外貨建てMMFはおすすめしない?デメリットと評判は?元本割れする?

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▼この記事を読んで欲しい人
  • 外貨建てMMFについて知りたい方
  • 外貨建てMMFをおすすめしない理由を知りたい方
  • 外貨建てMMFの元本割れの可能性が気になる方
▼この記事を読んでわかること
  • 外貨建てMMFのデメリット・メリット
  • 外貨建てMMFをおすすめしない人
  • 外貨建てMMFと外貨預金の違い
  • 外貨建てMMFの元本割れの可能性

外貨建てMMFとは?

外貨建てMMFとは、外貨で買付する債券を組み入れた投資信託です。

よく比較される外貨預金との主な違いは以下の表をご覧ください。


外貨建てMMF外貨預金
元本の保証なしあり(外貨ベース)
リスク信用リスク
価格変動リスク
為替リスク
為替リスク
利回り運用成果による確定利率

(参照:日本証券業協会投資の時間

外貨建てMMFはリスクが少ないと言われていますが、初心者の方にはあまりおすすめしないです。


では、なぜ外貨建てMMFはおすすめしないのでしょうか?

デメリットとメリットを比較して詳しく解説していきます。

外貨建てMMFのデメリット

外貨建てMMFをおすすめしない理由・デメリット

  • 元本保証がない
  • 為替リスクがある
  • 為替手数料がかかる

元本保証がない

デメリットのひとつひとつはリスクが低くても、組み合わされたことでリスクが複雑化し確実に利益を上げることが難しくなるので外貨建てMMFはおすすめしないのです。

例えば、利回りが高い商品は国や通貨の信用度が低く、元本割れの可能性が高くなります。外貨建てMMF自体が元本割れしなくても、リスクの組み合わせによって実際の投資金額より下回る可能性があることがおすすめしない理由です。

為替リスクがある

信用度が高い債券価格がほとんど変わらない商品でも、為替の影響で円換算時に手数料と税金を取られたら元本より下回る可能性は十分にあるのです。

為替手数料がかかる

外貨建てMMFは為替手数料がかかります。投資信託はもともと、投資の専門家に自分の投資を委託する制度であるので、信託報酬という手数料がかかります。また、外貨建てであるので、日本の株式に投資するよりも、信託会社は多くの手間を踏みます。

外貨建てMMFのメリット

初心者の方にはあまりおすすめしないですが、もちろんメリットもあります。

外貨建てMMFのメリット

  • 外貨預金よりも増える可能性がある
  • 少額から購入可能、売却もしやすい
  • 株式や投資信託と損益通算ができる

外貨預金よりも増える可能性がある

外貨建てMMFは外貨預金より利回りが良い傾向があります。また、毎月の分配金を自動で再投資してくれるので複利効果も期待できます。

少額から購入可能、売却もしやすい

購入価格は安くて1,000円程度から購入できて、売買手数料も無料です。

国債は保有期間が決まっていますが、外貨建てMMFはいつでも売却ができます。

外貨での投資の中では比較的ハードルが低いのはメリットです。

株式や投資信託と損益通算ができる

さらに、外貨建てMMFは損益通算ができるので、他にも株や投資信託を持っている方の分散投資には向いていると言えます。  

外貨建てMMFをおすすめしない人

外貨建てMMFをおすすめしない人は、以下のような方です。

  • 元本割れしたくない人
  • 急激な価格変動リスクを許容できない人

外貨建てMMFは元本の保証がないので、元本割れがこわい人にはあまりおすすめしない商品です。

また国や通貨の信用度の低下や、為替により購入時から円高になっている場合は急激に価格が変動する可能性があります。

そのような状況の時に、うろたえずに冷静に対処することがむずかしい人にもおすすめしないです。

①元本割れしたくない人

外貨建てMMFは元本割れの可能性は低いですが、0ではありません。
投資を始めたばかりの人や絶対に元本割れしたくない!と考える人にはおすすめしない商品です。

保有商品に組み入れられている会社の業績や経営状況、国の信用度や世界情勢までこまめにデータ収集して、不安要素があったときにすぐに売却できれば元本割れのリスクはほとんどなくなるでしょう。
しかし、上記のことを初心者が実行するのはなかなか大変なことです。

このように、初心者や元本割れリスクが取れない人には外貨建てMMFはおすすめしない商品と言えます。
元本割れリスクがこわいけれど日本円以外を持ちたい場合は、利回りが低くても外貨預金にした方が良いでしょう。

②急激な価格変動リスクを許容できない人

外貨建てMMFに限った話ではありませんが、購入時より円が高騰=円高になった場合に為替変動により損してしまいます。
外貨建てMMF自体は元本割れする可能性は低いですが、購入時と売却時の為替によって手数料と税金を取られたら投資金額を下回ることはよくあるのです。
この為替変動リスクが取れない人には、外貨建てMMFはまずおすすめしないです。

また、外貨建てMMFは国や通貨の信用度や高リスク債券により、価格が変動することもあります。

上記のことが組み合わさると、急激な価格変動が起きて大きな損失になる可能性もあるのです。
このような状況が許容できず、損失を抑えるために適切な行動をとることがむずかしい人にも外貨建てMMFはおすすめしないです。

外貨建てMMFがおすすめな人

すでに資産運用していて、投資方法の一部に取り入れたいと考えている人には外貨建てMMFはおすすめです。

現在、日本は円安インフレが進んでいて将来は日本円だけでは資産が目減りしてしまうかもしれません。
そのような時に、外貨建てMMFを分散投資の一部としてポートフォリオに組み込むのは有効でしょう。

また、米国株に投資をしたいと考えた時に証券会社にそのまま外貨を預けていても、お金は全く増えません。
外貨建てMMFを使えば、株の購入時にはすぐに換金できるだけでなく株を購入するまでの期間に利息がつき、その利息分は株の購入資金の足しにもできます。

株を売買するときのつなぎ役として外貨建てMMFを活用すると、より資産運用がしやすくなるのです。

外貨建てMMFが元本割れした事例を紹介


元本割れのリスクが低いと言われている外貨建てMMFですが、米国の外貨建てMMFは過去2回元本割れしたことがあります。

米国では1972年にMMFが登場してから一般に普及しており、普通預金のように決済機能を持たせている証券会社もあります。
なので元本割れの回避策としての制度利用を認められています。

元本割れの回避策は主に
  • MMFからの資産買い取り
  • MMFへの資本注入
  • 信用状の発行
の3つです。

経営破綻などで債権の価格が下がった時に、上記の回避策を取れなかったり、対応が間に合わなかったりすると元本割れが起こります。

実際に米国で元本割れした時はどのような状況で何が原因だったのか、事例ごとに詳しく説明していきます。
またそのような時に個人が元本割れを回避する方法も紹介しますので、ぜひご覧ください。

①1994年

1994年に「コミュニティーバンガーズMMF」は米国MMFで初めて元本割れした事例です。


「コミュニティーバンガーズMMF」は機関投資家限定商品のため、個人投資家の影響はありませんでしたが、安全と言われていたMMFが元本割れしたのは米国中をおどろかせました。

この事例があったことで、米国はMMFの安全性がより高まるように制度を整えていきます。


このような状況になった時に元本割れを回避するためには、MMFに組み入れられている会社の経営状況や業績をこまめにチェックして、先行きが不安なら早めに売却することです。

②2008年

「リザーブ・プライマリー・ファンド」はリーマンブラザーズの経営破綻によって元本割れになりました。

いわゆるリーマンショックです。


「リザーブ・プライマリー・ファンド」以外にもリーマンブラザーズの債券を保有しているMMFはありましたが、回避策を取ることで元本割れを回避しています。


他のMMFは元本割れしていないのに、このMMFのみ元本割れしてしまった理由は、運用会社に損失を補填できる資金力がなかったからです。


このような状況を回避するためには、MMFを販売している会社をしっかり見極める必要があります。

MMFの中身や保有割合をきちんと公開していることは大前提ですが、会社自体の資金力や大手銀行が親会社になっていて万が一の時に回避策が取れるかも確認することが大切です。


もう一点、安全なMMFの見極め方法は利回りが適切な水準にあるかです。

元本割れを起こした「リザーブ・プライマリー・ファンド」は他のMMFよりもかなり高い利回りでした。

利回りが高い=高リスク債券が含まれていることになるので、購入時には利回りが適切かも確認しましょう。

まとめ:外貨建てMMFはおすすめしない?デメリットは?元本割れする?


今回は、外貨建てMMFをおすすめしない理由をデメリット・メリットを比較して解説しました。

現在の外貨建てMMFは、過去の元本割れの事例を反省して元本割れしないように運用されていますが、外貨預金と違い元本割れリスク0にはなりません。
なので、やはり元本割れが不安な人には外貨建てMMFはおすめしないです。

また、外貨建てMMFは為替の影響も大きいので売却時に円高だと商品自体は元本割れしていないのに、手数料や税金が引かれた後に実際に戻ってきた金額は投資金額より下回っていたということもあります。

このように、外貨建てMMFはさまざまなリスクがあり複雑化しているため、初心者にはあまりおすすめしない投資方法です。

それでも、うまく運用すれば分散投資になり少額から購入できるので、投資に慣れてきたら外貨投資の第一歩に検討しても良いでしょう。

投資はむずかしいというイメージを持たれがちですが、金融庁の施策として初心者がはじめやすい条件で新NISAの制度がつくられるほど投資の重要性は高まっています。門を叩いた初心者が、プロである専門家に相談することで、むずかしい投資を少しずつ学んでいくことができます。

専門家も有料から無料まで幅広く見つけることができますが、月1万円の投資であれば無料の専門家でも良い専門家を見つけることができれば、とても十分な環境があると言えます。

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