NISAのロールオーバーとは何?メリットやデメリットをわかりやすく解説!

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NISAのロールオーバーは非課税期間が延長できる制度です。NISAの非課税期間は5年ですが、ロールオーバーを利用することで最長10年まで延長することができます。ここではロールオーバーがどのようなものか、メリットや注意点をご紹介します。


▼この記事を読んで欲しい人

  • ロールオーバーとは何なのか、わかりやすく説明してほしい人
  • ロールオーバーは損なのか得なのかを知りたい人
  • メリットや注意点を見た上で自分に必要なのかを判断したい人

内容をまとめると

  • ロールオーバーとはNISAでの非課税期間を延長できる制度
  • 時価が120万円を超えた商品もロールオーバーで延長できることがメリット
  • その後の運用で利益を出さないと延長した意味がなく、非課税枠を無駄にしてしまう
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NISAの非課税期間終了後のロールオーバーとは


NISAで投資を行っている場合、ロールオーバーという言葉を何度か耳にしたことがあると思います。まだ始めてから5年が経過していない場合には利用したことがない制度だと思いますが、5年が経過する前にどのような制度なのかを理解しておく必要があります。


NISAの非課税期間がいつまでかというと、5年と決まっています。これを過ぎると投資している商品をどうするのか、

  • 売却
  • 課税口座へ移動
  • ロールオーバー

のどれかから選ばなくてはいけません。


自分にとってどの選択が一番お得になるのかを知っておくためにも、ロールオーバーに関する知識を身につけておきましょう。

【初心者向け】ロールオーバーとは


ロールオーバーは翌年の非課税投資枠を利用して非課税期間を5年間延長することのできる制度です。


例えば2018年に始めたNISAやジュニアNISAの非課税枠は、2022年末に終わりを迎えます。しかし、これから上がることが予想できる商品などの場合、継続して非課税投資を行いたいと考えることもあります。


このような場合にロールオーバーを利用します。どれほど違いがあるのか、利用した際の非課税期間を見ていきましょう。


非課税期間
2018年購入商品2022年末まで
2018年購入商品をロールオーバー2027年末まで

ロールオーバーは非課税期間が伸びるため一見お得な制度に見えます。しかし、利用する前にはしっかりとメリット・デメリットを確認しておかなくてはいけません。


以下ではNISAのロールオーバーのメリットや注意点についてご紹介します。

ロールオーバーのメリット2つ

ロールオーバーのメリットを詳しく解説していきます。


ロールオーバーのメリットは以下の通りです。

  • 非課税枠を超えた分も課税されずに投資できる
  • 非課税期間が延長される
これらが挙げれれます。

ロールオーバーを利用することで非課税の恩恵を受けることができるので、ぜひ活用していきましょう。
それぞれのメリットを詳しく解説していきます。

メリット①非課税枠を超えた分も課税されずに投資できる

NISAの非課税枠は年間120万円と決められています。一方、ロールオーバーに上限はありません。


通常ならば120万円までしか非課税枠内で投資は行えません。


しかしロールオーバーする商品は、非課税枠が150万円と通常よりも多くなります。

(その年の非課税枠を使い切ってしまっているので、この場合その年の買い付けはできません。)

投資商品時価ロールオーバー金額非課税増額部分
100万円100万円0
150万円150万円+30万円


複雑な制度ではありますが、メリットをしっかり把握しておきましょう。

メリット②非課税期間が延長される

NISAのロールオーバーのメリット2つ目が、非課税期間が延長されることです。


課税口座では運用で出た利益には約20%の税金が課せられることになります。短絡的(5年以内)に価格上昇が見込めるのであれば、ロールオーバーの利用はとても効果的です。


合計で10年運用することができれば長い期間運用することができるので、成果も出やすくなる点もポイントです。

ロールオーバーのデメリット2つ


ロールオーバーをするかメリットだけを見て簡単に決めてはいけません。必ずデメリットも理解した上で考えましょう。


いざロールオーバーをして「こんなことになるなんて知らなかった」と後悔することになります。


 ロールオーバーのデメリットは以下の2つです。

  • 来年の非課税枠を使用する 
  • 手続きをしない場合課税口座に移される 


NISAの運用実績によってメリットはデメリットにも変わり得ます。


今の運用実績を踏まえ、今後どのように投資を続けていきたいかじっくり考えてから判断していかなければなりません。


それぞれ解説しますので、あなたの状況と照らし合わせて考えてみてください。

デメリット①来年の非課税枠を使用する

ロールオーバーは来年の非課税枠を使って非課税期間を延ばします。そのためその金額分、来年新たに投資可能な枠が減ったり、ゼロになったりするのです。


以下の具体例をご覧ください。


例1. 150万円(元本120万円とその利益30万円)をロールオーバーする 

→非課税枠を超えているため、来年新たに投資商品を買い足せません。


例2. 100万円をロールオーバーする 

→非課税枠である120万円から100万円を引いた20万円分しか投資商品を買えません。


ロールオーバーには上限がなく利益が出ているときは非課税期間を延ばせる利点があります。


一方で、運用が芳しくなく別の商品を買いたいときは来年のNISA枠を圧迫してしまうので要注意です。


今後の運用方針を熟考した上で本当にロールオーバーするのか決めましょう。 

デメリット②手続きをしない場合課税口座に移される

ロールオーバーは自動的に行われません。期限内に自分で手続きする必要があります。


手続きしなければNISA口座の資産は同じ金融機関の課税口座(特定口座もしくは一般口座)に移されます。


移行されてしまうと、その後に運用益が出た場合非課税の恩恵が受けられなくなります。


例えば、運用益が50万円だった場合

・ロールオーバーしていれば「非課税」

・課税口座に移行していれば、約10万円の税金がかかる


10万円もの税金を払うか払わないかで金銭的負担は大きく変わります。


一度課税口座へ払い出された資産は元に戻すことができないため、非課税期間がいつ終わるのか必ず把握しておきましょう。


事前に満了の連絡が来る金融機関もあれば、来ない金融機関もあり注意が必要です。


非課税期間を伸ばしたいのであれば、ロールオーバーの手続きを忘れずに行いましょう。

ロールオーバーにおける注意点


ロールオーバーをすることで多くのメリットを受けられそうですが、安易に決めてはいけません。利用する際に注意しておくべきことなどがあるため、この注意点を理解しておかないとロールオーバーしたことを後悔してしまう可能性が高くなります。


注意点としては、

  • 損失が出ていると非課税の意味がなくなってしまう
  • 手続きが必要
  • 新NISAでの変更点

などが挙げられます。


ロールオーバーでは得することばかりではありません。その時の状況によっては損をしてしまう可能性もあります。


また、始めてから年数があまり経過していない場合、ロールオーバーをする頃には新NISAへと変更している可能性が高くなります。

非課税上限枠などに違いもあるため、どのような変更点があるのかなど、しっかりと注意点を確認しておきましょう。

① 損失が出ていると非課税の意味がなくなってしまう

NISAでのロールオーバーの注意点1つ目は、損失が出ていると非課税の意味がなくなってしまう、という点です。


メリットを生かすためには利益が出ている事が前提になります。利益が出ることが分かっていれば利用することで有効活用できますが、利益が出るかどうかは実際に継続してからでないと分かりません。


もし損失となった場合、延長したことで得られるはずの運用益非課税の恩恵が受けられません。


中には損失でも損益通算できるメリットがあるのでは、と考えるかもしれませんが、つみたてNISAは制度として損益通算はできません


このように損失では意味がないため、できるだけ利益が上がることが予想できる商品をロールオーバーするようにしましょう。

② ロールオーバーには手続きが必要

注意点の2つ目は、手続きが必要な点です。


NISAは非課税期間が終了してもそのままにしておくと課税口座へ移動してしまいます。放っておいてしまうとロールオーバーはできないため、手続きを行いましょう。


証券会社に非課税口座内上場株式等移管依頼書(ロールオーバー依頼書)の提出を行うことで手続きをすることができます。


ただし、以下の場合には注意しなくてはいけません。

  • 金融機関を変更した
  • 翌年度のNISA口座が設定されていない

これらの場合には手続きを行ったとしてもロールオーバーはされません。特に金融機関を変更している場合には購入時の金融機関への変更が必須です。手続きが複雑化してしまいます。


変更や設定にはある程度の時間がかかってしまうため、このようなケースに当てはまる場合には早めに準備しておくようにしましょう。

③ 新NISAでの変更点

NISAは2023年までの制度です。新しく始まる新NISAの制度では、非課税枠について以下のような変更が見られます。

  • 1階部分(積立のみ):20万円
  • 2階部分:102万円

合計122万円と金額自体はそこまで変わらないように見えますが、利用目的が分かれている事がポイントです。


新NISAではどのような変更があるのか金額ごとにご紹介します。


①金額が122万円を超える場合

現状では上限を超えても問題なく利用できる額です。この点に変更はなく、全額非課税で利用ができます


②金額が122万円以内の場合

新NISAの2階部分から優先的に利用されていき、足りない場合は1階部分が埋まります。


余った分は新たに投資ができますが、一階部分は積立専用です。選べる商品が制限されることに気をつけておきましょう。

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いかがでしたか?この記事ではNISAのロールオーバーについてご紹介しました。


NISAやジュニアNISAは非課税期間に期限がありますが、ロールオーバーをすることで

最長10年まで延長することが可能です。


ただし、状況によってはメリットが全く受けられない可能性も考えられるため、非課税枠を無駄にしないためにもじっくりと考えてから行うようにしましょう。


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