更新日:2023/02/04
つみたて(積立)NISAは年末調整や確定申告をするべき?
「つみたてNISAで年末調整や確定申告はするべき?」税金関連は複雑でこのような疑問が多く出てきますよね。本記事でつみたてNISAにおける年末調整や確定申告、繰越控除などについて解説していくので、不安な点を解消していきましょう!
- つみたて(積立)NISAを利用している人
- つみたて(積立)NISAを検討中で、詳細を知りたい人
- つみたて(積立)NISAに関連する必要手続き(確定申告など)について知りたい人
内容をまとめると
- つみたてNISAは、年末調整や確定申告が基本的に必要ない!
- 確定申告が必要なケースは2つあり「ETFの分配金の受け取り方法」「非課税期間終了後の移管先口座」に留意する
- つみたてNISAは損益通算や繰越控除ができない
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目次を使って気になるところから読みましょう!
つみたてNISAは年末調整や確定申告は基本的に必要ない!
つみたてNISAは初心者でも少額から手軽に投資可能で、投資額に対する利益が非課税になるということで、利用者数は年々増え続けています。
「つみたてNISAを持っていると、年末調整や確定申告が必要になるのでは?」と考え、「面倒なのは嫌だな…」と、始めることをためらっている人もいらっしゃるかもしれませんね。
結論を申し上げると、つみたてNISAは「年末調整」や「確定申告」は基本的に必要ありません。
そこでこの章では、以下の内容について詳しく解説していきたいと思います。
- 年末調整とは
- 確定申告とは
年末調整とは
年末調整とは、会社員や公務員などお勤めされている人(給与所得者)が、毎月給与から源泉徴収された概算の税額と、1年間で本来納付すべき税額との差額を精算する手続きのことをいいます。
毎年、この年末調整後に還付されて手元に戻ってくるお金を楽しみにしている人も多いのではないでしょうか。
年末調整は、会社が毎年税務署に対して行う手続きで、給与所得者が行うものではありません。
ここで補足ですが、つみたてNISAは非課税制度なので、購入した投信信託で利益が出ても課税されません。
そもそも年末調整は上記で触れたとおり会社が行うものですし、つみたてNISAで利益を出したとしても年末調整など全く関係ないことなので、する必要がないのです。
確定申告とは
確定申告とは、1年間に得た所得に対する納税額を計算し、申告して納税するという一連の手続きのことをいいます。
会社員や公務員などの給与所得者は、会社で年末調整を受けるので、ご自身で確定申告をする必要がはありません。
なお、個人事業主やフリーランスのような事業所得がある人、給与所得者でも副業で20万円以上の所得を得た人は、ご自身で確定申告しなければなりません。
ここで補足ですが、つみたてNISAでの利益は非課税なので課税されません。そのため確定申告をする必要はありません。
つみたてNISAで年末調整や確定申告が必要になるケース
つみたてNISAは基本的に年末調整や確定申告が必要ないのですが、一部のケースでは「確定申告」が必要になることがあります。ちなみに前述でも触れましたが、年末調整は会社が行うものであり、個人では行いません。
この章では、つみたてNISAで「確定申告」が必要になるケース2つをご紹介します。
- ①ETFの配当金を株式数比例配分方式以外で受け取る
- ②非課税期間が終わった後に課税口座へ払い出す
①ETFの配当金を株式数比例配分方式以外で受け取る
つみたてNISAの口座内でETFを保有していて、その分配金を株式数比例配分方式以外で受け取る場合は確定申告が必要です。
ちなみにETFとは上場投資信託のことです。ETFは、投資信託ながら一般株式のように取引所に上場しています。日経平均株価やTOPIX(東証株価指数)などの指数に連動するタイプの投資信託ということで、値動きがわかりやすく人気があります。
ETFが通常の投資信託と違うのが「上場」していることで、一般株式と似ているため、株式と同じように、分配金(株の場合は配当金)を受け取る方法が4つの中から選べるのです。
- ①株式数比例配分方式:各証券会社で受け取る方法
- ②登録配当金受領口座方式:指定した金融機関で一括で受け取る方法
- ③配当金領収証方式:配当金受領証を銀行の窓口に持参し受け取る
- ④個別銘柄指定方式:銘柄ごとに指定の銀行口座などで受け取る方法
②非課税期間が終わった後に課税口座へ払い出す
つみたてNISAの最長20年間の非課税期間が終わった後に、課税口座へ資産を移す払い出しが自動的に行われるのですが、その課税口座が「一般口座」か「特定口座の源泉徴収なし」だった場合は、確定申告が必要になります。
なお、払い出された先の課税口座が「特定口座の源泉徴収あり」の場合は、確定申告は不要です。
つみたてNISAの20年間の非課税期間が終わったあとは、「特定口座の源泉徴収あり」に資産を移して運用を続けるか、非課税期間が終わるタイミングで売却するかのどちらかを選べば確定申告を回避することができます。
つみたてNISAは損益通算や繰越控除ができない
つみたてNISAを利用すると、利益が非課税というメリットは魅力なのですが、場合によっては節税ができないなどのデメリットもあります。
そこでこの章では、つみたてNISAのデメリットと考えられる2つの点「損益通算ができない」「繰越控除ができない」について、以下の内容と交えてご紹介していきます。
- 損益通算とは
- 繰越控除とは
損益通算とは
繰越控除とは
繰越控除とは、損益通算(利益と損失を相殺)しても損失の方が多かった場合、控除しきれなかった損失分を翌年以降に繰り越し、翌年以降の利益と相殺できる制度のことをいいます。この繰越控除によって、課税対象額を減らすことが可能です。
繰越控除は、損失を出した年の翌年以後、最長3年間繰り越して、翌年以後の利益と相殺できます。これは、利益と損失が同額になるまで利用可能です。
なお、繰越控除は、損失を出した年から毎年かかさず確定申告しなければ適用になりません。たとえこの期間に株や投資信託などを売却しなかったとしても確定申告しなければならないと決まっています。
つみたてNISAの利益(所得)は非課税なので、元から所得がなかったものとして扱われます。これを前提としているので、つみたてNISA口座内の投資で出た損失は繰越控除が使えないのです。
また、つみたてNISA口座内の損失と課税口座(特定口座・一般口座)の利益とを損益通算したり、繰越控除の対象にしたりすることはできません。
つみたてNISAでよくある質問
つみたてNISA口座での投資はメリットが多いのは間違いないのですが、全くの初心者にとっては仕組みが少々難しいかもしれません。
そこでこの章では、つみたてNISAでよくある質問2つとその回答・解説を取り上げます。
- ①公務員がつみたてNISAをするときは年末調整や確定申告は必要?
- ②つみたてNISAで特定口座源泉徴収あり・なしどっちがいい?
①公務員がつみたてNISAをするときは年末調整や確定申告は必要?
②つみたてNISAで特定口座源泉徴収あり・なしどっちがいい?
②の回答と解説
つみたてNISAと、特定口座源泉徴収ありの組み合わせが良いでしょう。
つみたてNISAは、証券会社や銀行などの金融機関につみたてNISA口座を開設し、その口座内で投資します。しかし、どの金融機関においても、つみたてNISA口座だけを開設することはできず、合わせて別の口座(課税口座)も開設しなければなりません。
つみたてNISA口座の開設時に、同時に開設する別の口座(課税口座)には3つあります。
- 特定口座(源泉徴収あり)
- 特定口座(源泉徴収なし)
- 一般口座
まとめ:つみたてNISAは年末調整や確定申告は基本的に不要!
ここまで、つみたてNISAにおける「年末調整」「確定申告」「繰越控除」などの税金関連の手続きについて解説してきましたが、いかがでしたでしょうか。
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