NISAの売却タイミングはいつがベスト?非課税期間やロールオーバーは

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・利益が出た状態で解約をしたい


・非課税期間が終わりそうだけど損益が出てしまった…どうすればいいの?


・損切りという言葉を聞くけど、NISAで損切りはあり?


・利益確定ってどうやるの?


・NISAの売却するベストなタイミングはいつ?

本記事では、このような方に、NISAを売却するベストなタイミングを詳しく解説をしていきます。

内容をまとめると

  • NISAを売却するタイミングは、「お金が必要になった時・目標金額に達したとき・老後の年齢に合わせて」 
  • 旧つみたてNISAの20年間の非課税期間が終了するときは「売却・課税口座へ移管」 
  • NISAの残高を全額損切りするのはNG
  • NISAのことは専門家に相談しよう。マネーキャリアは相談申込40,000件以上、相談満足度98%、在籍FP3,000人以上という国内最大級の資産形成の相談サービス

▼この記事を読んで欲しい人
  • NISAの売却のタイミングについて知りたい方
  • NISAの売却時の注意点について知りたい方
  • NISAの非課税期間終了後の選択肢について知りたい方
  • NISAで利益がでなかった場合の対応について知りたい方

つみたてNISAは、金融庁が厳選した投資信託を、長期・少額・分散投資することに特化した非課税制度です。長く続けるほど複利の効果が大きくなり利益が出る可能性も高くなります。


では、売却はいつ行うのがよいのでしょうか。この記事では、自分に合ったつみたてNISAのベストな売却時期について考えます。

つみたてNISAは「長期・積立・分散」での運用をすすめている非課税制度


つみたてNISAは、運用益と配当が非課税になる制度です。また2024年からは商品ラインナップが増え、一括購入も可能となった「成長投資枠」も利用できるようになりました。す。


▼新NISAの概要

(左右にスクロールできます)

つみたて投資枠成長投資枠
年間投資枠120万円240万円
非課税保有期間無期限化無期限化
非課税保有限度額1800万円1800万円(1200万円/内数)
口座開設期間 恒久化恒久化
投資対象商品長期の積立・分散投資に適した一定の投資信託
(現行のつみたてNISA対象商品と同様)
上場株式・投資信託等
(①精緻・監理銘柄②信託期間20年未満、毎月分配型
の投資信託およびデリバティブ取引を用いた一定の
投資信託を除外)
対象年齢18歳以上18歳以上
現行制度との関係現行制度から新しい制度へのロールオーバーは不可現行制度から新しい制度へのロールオーバーは不可   
※参考:金融庁

新制度では非課税投資枠は、つみたてNISA枠の場合年間120万円、新成長投資枠で年間240万円が投資可能で一生涯に合計1800万円までが上限です。

また、これまで非課税期間が20年間に限定されていたことに対し

新制度では無期限化されました。

非課税期間の制限がなくなった一方でかえってどのタイミングで売却すればよいのか、明確な基準がないと判断しにくい状況となりました。

「長期」の運用がすすめられていますが具体的に何年間運用すべきなのでしょうか?

▼ポイント 
  • 新制度では非課税投資枠が増え、非課税期間が無制限に 
  • 制限がなくなったことで解約のタイミングがさらにわかりづらくなった

NISAを売却する3つのタイミング

つみたてNISAは運用において「長期・少額・分散」を推奨する制度であるとお伝えしてきました。


しかしこれらはあくまで「運用中」のはなしです。売却するタイミングは自身で判断をしなければなりません。


ではNISAを売却するには、どのようなタイミングがあるのでしょうか。

運用を始める前にいくつかのパターンを把握しておきましょう


▼つみたてNISAを売却する3つのタイミング 

  • お金が必要になったとき
  • 目標金額に達したとき
  • 老後の年齢に合わせて

NISA売却タイミング①:お金が必要になったとき


NISAを売却するタイミングとして「お金が必要になったとき」があげられます。


支出が大きくなるタイミングとして以下のライフイベントが想定されます。


  • 結婚
  • マイホーム購入
  • 出産
  • 子どもの教育
  • 親の介護
  • 自身の老後


たとえば、結婚費用には約304万円、マイホーム購入費には約3,605万円、出産費には約47万円、教育資金には約1,002万円かかると言われています。


とはいえ、つみたてNISAは「長期」運用を行なうことで資産が増えていく可能性が高くなるしくみで、運用期間やタイミングによっては大きな下落の時に解約せざるを得ないという事態になってしまうこともあります。


想定できるイベントはあらかじめ予想し、運用期間にあわせてポートフォリオを組みましょう。組み合わせる資産によってはリスク(価格のブレ)を抑えることができます。


▼ポイント

  • 自身のライフイベントに合わせて、売却するタイミングの検討をつけよう
  • 目的によって運用できる期間が異なるのでそれに合わせたポートフォリオが大切
参考:※ゼクシィ結婚トレンド調査2022調べ ※厚生労働省「出産費用の実態把握に関する調査研究(令和3年度)の結果等について」 ※文部科学省「子供の学習費調査(平成30年度)」、「私立大学等の令和元年度入学者に係る学生納付金等調査結果について」※保険給付額、公費負担額及び利用者負担額の合計額 ※厚生労働省「令和3年度介護給付費等実態調査の概況」 ※総務省「家計調査年報(家計収支編)2021年」

NISA売却タイミング②:目標金額に達したとき

NISAを売却するタイミングに、目標金額に達したときがあげられます。運用は「何のために」「いくら」お金を貯めたいのか」が非常に重要で、目標が明確であれば、売却時の迷いが出た時にその目標に対し今解約すべきなのか方向性が見えてくるはずです。


そういった基準がないと「もっと増えるかも」「いまではない」など解約を先延ばしにしてなかなか決断できません。人は、時に相場が大きく変動する場面で「損を回避したい」という心理が働き、
合理的ではない判断をしてしまうことがあるそうです(プロスぺクト理論)。


つまり、その時の感情に左右され損切りをしてしまったり、わずかな利益で解約をしてしまうことがあるということです。運用を始める前に「目的」「金額」をしっかり定めましょう。


▼ポイント

  • 運用を始める前にお金の「目的」「目標金額」を定めよう
  • 何かしら基準がないと「なかなか決断できない」ということにつながります

NISA売却タイミング③:老後の年齢に合わせて


現役時代のライフイベントを乗り越え、いよいよ用途が老後資金のみとなったつみたてNISAについてです。年金ではカバーしきれない生活費やレジャー費などの補填としてつみたてNISAを売却することになります。


老後は一般的に65歳~の期間を指し90歳まで依存した場合期間はなんと25年間もあります。意外と長いですよね。


つみたてNISAは「長期」運用を行なうことで複利の効果が大きくなり、
運用を続けていくごとに雪だるま式に資産が増えていく可能性があります。なるべく多くの資産を長期運用にまわせるように解約を行う際は「1年ごと」「必要な分」にとどめておきましょう。


とはいえ「年齢を重ねていくごとに判断力が低下してしまうのが心配」という方が多いのも事実です。そんなときは
「●●歳になったら全解約」「●●歳から10%ずつ自動的に解約をさせる」などあらかじめ決めておくのも一つです。


ただし、あまりにも早く解約をしてしまうとお金の寿命が先に尽きてしまうことも。

「解約」に悩んだら今後のシュミレーションや様々な相談に乗ってくれる人を作っておくことも重要です


▼ポイント

  • 老後は多少判断力が低下する可能性があるので「●歳までに売却する」など解約時期を年齢で区切るのも◎ 
  • ただし解約が早すぎるとお金の寿命が早く来てしまうことも
  • 売却後のシュミレーションについて相談できる人を作っておきましょう


NISAの非課税期間が終わるときの2つの選択肢

上記ではつみたてNISAの売却時期について解説しましたが、昨年までにつみたてていた旧制度のNISAについては非課税期間が終わると、どのようになるのでしょうか?


非課税期間の終了後の選択肢は「売却」「課税口座への移管」の2つです。


▼NISAの非課税期間が終わるときの2つの選択肢

  • 非課税期間の終了前に「売却」
  • 非課税期間の終了時に「課税口座へ移管される」

非課税期間の終了前に「売却」をする


売却とは?

NISAの非課税期間が終了する前に売却をすると、課税なしで売却益を確定できます。つみたてNISAの場合は、最初の投資をした年から20年後です。一般NISAの場合は、最初の投資をした年から5年後です。

保有資産が値上がりしている場合、利益が確定となります。
保有資産が値下がりしている場合、損失が確定となります。

金融商品の受渡日は、約2~5日営業日後に約定が完了するので、最終営業日に間に合うように、前もって売り注文をする必要があります。

▼ポイント
  • 課税される前に利益を確定させる
  • 売却を指示した日ではなく約定日や受渡日が基準なので、あらかじめ確認が必要

どんなときに売却するのがいいの? 

保有している金融商品が以下に当てはまる場合、売却を検討してもよいかもしれません。

・目標金額に達したとき
・非課税で利益をうけとりたいとき
・値下がりしている保有商品に対し今後の成長が期待できないとき

 ▼ポイント 
  • 売却は、課税によって損をする可能性があるときにオススメ

課税口座で運用を続ける



課税口座への移管とは? 

NISAの非課税期間が終了すると同時に残高は課税口座に移管されます。いわゆる口座のお引越しです。解約時の利益には課税はされますが、運用をそのまま継続することができます。ただしNISA口座から課税口座への移管では、損益通算ができません。

たとえば、NISA口座で100万円で購入した商品が非課税期間が終了する際に50万円まで値下がりしたとします。この50万円評価の商品を課税口座に移管したあと、値上がりし、80万円になったとします。

このとき、トータルで考えれば損をしていますが、差額の30万円には、通常通り20.315%(6万945円)の税金がかかります。

▼ポイント 
  • 課税口座への移管は、損益通算ができない 

どんなときに課税口座への移管がいいの? 

保有している金融商品が以下に当てはまる場合、状況を総合的に判断しながら、課税口座への移管を検討してもよいかもしれません。

・同じ商品で運用を続けたいとき
・課税口座移管後に解約をし、他の有価証券と損益通算を行いたいとき

▼ポイント 
  •  課税口座への移管は、ロールオーバーの期間が切れても投資を続けたいときにオススメ

一般NISAと成長投資枠


成長投資枠が開始するときどうすればいい?

現在一般NISAで保有している商品はどうすればよいのでしょうか。2023年につみたてNISAで保有している商品は、購入から5年間非課税で運用することができます。 


・2023年末に制度が終了し、2024年以降は新規積立ができない

・一般NISAで保有している商品は、引き続き5年間非課税

・新NISAへのロールオーバーはできない   


一般NISAが終了するときどうすればいい?

一般NISAと成長投資枠は完全に別種類の口座なので一般NISAから成長投資枠にロールオーバーすることはできません。今後商品を保有し続けるためには、課税口座に移管する必要があります。 


〇売却

〇課税口座への移管 

×ロールオーバー 


▼ポイント 

  • 一般NISAで保有している商品は、引き続き5年間非課税で運用が可能だが、2024年以降は新規買付ができない
  • 一般NISAの新たな口座開設はできなくなったためロールオーバーも不可

NISAを損切りのために利益確定するのはGOOD?NG?

これまで非課税期間が終わるときの3つの選択肢についてお伝えしてきました。では改めて、損失が出ているときに損切りしてしまうのはどうなんでしょうか?

▼NISAを損切りのために利益確定するのはGOOD?NG?
  • 損切りをせず長期運用すれば価格が回復する可能性が高い


NISAの中でも、特につみたてNISAは、長期運用に特化した制度です。現時点で保有している商品が値下がりしていたとしても、長期的な視点で考えれば、将来回復する可能性が高いです。


たとえば、2008年に起こったリーマンショックについては米国株式で最大56%の下落が記録されましたが約5年ほどで価格は回復しています。


新NISAでは非課税期間をたっぷり利用して、利益がプラスになるまで見守りましょう。


▼ポイント

  • 損切りをせず、長期運用をして、元本割れを防ごう

NISAで利益確定する方法

実際に利益確定を行うにはどのような「手順」を踏めばよいのでしょうか。


▼NISAで利益確定する方法

  • NISAで売却するための手順:証券会社の場合

NISAで売却するための手順:証券会社の場合


証券会社で利益確定をおこなう手順は以下の通りです。実際に解約金が入金されるのは2~5営業日後です。余裕を持って1週間から10日ほどみておくとよいでしょう。 


<売却の手順>ネット証券の場合

  1. マイページにログイン
  2. 口座管理画面で保有銘柄を確認
  3. 売却したいファンドにて「取引」→「売却」を選択
  4. 売却口数(もしくは全額解約)を選択
  5. パスワードを入力し注文確定
  6. 自分の銀行口座に入金される


▼ポイント

  • 一部解約=口数指定解約
    金額指定解約はできないので注意が必要。
  • 取引完了後自身の銀行口座に入金がある。
  • 入金までおおよそ2営業日~5営業日

自分に合ったベストな売却時期とは?

利益確定を行うための「手順」をお伝えしましたが、NISAのを自分に合ったベストな売却をどうやって総合的に判断すればよいのでしょうか。人それぞれライフイベントや投資金額が異なる中、自分にベストな売却を知るための解説をします。


▼自分に合ったベストな売却時期とは?

  • 自分に合ったタイミングを知るために専門家に相談しよう。
  • ベストな売却にはどのような専門家が必要?
  • オススメの専門家はマネーキャリア

自分に合ったタイミングを知るために専門家に相談しよう

これまで、NISAを売却するタイミングや、NISAで利益確定するときのポイントなどお伝えしましたが、それらはあくまで「一般論」であり、ケースバイケースです。


個々の状況を理解した上で、今後の資産推移について詳細にシュミレーションするには、豊富な知識を持った専門家が必要です。


情報を見極めたうえで、自分に合ったアドバイスをしてくれる専門家に相談しましょう。

ベストな売却にはどのような専門家が必要?


自分にとってよりよい資産運用を実現するために、専門家に相談する際にも、専門家選びのポイントがあります。専門家へ相談する時のポイントは以下の通りです 


専門性を確認する 

悩みの種類に合った専門家を選びましょう。例えば、心理的な問題なら心理カウンセラー、法的な問題なら弁護士といった具体的な専門家がいます。 今回の場合は、お金の問題であるのでお金のプロであるFP(ファイナンシャルプランナー)に相談しましょう。 


信頼性と資格 

専門家の信頼性や資格を確認しましょう。公式な資格や認定を持っているかどうかを確認すると安心です。 FP(ファイナンシャルプランナー)の中でもスタンダードである「FP技能士」の1~3級は国家資格です。 


実績と経験 

過去の実績や経験を調査し、他のクライアントからの評判やレビューをチェックすると、専門家の信頼性がわかります。 


コミュニケーション 

相談の際、専門家とのコミュニケーションが円滑で理解しやすいかどうかを確認します。自分の悩みをしっかり理解してくれるかどうかが重要です。 Webオンライン上で相談が完了するのか、LINEが使えるのか、ZOOMが使えるのか、直接面談は可能なのか等、自分にあったコミュニケーションがあるのかを確認しましょう 


料金体系 

相談にかかる料金体系や費用を明確に理解しましょう。予算に合った専門家を選ぶことが大切です。 


相性の確認 

自分と専門家の相性が良いかどうかを感じることも重要です。相手に対して安心感や信頼感を感じられるかを考慮してください。 


これらのポイントを踏まえて、悩みを抱えた際に適切な専門家に相談すると良いでしょう。 

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オススメの専門家はマネーキャリア


専門家へ相談するときのポイントをお伝えしましたが、上記の条件をすべて満たすお悩み相談ツールが「マネーキャリア」です。


専門性を確認する

お金のプロであるFP(国家資格)がご相談にのります。お悩みの内容に合わせて専門性の高いFPをご紹介します。気軽な家計相談からライフプランの作成まで担当のFPが親身に対応します。


信頼性と資格

担当専門家のプロフィールは面談前に送付します。FPは国家資格です。事前に、担当専門家の信頼性と資格が確認ができます。マネーキャリア独自のスコアロジックでFPを評価。
スコアの低いFPは対応しないため、安心して相談できます。


実績と経験

相談申込は40,000件、顧客満足度98.6%です。70社以上の金融コンサルタント会社と提携し、その中でトップクラスの専門性と満足度を兼ね備えたFPのみがマネーキャリアで対応


コミュニケーション

LINE、ZOOM、対面でのご相談も好きなものを選択が可能です。時間や場所を選ばず、ご自宅にいながらオンラインでもご相談が可能です。


料金体系

マネーキャリアは、何度相談しても無料です。納得のいくまで何度でもご相談ください。約半数の方が3回以上ご相談されています。 


相性の確認

一人一人のお金の悩みを解決して、様々なキャリアを歩むサポートをしていきます。約3,000人のFPと連携しており、個人のライフスタイル・ライフプランに合った専門家と繋がることができます。


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よくある質問

急にお金が必要になったのですが、すぐに引き出せますか?

NISAの特徴はいつでも引き出せるのが特徴です。ただし、売却から手元に現金が振り込まれるまで1週間から10日かかる場合もあるので、注意が必要です。


つみたてNISAの利益の引き出し方法は?途中解約は手数料がかかる?

NISA以外のおすすめの資産運用方法は何がありますか?

資産運用には、「預貯金」「外貨預金」「債券」「投資信託」「金」等、多くの運用益を見込める方法があります。


【初心者向け】資産運用におすすめの方法は?徹底比較と解説 2024

つみたて(積立)NISAはやめたほうがいい?と聞きましたが、本当ですか?

人によっては損になり得ます。まずは下記の記事を確認して、自分が条件に当てはまるか確認しましょう。


つみたて(積立)NISAはやめたほうがいい?デメリット・損する人の注意点とは?

NISAを口座開設後に放置しています。今後どうなるのか不安です。

条件によっては口座が閉鎖される場合があります。まずは、口座が使えるか確認しましょう。口座が閉鎖されていた場合、下記の記事で口座の再開設方法を解説しています。


積立nisaを口座開設後に放置するとどうなる?パターン別徹底解説!

つみたてNISAの利益を引き出すときに手数料はかかりますか?

つみたてNISA内の資産を引き出す際には、信託財産留保額という手数料が発生する場合があります。 


 つみたてNISAの利益の引き出し方法は?途中解約は手数料がかかる?

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