・修繕費:毎月3万
- 合計:6948万円
参考文献:URくらしのカレッジ
参考文献:国土交通省
参考文献:フラット35
賃貸の場合のシミュレーション
三大都市圏の賃貸額の平均は8.07万円です。これをもとに下記のような条件を仮定して、シミュレーションしてみましょう。このほかに、物件によっては火災保険の加入でさらに金額が増える場合があります。
- 月間家賃:8.07万円
- 賃貸期間:60年間
- 更新費用:242万円
- 合計:6053万円
参考文献:URくらしのカレッジ
参考文献:国土交通省
持ち家と賃貸どっちのほうがお得?
シミュレーションでは賃貸の場合の方が合計金額が安くなりましたが、どんな家に住むか・どの土地に住むかでも金額が変わってくるので、一概にどちらの方がお得とは言えません。
たとえば、三大都市圏に住む場合と地方に住む場合では前提条件が異なりますので、自分が住みたいライフプランに合わせて、専門家とシミュレーションしてみることが大切です。
持ち家を持たず賃貸に住み続けるメリット・デメリット
実際に持ち家と賃貸はどちらのほうがお得になるのか、シミュレーションを使って解説してきました。では、持ち家を持たず賃貸に住み続けるメリットとデメリットにはどんなものがあるのでしょうか。
持ち家を持たず賃貸に住み続けるデメリット
持ち家を持たず賃貸に住み続けるデメリットは、常に家賃が発生することです。賃貸の場合は、家賃や更新費がかかります。また、持ち家と違って自分の好みにリフォームすることができません。老後に賃貸更新をする場合、大家さんによっては、入居者の孤独死により、物件の価値が下がることを懸念し、入居制限を設ける場合があります。
それに比べ、持ち家の場合は、住宅ローンを完済してしまえば、残り支払う費用は税金や管理費、修繕・リフォーム費用のみとなります。
「自分の好みに住居空間をリフォームしたい」「ずっと同じところに長く住み続けたい」という方には、老後持ち家を持たずに賃貸を借り続けることはデメリットになります。
持ち家を持たず賃貸に住み続けるメリット
持ち家を持たず賃貸に住み続けるメリットは、自分のライフスタイルや状況によって、気軽に住居を変更できることです。
たとえば、「子どもが生まれたので治安のいい場所に住みたい」「子どもが自立したので自分の職場に近いところに住みたい」「定年退職したので田舎に住みたい」「親の介護をするために実家の近くに住みたい」という選択肢に柔軟に対応できます。
それに比べ、持ち家はリフォーム費等で一度に大きな支出が出ることもあります。大きな支出が少ない賃貸は、比較的貯蓄がしやすい選択と言えます。
「自分のライフスタイルに合わせて住居を変更したい」「大きな支出を出したくない」という方には、老後持ち家を持たずに賃貸を借り続けることがメリットになります。
持ち家がない人に必要な老後資金を貯める3つの方法
自分達に必要な老後資金はわかりましたが、この金額を貯めなくてはいけません。金額が多くなると本当に貯まるのか不安を感じてしまう方も多いと思います。
老後資金を貯める方法としては、
- 老後も長く働き続ける
- 税制優遇制度を利用する
- 家計の見直しで支出を抑える
などが挙げられます。
しっかりと貯めておく必要がありますが、貯めるためにも節約などを行うことも重要です。以下ではそれぞれの方法をご紹介していきます。
方法①:老後も長く働き続ける
老後資金を貯める方法1つ目は、老後も長く働き続けることです。
老後資金を計算しましたが、何も全額準備する必要はありません。定年後も働き続ける選択をすることで、老後の必要額は少なくなります。貯めきれないと感じる場合には、定年後も働くことを考えていきましょう。
生活費をカバーできるくらいの収入が得られる場合には、年金の繰り下げ受給も利用することが可能です。
年金は65歳からと決まっていますが、この受取開始を前後5年でずらすことができます。繰り下げを行えば、受給開始は遅れますが、その分1月あたりの受給額を0.7%増やすことが可能です。
老後も働くことを検討している場合には繰り下げ受給も同時に検討するようにしましょう。
方法②:税制優遇制度を利用する
老後資金を準備する方法2つ目は、iDeCoやNISAなどの税制優遇制度を利用する事です。
iDeCoやNISAを聞いたことがある方は多いと思います。これらは資産運用を行うことで発生する利益に対して課税されないなどの税制優遇を受けられる制度です。
iDeCoは老後資金を準備するために作られた制度で、運用益非課税以外にも
- 掛け金全額所得控除
- 受け取る際の税制優遇
などが受けられるお得な制度です。
60歳まで引き出すことは不可能というデメリットがあるため、確実に老後資金とする際には利用することをおすすめします。
NISAも運用益が非課税になる制度です。掛け金の所得控除などはありませんが、引き出し年齢に制限がかけられていないため、老後の前に万一お金が必要になった場合でも利用することが可能です。
どちらも初心者でも比較的リスクの低い状態で資産運用ができるようになっています。老後資金は金額も多くなるため、増やして準備できるこれらの方法も積極的に活用することをおすすめします。
方法③:家計の見直しで支出をおさえる
三つ目は家計の見直しをすることです。
家計の中で節約の効果が大きくなる費用は月々の「固定費」です。固定費を節約することができれば、支出の負担を大幅に下げることができます。
例えば、住居費などを急に抑えることは難しいですが、通信費や保険料などは見直すことによって費用をおさえることができるかもしれません。
このような支出は生活の変化に応じ、定期的に見直しをすると思わぬところで節約につながることがあります。
保険料の見直しにあたっては、マネーキャリア相談のオンラインによる無料相談があります。 どのように見直したらよいかわからない、と感じたら是非プロに相談してみてください。
参考:持ち家なしの夫婦に必要な家賃は地域によって大きな差がある
持ち家なしの場合には、生活費の中に家賃が必要になります。持ち家の場合と比べると家賃分生活費が増えることが予想できますが、この金額は地域によって大きな差があります。
地域 | 1畳あたり家賃 |
---|---|
全国 | 3,074円 |
北海道 | 2,016円 |
青森 | 1,882円 |
茨木 | 2,426円 |
埼玉 | 3,276円 |
東京 | 5,128円 |
神奈川 | 3,898円 |
富山 | 2,350円 |
長野 | 2,275円 |
大阪 | 3,227円 |
京都 | 3,282円 |
鳥取 | 2,172円 |
広島 | 2,569円 |
愛媛 | 2,047円 |
福岡 | 2,589円 |
宮崎 | 1,972円 |
沖縄 | 2,336円 |
全国平均は3,074円ですが、地域によって家賃にはかなりばらつきがあることが分かります。
特に都内に住むことを考えている場合には、かなり高くなることが予想できます。
持ち家なしの夫婦の場合には、老後にどこに住む予定なのか、さらにその地域の家賃相場がどれくらいなのかを確認することも重要です。
家賃の相場を確認し、老後生活費にプラスして老後資金を計算するようにしてください。
※参考文献:総務省統計局
まとめ:夫婦の老後資金がいくら必要か詳しく知りたいならプロに相談
いかがでしたか?ここでは夫婦の老後資金についてご紹介しました。
持ち家がない人の老後資金を知るには、老後の生活費や年金額、その他の支出について理解しておく必要があります。生活費や年金額は平均額を目安にする方もいらっしゃいますが、老後資金を計算するためにもしっかりと自分の金額を算出するようにしてください。
夫婦の老後資金で不安や悩みがある方は、マネーキャリアのFP相談を利用してください。お金のプロに何度でも無料で相談ができるため、老後資金の必要額の貯め方について、時間を気にすることなくアドバイスがもらえます。
ほけんROOMでは他にもお金や保険に関する記事を多数掲載しています。興味のある方はぜひ参考にしてください。