20代から老後資金は貯められる?貯め方を分かりやすく解説!

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いつから老後資金を貯めればいいのか不安な方に、20代から老後資金を貯めるメリットと実際に必要な老後資金の金額について解説します。20歳から利用できる「税制優遇制度」つみたてNISAとiDeCoを中心に、おすすめの老後資金の貯蓄方法をわかりやすく紹介します。



▼この記事を読んで欲しい人

  • いつから老後資金を貯めればいいか知りたい方
  • 老後資金をいくら貯めればいいか知りたい方
  • 老後資金の貯蓄方法を知りたい方

内容をまとめると

  • 20代は時間を味方につけて小さな負担で老後資金が貯められる
  • 長生きをリスクにしないために20代から早めに老後資金作りを始めよう
  • 支出削減と収入アップに取り組み、長期運用(iDeCo・つみたてNISA)で資産を増やそう
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20代で老後資金を貯める必要は?2つのメリットを解説


20代から老後資金を貯める必要はあるのでしょうか?実は長い時間をかけて老後資金を作ることには、大きなメリットがあります。


長期投資をするメリットは、以下の2つです。

  • 時間を味方にできる
  • 分散投資ができる

20代にとって「時間」は強力な武器です。老後資金を貯めるなら、できるだけ早く始めましょう


20代から長期投資を始めれば、毎月の積立額を少なくできます。小さな負担で大きな利益を得ることができるのです。

①時間を味方にできる

20代から老後資金を貯める1番の強みは、時間がたくさんあることです。長期投資のメリットは以下の2つです。

  • 価格変動リスクを軽減
  • 複利の効果が大きい

株式などの金融商品は、急騰や暴落により大きく値動きすることがあります。短期売買には大きな収益や損失の可能性がありますが、長期投資なら価格変動リスクが軽減されます。


もう1つの長期投資のメリットは「複利の効果」です。運用で得た利益を元本に加えて再投資をすることで、投資の利益も投資に回り、さらに利益を生みます。長い時間をかけられるほど複利の効果は大きくなります。


値動きに一喜一憂することなく、じっくり長期投資することが効果的に資産を増やすポイントです。

②分散投資ができる

分散投資は投資のリスクを減らす方法の1つです。


1つの金融商品に集中して資金を投入すると、その商品の値動きに自分の資産価値が大きく影響されます。しかし、複数の投資先に資金を分けることで、資産全体でリスクを軽減できます。


分散投資には3つの方法があります。

  • 資産の分散
  • 地域の分散
  • 時間の分散

資産の分散は、異なる値動きをする金融商品(株式と債券など)を保有することです。互いの価格変動リスクをカバーし合うことができます。


地域の分散は、国内と海外の金融商品を組み合わせることです。世界情勢による価格変動リスクを軽減できます。


時間の分散は、投資のタイミングを複数回に分けることでリスクを軽減できます(ドル・コスト平均法)。

20代から実際にいくら老後資金を貯める必要がある?


必要な老後資金ライフスタイルによって異なります。個人差があるので、いくら貯めれば安心とは一概にいえません。


退職金と年金だけでは2,000万円足りないといわれますが、自分なりの老後資金の目安を見積もることが大切です。


20代は結婚や出産などのライフイベントにも備えなければいけません。老後資金を短期間で貯めるのは大変です。  


老後資金作りは、できるだけ早く始めましょう!小さな負担で大きな効果が得られます。

①本当に2000万円必要?ゆとりのある暮らしには月々36.1万円

金融庁が「老後の30年間で約2,000万円の生活費が不足する」と発表し、話題になりました。


老後資金がいくらあれば安心できるのかは、年金の受給額やライフスタイルによって異なります。


総務省統計局の調査(2019)によると、高齢夫婦無職世帯(夫65歳以上、妻60歳以上の無職夫婦だけの世帯)の1ヶ月の消費支出は約24万円でした。余裕のある老後生活には、月36万円程度は必要といわれています。


年金や退職金だけで老後の生活費がまかなえない場合には、多額の貯蓄を用意する必要があります。


住宅費や食費、光熱費などの毎月の支払いが必要な生活費以外にも、急に大きな支出が生じることがあります。例えば、入院費や手術費、介護費用、家のリフォーム代などです。


医療費は健康保険や介護保険などの公的保険でまかなえる部分もありますが、自己負担分もあります。 いざというときのために、年金以外でまとまったお金を用意しておくことが重要です。


近年、「長生きリスク」という言葉を耳にします。本来ならば長生きすることは喜ばしいことです。 


長生きをリスクとしてネガティブにとらえないように、老後資金作りは早めに始めましょう。  

②実際にもらえる年金額は一人当たり平均5万円~15万円

厚生労働省の「厚生年金保険・国民年金事業の概況(令和元年度)」によれば、年金の平均受給額は以下の通りでした。

国民年金厚生年金
平均受給額5.6万円14.6万円

自営業者や無職の方、専業主婦・主夫は国民年金のみです。会社員や公務員は厚生年金にも加入しています。


国民年金の受給額は厚生年金より少ないので、自営業者は預貯金や投資などで老後資金を準備しておく必要があります。


年金の受給額は「年金ネット」でいつでも確認できます。若いうちから年金に関心を持ち、老後資金作りに意識を向けることが大切です。


年金と退職金だけで悠々自適な老後生活を送れる時代は終わりました。その理由は以下の点です。

  • 右肩下がりの退職金
  • 年金の受給年齢の後ろ倒し

老後資金を退職金や年金だけに頼るのは危険です。将来的に年金が全くもらえなくなることは考えにくいですが、現在、退職金制度を廃止・縮小している企業は増え続けています。


独身であったり若いうちは貯蓄に目が向きにくいですが、就職をきっかけに貯蓄を始められるとベストです。


20代には「時間」という強力な武器があります。時間を味方につけて、20代からじっくりと老後資金を貯めていきましょう!

③結婚・出産・子育て費用の準備も

20代は老後資金以外にも貯める必要があります。これからのライフイベントにかかる費用も準備しなければいけません。


人によっては結婚や出産の費用が必要ないかもしれませんが、備えておいて損はありません。


ゼクシィ「結婚トレンド調査(2018)」によると、婚約から新婚旅行までにかかった費用は約418万円でした。結婚費用の中でもっともお金がかかるのは挙式・披露宴費用で300万円以上かかっています。


厚生労働省の調査よると、出産費用の総額は約51万円でした。出産費用の自己負担額を抑えるには「妊娠・出産に関する助成制度」を利用することが大切です。


 出産育児一時金では赤ちゃん1人につき42万円を受け取れます。 出産手当金は妊娠・出産で仕事を休んでいる間の生活保障を目的とした制度です。


文部科学省の調査によると、子ども1人あたりの教育費は540万円~1,770万円でした。 幼稚園から大学まで、公立に通うか私立に通うかで約3倍も違います。教育資金は「親の価値観」によって大きく異なるといえるでしょう。


20代は将来のために備えるべき費用がたくさんあります。コツコツ貯めていきましょう。

どうしたら老後資金を貯められる?5つの貯め方を解説


お金には3つの種類があります。

  • 流動性資金
  • 安定性資金
  • 収益性資金

日常生活に必要なお金は【流動性資金】です。


老後資金は【安定性資金】と【収益性資金】を組み合わせて貯めます。


使う時期と予算が大まかに決まっている支出のために「貯めるお金」は安定性資金です。将来に向けて資産運用で「増やすお金」は収益性資金です。


以下の5つの方法で老後資金を貯めましょう。

  • 支出の削減
  • 収入を上げる
  • 積立定期預金・財形貯蓄制度
  • iDeCo
  • つみたてNISA

貯め方①支出の削減

老後資金の貯蓄を始める前に、まずは現状の家計を把握しましょう。なかなか貯蓄ができない人は、収入と支出のバランスを見直さないと、いつまでも貯蓄できません。


無計画にお金を使い続けると、クレジットカードの返済が自転車操業状態になり、資産形成どころではありません。毎月赤字の方は、まず家計の黒字化を目指しましょう。


20代のうちに「上手なお金の使い方」を身につけた人と身につけられなかった人では、30代以降に大きな差が生まれます。


支出の削減にもっとも効果的なのは、固定費の削減です。メインは保険料と住宅費です。


20代で独身の方は、生命保険などの民間保険に加入する必要はありません。公的保険だけで大丈夫です。


住宅費は実家暮らしの人は無料ですが、賃貸の方はもう少し家賃が削減できないか検討してみましょう。家賃は立地や築年数で大きく異なります。妥協ポイントを探り、必要以上の住宅費を支出しないようにしましょう。

貯め方②収入を上げる

老後資金を貯めるには、収入を上げる方法もあります。昇進や転職で収入を上げることができるでしょう。


しかし、日本は年功序列の風習が根強く残っているので、昇進には時間がかかります。先輩や上司の働き方を見ながら、ご自身の会社の昇進システムについて情報収集することが大切です。


昇進で確実に収入アップが狙えないのであれば、20代のうちに転職するという選択肢もあります。業界や職種にもよりますが、一般的に転職は若い方が有利です。年齢が上がるにつれて転職しにくくなる傾向があります。


20代前半は未経験業界や職種であっても転職できる可能性が高いです。しかし、20代後半になると徐々に選択肢が限られていきます。 


年齢を重ねると専門的スキルや経験値が重要視されます。 転職活動でアピールできるスキルや資格を取得し、理想の会社や業界に転職してステップアップしましょう。


収入が上がれば、老後資金を貯めるのが楽になります。

貯め方③積立定期預金・財形貯蓄制度

手元にお金があると使ってしまい、なかなか貯金ができない人には「先取り貯金」がおすすめです。給与やボーナスから一定金額を天引きして、毎月確実に貯蓄をする方法です。 


20代は 手取り月収の10~15%程度の貯蓄をめざしましょう。実家暮らしの人は手取り月収の40~50%を貯蓄に回せると、まとまった貯蓄が築けます。  


先取り貯金には2つの方法があります。

  • 積立定期預金
  • 財形貯蓄制度

積立定期預金は、毎月決まった日に預金の積み立てをします。計画的に目標額をめざす定期預金のことです。住宅購入資金や老後資金などの目標額を設定した貯蓄に向いています。給与振込口座から自動的に引き落とされるように設定するとよいでしょう。


財形貯蓄制度は、福利厚生の一環として導入している会社の従業員のみが利用できる制度です。会社を通じて提携する金融機関へ給与の一部を積み立てます。一部、利子などの税制優遇措置があります。

貯め方④iDeCo

iDeCo(個人型確定拠出年金)は、老後資金を準備するために利用できる制度です。原則として60歳になるまで積み立てを行います。


60歳まではお金を引き出せないので注意が必要です。iDeCoは教育資金や住宅購入など老後資金以外の目的には適しません。着実に老後資金を貯めたい方におすすめします。


 iDeCoは 原則として日本在住の20歳以上60歳未満で、国民年金や厚生年金などの公的年金に加入している人が対象です。


 iDeCoで選べる運用商品は定期預金、保険、投資信託などです。自分で掛け金を運用します。 60歳以降に年金または一時金として受け取ります。 


 iDeCoのメリットとデメリットを以下にまとめました。

 iDeCoのメリット

  • 運用益が非課税
  • 掛け金が全額所得控除 
  • 受け取るときの税制優遇

 iDeCoのデメリット

  • 原則60歳まで引き出せない
  • 金融機関の手数料 
  • 価格変動リスクがある

貯め方⑤つみたてNISA

つみたてNISAは少額からの長期・積立・分散投資を支援するための非課税制度 です。


通常、投資で得られた利益には20.315%の税金がかかります。 例えば、年間40万円を20年間積み立てると、年2%で運用できた場合には約38万円の税金がかかります。つみたてNISAを活用すると、運用益の約189万円が非課税でそのまま受け取れます。


つみたてNISAの「長期・積立・分散」の効果を組み合わせることで、以下の効果が期待できます。

  • 投資のタイミングが検討不要
  • 一時的な下落は気にしなくて良い
  • 高値掴みによる損失のリスク軽減


つみたてNISAのメリットとデメリットを以下にまとめました。

つみたてNISAのメリット

  • 最長20年間、年間40万円の投資枠まで非課税 
  • いつでも引き出せる
  • 国が定めた基準を満たした投資信託のみで安心

つみたてNISAのデメリット

  • NISAより投資先の選択肢が少ない
  • iDeCoと比べて節税効果が小さい

参考:実家暮らしより一人暮らしの方が貯まる?


実家暮らしは一人暮らしよりもお金が貯まりそうですが、実際は逆です。それはなぜでしょうか?


一人暮らしをすると、少ない給料でなんとか生活していくために工夫をします。どうやって節約し、貯金するかを真剣に考えます。次第に「お金の知識やセンス」が自然と身についていくのです。


一方、実家暮らしをすると節約しなくても生活できます。必要を感じない貯金には意識も向かないでしょう。


両親と同居する35歳以上の未婚者の平均年収は、以下のように減少しています。

1994年2004年
平均年収204万円138万円


もちろん、失業や収入減などやむを得ない理由で、親と同居している方もいるでしょう。しかし、親に頼ると収入が伸びないという面は否定できません。


就職したら一人暮らしをして、お金の使い方や稼ぎ方について真剣に考えてみませんか?苦労するかもしれませんが、悪戦苦闘して得たマネーセンスは今後のあなたの人生を大きく変えるでしょう。

まとめ:20代からお金を貯められる人の共通点を知って老後資金に備えよう


高収入にもかかわらず貯蓄ができない人がいる一方で、少ない年収でも将来に向けて資金を貯めている人がいます。その違いは、意識や習慣の違いです。


20代から老後資金を貯められる人の共通点は、「お金と正面から向き合っていること」です。


「老後2,000万円問題」などの情報にあおられて不安になり、なんとなく貯金をするだけでは十分な老後資金を用意できません。


お金が貯まる人は、長期的視点で必要なお金を把握しています。その上で収入の上げ方や貯蓄・運用方法などを真剣に考えています。


お金が貯まるか貯まらないかは、「たくさんの小さな習慣」がカギです。老後の貯蓄は、いまの小さな積み重ねなのです。


まずは家計の収支を把握しましょう。老後資金を見積もった上で積立額を決めることが重要です。必要な積立額で計画的に長期積立するのが、老後資金作りの基本です。


国や会社、親などの外部要因に依存しすぎず、自分の力で資産を作り、守るという姿勢が大切です。


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