更新日:2022/10/04
資産運用の初心者必見!投資信託がおすすめな理由をプロが徹底解説!
投資信託を初心者の方にもおすすめする理由を解説します。投資信託は投資家からお金を集めて株式や債券へ投資し、その分配金や売買で利益を得る方法です。メリットやデメリット、運用の流れやリスク対策など、一から十まで徹底的に解説します。検討している方は必見です!
内容をまとめると
- 投資信託は少額から始められるが手数料も発生する
- 投資信託は運用会社に運用を任せて、その分配金と譲渡損益の一部を得る仕組み
- 分散投資でリスク軽減し、非課税制度を利用してコストを抑えスマートに運用
- 自分に投資信託が向いているか迷ったらマネーキャリアへ相談
- マネーキャリアなら相談料無料、オンライン面談でスマートフォン1台で完結できるのでぜひ公式サイトをチェックしてください!
目次を使って気になるところから読みましょう!
- 投資信託(投信)とは?
- 運用と収支の仕組み
- 平均的な利回り
- 主な販売会社
- 投資信託で資産運用をする3つのメリット
- メリット①少額から始められる
- メリット②プロに運用を任せられる
- メリット③自分に合った投資先を選びやすい
- 投資信託で資産運用をする2つのデメリット
- デメリット①手数料がかかる
- デメリット②元本保証がない
- 投資信託にかかる主な費用
- 販売手数料
- 運用管理費用
- 信託財産留保額
- 投資信託の始め方と運用の流れ
- 手順①販売会社や商品を検討する
- 手順②販売会社で口座を作る
- 手順③商品を買う
- 手順④運用状況を確認する
- 手順⑤タイミングを見計らって売る
- 10万円、100万円、500万円の運用シミュレーション
- パターン①50万円運用した場合
- パターン②100万円運用した場合
- パターン③500万円運用した場合
- 株式投資と投資信託の違いを比較
- 比較①投資先・運用者
- 比較②手数料
- 比較③投資資金
- 比較④リターン
- 比較⑤リスク
- 投資信託のリスク対策
- 対策①手数料を抑える
- 対策②分散投資する
- 対策③余裕資金で運用する
- 賢く資産運用をするコツ
- 投資の目的・目標を再確認する
- 長期的な利益を考える
- 非課税制度を活用する
- 実践を積んで少額はチャレンジ投資をする
- 投資信託を学ぶおすすめの勉強法
- 本を読む
- ブログを読む
- YouTubeを見る
- あなたは本当に投資信託向き?迷ったらプロに相談!
- まとめ:投資信託は初心者におすすめ!まずは一歩を踏み出そう!
目次
投資信託(投信)とは?
以前であれば、資産形成の方法は「貯金」を思い浮かべる方が多いかったのではないでしょうか。
保険料や税金の増加、生活費の上昇などにより日々の生活ではまとまったお金を作ることが難しくなるにつれ、今あるお金を「ふやす」ことへ目を向ける方が増えました。
そこで注目を集めたのが、投資信託やNISAなどの少額から始められる個人向け資産運用商品です。
中でも投資信託は「投信」とも呼ばれ、運用の専門家が複数の投資家の投資額をまとめて一つの資金とし、株式や債券などに投資する運用方法です。
100円から始められるなど生活に無理のない範囲で運用し資産をふやせることや、深い専門的知識を必要としないため、特に投資が初めてという方に人気があります。
とはいえ、
など、不安や疑問をもっている方は多く、興味を持ちつつも踏み出せないという方も少なくありません。
今回は「投資信託」に注目し、投資信託の概要や費用、メリット・デメリット、運用シミュレーションなど深堀りして解説します。
投資信託のリスク対策や運用のコツも提案しているので、これから投資信託を始めようと思っている方、資産形成方法を探している方はぜひ参考にしてください。
まずは、投資信託の以下3つについて解説します。
- 投資信託の運用と収支の仕組み
- 投資信託の平均的な利回り
- 投資信託を扱う販売会社
運用と収支の仕組み
投資信託は、投資信託運用会社が作成した「投資ファンド」のことをいいます。以下が簡単な運用までの流れです。
- 投資家は販売会社へ申し込み購入
- 販売会社は購入代金を信託銀行へ預ける
- 信託銀行が預けられた購入代金(運用資金)を分別保管
- 投資信託運用会社(運用会社)が購入代金の運用先を考え、投資の実行を信託銀行へ指示(運用指図)
- 信託銀行は運用指図を基に、金融市場で株や債券の売買を行う
投資信託は、「投資家」「販売会社」「信託会社」「運用会社」がそれぞれ役割を果たす事で運用できる投資方法です。
特に、銀行や証券会社である「販売会社」と、経済や金融情勢などあらゆる情報を基に投資信託を作成する「投資信託運用会社」は重要な役割を持っています。
投資信託の利益は、販売会社へ戻ります。そして、運用利益から手数料等を引いた残りの利益が、分配金や償還金として投資家へ渡る流れになります。
平均的な利回り
(分配金5万円+譲渡損益2万円)÷元本100万円×100=利回り7%
主な販売会社
投資信託を始めるためには、販売会社を決めなくてはいけません。投資信託における販売会社とは、投資家と運用会社をつなぐ窓口のようなものと想像するとわかりやすいでしょう。
主な販売会社は以下の5つですが、最近では投資信託運用会社が直接扱っているケースもあります。
- 証券会社
- 銀行
- 信用金庫
- 保険会社
- 投資顧問会社
投資信託を扱う機関 | 特徴 | おすすめの方 |
---|---|---|
証券会社 | ・商品の種類と情報が豊富 ・大手の証券会社であれば、専門家による個別企業やマクロ経済の分析を行っている | ・できるだけ多くの商品から選びたい方 ・投資情報差を参考に対応したい方 |
銀行 | ・自社ATM等の手数料の優遇 ・個別株式や社債券の扱いはなし ・定期預金などの金利優遇 | ・公共料金などさまざまな引き落としを一つにまとめたい方 ・何かあれば窓口で応対してほしい方 |
店舗を持たない金融機関 | ・低コストで運用 ・ネット環境があれば手続き可能 | ・運用時の手数料が気になる方 ・窓口へ行く時間がない方 |
投資信託で資産運用をする3つのメリット
ここからは、投資信託を利用して資産運用するメリットを紹介します。
- まとまった資産がなくても少額から始められる
- 専門知識がなくてもプロに運用を任せられる
- 自分に合った投資先を選びやすい
メリット①少額から始められる
数ある資産運用方法の中、投資信託の魅力は「少額から始められる」という特徴にあります。
国内株式投資での運用を考えた場合、最低購入単位は100株のため、仮に1株1,000円であったとしても運用を始めるには10万円が必要ということになります。
多くの有名な企業では、1株数千円になることもありハードルが高く感じてしまう方も少なくありません。
投資信託は、100円など少額から始められるため、資産運用に慣れていない方も気軽に挑戦しやすいでしょう。
資産運用自体に不安を抱えている方は、家計に響かない金額から始めるのがおすすめです。
メリット②プロに運用を任せられる
資産運用と聞くと、「難しそう」「専門的知識がないと大損をする」など挑戦しづらいイメージをもっている方は多いです。
そういった方にもおすすめしたいのが「投資信託」です。
投資信託は投資のプロに任せて運用できるため、運用知識に自信がない方でも始めやすいというメリットがあります。
先述したように、投資家が投資信託の商品を購入し、投資信託運用会社がその代金で運用します。
投資信託運用会社は、成長が見込める企業や政治・経済の影響を受けやすい投資先、値動きの傾向などさまざまな角度から情報を集め投資先を決定します。
自分だけで情報を集めるには、膨大な時間がかかるだけではなく専門的な知識や経験を必要とします。
そういった全てをプロに任せられるのも、投資信託の魅力です。
メリット③自分に合った投資先を選びやすい
自分に合った投資先を選びやすいというのも、投資信託をおすすめできる魅力のひとつです。
投資信託の運用先は国内外の株式や債券、REITなど豊富にあり、ライフスタイルに合わせて選べます。
リターン重視型であれば国内外の株式への投資を検討し、ローリスクを重視する場合は債券と株式を組み合わせなるなど、自分の好みに応じて投資先や割合を変更可能です。
また、自分に合わせた運用先の組み合わせ(ポートフォリオ)を作成すると、あとは常に値動きを確認する必要はなく運用会社に任せられるため、忙しい方でも運用しやすいでしょう。
投資信託で資産運用をする2つのデメリット
次に、投資信託の主なデメリットを2つ解説します。
- 販売会社や投資信託運用会社を通す以上、手数料がかかる
- あくまで運用なので元本保証がない
デメリット①手数料がかかる
投資信託は、主に以下のような手数料が発生します。
- 購入手数料
- 運用管理費用
- 監査報酬
- 売買委託手数料
- 信託財産留保額
一般的に株式投資など資産運用には手数料が発生するものの、投資信託は販売会社や運用会社を通しているため、さらに手数料を必要とします。
かかる手数料の割合は販売会社や商品によって異なるため、コストを確認した上で運用を開始しましょう。
投資信託にかかる手数料について、詳しくは後述の「投資信託にかかる主な費用」を参考にしてください。
デメリット②元本保証がない
投資信託には、元本保証がないことを覚えておきましょう。
銀行への定期預金は破綻しない限り元本が保証されているため、貯金額が減るということはありません。その反面、現状では利息が低いために「ふえる」ことが見込めないといえます。
一方、投資信託は運用次第で「ふえる」ことが見込めます。
しかし、あくまで運用であるため、リーマンショックやコロナショックといった世界的に影響を及ぼすような不況あった場合や、経済的・政治的な影響により元本割れしてしまう可能性があります。
株式投資で投資したケースに比べると損失は小さくなるものの、元本割れのリスクはないとはいえないため、常にリスクはつきものだと認識しておく必要があります。
投資信託にかかる主な費用
投資信託には、手数料が発生するとデメリットで紹介しましたが、具体的にどういった手数料が発生するのか解説します。
投資信託で発生する主な手数料は以下3つあります。
- 投資信託の購入時に発生する「販売手数料」
- 投資信託を保有している間に払う「運用管理費用」
- 投資信託の売買や解約時に発生する「信託財産留保額」
販売手数料
「販売手数料」とは、投資信託の購入ごとに発生する手数料であり、販売会社に直接支払います。
手数料は、投資額に対してのパーセンテージで決められていることが多く、信販会社によって異なります。
中には、販売手数料が無料の「ノーロード商品」を扱う販売会社もあるため、販売会社を選ぶ際のポイントとして検討してもいいでしょう。
運用管理費用
「運用管理費用」は信託報酬とも呼ばれ、投資信託の運用を任せている以上支払う必要がある運用・管理費です。
運用管理費用は年率1.0~2.0%程度としているケースが多く、投資信託として保有している金額に対し運用会社に運用管理費用として、投資信託財産から年率分が差し引かれます。
信託財産留保額
投資信託を解約・売却し換金した際に発生するのが「信託財産留保額」です。
投資信託の基準額に対し、一般的に0.2~0.3%程度の手数料が換金額から差し引かれます。
投資信託を解約するということは、運用中の資産を売却することであり、その際にも手数料がかかります。
投資信託は複数の投資家でまとまって運用しているため、運用を続ける投資家に負担にならないようにしなけれはいけません。
そのため解約手数料は、解約する投資家自身が負担することが求められるため「信託財産留保額」として差し引かれるのです。
信託財産保留額は、投資信託の売買時の「売却委託手数料」とは別に発生する手数料です。
投資信託の始め方と運用の流れ
投資信託の主な流れについて先述しましたが、具体的にどういった手順で進めていくのか確認しておくとスムーズです。
そこで、投資信託の始め方と運用の手順について解説します。販売会社によって異なるものの、基本的な流れは以下のようになります。
- 販売会社や商品を検討する
- 販売会社で口座を作る
- 商品を買う
- 運用状況を確認する
- タイミングを見計らって売る
手順①販売会社や商品を検討する
まずは、販売会社や商品の検討をしなければいけません。
販売会社を検討する際に注目してほしいポイントは、以下の3つです。
- 各手数料
- サービス
- 情報提供力などのコンサルティング力
- 取扱ファンド数
投資信託を扱う販売会社の多くは、ホームページなどに運用報告書やレポートなど実績や投資判断に役立つ情報を掲載しています。
運用実績はもちろんですが、サポート内容や手数料、取り扱い商品が異なるため、それぞれ特徴を理解しながら自分の意向に沿った販売会社を利用するのがベストです。
また、店頭で相談する場合は担当者との相性も見ておきましょう。気軽に相談できるのかなども考慮すると、気持ちよく投資信託を始められます。
手順②販売会社で口座を作る
投資信託は、販売会社の口座を作る必要があります。たとえ既に販売会社の銀行口座を持っていたとしても、投資信託で使用できるのは専用口座になります。
投資信託を利用する際に開設するのは、「一般口座」もしくは「特定口座」です。それぞれの特徴については以下を参考にしてください。
投資信託口座 | 内容 |
---|---|
一般口座 | 自分で年間の損益を計算し、確定申告をする |
特定口座(源泉徴収あり) | 原則確定申告の必要がない |
特定口座(源泉徴収なし) | 販売会社が年間取引報告書を作成し、確定申告が簡素化される |
口座の開設前に担当者から説明がありますが、店舗のない販売会社を選んだ場合は自分で専用口座を判断しなくてはいけません。
開設口座を決めた後は、口座開設書類に必要事項を記入し開設します。
同時に、「契約締結前交付書面」と投資信託の説明書である「交付目論見書」を受け取るのでよく確認をしましょう。
手順③商品を買う
専用口座開設後、投資信託の購入代金を口座に入金し、購入したい銘柄を選びます。
口座開設時に受け取った「目論見書」には、主に
- ファンドの目的や特徴
- 運用リスク
- 運用実績
- 手数料
- 信託期間
などが記載されているため、銘柄の選定にしっかり役立てましょう。
多くの販売会社では、インターネット上でもファンドの紹介や特徴、実績などが掲載しています。銘柄を選ぶ上で目安となる情報が掲載されているので、チェックしてみるとよいかもしれません。
購入後、取引の種類や約定日、清算日などが記載された「取引報告書」が交付されるので確認をしてください。
手順④運用状況を確認する
購入後は運用状況を確認しましょう。販売会社より、取引残高報告書や運用レポートなどが定期的に届きます。
販売会社よって、取引状況は常にアプリやインターネット上で確認できる場合もあります。
自分が思う運用ができているか、必ずチェックして見直すようにしましょう。
手順⑤タイミングを見計らって売る
投資信託は、「分配金」と「譲渡損益」により資産をふやします。
分配金は、購入時に分配金を投資資金へ回す「分配再投資」を選ぶと、そのまま投資資金として買付へ回ります。
分配金を受け取る「分配金支払」を選択すると、分配金のみ原則として決済日以降に支払われます。
投資信託をやめる場合、売却する必要がありますが、投資額よりも高い金額のタイミングで換金すると「譲渡損益」が発生するため注意が必要です。
投資信託の換金の際は、タイミングを見計らって実行しましょう。
また、投資信託では分配金や譲渡損益のほかに、決められた信託期間を満了すると「満期償還金」を受け取れる商品もあります。
10万円、100万円、500万円の運用シミュレーション
ここからは、運用による利益についてシミュレーションをしていきます。
10万円、100万円、500万円を元本に毎月1万円を積立てた場合、どれくらいの運用実績が見込めるのでしょうか。
資産運用が初めてという方は、はじめから利回り10%の商品を狙うよりも、3~5%程度の利回りを目指すようにしましょう。
そのため、今回は利回り4.0%でシミュレーションしました。
- 50万円・・・5年の運用益は約17万円、30年では450万円
- 100万円・・・5年の運用益は約28万円、30年では565万円
- 500万円・・・5年の運用益は約117万円、30年では1491万円
投資信託の場合、初期投資額も大切ですが毎月の積立金が重要です。それぞれの運用利益を比較してみましょう。
パターン①50万円運用した場合
50万円を初期投資額とした場合のシミュレーションは以下のようになります。
運用期間 | 総運用額 | 運用資産 |
---|---|---|
5年 | 1,100,000円 | 1,273,489円 |
10年 | 1,700,000円 | 2,217,915円 |
20年 | 2,900,000円 | 4,779,038円 |
30年 | 4,100,000円 | 8,597,244円 |
参考:アセットマネジメントOne「投資シミュレーション」
運用期間5年では約17万円、10年では約51万円、20年では約188万円、30年では約450万円の運用利益が見込めます。
パターン②100万円運用した場合
次に、100万円を初期投資額として運用した場合を見ていきましょう。
運用期間 | 運用額 | 運用資産 |
---|---|---|
5年 | 1,600,000円 | 1,883,987円 |
10年 | 2,200,000円 | 2,963,331円 |
20年 | 3,400,000円 | 5,890,329円 |
30年 | 4,600,000円 | 10,253,993円 |
参考:アセットマネジメントOne「投資シミュレーション」
運用期間5年では約28万円、10年で約76万円、20年では約249万円、30年では約565万円の運用利益が見込めます。
5年間の運用利益は初期投資額が50万円のケースと比較すると、約1.6倍になるのに対し30年の運用では約1.3倍と差が縮まっていますね。
パターン③500万円運用した場合
では、500万円を初期投資として運用した場合はどうでしょうか。
運用期間 | 運用額 | 運用資産 |
---|---|---|
5年 | 5,600,000円 | 6,767,973円 |
10年 | 6,200,000円 | 8,926,662円 |
20年 | 7,400,000円 | 14,780,657円 |
30年 | 8,600,000円 | 23,507,985円 |
参考:アセットマネジメントOne「投資シミュレーション」
運用期間5年では約117万円、10年では約273万円、20年では約738万円、30年では約1491万円の運用利益が見込めます。
運用利益は5年間で約17万円の初期投資額に対し約6.9倍、30年間では約3.3倍です。
やはり、10倍の初期投資額であっても、時間の経過と共に初期投資額が運用利益へ与える影響が減少するのが分かります。
投資信託の場合は、初期投資額よりも毎月のコツコツとした積み重ねが大切です。
株式投資と投資信託の違いを比較
資産運用を考えたときに、株式投資と投資信託で迷うという方も少なくありません。どちらの運用方法が最適か迷った場合、2つの特徴を比較してみましょう。
株式投資と投資信託の主な特徴は以下のようになります。
株式投資 | 投資信託 |
---|---|
投資先は自分で決める ・政治や世界情勢の影響を受けやすい ・ハイリターン、ハイリスク | ・運用会社(ファンドマネージャー)が選択する ・リスクを分散できる ・少額から投資できる |
株式投資は、上場企業の株を購入し株価の変動によってリターンとリスクを得る、被る運用方法です。
一方、投資信託は、投資の専門家であるファンドマネージャーへお金を預けて運用を任せます。つまり、直接企業などに投資をしません。
株式投資と投資信託は、資産運用の手段の2大候補として検討する方が多いですが、まったく異なる性質を持っています。
そこで、株式投資と投資信託を以下の項目別に比較していきます。
- 投資先と運用者
- 手数料
- 投資資金
- リターン
- リスク
比較①投資先・運用者
株式投資と投資信託では、投資先と運用者が異なります。
株式投資 | 投資信託 | |
---|---|---|
投資先 | 上場企業 | ファンド商品 |
運用者 | 自分 | ファンドマネージャー |
株式投資は投資先の選定から売買のタイミングまで、全て自分で決めます。そのため株式投資は投資先や世界情勢、経済などあらゆる情報を分析して投資先を選ばなくてはいけません。
投資信託であれば、運用先の選定はすべてファンドマネージャーが行ってくれるため、基本的には情報を集めて自分で分析する必要がないのが特徴です。
専門知識がなくても始めやすく、ほったらかしでも運用できるため「投資信託」の方が初心者に向いているといえます。
比較②手数料
次に、運用するにあたって発生する主な手数料について比較していきましょう。
株式投資 | 投資信託 | |
---|---|---|
主な手数料 | 売買手数料 | ・販売手数料 ・運用管理費用 ・信託財産留保額 |
株式投資で主に発生する手数料は、株の売買時に発生する「売買手数料」です。証券会社によって手数料が異なり、売買額に応じて手数料が増えます。
投資信託では、「販売手数料」が発生しない商品もありますが、「運用管理費用」は必ず発生します。運用会社によって割合は異なりますが、比較的安く抑えられている場合は0.2%前後です。
株式投資に比べて投資信託は運用会社を通しての運用になるので、発生する手数料の種類は多くなります。
比較③投資資金
株式投資と投資信託では、投資資金も異なります。
株式投資 | 投資信託 | |
---|---|---|
投資資金 | 数万円から | 数千円から |
投資信託では、一般的には毎月数千円から始める方が多く、中には100円から投資できる商品もあります。
株式投資の場合、数千円から投資できるものもあります。しかし多くの場合、1株当たり数千円であっても最低購入数が決められてるケースが多く、一度の投資は数万円から始めるのが一般的です。
ある程度まとまったお金を必要とする株式投資に対し、生活に支障がない範囲から始められる手軽さが投資信託にはあります。
比較④リターン
株式投資と投資信託は、似ているようでリターンの種類も違います。
株式投資 | 投資信託 | |
---|---|---|
リターン | ・売買の差額 ・配当金 ・株主優待 | ・売買の差額 ・分配金 |
株式投資や投資信託は、基本的に購入額と売却額の差額が主なリターンです。
しかし、株式投資は投資信託にはない「株主優待」があります。株主優待とは、自社の株を購入してくれた株主に、企業からサービスや商品などをプレゼントする優待サービスです。
株主優待は、企業によっては株主優待を用意していないケースもあり、現金として受け取れるリターンではありません。
しかし、売買の差額や配当金のほかに、運用実績に関わらず株を保有しているだけで受けられるサービスなのでお得感があります。
比較⑤リスク
株式投資 | 投資信託 | |
---|---|---|
リスク | ・元本保証がない ・値動きが大きいのでリスクも大 ・投資先が倒産する可能性がある | ・元本保証がない ・値動きが小さいためリスクも小 |
株式投資と投資信託は、値動きの影響を受けるため両方とも元本より値下がりして損をするリスクは必ずあります。
注目してほしいのはそのリスクの大きさです。
株式投資は、1回の投資額が大きい分、値下がりによる損失も大きくなる傾向があります。
確かに投資信託も値下がりによる元本割れの可能性はありますが、次にご紹介する「分散投資」によって、元本割れのリスクを軽減できます。
株式投資の場合、リスクが発生した際にカバーできるものがないため、総合的には投資信託の方がリスクが低いといえるのです。
投資信託のリスク対策
投資信託をするのであれば、最低でも元本割れのリスクは避けたいところです。
そこで、以下の3つのリスク対策を紹介します。
- 手数料を抑えられるノーロード商品を選ぶ
- 投資先を分散させることでカバーし合う「分散投資」
- 生活費とは別のお金で運用する
対策①手数料を抑える
投資信託には、「販売手数料」や「運用管理費用」など手数料がかかると先述しました。
効率よく運用するには手数料を抑えること、できるだけ運用資金を多くすることが大切です。
販売手数料が発生しないノーロード商品の中には、販売手数料以外の費用を高めに設定しているケースも見受けられるため、細部まで確認する必要があります。
また、運用管理費用はどこのファンドを選ぶかによっても変わります。高いリターンを望める「アクティブ型」と、安定性を重視する「インデックス型」では、手数料が異なるケースもあります。
投資信託にかかるコストが気になるという方は、ノーロード商品やインデックス型のファンドを選ぶようにしましょう。
対策②分散投資する
投資信託は、株式や債券、REITなどいくつかの運用方法を組み合わせる「分散投資」がしやすいことが特徴です。
投資対象を1つの運用方法に絞った場合、損やリスクによるダメージを直に受けます。
しかし、さまざまな運用方法を組み合わせ資産を分散させることで、それぞれの特徴を生かしながら、リスクが発生した場合にお互いにカバーし合うことができます。
元本割れなどの投資リスクを低減しながら運用するのであれば、分散投資は必須です。
また、投資信託であれば運用のプロが希望に応じてバランス良く分散してくれるので、安心して任せられます。
対策③余裕資金で運用する
現時点で「さっそく手元のお金で資産運用を始めよう」と思っている方も多いのではないでしょうか。
投資信託は初心者の方も挑戦しやすい運用方法であるため、預貯金もないまま挑戦される方が多いです。
しかし、基本的にどのような運用方法であってもリスクはつきもの。ここで「生活費と運用資金の線引き」が大切です。
万が一の場合に備えて、一定額は運用資金とせず手元に残しておきましょう。目安としては、6ヶ月分の生活資金が貯まってから始めるとよいでしょう。
投資は生活費の切り崩しではなく、余裕資金で行うのが原則です。
賢く資産運用をするコツ
ここからは、投資信託のリスクも踏まえた上で、どうすれば効率的に資産を形成できるのか、「賢い資産運用のコツ」について以下の4つを紹介します。
- 投資の目的・目標を再確認する
- 長期的な利益を考える
- 非課税制度を活用する
- 実践を積んで少額はチャレンジ投資をする
投資の目的・目標を再確認する
まず、資産運用を始める前にライフプランの作成と投資の目的や目標額を設定しましょう。
老後の資金形成であったり、子供教育費用であったり、目的によって必要とする時期や運用可能な期間が異なります。
長期的な運用が可能であれば、リスクの軽減は踏まえた上で、ややチャレンジした運用先を検討してもよいでしょう。
運用期間が比較的短い場合は、リスクを軽減を優先して運用先を選ぶ方が賢明とも考えられます。
今後のライフプランを作成し、投資目的や目標額を設定することで、自分に合った運用先の選択がしやすくなります。
長期的な利益を考える
投資信託も該当しますが、資産運用は基本的に元本割れのリスクが伴うものです。
時には、運用に失敗して後悔することもあるかもしれません。しかし、一時のことに振り回されないようにしましょう。
「最終的に目標額に到達していればいい」と、どっしりと構えて一喜一憂せずに長期的に目標額を狙っていくようにしてください。
非課税制度を活用する
一般的に資産運用で得た利益は、納税対象です。
せっかく利益を出しても税金として年20.315%もの税金が発生するため、効率よく運用するためにはできるだけ抑えた方が賢明です。
同じ投資信託であっても、NISAやつみたてNISA、iDeCoを利用すると、一定条件を満たせば非課税になります。
非課税制度を積極的に活用し、運用で得た利益を最大限に受け取ることがポイントです。
ただし、iDeCoはあくまで老後の資金を目的とした運用方法なので、原則60歳まで引き出すことができません。老後の資金形成の場合に利用しましょう。
実践を積んで少額はチャレンジ投資をする
リスクが低い商品で実践を積んで経験値を上げてから、徐々にチャレンジしていく方法もひとつのコツです。
投資信託には100円から始められる商品もあるため、「モノは試し」と実践してみることで分かる感覚もあります。
また、実践することで資産運用に対する不安や迷いを払拭されるかもしれません。
少額から始めて経験を積みつつ理解を深めてから、少しずつリスクとリターンのレベルを上げていくとよいでしょう。
投資信託を学ぶおすすめの勉強法
投資信託は運用をプロに任せるため、専門的知識に不安を感じていても簡単に運用ができます。
しかし、より多くの知識を持っていた方が戸惑いも少なく、より自分に合った資産運用が可能です。
そこで、おすすめの投資信託を学ぶ方法を紹介します。
- 本を読む
- ブログを読む
- YouTubeを見る
投資信託について学べるツールはたくさんあります。それぞれ特徴があるので、自分にぴったりな方法で実践してみてくださいね。
本を読む
本は、1冊に厳選された情報がたくさん詰まっています。投資信託だけ解説している本も多く刊行されているので、深く理解したい方は本で学ぶのがおすすめです。
漫画を取り入れながら分かりやすく解説されているものや、おすすめの投資信託を紹介されているものなど、初心者でもわかりやすいように工夫されています。
ただし、制度や投資信託の情報は頻繁に変わるので、最新版の本を選ぶようにしましょう。
ブログを読む
投資信託で成功した、失敗したという経験を参考にするのも大切です。
特に、ブログなどタイムリーな経験を掲載しているものを参考にしましょう。頻繁にブログを更新している方は、最新情報を載せているため有力な情報が満載です。
投資信託が初めての方は、商品を選ぶ時点で迷ってしまうという方も多いです。しかし、実際に利益を得ている方のブログであれば、具体的な商品名を掲載していることもあり参考になります。
また、失敗した経験の内容でも、失敗した要因や教訓を分析をしている方も多いため、非常にためになる情報を得られるでしょう。
ただし、信用できる方のブログかどうか見極める必要があります。宣伝や、誇張した内容のブログもあるため、内容を鵜呑みしないことも大切です。
YouTubeを見る
動画で解説を受けた方が理解しやすい方は、YouTubeも参考になります。
YouTubeは、初心者でも理解しやすいように分かりやすく解説されているほか、分野ごとに1本の動画を短く作り、知りたい内容ごとに確認できる動画もあるため、気軽に学びやすいのが特徴です。
投資信託に特化したコンテンツやチャンネルもあるので、目的に合わせて的確に学べるでしょう。
ただしブログと同様、信頼できる情報か見極める必要はあります。
あなたは本当に投資信託向き?迷ったらプロに相談!
自分に合った資産運用の方法が、必ずしも投資信託とは限りません。
投資信託は初心者でも挑戦しやすい投資方法ではありますが、ライフプランや投資目的、目標額によって必ず向き不向きがあります。
自分に合った運用方法なのか迷ったら、お金のプロであるマネーキャリアのFP相談をおすすめします。
マネーキャリアは、お金に関するすべての悩みに対応するべく、家計からライフプランの作成、適切な運用方法など提案しています。
お金のプロであるFPに1対1で相談可能、相談料は何度でも無料なので納得がいくまで相談できます。
また、オンライン面談にも対応しているので、全国どこにいてもスマートフォン1台あれば大丈夫。気軽に面談できるため、どこかへ出向くといった手間もありません。
投資信託が本当に自分に合っているのかなど、少しでも資産運用や投資信託に疑問を感じた方は、ぜひマネーキャリアに相談してくださいね。
まとめ:投資信託は初心者におすすめ!まずは一歩を踏み出そう!
投資信託のメリット・デメリットや、リスクを軽減しながら効率よく運用するためのコツなど解説しました。
投資信託は、少額から始められる専門知識に自信がない方も挑戦しやすい資産運用方法です。その反面、運用会社に運用を任せることもあり、手数料がどうしても発生してしまいます。
NISAやつみたてNISA、iDeCoなどの非課税制度を利用して運用するなど、工夫して資産運用することも大切です。
投資信託についてより知識を深めた方がスムーズに挑戦できるため、ある程度事前に学んでおくと安心かつ賢明でしょう。
とはいえ、自分で大丈夫と思ったものの、最初から高額の運用を始めるのは気が引けるという方も少なくありません。
そういった方は、「習うより慣れろ」の言葉のように、少額から肩慣らしとして始めてみてはいかがでしょうか。
また、資産運用に不安を感じる、自分に合った投資先か疑問を抱いている方などは、ぜひマネーキャリアへ相談しましょう。
お金のプロがあなたの資産運用をトータルサポートします。
▼この記事を読んでわかること