更新日:2021/11/18
資産形成と資産運用の違いとは?初心者の始め方についても紹介
資産を増やすための方法として、「資産形成」と「資産運用」があります。いずれも似たような言葉ですが、実は明確な違いがあることを知っていますか?本記事では資産運用と資産形成の違いや、初心者でもできる資産形成・資産運用の方法を解説します。
内容をまとめると
- 資産形成は資産を1から築くこと、資産運用は築いた資産を守りながら増やすこと指す言葉
- 資産形成・資産運用の方法には、つみたてNISAやiDeCo、不動産投資などがある
- 資産形成・資産運用は20代〜30代のうちに始めるのがおすすめ!
- 資産形成・資産運用の始め方がわからない人はファイナンシャルプランナーに相談
- マネーキャリアならファイナンシャルプランナーに無料相談ができる!
- 予約から面談まで全てオンラインでできるから、スマホひとつで利用可能
目次を使って気になるところから読みましょう!
資産形成と資産投資の違いとは?
「老後2000万円問題」やコロナ禍での経済的損失を受けて、資産を増やしたいと考えている人も多いのではないでしょうか。
資産を増やすことを表す言葉として、「資産形成」と「資産運用」があります。
いずれも貯蓄や投資などを行う点では類似していますが、実はこの二つの言葉には、明確な違いがあることを知っていますか?
資産形成は、1から資産を築くことを指します。
資産がほとんどない状態から、貯蓄などを通して資産を増やしていくのが一般的です。
資産形成の場合、元となるお金の多くは労働収入によるものです。
一方資産運用は、築いた資産を守りながら増やすこと指します。
既にある資産を元に、株式投資や不動産投資などで運用します。
ある程度まとまった資金が必要になる商品が多いため、資産形成後に取り組むことが一般的です。
つまり、資産形成は資産運用の前段階とも言えます。
中には貯蓄による資産形成だけで十分だと感じる人もいるかもしれません。
しかし、資産運用を行うことで、資産を増やす後押しが可能です。
資産形成・資産運用をする必要性
漠然と「資産形成・資産運用は必要」というイメージを持っている人は多いはずです。
それでは、資産形成や資産運用は、なぜ必要なのでしょうか。
資産形成が必要な主な理由は、ライフイベントへの備えです。
主なライフイベントとしては、結婚や出産、老後などが挙げられます。
こうしたライフイベントには、大きな支出が伴います。
特に老後は「老後2000万円問題」が近年話題になったように、年金だけでは不足する生活費を補うための資産形成が重要です。
2019年の金融審議会市場ワーキング・グループ報告書「高齢社会における資産形成・管理」 によると、夫65歳以上、妻60歳の夫婦のみの無職世帯が老後30年間生活する場合、年金だけでは毎月約5万5千円、合計で約2000万円が不足するとされています。
そのため、老後に備えた資産形成が重要となっています。
しかし2000万円もの大金を、貯蓄だけで準備するのは困難です。
銀行預金でも利息はつきますが、昨今の低金利が続く状況では、大きなリターンは望めません。
そこで必要になるのが、資産運用です。
資産運用では金融商品などへの投資を行い、資産を増やします。
お金を適切に運用することにより、銀行に預けたままにするよりも大きなリターンを得ることが可能です。
また、資産運用はインフレ対策にもなるため、将来物価が上昇した場合に備えることもできます。
資産形成・資産運用の種類
資産形成・資産運用の種類には、大きく分けて「貯蓄」と「投資」の2種類があります。
それぞれの役割や手法は以下のとおりです。
貯蓄 | 投資 | |
---|---|---|
役割 | 緊急時に備えてお金を貯める | 余剰資金を運用してお金を増やす |
手法 | 銀行預金など | ・株式投資 ・投資信託 ・不動産投資 など |
多くの人が行っている銀行預金などは、基本的にいつでも引き出せるお金です。
そのため、日常生活で必要になったり、緊急で使う可能性があったりするお金は、貯蓄に回します。
一方、すぐに必要にはならないライフイベントなどへの備えには、株式投資や投資信託などを活用した投資を行いましょう。
投資に回したお金は売却などの手続きを踏む必要があるため、銀行預金のようにすぐには引き出せません。
適切な運用を行えば、銀行などに預けているよりも多くのリターンが得られる可能性が高いため、将来を見据えて長期的にじっくり資産を増やしたい場合に向いています。
資産形成・資産運用の方法
資産形成・資産運用の方法にはどのようなものがあるのでしょうか。
本章では資産形成・資産運用の方法について、以下の6つを解説します。
- 貯蓄
- つみたてNISA
- iDeCo
- 不動産投資
- 変額保険
- 投資信託
個人の抱える事情や経済状況により合う・合わないがあるため、ライフステージや家計の状況などから冷静に判断することが大切です。
それぞれの特徴を知り、自分にはどの方法が合っているのかを考えてみましょう。
方法①:貯蓄でコツコツ貯めていく
資産形成・資産運用の方法1つ目は、貯蓄でコツコツ貯めていくことです。
貯蓄とは、銀行の預金などにお金を預ける方法です。
元本保証がされているため、安全かつ着実な資産形成ができます。
また、その他の方法と違い簡単にお金が引き出せるため、緊急の出費にも対応可能です。
その反面、無駄遣いをしてしまいなかなかお金が貯まらない場合もあります。
口座にお金があるとついつい使ってしまうという人は、以下のいずれかの方法で対処が可能です。
- 生活費と貯蓄で口座を分ける
- 貯蓄性のある保険に加入する
生活費と貯蓄で口座を分けて、普段は貯蓄用の口座を見ないようにすれば、同一口座で貯蓄をするよりも着実にお金が貯められます。
それでもなお使ってしまう人は、貯蓄性のある保険を活用ししましょう。
貯蓄性のある保険なら保険料が毎月自動で引き落とされる上に、解約返戻金・保険金のいずれかをもらう以外にお金が引き出せません。
そのため、貯蓄に回す予定のお金を使い込む心配がなく、将来に向けてお金を貯めていくことができます。
方法②:積み立てNISA
資産形成・資産運用の方法2つ目は、つみたてNISAの活用です。
つみたてNISAとは、長期・積立・分散投資を後押しするための制度です。
最小で100円から投資ができるため、資産が少ない人でも無理なく始められます。
また、最大20年間にわたって運用で得た利益が非課税になるため、節税としても効果的です(非課税枠は年間40万円まで)。
定期的に一定額ずつ同一商品を購入する積立型のため、初心者でも購入のタイミングに迷う心配もありません。
そのため、つみたてNISAはまとまった資金がなく投資経験の少ない人におすすめの方法です。
ただし、つみたてNISAで購入できる商品は一部の投資信託・ETFに限られています。
個別株などへの投資をしたい場合は、つみたてNISAが使えないため注意しましょう。
つみたてNISAの対象商品は、いずれも金融庁から長期・積立・分散投資に適していると認められた商品です。
つまり、商品の選択肢こそ少ないものの、初心者でも比較的安心して運用できる商品であるといえます。
これから資産形成・資産運用を始めたい人は、つみたてNISAを積極的に活用しましょう。
方法③:iDeCo
資産形成・資産運用の方法3つ目は、iDeCoの活用です。
iDeCoとは、公的年金とは別に自分で運用して老後資金を作る年金制度です。
20歳以上60歳未満の公的年金の加入者であれば、誰でも加入できます。
掛金は月々5000円から1000円単位で運用可能です。
iDeCoでは、以下のような税制優遇が受けられます。
- 掛金の全額が所得控除の対象
- 運用で得た利益は非課税
- 年金の受け取り時も一定額が非課税
そのため、iDeCoは節税効果が非常に高いです。
つみたてNISAとの併用もできるため、両方を運用することで節税効果を最大限に発揮できます。
対象の金融商品は投資信託や保険、定期預金の3種類です。
保険と定期預金は元本保証があるため、安全・確実に運用したい場合は保険と定期預金から選択しましょう。
ただし、iDeCoは原則60歳まで引き出しができません。
途中解約も原則できませんが、年一回に限り掛金の変更が可能です。
掛金の支払いが難しくなった場合は、変更を検討しましょう。
方法④:不動産投資
資産形成・資産運用の方法4つ目は、不動産投資です。
不動産投資とは、不動産を購入して家賃や売却などで利益を得る方法です。
不動産の運用となると、「そもそも多額の資金が必要ではないのか?」と感じるのではないでしょうか。
多くの不動産投資家は、ローンを上手く活用して運用を行っています。
そのため、元手となる資金が少なくても始めることが可能です。
ローンの返済が終われば、不動産資産と不労所得の両方が手に入ります。
他には、減価償却による節税や相続税対策なども可能です。
ただし、良い投資先を見つけるための知識や時間が必要になります。
途中でやめようと思って売却しても、不動産価値が下がっていたら売却代金がローン残高よりも低くなることも多く、ローンだけが手元に残る可能性も考えられます。
したがって、初心者がすぐに始められる資産形成・資産運用方法とはいえません。
不動産投資を活用する場合は決して本業をおろそかにせず、信頼できる不動産業者に相談し、自分でも正しい知識を身につけることが大切です。
方法⑤:変額保険
資産形成・資産運用の方法5つ目は、変額保険への加入です。
変額保険とは、運用成績に応じて保険金額が変動するタイプの保険です。
死亡・高度障害状態に備えながら、将来に向けた資産形成・資産運用ができます。
変額保険には終身タイプ・有期タイプ・年金タイプの3つのタイプがあり、目的に応じて商品選択が可能です。
一般的な生命保険は将来もらえる保険金が契約時に決まっているため、インフレリスクに弱いという特徴があります。
一方変額保険は保険料の一部が投資信託などの運用に回され、その成績に応じて受け取り金額が変わることから、インフレリスクにも強いです。
運用が上手くいけば元本を大きく上回る可能性がある一方で、上手くいかなかった場合は元本割れを起こす可能性があります。
保険と投資の両方の役割を持っているため、保険を使った資産運用がしたい人にはおすすめです。
ただし、保険としての役割がある分、投資専用商品と比べて運用コストが高い点には注意しましょう。
方法⑥:投資信託
資産形成・資産運用の方法つ6目は、投資信託の活用です。
投資信託とは、投資家から集めたお金をもとに資産運用の専門家が投資・運用し、その成果を投資家に還元する金融商品です。
どの投資信託を購入するかさえ選べば、その後の運用は全て専門家が行うため、基本的に投資について勉強するは必要ありません。
また少額からでも始められるため、資産が少ない人でも始めやすいです。
投資信託では商品によって様々な地域や国に投資を行います。
低リスクな資産形成・資産運用で欠かせない分散投資が気軽にできるため、初心者におすすめの資産形成・資産運用方法です。
投資信託の中には、つみたてNISAやiDeCoの対象商品もあります。
これらの制度を活用すれば節税をしながら資産形成・資産運用が可能です。
投資信託は比較的低リスクな方法ですが、運用成績によっては損失が発生する恐れがあります。
また、専門家に運用を任せるため、手数料や信託報酬などの運用コストがかかります。
基本的に運用コストは1%以内に収まるように意識して、商品選択を行いましょう。
資産形成・資産運用は20代~30代で始めるのがおすすめ
資産形成・資産運用を始めるなら、20代〜30代からがおすすめです。
理由としては以下の3つです。
- リスクがとりやすい
- 複利の力を最大限に発揮できる
- 少額から始められる
投資で大きなリターンを得たい場合は、どうしてもリスクが大きくなります。
50代や退職後などにハイリスクな方法を取ると、損失が出たあとのカバーが困難です。
しかし20代〜30代であれば、損失が出ても収入やその後の運用益でカバーできます。
また、数十年にわたる長期投資ができるため、低リスクな運用も可能です。
数十年にわたる長期投資では、複利の力も最大限に発揮できます。
複利とは、運用で得た利子を再投資することで、その利子にも利子がつくことです。
20代〜30代で資産形成・資産運用に取り組むことで、少ない元本からでも複利の力でより早く、より多くの資産を手に入れることができます。
若いうちは資産が不十分な人も多いかと思いますが、投資信託などを活用することで、少額からでもスタートすることが可能です。
以上のように、20代〜30代で始めると、リスク面や資産の増大効果などに多くのメリットがあります。
将来を豊かに過ごしたいと考えている場合は、20代〜30代で資産形成・資産運用を始めましょう。
資産形成・資産運用の始め方
資産形成・資産運用に興味を持っても、何から始めたら良いのかわからず、結局何もしていないという人はいませんか?
本記事でお伝えしているように、資産形成・資産運用は少額から気軽に始められるものがあります。
気軽に始めやすいのは銀行預金での貯蓄です。
自分でコツコツとお金が貯められる人は、現在使っている口座や貯蓄専用口座で貯蓄をましょう。
投資の場合は、つみたてNISAやiDeCoで投資信託を購入するのがおすすめです。
つみたてNISAやiDeCoを活用すると、投資の基本原則である「長期・積立・分散」が無理なく行えます。
低リスクかつ着実な資産形成・資産運用方法のため、初心者であっても取り組みやすいです。
投資信託の購入には、証券口座の開設が必要なため、証券会社に口座開設の申し込みをしてください。
近年主流となっているネット証券なら、インターネット上から気軽に申し込みが可能です。
どの投資信託を購入すべきか迷ったら、インターネットで情報を集めたり、ファイナンシャルプランナーなどのお金の専門家に相談したりしましょう。
資産形成・資産運用を始めるならマネーキャリアで相談がおすすめ
資産形成・資産運用を始める時は、目的やライフステージに合った方法を選ぶことが大切です。
しかし、実際に始めてみたいと思っても、全く知識のない状態の場合、「難しそう」「何から始めたら良いかわからない」と感じるのではないでしょうか。
資産形成・資産運用に興味を持ったら、ファイナンシャルプランナーなどのお金のプロへの相談がおすすめです。
お金のプロであれば、家計の状況やライフステージをもとに、適切な資産形成・資産運用のアドバイスができます。
そのため、失敗のリスクを減らしながら着実な資産形成・資産運用が可能です。
資産形成・資産運用についての不安や悩みは、ぜひマネーキャリアにご相談ください。
マネーキャリアでは、ファイナンシャルプランナーによる無料相談を実施しています。
予約から面談まで全てオンラインのため、スマホひとつで時間や場所を選ばず利用可能です。
相談は納得がいくまで何度でも無料ですので、ぜひお気軽にご利用ください。
資産形成と資産投資の違いについてのまとめ
資産形成と資産投資の違いや、初心者でもできる資産形成・資産運用について解説してきましたが、いかがでしたでしょうか?
資産形成・資産運用により資産を増やしていくのは、「人生100年時代」といわれる現代社会で非常に重要です。
資産形成・資産運用は難しいイメージが持たれがちですが、初心者でも低リスクで運用できて、少額から始められるものがあります。
そのため、家計の状況やライフステージに合わせ、できるだけ早くから将来に向けた資産形成・資産運用を始めましょう。
「何から始めらた良いかわからない」「どの方法が合っているかわからない」という人は、ファイナンシャルプランナーなどのお金のプロに相談してください。
お金のプロであれば、ひとりひとりの事情に合わせ、資産形成・資産運用のアドバイスができます。
マネーキャリアであれば、ファイナンシャルプランナーへの無料相談が可能です。
オンライン上で予約から面談までできるため、スマホひとつで利用できます。
資産形成・資産運用でお悩みの人は、ぜひマネーキャリアにご相談ください。
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