総合福祉団体定期保険とは?加入する目的やメリットを詳しく解説!

法人を経営していて福利厚生を充実させるために総合福祉団体定期保険について知りたい人や、所属している法人が総合福祉団体定期保険の加入を要請してきたけれど目的がよくわからない人が多いと思います。そこで今回は総合福祉団体定期保険について目的やメリットを解説します。

総合福祉団体定期保険とは?その目的は?

働く環境が以前よりも重要視されている今日では、より優秀な人材を獲得するためには従業員の福利厚生を充実させることはとても大切です。


しかしながら、従業員の福利厚生を充実させたくても、そこまでのコストをかけられず躊躇している経営者の方は決して少なくないはずです。


そこで今回は低いコストで従業員の福利厚生を充実させ、法人側にも多数のメリットがある「総合福祉団体定期保険」についてわかりやすくご説明します。


総合福祉団体定期保険をざっくりと説明すると、

  • 全従業員の死亡・労働災害の補償金に充てる財源を確保する
  • 企業が契約する1年更新の定期保険
  • 原則的には全従業員が加入対象となる
  • 企業が保険金を負担し従業者の負担はない

このようにまとめることができます。


このページでは「総合福祉団体定期保険」の目的についてさらにご理解していただくために、

  1. 補償の目的
  2. 総合福祉団体定期保険の種類
  3. 契約者の種類
  4. 法人にとっての加入する目的やメリット
  5. 役員・従業員にとってのメリット
  6.  団体定期保険との違い
この6つのポイントをわかりやすく説明させていただきます。

この記事を読んでいただければ、経営者として福利厚生を充実させる目的だけでなく、低い予算で充実した保険システムを導入する方法を熟知できます

ぜひ最後までご覧ください。




総合福祉団体定期保険は役員・従業員の遺族の生活保障が目的

総合福祉団体定期保険の主な目的は亡くなってしまったときの退職金や弔慰金でご遺族の生活の保証となります。


つまり保険金の受取人は従業員のご家族になりますので、全ての従業員は万が一のことがあった場合にご遺族の心配をせずに済みます。


保険契約において約束されている金額はおよそ500万円ほどで、個人の生命保険よりは少ないですが、従業員の負担がない福利厚生のシステムとなっています。





総合福祉団体定期保険は2種類ある

総合福祉団体定期保険には大きく分けて2種類あります。


  • 総合福祉団体定期保険(有配当)
  • 無配当総合福祉団体定期保険

この2つの保険の大きな違いは保険料にあります。

無配当の生命保険は予定死亡率(契約している期間に亡くなる方の割合)が実際のものと差がないように過去のデータに基づいて設定されているため、保険料がやや安く済みます。

有配当の生命保険は保険料がやや高くなってしまいますが、支払った金額を損金として扱うことができるので、ローコストで節税することができます。

しかし、生命保険の配当は経済の事情に関係しており、必ず支払われるというわけではないのでご注意ください。

例えば、デフレで景気が悪いときには生命保険の配当の支払いは期待できません。

総合福祉団体定期保険の契約者は4種類に分かれる

総合福祉団体定期保険の契約者はそれぞれ4種類に分類することができます。


従業者数の規模団体の目的によって加入できる種類が違います。

※基準は保険会社によって違う可能性があります。


  • 第Ⅰ種団体…最低従業員数10人(同一企業に所属する者の団体など)
  • 第Ⅱ種団体…最低従業員数50人(親子関係の企業体の職域による団体や共済組合の団体など)
  • 第Ⅲ種団体…最低従業員数50人(商工会、協同組合、特定同業者団など)
  • 第Ⅳ種団体…最低従業員数100人(宗教団体など)

一般的な企業のほとんどは第Ⅰ種団体に分類されますが、申し込みのときに保険会社に問い合わせることをおすすめします。

法人にとっての加入する目的やメリット

経営者がわざわざお金を支払って従業者の保険料を負担することは目的やメリットが全くないように思えてしまいますが、どのような目的があるのでしょうか。


まず第一に福利厚生のシステムをより良くする目的です。


福利厚生がきちんと充実していれば企業としてのイメージが良くなります。


また、退職金弔慰金のためのまとまったお金を確実に用意する目的もあります。


従業員が10人以上いる企業は就業規則の作成をしなければならないと労働基準法では定めています。


この規則に、亡くなってしまったときの退職金の記載や弔慰金の規定がある場合は、企業は従業員のご家族に対し、それらを支払わなければなりません。


また死亡時の退職金は、従業員が勤務中以外に起きた事故や病気が原因でも支払わなければなりません。


そのため、退職金を支払わなければならないどんな場合にも、保険に入っておけば確実にお金を用意できるメリットがあります。


この保険は企業がそれらの補償金を支払う能力がないときに、代わりに負担してくれるとてもありがたいものです。


ここからは法人にとっての加入するメリットについて解説します。





保険料は全額損金になる

有配当の総合福祉団体定期保険に加入すれば、企業が支払った保険料は全額損金算入として計上されます。


保険費用は「費用」としてではなく「損金」として益金から差し引くことが可能なので、法人税を減らすことができるようになります。


企業が多大な利益を上げ、雑収入が多くなった場合の節税対策としてもすばらしい保険です。


※その他法人保険に関する経理処理や損金割合についての記事はこちらです。

手厚い福利厚生を行うことで従業員の意欲の向上につながる

今日では働く環境が見直されはじめ、ブラック企業が社会問題化しています。


給与の問題だけではなく、いかに「安心して長く働けるか」が焦点になっており、従業員に負担をかけることなく手厚い福利厚生を充実させなければなりません。


総合福祉団体定期保険に加入することにより、従業員の負担なしで急逝や事故・病気の保障をすることができます。


このように従業員とその家族のことを考えた福利厚生のシステムは、従業員の働く環境が整うのでとても重要なものになります。


他にも法人保険で福利厚生を充実させる方法を知りたい方はこちら

求人広告を充実させることができる

少子化が進む中、優れた人材を確保するために魅力的な求人広告を作っていかなければなりません。


大手求人サイトであるリクナビでは「【総合福祉団体定期保険】を含む求人」というカテゴリを用意しています。


このことから次世代の働き手が福利厚生のシステムをとても重要視していることがわかります。


求人広告をよりよく見せることで人材確保も楽になると言えるでしょう。


総合福祉団体保険は「お金の保障」以外にも「事業面の手助け」にも活用できるのです。

法人も死亡保険を受け取ることができるヒューマン・バリュー特約

ヒューマン・バリュー特約とは従業員が死亡もしくは高度な障がいを抱えてしまった場合に、企業の損失を補償してくれる特約です。

優れた従業員が急逝してしまった場合、もちろん新たな働き手を探し出さなければなりません。


そのとき、ヒューマン・バリュー特約は新しい従業員を育成するために、企業が負担しなければならない費用など経済的損失を補償してくれます。

役員・従業員にとってのメリット

ここまで法人が総合福祉団体定期保険に加入する目的・メリットについて解説してきました。


では役員や従業員にとってのメリットは何なのでしょうか。


今まで説明してきたように保険料の負担をせずに、生命保険に加入できることもメリットの1つです。


その他のメリットとしては、健康状態に関わらず保障する対象範囲が広いことです。


例えば、勤務していないときに亡くなってしまった場合も、一般的な生命保険と同じように保障の対象となり、ご遺族の生活も安心です。


ここからは役員・従業員にとってのメリットを詳しく解説します。


持病があっても加入しやすい

総合福祉団体定期保険の加入条件は、ほとんどの保険会社において「直近2週間で入院していないこと」です。


また、保険の更新のたびに健康状態や病歴について詳しく伝える必要がないことも入りやすい理由の1つです。


持病や入院手術既往歴有がある方でも加入しやすいのが総合福祉団体定期保険です。



手厚い保障を受けられる

総合福祉団体定期保険は手厚い保障を受けられることも魅力の1つです。


高度障害保険金・死亡保険金だけではなく、不慮の事故による傷害を補償する「障害給付金」や入院費用を給付する「入院給付金」といった特約があります。

例えば入院給付金は保険会社によりますが、5日以上180日以内の入院をした場合に給付されます。


保険金・給付金が支払われる条件がとてもやさしく、手厚い保障を受けられることがわかります。


ちなみにガンなどの病気による入院だけではなく、リハビリ施設の利用や柔道整復師の施術も給付金支払い対象となる可能性がありますので、保険会社に積極的に問い合わせてみましょう。

労災でなくても死亡保険金を受け取れる

総合福祉団体定期保険は一般的な生命保険と同じように、被保険者の生活を24時間保障する目的があります。


つまり、勤務していないときの死亡事故や病気も保険金の支払い対象となるのが魅力です。


例えば、被保険者が休日の交通事故によって高度の障がいを抱えてしまったとき、入院費用や治療のための費用は保障の範囲内です。


従業員の急逝や不慮の事故にきちんと対応する目的のためにも、加入しておきたい保険です。

団体定期保険との違いは?

総合福祉団体定期保険は所属している団体が保険に加入している場合は、特別な理由がない限り全員加入であり、保険料の負担は企業や法人となります。


しかし、団体定期保険は任意加入となり、保険料の負担は従業員側となります。


企業そのものが保険に加入しているわけではないのですが、扱いは企業に委ねられるため、保険料は給与から天引きされる場合が多いです。

団体定期保険は個人の生命保険と比べると保険料が安いですが、年間3〜10万円ほど支払わなければならないので、従業員にとっては団体定期保険より総合福祉団体定期保険の方が好まれます。




支払った保険料は生命保険料控除の対象となります。

まとめ:総合福祉団体定期保険は法人にもメリットがある

6つのポイント中心に総合福祉団体定期保険の目的やメリットについて解説をしてきましたが、いかがでしたでしょうか。

今回のこの記事のポイントは、

  • 保険金は損金となるため節税目的に利用できる
  • ヒューマン・バリュー特約で従業員死亡時の経済的損出を負担してくれる
  • 求人広告が魅力的になり、優れた人材を確保しやすい
  • 安心して働く環境が保たれ、従業員のモチベーションがアップ
  • 福利厚生がしっかりとしているという企業の良いイメージがつく
です。

このように総合福祉団体定期保険は働き手が保険金を負担することなく、企業側にとっても利益を産むものです。

これからの企業の福利厚生の改善目的のためにも、「総合福祉団体定期保険」の加入を検討してみてはいかがでしょうか。

ほけんROOMでは、他にも読んでおきたい法人保険に関する記事が多数掲載されていますので、ぜひご覧ください。

この記事の監修者
谷川 昌平
東京大学の経済学部で金融を学び、その知見を生かし世の中の情報の非対称性をなくすべく、学生時代に株式会社Wizleapを創業。保険*テックのインシュアテックの領域で様々な保険や金融サービスを世に生み出す一歩として、「マネーキャリア」を運営。2019年にファイナンシャルプランナー取得。

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