積立NISAは学資保険の代わりになる?どっちがベストか比較!

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「積立NISAは学資保険の代わりになるの?」このような疑問をお持ちの方いらっしゃいますよね。今回は積立NISA・学資保険どちらを選べば良いか迷っている方に向けて選び方のポイントを解説します。



▼この記事を読んで欲しい人

  • 教育資金の貯め方としてつみたてNISAと学資保険どちらかで迷っている方
  • あえて学資保険ではなくつみたてNISAを選ぶ意味について知りたい方

内容をまとめると

  • つみたてNISAと学資保険は特性が異なるため、双方のメリット・デメリットを理解して選ぶ必要がある
  • つみたてNISAは投資であるため学資保険よりも高い効率で教育資金を貯められるが、安定を求める人は学資保険の方が良い
  • インフレに弱い学資保険とインフレに強いつみたてNISAを併用することでデメリットを補い合える
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積立NISAは学資保険の代わりになる?違いを表でチェック!


積立NISA学資保険は異なる目的で用いられることが多いものの、教育資金など将来に向けた資金形成ができるという点では同じです。


具体的に積立NISAと学資保険にどのような違いがあるのか、次の表をご覧ください。

積立NISA学資保険
形態税制優遇制度保険商品
積立方法投資信託保険料支払い
対象者18歳以上子どもの年齢が
0~6歳
税制優遇運用益非課税生命保険旅行所
運用期間最高20年子どもの年齢が
18・22歳

学資保険は満期まで保険料支払いを継続して教育資金を「貯める」ことに特化している一方で、積立NISAは投資によって効率的に資産形成を行います。


学資保険はあくまで「保険」であるため入院保障や手術保障など医療保険としての機能が付帯できる一方、積立額と受取額はほとんど変わりません。それに対して積立NISAは加入者の掛金により国内外の金融商品の運用を行い、最長20年後を見据えて資産形成をしていくため、リスクはありますが大きく資産を増やせる可能性もあります。


このような性質の違いがあるため、積立NISAは医療保障等を受けられる学資保険の代わりにはなりませんが、目的によって選び分けるか、または両方を選択することができるという点では代替用法のひとつだといえます。


※参考文献:金融庁

そもそも教育資金はどれくらい必要?


子どもの教育費の貯め方について考える際は「実際のところ教育費はどれだけ必要なのか?」を知っておくことが大切です。


文部科学省による子どもの学習費調査によると、幼稚園から高校卒業までの15年間における学習費総額の平均は次のとおりです。

学校すべて公立すべて私立
幼稚園649,0881,584,777
小学校1,926,8099,592,145
中学校1,462,1134,217,172
高校1,372,0722,904,230
合計5,410,08218,298,324

(単位:円)


義務教育期間と高校在学期間を合わせると、すべて公立の学校に通わせた場合でも平均で約541万円かかります。大学に通う場合はさらにここから多くの費用が発生するわけですから、教育費を用意しておくことの重要性が分かります。


※参考文献:文部科学省

教育資金の準備に積立NISAがおすすめな3つの理由


積立NISAの方が効率的に資産を増やせる可能性が高いのは理解しているものの、「教育資金を貯めるだけなら学資保険でも良いのでは?」と考える方も多いでしょう。


そこで次は積立NISAが教育資金準備におすすめできる理由として、

  1. 運用益が最長20年にわたって非課税
  2. 学資保険よりはるかに大きいリターン
  3. 実は元本割れの可能性は低い
以上の点を解説していきます。

理由① 投資額に対する利益が最長20年間非課税

積立NISAでは運用益が最長20年非課税になります。たとえば40歳からはじめるともちょうど60歳まで運用益が非課税のまま運用できます。


また運用益だけでなく分配金も非課税です。ファンドの運営状況によりファンドからいくらか還元がある場合に受け取れるお金にも課税されません。ただし分配金が配られるのは「分配金受取型」のファンドを選択した場合のみです。

理由② 学資保険より多くのリターンが得られて効率的

積立NISAは投資により多くのリターンが期待できるため学資保険よりも効率的に教育資金を貯めることができます。


学資保険の返戻率が一般的に「100~105%」程度であるのに対して、積立NISAは運用がうまくいけば資産額が積立額の2倍(200%)になることもあります。アクティブファンドを選択すればリスクは高くなりますが、より多くのリターンが期待できます。


また学資保険では満期を迎える前に解約すると元本割れする確率が高いというデメリットがあるため受け取るタイミングに自由が効きませんが、積立NISAの受取期間は自由です。

理由③ 積立NISAの元本割れの可能性は低い

積立NISAは「長く続けるほど」元本割れになる確率は非常に低くなります。


金融庁の「積立NISA早わかりガイドブック」によると、保有期間が5年の場合は元本割れが発生したものの、保有期間20年では元本割れが発生しなかったという実績があります。


対して学資保険は返戻率が高めの保険を選択することで数%のプラスを出すことは可能ですが、保障や特約が適用されると簡単に元本割れしてしまいます。

元本割れとは?

それぞれ向いているのはどんな人?

積立NISAと学資保険はどちらも教育資金を準備するのに向いているとはいっても積み立て方が全くことなるため、それぞれに向いている人も異なります。


そこで次は、

  • どんな人が学資保険に向いている?
  • どんな人が積立NISAに向いている?
以上の点を解説していきます。

学資保険が向いている人

学資保険が向いている人とは、
  • とにかく堅実に教育資金を準備したい人
  • 親に万が一のことがあっても子どもの教育資金を確保したい人
  • 貯蓄にある程度の「強制力」が欲しい人
このような人です。

まず学資保険は投資ではないため、ほとんどの場合は「支払った金額≒受け取れる金額」となります。将来的に受け取れる金額がほぼ明確であるため、予定も立てやすくなります。

また学資保険では親の死亡後は保険料の支払いが免除されるという特徴があります。親に万が一のことがあっても子どもの教育費が確保されます。

学資保険は「教育資金は貯めたいが自力での貯蓄が続かない」という人にもおすすめです。毎月必ず「保険料を支払う」という一種の強制力があるため、子どもが大人になるまでの長期間でも続けやすくなります。

積立NISAが向いている人

積立NISAが向いている人とは、

  • 効率よく資産を増やして教育資金を用意したい人
  • 教育資金を貯めながら節税もしたい人

このような人です。


積立NISAは金融商品を運用して得た利益を元に資産を積み上げていくため、学資保険よりもはるかに効率よく資産形成が可能です。運用益も非課税であるため教育資金準備と節税も兼ねたい人におすすめできます。


「投資」という行為に対して良くないイメージを持っている方も多いですが、積立NISAで選択できるのは、

  • ノーロード(信託報酬が0円)である
  • 信託報酬が一定基準以下
  • 分配金の分配頻度が少ない

このような金融庁が策定した要件をクリアした商品のみであるため、自分ですべて決めて行う投資よりも安心して分散投資・長期運用が可能です。

学資保険と積立NISAの併用をするメリット


教育資金の準備を考えている方の中には、学資保険と積立NISAの併用を考えている方もおられるでしょう。


そこで次は学資保険と積立NISAを併用するメリットについて、

  • 運用リスクを分散できる
  • インフレリスクを軽減できる
  • 死亡によるリスクを軽減できる
以上の点を解説していきます。

① 運用リスクの分散

学資保険と積立NISAを併用すると、お互いのデメリットを補い合えるため運用リスクを軽減できます。


学資保険と積立NISAには、

  • 学資保険:払込期間中に保障や特約が適用されると元本割れする
  • 積立NISA:経済情勢の変化等による暴落で元本割れする
このような異なるデメリットがあります。

学資保険は安定性が高い反面、入院や手術等で保障が適用されると最終的に受け取れる金額が少なくなります。

対して積立NISAは学資保険よりも効率よく資産形成が可能ですが、昨今のリーマンショックやコロナショックのような状況の発生により大きく価格が暴落することがあります。

もし2つを併用しているなら、積立NISAで元本割れがあっても着実に学資保険の方で補えますし、学資保険で元本割れしても積立NISAの方で多くのリターンを得られていれば損失を補えるというような、相互扶助関係を形成できます。

② インフレリスクへの対策

学資保険は固定金利でありインフレが起こると受け取れるお金の価値も少なくなりますが、積立NISAを併用することでインフレリスクを軽減できます。


たとえば学資保険と併用して積立NISAで「日本株式」を運用している場合、インフレに伴って株価も上がると、株価に連動して金融商品の価値も上がるため、学資保険はマイナスになり積立NISAはプラスになるということが生じます。


このように価格変動が相互関係にあることでインフレが起きても積立NISAの方で補うことが可能です。

③ 死亡リスクに備えられる

積立NISAと同時に学資保険に加入しておくと、親が死亡しても予定通りの保険金を満期に受け取ることができます。


積立NISAで加入者(口座開設者)が死亡すると債権や株式などの資産自体は相続人へ相続できますが、積立NISAを継続する(相続先の口座で続ける)ことはできないため、相続された資産は課税対象となります。


そこで死亡時に「保険料払込免除」が適用される学資保険に加入しておくなら、親が死亡しても満期に額面通りの教育資金が支払われます。


ただし生命保険と併用できるのは積立NISAも同様であるため、この点に関しては学資保険の優位性はありません。

その他の教育資金準備方法


教育資金の準備方法として、今回取り上げている学資保険と積立NISA以外の選択肢とも比較したいと思っている方は多いでしょう。


そこで最後は、学資保険と積立NISA以外の教育資金準備方法として候補となる、

  1. ジュニアNISA
  2. 財産形成貯蓄制度
  3. 低解約返戻金型終身保険
これらの方法について開設していきます。

方法① ジュニアNISA

今回解説している積立NISAや「一般NISA」に包含される、未成年者を対象とした少額投資非課税制度が「ジュニアNISA」です。


ジュニアNISAは加入年齢が0~17歳に限定されており、

  • 最長5年間運用できる
  • 運用益・配当金・分配金が非課税になる
  • 年間80万円までの非課税枠がある
このような一般NISAとの類似点がありますが、年間の非課税枠は一般NISAより40万円少なくなっています。

積立NISAよりも多くの金融商品を選択できるというメリットがある一方で、非課税期間が短く総非課税枠も積立NISAの半分であるというデメリットがあります。

またジュニアNISAは2023年で終了し、2024年以降は新規購入できない点も覚えておきましょう。

方法② 財産形成貯蓄制度

財形貯蓄制度」という福利厚生制度に加入している会社では、

  • 勤労者財産形成貯蓄制度(一般財形貯蓄)
  • 勤労者財産形成年金貯蓄制度(財形住宅貯蓄)
  • 勤労者財産形成住宅貯蓄制度(財形年金貯蓄)
従業員はこのいずれかに加入できます。

これは3年または5年以上の積立期間にわたって給料から天引きする形で積み立てができる制度であり、定期預金にくわえて投資信託や保険商品、国債や社債などの積立商品を選択できます。

それぞれにどのような違いがあるのか、次の表をご覧ください。

一般財形貯蓄財形住宅貯蓄財形年金貯蓄
用途自由住宅購入等老後資金
期間3年以上5年以上5年以上
受取自由住宅取得・増改築等2回年金形式
税制優遇財形年金貯蓄と合算して
元利550万円まで非課税
財形住宅貯蓄と合算して
元利550万円まで非課税
この中でもっとも自由に使えるのが「一般財形貯蓄」であり、こちらを子どもの教育資金として活用できます。

ただし、一般財形貯蓄は税制優遇を受けられず所得税「20.315%」が普通にかかってしまう点には注意が必要です。

※参考文献:厚生労働省

方法③ 低解約返戻金型終身保険

最後に挙げる方法は「低解約返戻金型終身保険」です。これは払込期間が終了するまで解約返戻金が低く設定されている終身保険のことです。


低解約返戻金型終身保険では保険料払込期間中の払込保険料合計額が解約返戻金を上回るため早期解約をすると損となりますが、その分一般の終身保険と比較して保険料は安く、返戻率はやや高くなっています。


このしくみにより、将来的に解約することを前提として加入し、払込期間が終わった段階でまとまったお金を受け取れることで、教育資金を準備する方法として活用できます。


ただしこの低解約返戻金型終身保険も学資保険と同様に保険商品であるため、

  • 早期解約すると元本割れする
  • インフレに対応できない
  • 途中でお金を引き出せない
このようなデメリットがあります。

まとめ:教育資金に困ったらまずはマネーキャリアで相談しよう!


今回は積立NISAや学資保険を活用した教育資金の準備方法について解説してきましたが、いかがでしたでしょうか。


どれだけ積立NISAや学資保険がおすすめの方法であっても、個人それぞれで家計状況や家庭環境等が異なるため推奨される方法も違います。


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