金を資産運用する5つの方法!メリットデメリットや投資の種類を紹介

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この記事では資産運用に金投資を組み込むための5つの投資方法やそれぞれのメリット・デメリット、向いている人をご紹介します。金への投資は「有事の金」と言われており、リスクヘッジのために長期的な資産運用を行いたい方はぜひご覧ください。




▼この記事を読んでほしい人

  • 金投資に興味がある人
  • 資産運用のリスクヘッジを考えている人
  • 分散投資として金を組み入れるか検討している人

▼この記事を読んでわかること

  • 金はリスクヘッジの投資としておすすめ
  • 少額でも純金積み立てや投資信託などで投資できる
  • 金投資は大きな利益を狙うものではない

内容をまとめると

  • 金は太古の昔から普遍的な価値を有している
  • 金なら株や債券と異なり現物を持てる
  • 純金積立なら少額から投資できる
  • 金投資に関する相談は無料FP相談のマネーキャリアへ!
  • LINEでオンライン面談を予約すればスマホ1台で完結可能!

金に関する基礎知識


現物資産として有名なのが金です。

日本でも近年物の価値が上がるインフレが進みつつあり、金(ゴールド)投資は注目されています。


金とは、どのようなものなのでしょうか。

金の基礎知識として、2つの特徴をご紹介します。

  • 物質としての金の特徴
  • 金の値動きの特徴

物質としての金の特徴

金は、大昔から希少性・普遍性を有していました。

マルコ・ポーロの東方見聞録で日本が莫大な金を産出する国と書かれると、「黄金の国ジパング」と呼ばれたくらいです。


今は笑い話のようになっていますが、ヨーロッパでは錬金術といって、金を人工的に作り出そうと研究していた時代がありました。


文化が違っても、金の美しさと金への憧れは世界共通だったといえます。

時代が進んで紙幣中心の経済活動になっても、各国は1930年頃まで金本位制を採用し、紙幣は金との交換券であることを示していました。


現在でも金の延べ棒を集めている資産家が存在するように、金はその希少性から現在でも高い価値を有するものになっています。

金の値動きの特徴

金は実物資産といわれ、株や債券などの紙の資産と区別されます。
現在のように、経済が好況なときは紙の資産が上がりやすく、リーマンショック時のような不況のときは実物資産が上がりやすくなります。

最近では、国の金融緩和の影響で金、株、債券問わず全て上がっていくような値動きも見られるためこの関係は崩れつつありますが、それでも金は現物資産として不況に強いのは変わりません。

金は、中長期的にみれば紙の資産の価値目減りをカバーしたり、会社の倒産で株や債券の価値がなくなってしまうような状況になったとしても価値を維持する役割を持っています。

金を資産運用するメリット4つ

金に投資して資産運用するメリットを4つご紹介します。

  • メリット①希少性があり無価値にならない
  • メリット②世界中で共通の価値がある
  • メリット③投資方法によっては現物を所持できる
  • メリット④インフレ・有事に強く、資産運用のリスクヘッジとなる

メリット①希少性があり無価値にならない

金は、実物資産として金自体に価値を持ちます。

株や債券だけでなく、国が発行する紙幣は、あくまで会社や国が価値を証明しているだけにすぎません。


紙の資産という言い方は、「万が一倒産・破綻すれば価値がなくなる資産ですよ」という意味です。


また、金は人工的に作り出せないだけでなく、埋蔵量も限られるため希少性があります。

現在、世界の金埋蔵量5万トン前後で、これまで採掘した18万トン程度と合わせても23万トン前後しかありません。


有限で需要のある金なら、その希少性から無価値になることはないと考えられます。

メリット②世界中で共通の価値がある

金は、数千年前から現在に至るまで、世界共通でその価値を有しています。

価値を持つものは、実は下記2種類にわかれます。

  • とある地域のみで価値を持つもの
  • 全世界共通で価値を持つもの
前者は、グローバル化が進んだ現在ではほとんど見られません。
大昔はチューリップや香辛料など、ヨーロッパで希少性があるものを希少性がない他の地域から安く仕入れて持ち込み利益を得ることができましたが、いずれは希少性がないことが明るみに出てしまい価値が崩れます。

ものが普遍的な価値を有するのは後者だけであり、金はどの国へ行っても希少性があるからこそ、価格が維持できているといえます。
投資対象ではありませんが、ダイヤが世界共通の価値があるのと同じです。

メリット③投資方法によっては現物を所持できる

金への投資方法は後述しますが、現物の金(金地金)を所持できます。

現在、ペーパーレス化に伴い、株、債券、そして紙幣までもがデータ化(電子化)されています。


データ化されても価値に問題はありませんが、やはり昔と比べて所有感がなくなったことを悲しむ投資家は一定数いるでしょう。

そんな人にも、金なら現物の金を所持して所有感を持つだけでなく、現物があることによる安心感を得られます。

メリット④インフレ・有事に強く、資産運用のリスクヘッジとなる

金は、インフレや有事に強いです。

有事とは、大災害・戦争・大恐慌などの非常事態を意味します。


金も投資対象なので、一旦は有事による暴落を受けることもありますが、下落率は株より少なく済む傾向があります。

資産運用のリスクヘッジ(リスクを抑えること)にも有効です。

金を資産運用するデメリット3つ

金に投資して資産運用するデメリットを3つご紹介します。

  • デメリット①利息や配当を生まない
  • デメリット②ドル建てで取引されるため為替の影響を受ける
  • デメリット③現物を保有している場合、盗難や紛失のリスクがある

デメリット①利息や配当を生まない

金は、利息や配当がありません。

インカムゲイン(利息や配当による収益)が全く見込めず、キャピタルゲイン(値上がり益)のみを求めることになります。


この点は、著名な投資家ウォーレン・バフェットも指摘しています。

彼は2020年に金鉱株に一度投資しましたが、あくまで投資したのは株であり、既に売却済みです。金そのものへの投資は否定的です。


利息や配当がないからダメな資産運用とまではいいませんが、株や債券と比べて所有そのものに対する利益は劣るといえます。

デメリット②ドル建てで取引されるため為替の影響を受ける

金は、米ドル建てで取引されています。

これは、40年ほど前までアメリカ政府が金とドルとの交換を認めていたことの名残です。


日本円で金を買っているように見えても、実態は米ドルで金を買っているのと変わりません。

そのため、円高ドル安になると金価格(円換算)も下落してしまいます。


さらに、有事の際は円高ドル安が同時に起きることがほとんどです。

日本円が世界で信用されていることの証明ともいえますが、金投資のメリットである有事のリスクヘッジが機能しづらくなってしまいます。

デメリット③現物を保有している場合、盗難や紛失のリスクがある

金を現物で所有していると、盗難紛失リスクは避けられません。

株や債券はデータ化されていますが、所有している情報は所定の機関に保持されています。


仮に会社へ不正アクセスがあって情報が流出しても、株や債券に対する所有権を失うリスクはありません。


一方、金の現物所有は紙幣の所有と同じ扱いになり、たとえ盗んだ金や拾った金であっても占有さえすれば所有権を主張できます。


つまり、金の現物を盗難、紛失すると所有権そのものを失うリスクがあるのです。

金投資する5つの方法とそれぞれの特徴を解説

リスクヘッジとして有効な投資先である金ですが、投資する方法は5つあります。

それぞれ特徴も異なります。

  • ①金貨、金地金(ゴールドバー)
  • ②純金積み立て
  • ③投資信託
  • ④金ETF
  • ⑤金先物取引

①金貨、金地金(ゴールドバー)

金を現物で所有したい場合は、金貨や金地金を購入する方法が一般的です。

金地金は100gあるので金額も70万円前後と高くなりますが、金貨なら最低3万円(1/10オンス金貨)から投資できます。


金貨なら一般的な貴金属店からも購入できますが、偽物が混じっている可能性も否定できません。

日本で金貨や金地金を購入するなら、田中貴金属工業が最も信頼できます。


田中貴金属工業は、世界中のロンドン金市場公認溶解検定業者の品質を検査する、世界でたった5社しかない審判会社のうちの1社となっています。

つまり、世界でも有数の金に対する価値を鑑定している会社です。


ただし、500g未満の金投資では手数料最大1万6500円発生します。

一括である程度まとまった金を所有したい人におすすめです。

②純金積み立て

金貨より少額で投資したい場合は、純金積み立てという投資方法もあります。

最低毎月3000円からコツコツ投資できます。


純金積み立ても田中貴金属工業で扱っていますが、手数料は下記の通り高めです。

  • 月3000円~2万9000円:2.5%
  • 月3万円~4万9000円:2%
  • 月5万円以上:1.5%
その代わり、積み立てた金は田中貴金属工業が責任を持って会社資産と分別管理しており、万が一田中貴金属工業が倒産しても金がなくなることはありません。

単に金地金や金貨を購入するのと比べて、ドルコスト平均法で投資できるので価格変動リスクを抑えて投資できるのが特徴です。
ある程度積み立てれば金地金としてもらうこともできるので、将来的に金を所有してみたい人におすすめです。

③投資信託

「金に投資はしたいけど、現物で所有する気はない!」

という人は、投資信託で間接的に金に投資できます。


投資信託なら、大手ネット証券で購入する場合は月100円単位と、より少額での投資が可能です。


金の投資信託は、三菱UFJ国債投信が運用する純金ファンド
(愛称:ファインゴールド)があります。

SBI証券や楽天証券なら100円積み立ても可能で、純金積み立てと異なり証券口座1つで一元管理できます。

現物で所有せずに金に少額投資したい人におすすめです。

④金ETF

投資信託ではなく、ETFで投資する方法もあります。

ETF上場投資信託の略称で、株式のように取引できる投資信託のことです。


投資信託と比べて経費率(信託報酬)が安く、流動性も高いので売却しやすくなります。

反面、最低投資金額は数千円~数万円と少々高くなります。


国内外のETFで金に投資できるものは下記の通りです。

  • SPDRゴールド・シェア(海外はGLD、国内は1326)
  • iシェアーズ ゴールド・トラスト(IAU)
  • ETFS 金上場投資信託(1672)
  • 純金上場信託(1540)
カッコ内はコード番号ですので、検索するだけで現在の価格が確認できます。
一般的にはSPDRゴールド・シェアが有名なので、そちらから始めるとよいでしょう。

⑤金先物取引

金でハイリターンな取引をする場合は、金先物取引という方法もあります。

ただし、前述の4つの方法と比べてハイリスクになる点は要注意です。


先物取引とは、簡単にいえば先に価格を決めてあとで物を受け取る取引です。

その場で金を購入するわけではないので、手元資金以上の取引ができます。


手元資金以上の取引をすることをレバレッジといい、レバレッジをかけることでリターンを増大させることが可能になります。

その代わり、想定と反対の値動きになれば手元資金以上の損失です。


金先物は(COMEX)ともいわれ、SBI証券や楽天証券などの大手ネット証券で取引できます。初心者にはおすすめしづらい取引なので、先物取引に対する十分な知識を身に着けた上で始めてください。

金投資に向いている人

金投資に向いている人について、2つのタイプをご紹介します。

  • 長期的なリスク分散を目指す人
  • 資産がある人

長期的なリスク分散を目指す人は純金積立がおすすめ

長期的なリスク分散を目指す人は、金投資の中でも純金積立がおすすめです。

毎月低額を積み立てることで、ドルコスト平均法によりリスクを軽減できます。


株のように大きなリターンは望めませんが、長期的なリスク分散を目指すなら現物資産としての金は良い投資先になるでしょう。

前述の通り、田中貴金属工業の純金積立がおすすめです。

資産がある人は金現物の保有もおすすめ

資産がある人、具体的には2000万円以上の資産がある人は、金現物(金地金)の所有がおすすめです。


500g以上の金地金なら田中貴金属工業から手数料なく購入できます。

350万円程度の資金が必要ですが、資産が2000万円あれば分散投資として適正な金額でしょう。


金を現物で所有することで、紛失や盗難さえ防げれば販売先の倒産などのリスクを受けません。

金投資の現在の相場

金投資を考える人は、「今の金価格っていくらくらいなんだろう…?」と気になる人もいるでしょう。


現在、金価格は歴史的に高い水準にあります。

国内店頭での金価格は下記の通りです。

  • 7140円/g(2021年12月3日現在)
  • 72万2250円/100g(三菱の金地金価格)
この数年で1.5倍程度になっています。

金投資はリスクヘッジのための守りの投資としておすすめ

現在の金価格が上がっているため、金価格の上昇はもう少し先の話になるでしょう。

キャピタルゲインを狙う積極的な投資は、金には期待できません。


ただ、今後も世界的にインフレは進み、日本でも徐々にインフレへ傾いています。

インフレは現預金の価値が実質的に目減りするので、金を持っておくことでリスクヘッジできます。

守りの投資として心がけることは2つです。

  • リスク分散のための長期投資には純金積み立て
  • 資産や相場に合わせて10~30%程の保有がおすすめ

リスク分散のための長期投資には純金積み立て

リスク分散のために長期投資する場合は、純金積み立てにしましょう。

確かに手数料は投資信託やETFより高くなりますが、下記メリットもあります。

  • 将来的に現物の金を所有できる
  • 市場で取引される投資信託やETFより価格変動を気にせず積み立てられる
ちなみに、手数料の差は年率換算で1%~2%程度です。
手数料の分リターンは落ちてしまいますが、そもそもリターンを求めて金投資をすることはないと思います。

あくまでリスク分散としての投資なので、将来的に現物の金として残せる純金積み立てがおすすめです。

資産や相場に合わせて10~30%程の保有がおすすめ

金投資は、あくまでリスクヘッジのための守りの投資です。

また、利息や配当がないデメリットもあります。


そのため、投資割合としては資産全体の10%~30%程度が妥当でしょう。

資産形成段階にあたる資産総額1000万円未満の人は、10%程度に抑えて株をメインに投資していくほうが長期的に大きなリターンが望めます。


金はコモディティとも言われ、イメージに反して価格変動はあります。

予想以上に値上がりした場合は売却し、資産全体に占める割合を調整するのもおすすめです。

金投資について不安なことはプロに相談

ここまで金投資を紹介してきましたが、初めての金投資には不安もあると思います。

自分だけで解決できないことは、プロに相談してみるのも手です。


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金を資産運用する方法や金投資に向いている人をまとめ

ここまで、金について解説しました。


金は、インフレヘッジとしての現物資産なので、大きな利益を期待する投資ではありません。
しかし、株は永遠に上がり続けるわけではないので、暴落時など有事の際はあなたを守ってくれる投資になるはずです。

ぜひ、守りの投資として金を検討してみましょう!

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