
更新日:2023/02/10
つみたてNISAでもスポット購入できる?一括購入する方法を解説!


・つみたてNISAの非課税枠を有効活用したい
・つみたてNISAでスポットで購入したい
内容をまとめると
- 一般NISAはスポット購入が可能だが、つみたてNISAはスポット購入は不可能
- ボーナス設定をうまく活用すれば、スポット購入をせずにつみたてNISAの非課税枠を使い切ることが可能
- 増額設定をうまく活用すれば、年の途中からつみたてNISAを始めたとしても非課税枠を使い切ることが可能
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- 一般NISAとつみたてNISAのそれぞれについて、スポット購入が可能かどうか知りたい方
- 具体的なスポット購入の方法を知りたい方
- ご自身がスポット購入と積み立て投資のどちらに向いているのか知りたい方
- スポット購入せずに非課税枠を使い切る方法を知りたい方
- 年の途中からでも一括購入せずに非課税枠を使い切るポイントを知りたい方
目次を使って気になるところから読みましょう!
つみたてNISAではスポット購入できる?
投資信託の購入方法には、通常の積立注文の他にスポット購入という方法も存在します。
スポット購入とは、自分の好きなタイミングで好きな投資信託を一括で購入する方法のことです。
手持ち資金に余裕ができた時や、投資信託の基準価額が安い時などに追加で買い足していくことができるため、スポット購入は利便性が高いと言えます。
さて、このような便利なスポット購入は、一般NISAやつみたてNISAにおいても可能なのでしょうか?
一般NISAとつみたてNISA、それぞれについて解説していきます。
つみたてNISAはスポット購入ができない
残念ながら、つみたてNISAではスポット購入をすることができません。
例えばセゾン投信の場合は、つみたてNISAは「積立(定期積立プラン)」でしか購入することができなくなっています。
どうしてもスポット購入をしたいのであれば、「課税口座(特定口座/一般口座)」を利用して購入する必要があり、この場合はNISAの非課税のメリットを受けることはできません。
また、楽天証券の場合は、年間で2回以上の積立方式の購入のみに限定されています。
このように、つみたてNISAではスポット購入が不可能となっています。
株価が安い時にまとめて投資したいと考える人には、つみたてNISAはあまり適していないと言えるでしょう。
つみたてNISAは一括購入もできない
つみたてNSIAの購入方法は、定期かつ継続的な買付をする積立購入に限定されています。
よって、一度に40万円(つみたてNISAの年間投資限度額)をまとめて買い付けする事はできません。
例えばSMBC日興証券の場合は、つみたてNISA口座の買付限度額は毎月33,000円となっているため、年間396,000円(33,000円×12ヶ月)までしか購入することができません。
積み増し(買付金額の増額)もできないため、SMBC日興証券を利用する場合には、年間40万円の非課税枠を使い切ることはできません。
また、つみたてNISAの非課税期間は最大20年となっているため、20年間フルで非課税枠を使い切れば最大800万円(40万円×20年)まで投資することができますが、年間の非課税枠は翌年に持ち越せません。
したがって、800万円を一括で投資することもできません。
つみたてNISAは、あくまで年間40万円までの投資しかできないのです。
一般NISAはスポット購入ができる
一方、一般NISAはスポット購入が可能となっています。
よって、市場の動向を見ながらまとまった資金で投資をすることも可能であり、スピード感のある資産形成を実現できます。
一般的に投資は、
- すぐやる
- すこしずつやる
- ずっとやる
参考①一般NISAでのスポット購入の仕方(楽天証券の場合)
ここでは、一般NISAでのスポット購入の仕方について、楽天証券を例にして簡単にご紹介します。
◆楽天証券でのスポット購入の仕方
- スポット購入注文画面を開く(※1)
- 購入金額を入力する(※2)
- 分配金コースと口座区分を選択する
- 注文内容を確認する
- 注文を完了する
※2…楽天ポイントを利用して購入することもできます。
詳細な操作方法については、下記をご参照ください。
(参考:楽天証券「スポット購入注文 操作ガイド」)
参考②NISAとつみたてNISAは併用ができない
スポット購入は一般NISAでしかできないため、つみたてNISAで長期投資をしつつ、必要に応じて一般NISAでスポット購入をしたいと考える方もいらっしゃるかもしれません。
しかし残念ながら、一般NISAとつみたてNISAを併用することはできません。
NISAは1人につき1口座しか開設できないため、どちらか一方を選択する必要があります。
次章において、一般NISAとつみたてNISAのそれぞれについて向いている人を解説しますので、参考にしていただければと思います。
【一般NISA】スポット購入に向いている人
具体的には、
- 投資中上級者
- 運用に回せるまとまったお金がある人
- 自分の価値観で投資をしたい人
向いている人①投資中上級者
スポット購入においては、どの商品をどのタイミングで購入するかという選択が重要になってきます。
しかしベストな商品や購入のタイミングは、世界情勢などによって刻一刻と変化していきます。
そのため、ふだんから世界の政治・経済のニュースにアンテナを張っておく必要があり、時には専門家の見解を聞くことも必要となります。
このように、適切なスポット購入を行うためにはある程度の投資経験があり、日頃から世界情勢に対して敏感な投資中上級者に向いていると言えるでしょう。
向いている人②運用に回せるまとまったお金がある人
まとまった投資資金がある場合は、スポット購入であればその全額を一括投資することも可能です。
しかし積み立て投資では毎月の投資額が決まっているため、全額を投資するためにはある程度の期間が必要になります。
そのため、積み立て投資は大半の資金が寝ている状態なのに対して、一括投資は最初から全ての資金を稼働させることができることになります。
以上の点から、スポット投資は運用に回せるまとまったお金がある人に向いていると言えるでしょう。
向いている人③自分の価値観で投資をしたい人
その点、スポット購入であれば自分の好きな銘柄に好きなタイミングで投資ができるため、短期間で大きなリターンを得ることも可能となります。
もちろんその分のリスクを負うことにはなりますが、スポット購入は自分の価値観で投資をしたい人に向いていると言えるでしょう。
【つみたてNISA】積み立て投資に向いている人
では次に、つみたてNISAを利用して積み立て投資に向いている人をご紹介します。
具体的には、
- 投資初心者
- 長い期間で少しずつ投資したい人
- 高リスク資産に投資してみたい人
向いている人①投資初心者
そのため、市場の動向を見ながら投資タイミングを考える必要はなく、基本的にほったらかしでも問題ありません。
以上の点から、積み立て投資は投資初心者に向いていると言えるでしょう。
向いている人②長い期間で少しずつ投資したい人
積み立て投資であれば、まとまった投資資金がなくとも、毎月数万円のような少額でも長期間にわたってコツコツと投資することが可能です。
つみたてNISAを利用すれば、年間40万円を20年間で最大800万円まで非課税で運用することができます。
そのため、つみたてNISAによる積み立て投資は、長い期間で少しずつ投資したい人にとっては最適と言えるでしょう。
向いている人③高リスク資産に投資してみたい人
※時間分散のメリットとは、投資時期を分散することで高値つかみ等のリスクを軽減することが可能となり、結果的に買付金額を平準化できる利点のことです。
そのため、株式市場の浮き沈みが大きい新興国のような高リスク資産であっても、積み立て投資であれば相性がいいと言えます。
高リスク資産に投資してみたい人であれば、時間分散のメリットを受けられる積み立て投資が向いているでしょう。
スポット購入せずに非課税枠(年間40万円分)を使い切る方法
前述の通り、つみたてNISAではスポット購入をすることができません。
しかしながら、実はスポット購入をせずにつみたてNISAの非課税枠(年間40万円)を使い切る方法も存在します。
そこで本章では、その方法について解説していきます。
具体的には、
- ボーナス設定
- 増額設定
「ボーナス積立」や増額設定をする
ボーナス設定という方法を活用すれば、つみたてNISAでもスポット購入が可能となります。
ボーナス設定とは、勤務先からのボーナス支給月に合わせて、年2回まで積立金額を増やすことができる制度です。
つみたてNISAに限らず、投資信託の積立投資にはボーナス設定が用意されています。
例えば6月と12月にボーナスが支給される職場に勤めている人であれば、仮に月々の投資額が20,000円であったとしても、ボーナス設定を活用すれば非課税枠を使い切ることが可能となります。
積立金額 | ボーナス設定 | |
---|---|---|
1月 | 20,000 | - |
2月 | 20,000 | - |
3月 | 20,000 | - |
4月 | 20,000 | - |
5月 | 20,000 | - |
6月 | 20,000 | 80,000 |
7月 | 20,000 | - |
8月 | 20,000 | - |
9月 | 20,000 | - |
10月 | 20,000 | - |
11月 | 20,000 | - |
12月 | 20,000 | 80,000 |
年間合計 | 240,000 | 160,000 |
【裏技】ボーナス設定を使ってスポット購入(一括購入)をする方法
実はこのボーナス設定をうまく活用すれば、つみたてNISAであっても実質的にスポット購入(一括購入)をすることが可能となります。
そこで本章では、代表的な2つの証券会社(楽天証券・SBI証券)を例にして、スポット購入の方法をご紹介します。
方法①楽天証券で一括購入(増額設定)する
楽天証券における一括購入の方法は、以下の通りです。
- 既に積立投資を利用している方:①から進めてください
- まだ積立設定をしていない方:②から進めてください
①投資信託の積立設定を解除する
楽天証券のサイトから「NISA・つみたてNISA」→「積立設定」へとページ移動し、現在購入している投資信託の「解除」ボタンをクリックします。
②一括購入したい投資信託を選択して、一括積立注文をする
楽天証券のサイトから「NISA・つみたてNISA」→「ファンドを探す」へとページ移動し、一括購入したい投資信託を選択して「一括積立注文へ」をクリックします。
③引き落とし方法を設定する
一括購入の場合は楽天カードクレジット決済ができないため、ご注意ください。
④積立タイミングと積立指定日を設定する
積立タイミングは「毎月」を選択し、積立指定日は実際に一括購入したい日付を設定します。
⑤一括購入する金額を入力する
ボーナス設定を「する」に設定し、設定金額の欄に一括購入したい金額を入力します。
設定月は一括購入したい月を設定します。
⑥注文を確定させる
目論見書を確認した後に、注文を確定させます。
方法②SBI証券で一括購入(増額設定)する
SBI証券における一括購入の方法は、以下の通りです。
- 既に積立投資を利用している方:①から進めてください
- まだ積立設定をしていない方:②から進めてください
①投資信託の積立設定を解除する
年の途中からでも一括購入せずに非課税枠を使い切るポイント3つ
つみたてNISAは月々の投資上限額が33,333円(400,000円÷12ヶ月)と決まっているため、「年の途中から始めたら遅いのでは?」と思われる方もいらっしゃるかと思います。
事実、9月から始めた場合には133,332円(33,333円×4ヶ月)までしか投資できないため、その年の非課税枠は266,668円(400,000円-133,332円)が残ってしまいます。
残った非課税枠は翌年に持ち越すことができないため、その分の非課税のメリットは受けられません。
そこで本章では、年の途中からでも一括購入せずに非課税枠を使い切るポイントを3つご紹介します。
ポイント①増額設定を上手く活用する
年の途中からつみたてNISAを始めたとしても、増額設定をうまく活用すれば非課税枠を使い切ることが可能です。
増額設定とはボーナス設定とは異なり、既に買付設定されている金額にさらに上乗せして買付ができる設定です。
先ほどの9月から始めた例であっても、下表のように増額設定を活用すれば、非課税枠を使い切ることできます。
積立金額 | 増額設定 | |
---|---|---|
9月 | 33,333 | 66,667 |
10月 | 33,333 | 66,667 |
11月 | 33,333 | 66,667 |
12月 | 33,333 | 66,667 |
年間合計 | 133,332 | 266,668 |
※増額設定は設定した年に限り有効となります。
ポイント②増額したい前月の12日までに増額設定をする
楽天証券の場合、つみたてNISAは毎月12日までの増額設定が翌月に反映されます。
よって、9月の積立から増額設定を適用させたいのであれば、期限は8月12日ということになります。
期日を過ぎた場合には、翌々月からの反映となってしまいます。
増額設定をしたいのであれば、余裕を持って設定するようにしましょう。
ポイント③12月頭までには口座開設の申し込みを済ませる
ネット証券の口座開設から取引できるまでの日数は、最短で翌日、長くて1週間程度かかります。
そこからつみたてNISA口座の開設には、税務署の審査などが入るため、さらに1~2週間ほどかかってしまいます。
よって、つみたてNISAの口座開設までには、大体2~3週間ほど必要と考えておいた方がいいでしょう。
今年中に間に合わせたいのであれば、遅くとも12月頭までには申し込みを済ませておく必要があるため、注意しておきましょう。
まとめ:つみたてNISAの相談はマネーキャリアへ
もしNISAについて少しでも疑問や不安がある方は、ぜひマネーキャリアにご相談ください。
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