更新日:2022/03/22
資産形成とは?具体的なSTEPと必要性を専門家がわかりやすく解説!
資産形成の意味を知っていますか?資産運用とは明確に異なり、資産がゼロに近い状態から資産を作っていくことを言います。また、資産形成はステップを踏んで順番に取り組まなければいけません。資産形成の内容と具体的なステップについて、専門家が解説します!
内容をまとめると
- 資産形成は資産を築いていくことを意味し、資産運用とは異なる
- 資産形成は、節約、収入アップ、投資の3ステップを踏んでいくべき。
- 保険に資産形成目的で加入するのはおすすめしない
- 資産形成に関する相談は、相談満足度93%のマネーキャリアへ!
目次を使って気になるところから読みましょう!
資産形成とは?
資産形成という言葉を聞いて、どんな意味かわかる人は少ないと思います。
資産形成とは、資産がほぼない人が少しずつお金を貯めるなどして資産を築いていくことを言います。
後述しますが、資産運用とは似て非なる言葉です。
資産運用との違い
資産運用は、既に資産を形成した人が不動産投資や金融投資で資産を増やしたり、守ったりすることを言います。目安としては、最低でも1000万円以上から資産運用としての効果が大きくなり始めます。
もちろん、資産が少ないから資産運用に意味がないわけではありません。ただし、10万円の資産が倍になっても20万円にしかなりません。1000万円の資産なら、5%増えるだけで1050万円になるので、資産運用はお金が多ければ多いほど有利になります。
資産がない人が「資産運用しよう!」は言葉の使い方としては間違いであり、正しくは「資産形成しよう!」です。
資産形成が必要な理由
日本に限らず、世界中で一部の人が金融資産を独占する状態が続いているため、大半の人に必要なのは資産形成です。
資産形成が必要な理由は、以下の通りです。
- 超低金利時代:日本は2016年からマイナス金利で、解除される見込みも薄い
- インフレリスク:原油価格や材料費が上昇している
- 賃金減少:2000年以降から賃金の伸びが減少し、戻っていない
- 老後への不安:年金制度の改悪に伴い自助努力が必要
資産形成の3つのSTEP
資産形成に必要な3つのステップを解説します。ここでは、可能な限り誰でもできることに絞っていますが、ある程度の努力や覚悟が必要です。
- 支出を削減する
- 副業などで収入を増やす
- 少額から投資を始める
STEP①支出の削減
最初に取り組むべきは、支出の削減です。支出の削減というと、すぐに「我慢したくない!」と拒否反応を示す人がいます。
継続できなければ意味がないので、我慢と思うような支出の削減をしてはいけません。我慢にならない支出の削減は、いくつかあります。
- iPhoneをやめて格安のAndroid端末にする(使える機能に大差ない)
- 格安SIMを契約する(通信速度は多少遅くなる程度)
- TVを売りNHKの通信料負担から逃れる
- 電力会社やガス会社を変更する(セット割や割引などの恩恵あり)
- 郊外に引っ越して家賃を下げる(テレワークになっているので不便は少ない)
STEP②収入を増やす
収入を増やす方法は、大きく分けて2つです。
- 転職
- 副業
- Webライター
- せどり
STEP③投資
支出の削減、収入の増加の双方ができれば、あとは余剰資金を投資しましょう。初めての投資でおすすめできるものは、以下の通りです。
- iDeCo
- つみたてNISA
投資する際に重要な4つのポイント
投資の際に重要なポイントを4つにまとめます。将来的な資産形成を図っていく上で必ずおさえておくべきなので、しっかり確認しましょう。
- 積立期間
- 金利や期待利回り
- 毎月の積み立て金額
- 手数料や信託報酬
ポイント①積立期間
つみたてNISAは自由に解約や積み立ての停止ができるため、そこまで深く考える必要はありません。20年間の非課税期間を有効に使おうと思えば、20年を意識してください。
一方、iDeCoはしっかり考えなければいけません。iDeCoは途中解約ができないだけでなく、毎月の掛金を出していない時期でも毎月手数料(最低66円)が発生します。
毎月の掛金を60歳まで続けられる自信がないなら、無理に加入しなくてもよいでしょう。
また、所得控除があまり受けられない専業主婦/夫の場合は、iDeCoのメリットがほとんど発揮されない点には注意が必要です。
ポイント②適用金利
投資する際に、金利という言葉は基本的に出てきません。債券には金利がありますが、超低金利時代に債券で運用するメリットは、ほとんどないと言っていいでしょう。
投資信託で運用する場合、期待できる運用リターンの把握が重要になります。直近のリターンではなく、長期的に見込めるリターンも確認しましょう。
例えば、米国株式に投資する有名な投資信託であるeMAXIS Slim米国株式(S&P500)なら、S&P500に連動して価格が変動します。S&P500は、2000年~2021年の年平均リターンは9%、更に長期的に見ると6~7%です。
あくまで平均にすぎないので、毎年一定の割合で増え続けることはありません。各証券会社や金融庁が運用シミュレーションを提供していますが、実際の資産推移はシミュレーション通りにならない点に注意しましょう。
ポイント③積立金額
毎月積み立てられる金額は、しっかり確認しておきましょう。積み立てのために無理な節約をして投資が続けられないのでは、本末転倒です。
基本的には、ある程度の生活防衛資金を貯めた上で、毎月の収入から支出を引いた金額の80%~90%程度を積み立てるとよいでしょう。日本では2022年現在、一部の商品を除いてほとんどインフレにはなっていませんが、今後インフレが進む可能性もあります。
インフレになると、現預金の価値は実質的に減ってしまうので、できる限り投資にお金を回しておくべきです。
ポイント④手数料
手数料も、投資する上では要注意です。特に一部の金融機関では、メガバンクや大手証券会社で売れない商品を押し付けられ、手数料が極めて高い投資信託を売らされている可能性もあります。
金融機関の社員は運用のプロではなく、営業のプロでしかありません。原則として、手数料の安い大手ネット証券で投資するのが最適でしょう。
ネット証券なら、信託報酬が0.1%程度の投資信託も複数あります。
資産形成に保険を活用できるって本当?
「資産形成に保険を活用しましょう」という話を保険会社から聞いたことがある人もいるでしょう。保険はリスクに備える商品であり、資産形成のための商品ではありません。
資産形成と保険に対する考え方について解説します。
- 資産を守るために最低限の生命保険は必要
- 運用目的で保険に加入するのはおすすめできない
運用資金を守るために生命保険は必要
資産を守るために、最低限の生命保険・医療保険は必要です。
万が一ケガや病気になって働けなくなれば、収入が減り医療費を払う羽目になります。資産形成初期段階でこのような事態になると、払えるお金がなく借金にもつながります。
つまり、資産形成から遠のいてしまうのです。このようなリスクを未然に防ぐためにも、最低限の保険は加入しておくべきでしょう。
加入を検討すべき保険は、以下の通りです。
- 医療保険
- 定期死亡保険
- 収入保障保険
- 就業不能保険
運用目的の保険の加入はおすすめできない
一方で、運用目的で保険に入るのはおすすめしません。投資信託より手数料が高く、運用利回りの低い商品が多いからです。
運用目的の保険については、下表の通りです。
保険の種類 | 特徴 | おすすめしない 理由 |
---|---|---|
貯蓄型保険 | 解約時や満期時に 解約払戻金や満期保険金がもらえる | 利回りが低い 流動性が低い |
個人年金保険 | 年金として将来受け取る | 利回りが低い |
学資保険 | 子供の進学や入学時に受け取る | 利回りが低い |
低解約返戻金型 終身保険 | 保険料が割安な代わりに 解約返戻金も少ない | 中途解約時大幅に元本割れ 流動性が低い |
外貨建て保険 | 米ドルなどの外貨で 保険金等を受け取る | 為替リスクがある |
変額保険 | 投資信託などで運用 運用結果に応じて保険金が変動 | 手数料が高い |
まとめ:資産形成ならまずはお金の専門家の無料相談を活用しよう!
この記事では、資産形成について解説しました。
- 資産形成はゼロから資産を築くことを意味し、資産運用とは異なる
- 大半の人は資産形成から始めなければいけない
- 資産形成には支出の削減、収入アップ、投資の3ステップが必要
- 資産形成で保険はおすすめしない
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