資産運用の利回りの目安はどのくらい？平均や計算方法も紹介！

資産運用に興味を持った人は利回りという言葉を一度は聞いたことがあるかと思います。しかしその意味を正確に理解できていない人は意外に多いです。

ここではそんな人に向けて、利回りの概要を解説します。その内容は以下の通りです。

• 利回りは投資元本に対する利益の割合
• パフォーマンス、騰落率と利回りは意味合いが違う

利回りとは投資元本に対して、どれだけの利益が発生したかを割合で示したものです。たとえば投資元本が100万円で、1年間の利益が5万円の場合、利回りは5%となります。具体的な計算式は以下の通りです。

利回り=期間内の利益÷投資元本

利回りは高ければ高いほど投資効率が良いと言えます。ただし、のちに解説しますが、高い利回りを狙うことはリスクが高まる面もあります。

資産運用ではいかに利回りを高くしていくかが重要です。しかし、高すぎる利回り設定は投資リスクを大きくするものでもあります。

そこでここでは資産運用において、どれくらいの目標設定をすればよいのかを解説します。初心者はこの目標設定を間違えて失敗することが多いです。以下の内容をしっかり覚えるようにしましょう。

• 資産運用は3~5%程度の運用が平均
• 利回り10%も目指すことはできるが、リスクも大きくなる

資産運用の平均利回りは3~5%程度です。この利回りを目標とすれば、投資リスクも低く抑えることができますので初心者におすすめになります。

3~5%の利回りを目指すのであれば、インデックスファンドに投資すれば十分でしょう。インデックスファンドとは、日経平均株価など一定の株価指数と連動した値動きを目指す投資商品です。

インデックスファンドの利点は、一つの商品に投資するだけで、そこに含まれる全ての銘柄に分散投資できる点です。株式であれば業界をまたいで投資されますし、債券や金などほかの資産にも分散投資してくれます。

初心者はリスクを抑えるためにも、インデックスファンドに積立投資することが多いです。平均の利回りである3~5%程度を目指すのであれば、この投資法が目安になります。

資産運用に慣れてきたら、投資元本が増えてくるだけでなく、リスクも許容できるようになります。そのため、高利回りの目標設定が可能です。

資産運用の利回り目標として、一般の人が目指せるのは10%程度です。それ以上になってくると、リスクが高くなり、達成も難しくなるでしょう。

たとえば「投資の神様」と呼ばれるウォーレン・バフェット氏の平均利回りは20%と言われています。投資の世界の頂点が20%と考えれば、一般の人はその半分が限界と言われても納得ではないでしょうか。

資産運用で利回り10%を達成できれば、副収入としてもかなりのものになります。たとえば元本1,000万円であれば、100万円の利益ですので、一部を使って贅沢もできるでしょう。

ただし資産運用で初心者がいきなり10%の利回りを目指すのはリスクが高いです。目標利回りを上げるのは、ある程度資産運用に慣れてからにしましょう。

自分に合った資産運用のポートフォリオは、どんな目標を設定するかで決まります。具体的には利回りを何%で想定するか、どれくらいの期間運用するのかが影響します。

ここからは、自分に合ったポートフォリオを作れるように、以下の点を解説します。

• 利回りとリスクの関係性
• 長期的な運用では、わずかな利回りの差が大きな差につながる
• 長期・積立・分散を徹底すれば、初心者でも利益をあげられる

資産運用を始める際に、少しでも早く目標額を達成したいからと利回りの目標を高く設定する人がいます。こういった人は、値上がり幅の大きい中小企業などを中心に投資することが多いです。

ここでリスクを「損失が出る可能性」と考える人もいるでしょう。しかし実際は、「投資する際の不確実要素」がリスクなのです。

たとえば利回り10%の想定で6%の結果だった商品Aと、5%想定で5%の結果だった商品Bがあったとします。

結果だけを見れば商品Aの方が利回りが高いです。しかし想定よりも4%利回りが低くなっています。反対に商品Bは利回りが低いですが、想定通りの結果です。

このように投資商品のリスクは利回りがどれだけ変動するかに比例します。そして、利回りの変動は、高利回りの商品ほど高いです。

利回りが高く、リスクの大きい商品には以下のような特徴があります。

• 経営基盤が安定せず、倒産リスクが高い
• 配当金などを高く設定しないと、投資家が購入してくれない

長期で複利運用する場合、わずかな利回りの差が長期的に大きな違いを生みます。これを具体的に示したものに、「72の法則」があります。

「72の法則」とは、投資元本を一定の利回りで複利運用したとき、どれくらいの期間で元本が2倍になるかを示した計算式です。その計算式は以下の通りです。

72÷年利回り(%)=お金が2倍になる期間(年)

たとえば年利回りが10%の場合は「72÷10=7.2(年)」となり、約7年で元本が2倍になります。この式は積立投資をしていると複雑化します。

しかし、元本のおおよその増加ペースを把握したときには便利な式です。資産運用中に、今の平均利回りで資金がいつ2倍になるのか知れれば目安にできます。

また、投資は長期であればあるほど、利回りのわずかな差が大きな結果の差になります。以下のケースで比較してみましょう。どちらも投資期間20年、元本100万円です。

このようにわずか1%の差でも、20年間あれば50万円近い差が生まれます。この差は高利回りで、元本が大きく、期間が長いほど広がるものです。

もっと複利による差が知りたい人は、複利計算機でシミュレーションできます。資産運用する際は利回りだけでなく、期間や投資元本も気にしてみてください。

初心者が資産運用をする場合、いきなり思うような結果を残せないでしょう。また、結果が良かったとしても、ポートフォリオの組み直しをする可能性は十分にあります。

リスク分散をする意味でも長期・積立・分散はオススメです。この3つを徹底すると以下のようなメリットがあります。

• 長期の投資によって、利回りの期待値があがる
• 一度に大きな資金を用意できなくても、少額投資できる
• 分散投資することによって、投資リスクを抑えられる

ここまで利回りの目安や、目標設定時の注意点を中心に解説してきました。利回りの目標は自分の目標額や運用期間によって決めるものです。

一方で、投資商品にはそれぞれ過去の利回り実績などパフォーマンスの限界があり、自分の目標とのバランスをとることが重要になります。たとえばいきなり利回り50%を目指しても、それを達成できる商品はほとんど見つからないでしょう。

そこでここでは様々な投資商品を紹介し、目安となる利回りを特徴とともに示します。資産運用の目標が決まっても、具体的に何に投資して良いかわからない人は参考にしてください。

ここで紹介する商品は以下の通りです。

1. 預金
2. 債権
3. 貯蓄性保険
4. 投資信託
5. 株式
6. 不動産
7. FX

預金口座にお金を預けても、資産運用になっているイメージがわかない人もいるかと思います。しかし預金はわずかですが、金利も発生するため立派な資産運用です。

預金には普通預金口座と定期預金口座があり、それぞれ利回りの目安は以下の通りです。

現在は低金利が続いている影響で、預金口座の利息はほとんど発生しません。ただし預金は政府のペイオフ制度により、1,000万円とその利息分については銀行破綻時にも保障されます。

金利がほとんどつかない一方で、安全性はもっとも高い資産と言えるでしょう。

債権には各国が発行する国債などの公債と、各企業が発行する社債の2種類が代表的なものとしてあげられます。債権は元本が固定で、国や企業がつぶれない限りは利息まで支払われます。

債権の利回りは各発行主体によって異なりますが、目安は以下の通りです。

債権はリスクが少ない分、期待される利回りも低い傾向にあります。

ただし、株式中心の運用でも、債権をポートフォリオに含めることで全体のリスクを抑える効果もあるので、バランス重視の人や安全重視の人にはオススメです。

貯蓄性保険とは、生命保険のなかでも貯蓄性を有しながら万が一の状況にも備えられる保険です。具体的には以下のものがあげられます。

• 死亡のための終身保険
• 老後資金のための養老保険
• 教育資金のための学資保険
• 自分で年金に備える個人年金保険

投資信託はさまざまな資産に分散投資しています。そこでは資産を投資のプロが運用しており、自分の資産運用を委託する形です。

投資信託はポートフォリオの組み換えなどを投資のプロが内部で行ってくれるので、投資にかける時間を省略できます。

投資信託はさまざまな資産に投資していますが、代表的なものは以下の通りです。

• 株式
• 債権
• 貴金属
• コモディティ

株式は企業が発行しているもので、株に対する需給バランスや事業成績によって株価が上下します。

株式は日本国内の場合、100株単位での購入になりますので、最低でも数万円の資金が必要です。分散投資をしようと思えば、数百万円から数千万円の資産が必要な場合もあります。

また、株式は投資信託や債権と比較して、リスクが大きいです。それは経済が不況に陥ったり、何らかの要因で業界が不況を受けたときに分散投資ができない分、リスクの大きい商品です。

ただし、その分だけ利回りの期待値も大きく、銘柄によっては上場から株価が10倍以上になるケースもあります。

株式の利回りはポートフォリオによって大きく変わりますが、平均して5~10%が目安です。元本保証がなく、分散投資に必要な資金も大きいため、ある程度資産運用の資金が貯まってから挑戦するのがオススメです。

不動産はアパートやマンションのオーナーとなることで家賃収入の獲得を目指す資産運用法です。

アパートやマンションを一棟丸ごと購入すると、ローンを組んでも100万円以上の頭金が必要な場合もあります。しかし最近では一室のみを借りることもでき、ローンを組めば数十万円で購入可能です。

不動産投資の利回り目安は地域にもよりますが、3%程度となります。投資のコツとして、できるだけ安い物件を購入し、リノベーションするなどの工夫によって利回りを上げられます。

不動産投資は入居者が長く住んでくれるようになれば、安定した家賃収入を得られます。一方で、物件選びなど投資のために必要な知識も多いです。投資の前には予備知識の勉強と、物件の検討をしっかりする必要があります。

FXはある2つの通貨ペアの間で売買を繰り返し、為替の変動による差益をねらった投資法です。海外FX業者では数百倍のレバレッジをかけて、自己資金以上の取引ができます。そのため数千円の自己資金でも取引可能です。

そんなFXですが、期待できる利回りも大きく、なかには数百万円の資金から億トレーダーに到達した人もいます。しかし、一般の人が大きな利益を目指すのはオススメしません。

FXは大きな利益を上げる人がいる一方で、以下のようなリスクがあります。

• ゼロサムゲームのため、誰かが必ず損をする
• レバレッジ取引で損失を出すと、追証金の支払いが必要なケースがある

ここまで資産運用の利回りについて、目安や各資産運用法ごとにどれくらいの利回りになるかを中心に解説してきました。

しかし資産運用は知識だけでなく、経験も重要です。これから資産運用を始める人は不安もあるかと思います。そんな人はマネーキャリアの無料FP相談がオススメです。

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ここまで資産運用の利回りについて解説しました。資産運用では目標額や運用期間の設定のほか、自分の資産状況などに応じて利回りを設定することが重要です。

そのための資産運用にはさまざまな方法があります。株式、債権、投資信託など、将来のビジョンに応じて選ぶと良いでしょう。

ただし資産運用初心者が一発逆転をねらって、一点集中の投資をするのはオススメできません。初心者はリスクを抑えながらもコツコツ利益を上げられるように、長期・積立・分散を徹底してください。

この記事では以下の内容を中心に解説しました。

• 資産運用の利回りとパフォーマンス、騰落率の概要と違い
• 資産運用の利回りは5%程度が目安
• 資産運用のコツは長期・積立・分散
• 資産運用の方法は複数から自分のポートフォリオで選べる