更新日:2022/04/13
資産運用の始め方とは?初心者は少額から始めるのがおすすめ
この記事では資産運用の始め方について解説します。資産運用は、生活に支障が出ることは避けなくてはいけません。資産運用を始める前に押さえておいて欲しいポイントや、ポートフォリオを組む際のポイントについても解説します。おすすめの運用方法についても紹介します。
- 資産運用を始めようと考えている方
- ポートフォリオを組むポイントを知りたい方
- 資産運用の始め方を知りたい方
内容をまとめると
- 資産運用をする際は、生活費の余剰分を運用し短期的な結果に左右されない
- 運用資金や期間に応じて貯蓄額を設定しそれに合わせた運用方法やポートフォリオを作成
- 資産運用を始めるためには、総合口座の開設が必要
- 自分に合った資産運用方法を迷ったらプロに相談しよう
- マネーキャリアに相談すると、自分に合った資産運用方法から始め方まで親切に教えてくれる
目次を使って気になるところから読みましょう!
- 資産運用を始めるべき3つの理由
- 理由①:銀行預金が低金利だから
- 理由②:税制上で有利になってきているから
- 理由③:会社や国に依存せず自分でお金を増やす必要があるから
- 資産運用をしていく中で大切な2つの心がけ
- ①運用資金は生活の余剰分のお金から捻出する
- ②短期的な結果で一喜一憂しない
- 資産運用を始める前に確認しておくべき3つの項目
- 項目①:お金がいくら貯まったらいくらから始めるか
- 項目②:どのくらいの金額を捻出できるか
- 項目③:人生設計から逆算した貯蓄の目標
- 初心者がポートフォリオを作成するときの5つのポイント
- ポイント①:リスクが低いものを選ぶ
- ポイント②:少額から始められるものを選ぶ
- ポイント③:長期的な目線を持つ
- ポイント④:分散投資をする
- ポイント⑤:積立投資をする
- 投資ビギナーにもおすすめ|主な3つの金融商品
- ①投資信託
- ②株式投資
- ③債券
- 資産運用するなら利用すべき3つの制度|メリットとデメリットも解説
- ①NISA
- ②つみたてNISA
- ③iDeCo
- まとめ:資産運用の始め方・やり方で困ったらプロに相談
目次
資産運用を始めるべき3つの理由
最近では、個人向けの資産運用方法が多彩になったこともり、運用しながら増やすという方が増えました。
しかし、初めて運用をする方にとって資産を運用するということは、高い壁に感じてしまうのも不思議ではありません。
など、疑問や不安を感じている方も多いのではないでしょうか。
そこで今回は、資産運用をした方がいい理由や資産運用の始め方など、これから資産運用をしたいという方に向けて解説していきます。
資産運用で利用した方がいい制度や、運用中の心構えについても触れていくのでぜひ参考にしてください。
まずは、どうして資産運用を始めた方がいいのか、その理由3つを紹介します。
- 銀行預金が低金利だから
- 税制上で有利になってきているから
- 会社や国に依存せず自分でお金を増やす必要があるから
理由①:銀行預金が低金利だから
資産運用を始めるべき大きな理由の一つに、「銀行預金の金利の低迷」があります。
ひと昔前までは、資産を形成するといえば「貯蓄」と多くの方が答えていました。
しかし、以前なら定期預金で年0.4%程度あった金利も、今では年0.007%程度と下がりに下がりっています。
年0.007%というのは、100万円預けても利息は年70円です。これでは、資産を「増やす」ことが難しいのがわかります。
「利子」で稼ぐといったことが難しくなったため、貯蓄ではなく資産運用で増やす方向にシフトする必要があるのです。
理由②:税制上で有利になってきているから
近年では、税制優遇制度に適応した運用方法が増えたことにより、利用しやすいかつ税制上で有利になることも資産運用を始めるべき理由のひとつです。
税制優遇制度は、国が個人の資産運用を税金の軽減などで支援してくれている制度です。対象の運用商品の多くは、月々数千円から始められるなど資産運用のハードルが低くなっています。
「iDeCo」や「NISA」、「つみたてNISA」がそれにあたります。
例えば、老後の資金形成を目的とするiDeCoは掛金額は全額所得控除となり、毎月の掛金を15,000円、所得税・住民税共に10%控除される場合、年間36,000円税金が軽減されます。
老後の資金を作りつつ控除を受けられるため、いつも通り税金を支払うよりもお得です。
3つの税制優遇制度の詳しい内容については、後述の「資産運用で利用すべき3つの制度」で解説するので確認しておきましょう。
理由③:会社や国に依存せず自分でお金を増やす必要があるから
資産運用をおすすめする理由に、会社や国に依存していては資産を増やすのが難しいことがあげられます。
給与所得者の平均給与について、以下の表を見てみましょう。
年 | 平均給与 |
---|---|
2010年 | 412万円 |
2011年 | 409万円 |
2012年 | 408万円 |
2013年 | 413.6万円 |
2014年 | 415万円 |
2015年 | 420.4万円 |
2016年 | 421.6万円 |
2017年 | 432.2万円 |
2018年 | 440.7万円 |
2019年 | 436.4万円 |
2020年 | 433.1万円 |
参考:国税庁「令和2年民間給与実態統計調査結果」
給与所得者の平均給与は2010年で412万円、2020年で433.1万円と10年間であまり変化がないことが分かります。
また、老後の生活費のために納めている年金ですが以下の表を見てください。
年 | 平均月額 |
---|---|
2015年 | 147,872円 |
2016年 | 147,927円 |
2017年 | 147,051円 |
2018年 | 145,865円 |
2019年 | 146,162円 |
参考:厚生労働省年金局「厚生年金保険・国民年金事業の概況」
令和元年度生年金保険(第1号)受給者の平均年金月額は2015年の時点で約14.7万円なのに対し、2019年では約14.6万円と下がっています。
2004年の時点では、平均年金月額は16.8万円であったのことを踏まえれば、老後の要である年金は年々減少していく可能性があることが分かります。
つまり、給与が上がらない、国の年金制度もこの先減少してしまう可能性を考えると、会社や国に頼るのではなく、自分で「増やす」努力が必要ということです。
資産運用をしていく中で大切な2つの心がけ
資産運用をしていく中で大切なのは、
- 運用資金は生活の余剰分のお金から捻出する
- 短期的な結果で一喜一憂しない
①運用資金は生活の余剰分のお金から捻出する
資産運用する場合、生活費の余剰分を運用資金に充てるのが鉄則です。現状の固定費や生活費など、毎月の出費から資産運用に回せる金額を算出しましょう。
資産を運用するということは、どのような方法であっても元本割れのリスクがあります。「運用=増える」ではないため、生活基盤を整えた上で運用を始めるのがおすすめです。
もし、預金を運用に回すのであれば全てを運用へ回さずに、最低でも6ヶ月分の生活資金を残すようにしましょう。
②短期的な結果で一喜一憂しない
資産運用を始めると、運用状況が気になる方も多いです。
「値が上がった」「値が下がった」など、一時のことに惑わされず、長期的な利益を見るようにしましょう。
運用は元本割れのリスクがある以上、極端にいえば運用を始めた瞬間に後悔する可能性もあります。
しかし、一時のことに振り回されて一喜一憂していてはとても疲れてしまいます。
資産運用は、長期的に運用し結果を出すものです。その過程である短期的な結果を気にする必要はありません。
重要なのは、「最後に運用目的を達成できているか」です。
資産運用を始める前に確認しておくべき3つの項目
資産運用をすぐ始めるのではなく、以下の3つの情報の確認が大切です。
- お金がいくら貯まったらいくらから始めるか
- どのくらいの金額を捻出できるか
- 人生設計から逆算した貯蓄の目標
項目①:お金がいくら貯まったらいくらから始めるか
資産運用を検討した際に運用はいくらあれば始められるのか、疑問に思う方も多いのではないでしょうか。
資産運用のイメージとして、ある程度まとまった資金がなければ始められないと思っている方も多いですが、実は1円からでも運用できます。
それは、資産運用には預金も含まれるためです。とはいえ、先述したように今は低金利時代、「増やす」目的には向かない運用方法といえます。
一般的に、増やすことを目的とした資産運用方法には以下のようなものがあり、それぞれ必要とする最低投資額が異なります。
【主な資産運用別最低投資額】
資産運用方法 | 最低投資額 |
---|---|
株式投資 | 株価×100株 |
投資信託 | 100円 |
債券投資 | 1万円 |
不動産投資 | 100万円 |
株式投資は基本的に100株単位での購入になり、仮に1株1,000円としても10万円は必要になります。
投資信託は、100円から始めらるケースもあるため、手元にある資金に不安を覚える場合は、投資信託から始めるといいでしょう。
また、不動産投資は土地や建物を購入し売却・賃貸などによって利益を得る運用方法なので、最低投資額は大幅に上がります。
このように、資産運用を始めるためには、ある程度貯蓄できてからの方が望ましいことが分かります。
生活費やそのほかの預金とは別に、株式投資では10万円以上、不動産投資では100万円以上資産運用に回せる貯蓄ができてから始めるのがおすすめです。
投資信託のように少額から始められる運用方法では、毎月の生活に支障がない程度の金額から始めてみるといいでしょう。
項目②:どのくらいの金額を捻出できるか
資産運用を始めるための貯蓄額について触れましたが、自分の資産から見てどの程度資産運用へ回せるのか、その目安について見ていきます。
まず、資産運用を考えたときに、現状の資産を以下の3つに分類して考えることが大切です。
分類項目 | 内容 |
---|---|
生活に充てる資産 | 毎日の生活に必要なお金 |
緊急時に使う資産 | ケガや入院、家電の買い替えなど急な出費にあてるお金 |
余剰資産 | 当分使うことがないお金 |
「生活に充てる資産」とは、生きていく上で必要な費用であり、資産運用へ回してはいけないお金です。
万が一、資産運用に失敗してしまったとしても、最低限生活に必要な費用は残しておかなくてはいけません。目安としては、6ヶ月分の生活費を確保するようにしましょう。
「緊急時に必要な資産」は、急な出費や収入が減ってしまった場合に生活費に補填するためのお金です。家電など大きな買い物をする場合にも使用されるお金として確保しておきます。
自分の資産より、「生活に充てる資産」「緊急時に使う資産」を引いたものが「余剰資産」として考えます。
余剰資産とは、当分使う予定がない資産です。この中には、教育資金や住宅資金なども含まれますが、資産運用へ充てたくない場合は除外しましょう。
資産運用へ充てる資金を考えた場合に大切なのは、「生活の確保」です。運用したことによって、生活がままならない状況になるのは避けなければいけません。
そのため、運用資金は「余剰資産」から捻出します。
項目③:人生設計から逆算した貯蓄の目標
資産運用を始めるためには、運用目的と目標額に合わせて資金と運用期間を定めることが大切です。
まずは、運用する目的として「結婚資金」や「教育資金」「老後の資金」など、何を目標として資産を形成したいのか考えます。
次に、人生設計となる「ライフプラン」を作成しましょう。ライフプランとは、結婚、出産、住宅購入、退職、老後など自分の未来予想図です。
今25歳であれば30歳で結婚、32歳で出産、38歳で住宅購入など、具体的に人生計画を立てていきます。
仮に結婚資金を目的とするのであれば、5年間しか運用期間はありません。目標貯蓄額が大きすぎてしまうと、生活に支障がでる可能性があります。
そのため、運用資金や期間に合わせて目標とする貯蓄額を設定しましょう。
初心者がポートフォリオを作成するときの5つのポイント
ポートフォリオとは、資産形成のための運用方法の構成をいい、主な運用方法は以下のようなものがあります。
- 預金
- 債券投資
- 投資信託
- 不動産投資
- 株式投資
- iDeCo
- FX
- 仮想通貨
例えば、預金と債券投資、投資信託を組み合わせて運用していくなど、さまざまな運用方法を組み合わせた構成がポートフォリオです。
資産運用の上手な始め方は、いかに自分の運用可能な資金、貯蓄額の目標に合わせてポートフォリオを作成できるかにあります。
ここでは、ポートフォリオを作成する5つのポイントについて解説します。
- リスクが低いものを選ぶ
- 少額から始められるものを選ぶ
- 長期的な目線を持つ
- 分散投資をする
- 積立投資をする
ポイント①:リスクが低いものを選ぶ
どのような運用方法であっても、リスクは必ずあります。そのため、自分がどれくらいのリスクであれば負えるのか検討しましょう。
運用方法によって、考えられるリスクとリターンの程度は異なります。
ひとつの運用方法に対し多くの商品があるため、全ての商品に当てはまるわけではありませんがイメージとしては以下の表のようになります。
特徴 | 主な運用方法 | |
---|---|---|
ハイリスク・ハイリターン | 大きな利益を望めるがリスクが高い | ・株式投資 ・仮想通貨 ・FX |
ミドルリスク・ミドルリターン | ある程度の利益を見込め、リスクにより元本がマイナスになるリスクが少ない | ・投資信託 ・iDeCo ・不動産投資 |
ローリスク・ローリターン | 金利が低く大きな利益を得づらいがリスクも低い | ・預貯金 ・債券投資 |
例えば、50代で老後の資金を形成するために資産運用をするのであれば、老後まで運用期間が少ないです。
元本割れのリスクが発生しても取り戻ることができない可能性があり,できるだけ元本を減らさずに増やすことを考える必要があります。
そのため、リスクが少ないローリターン・ローリスクの運用を中心にポートフォリオを考えるといいでしょう。
ポイント②:少額から始められるものを選ぶ
「今の貯蓄額に不安を感じる」「資産運用が初めてなのでまずは少ない金額で運用したい」といった方は、投資信託など少額から始められる運用方法を選ぶのがおすすめです。
投資の基本は生活に支障を与えない範囲で行うことです。
そのため、100円から運用できる投資信託や、預金よりも利息の高い債券投資を選択すると、無理をせず運用を始められます。
ポイント③:長期的な目線を持つ
資産運用は、「長期的運用」が基本です。
短期運用商品も数多くありますが、短期運用で資産を形成するためには専門的知識はもちろん、世界情勢等さまざまな分野を総じて分析し値動きに注視する力が必要です。
特に、運用初心者にはハードルを高く感じやすく、精神的にも消耗しやすいため資産運用自体に疲れてしまう方も少なくありません。
また、資産運用は「複利効果」を利用し資産を形成します。
「複利効果」とは、元本だけではなくその利子にも利子がつき、雪だるま式に運用資金が増えていくことをいいます。
複利効果は、少額から始めた場合でも長期的に運用することでより高まります。
ポートフォリオは、長期的な運用を前提として組むようにしましょう。
ポイント④:分散投資をする
資産運用について、一つの運用方法に絞って行うイメージを持っているのではないでしょうか。
中には、株式投資一択という方もいますが資産運用の基本は「分散投資」です。
分散投資とは、複数の運用方法で資産を形成する方法です。株式や投資信託、不動投資などさまざまな運用方法を組み合わせ運用していきます。
仮に株式投資で発生したリスクに対し、不動産投資でカバーするといったように、分散投資を行うことで資産全体のリスクを軽減できます。
ポイント⑤:積立投資をする
積立投資の代表的なものとして投資信託があり、100円など少ない資金から始められ、まとまったお金を用意できない場合でも生活に支障がない程度から資産運用を始められます。
毎月決まった金額を投資する積立投資には時間分散効果があり、購入単価が高いときには少なく、安くなったときに多く買うことになります。
その結果、一定期間の平均購入単価を抑えることが可能です。
毎月購入数を決めて投資するよりも、投資金額に合わせて購入数を変えた方が、運用利益を得やすいのです。
そのため、ポートフォリオを組む際には、積立投資を意識して作成するようにしましょう。
投資ビギナーにもおすすめ|主な3つの金融商品
ここからは、おすすめしたい資産運用方法5つを紹介します。
- 投資信託
- 株式投資
- 債券
①投資信託
項目 | 内容 |
---|---|
特徴 | ・プロが運用するため専門的知識が必要ない ・積立投資と分散投資を組み合わせた運用方法 |
メリット | ・専門的知識がなくても運用できる ・少額から始められる |
デメリット | ・購入時や運用時に手数料が発生する |
【投資信託の始め方】
投資信託の始め方としては、総合口座をします。ネット型や店舗型があるため手数料や手軽さなど比較してみましょう。
口座開設後は、入金し運用を開始します。この口座に資金が入っていないと運用が止まってしまうため、毎月の入金を忘れないようにしてください。
運用開始後は好きなタイミングで運用状況をチェックするだけと、運用に手間がかかりません。
②株式投資
項目 | 内容 |
---|---|
特徴 | ・株を売買することで配当益などの運用利益を得る運用方法 ・売却損益のほかに配当金や株主優待を受け取れる |
メリット | ・株主優待など保有しているだけで特典がある ・値動きによっては利益が大きい |
デメリット | ・元本割れのリスクが高め ・値動きを注視し売り時 ・買い時を見極める必要がある |
【株式投資の始め方】
株式投資の始め方は、まず総合口座の開設をします。
証券会社によって取り扱う商品が異なるので、手数料や使いやすさ商品の多さなどもチェックして決めましょう。
口座開設後、基本100株単位から株の購入が可能です。
株を購入した企業の決済時に権利があれば、数か月後に配当金や株主優待を受取れます。
③債券
項目 | 内容 |
---|---|
特徴 | ・債券を購入後、一定期間が過ぎると利息をつけて元本が戻る ・「個人向け国債」「企業が発行する債券」「外国債券」の3種類 ・個人向け国債は元本保証付き |
メリット | ・リスクが低い ・満期があるので定期預金感覚で始められる |
デメリット | ・大きな利益を得づらい ・途中で売却すると孫をする可能性がある |
【債券投資の始め方】
債券投資も投資信託などと同様に、総合口座を開設し債券を取り扱う金融機関などで購入可能です。
口座へ入金後、債券を選び購入し満期を迎えるまで保有し利益である利子を受け取ります。
資産運用するなら利用すべき3つの制度|メリットとデメリットも解説
資産運用によって得た利益には、税金が発生します。
しかし、以下の3つの制度を利用すると条件を満たす限り非課税となるため、積極的に利用していきましょう。
- NISA
- つみたてNISA
- iDeCo
それぞれの概要や非課税となる条件、始め方について簡解説します。
①NISA
NISAは、株式や投資信託を運用するための口座のひとつであり、NISA 口座を利用して運用することで、配当金や分配金、譲渡益が非課税となる制度です。
項目 | 内容 |
---|---|
非課税対象 | ・配当金 ・分配金 ・譲渡益 |
非課税投資枠 | 新規投資額毎年120万円まで ※最大600万円 |
非課税期間 | 最長5年 |
投資可能期間 | 2023年 |
仮に、2021年に120万円を投資して得た利益は2025年まで非課税、2022年に新たに120万円を投資した分の利益は、2026年まで非課税となります。
毎年120万円を新たに投資していった場合、5年後に総投資額が600万円となり6年目以降に上限を超えてしまうため、最初の年の投資額を6年目の投資額として以降できるロールオーバーが可能です。
NISAのメリット・デメリット
メリット | デメリット |
---|---|
・年間120万円までの投資額は非課税 ・ロールオーバーができる | ・NISAはひとり1つしか利用できない ・債券やFX、預貯金などは運用対象外 |
NISAのメリットは、やはり非課税制度にあります。対象となる年間非課税投資枠も120万円と大きいため、株式での運用を検討している方も利用しやすいでしょう。
しかし、すべての運用方法がNISAの対象となるわけではないため、希望するポートフォリオによって合わない場合があります。
NISAの始め方
NISAを扱う金融機関でNISA口座を開設後入金をし、運用商品を購入します。
金融機関によっては最短で申し込み当日に口座開設し運用開始できるケースもあります。
②つみたてNISA
つみたてNISAとは、積立てをし長期的な分散投資を目的とした税制優遇制度であり、投資信託を対象としています。
項目 | 内容 |
---|---|
非課税対象 | ・分配金 ・譲渡益 |
非課税投資枠 | 新規投資額毎年40万円まで ※最大800万円 |
非課税期間 | 最長20年間 |
投資可能期間 | 2037年まで |
NISAと異なる点は、投資信託に限定した少額投資を目的とし、非課税期間が長いことにあります。
NISAとつみたてNISAは別のものですが、使用するのはNISA口座のため2つを併用することができません。
また、つみたてNISAはロールオーバーができないため、20年経過後は課税口座(特定口座や一般口座)へ払い出しされます。
つみたてNISAのメリット・デメリット
メリット | デメリット |
---|---|
・販売手数料が0円 ・少額から始められる | ・選べる商品が限られている |
つみたてNISAは、金融庁が定めた基準に該当する商品のみ購入できます。そのため、販売手数料が0円というメリットがありますが、選べる銘柄が限られてしまうのが難点です。
自由に幅広く銘柄を選びたい場合はNISAをおすすめしますが、低コストで分かりやすく運用したい場合はつみたてNISAを検討しましょう。
つみたてNISAの始め方
つみたてNISAを始めるためには、総合口座(一般口座や特定口座)の開設が必要です。
購入したい銘柄がある金融機関で総合口座とつみたてNISA口座開設へ申し込みます。
後は、つみたてNISA口座の開設後入金し、好きな銘柄を購入するだけです。
③iDeCo
iDeCoは、毎月積み立てた掛金を投資信託などで運用し、老後の資金を形成することを目的とした制度です。
毎月の掛金は、年金の種類や職業などによって条件が決められていて、原則60歳まで引き出せないのが特徴です。
iDeCoのメリット・デメリット
メリット | デメリット |
---|---|
・掛金全額所得税控除の対象 ・控除期間は60歳まで | ・原則60歳まで引き出せない ・10年間積立てしなければ受給できない |
iDeCoは、60歳まで掛金を引き出せないため流用性はありませんが、掛金は全て所得税控除の対象になる、受給時には一定額まで非課税となるなどメリットが大きいのが特徴です。
iDeCoの始め方
iDeCoは、自分の掛金の上限を確認することから始めます。
自営業者であれば月6.8万円を上限とし、会社員であれば企業型DCへの加入有無によりますが月1.2~2.3万円までが上限となります。
上限額と掛金を確認した後は、運用商品を選びます。iDeCoは取り扱う金融機関(運用管理機関)によって運用商品が異なります。また、商品によってリスクとリターンなども変わるため、よく確認をしましょう。
iDeCoを利用できるのは、ひとり1つの金融機関だけです。金融機関の専用口座を開設後、入金し運用商品を購入し運用開始します。
まとめ:資産運用の始め方・やり方で困ったらプロに相談
今は、会社からも受け取る給与を貯蓄するだけで資産形成が難しく、運用しながら自分で「増やす」ことを考えなくてはいけません。
以前に比べて、税制上で有利な運用方法や少ない資金でも運用できる方法が生まれるなど、資産運用を始めやすい環境が整ってきています。
とはいえ、資産運用に対し苦手意識を持っている方や、自分に合った運用方法が判断できずなかなか踏み出せないという方も多いです。
不安や悩みを抱えている方は、まず無料でFPに相談してみるのはいかがでしょうか?
マネーキャリアは相談料は何度でも無料で、資産形成に高い知識をもつFPが対応しています。
また、オンライン相談が可能なため、自宅にいながら気軽にプロのアドバイスを受けることができます。
「自分に合った資産運用方法を探したい」「自分で考えたポートフォリオが最適か見てほしい」「資産運用に興味があるけど何から始めればいいかわからない」といった方は、マネーキャリアへ相談するのがおすすめです!