確定拠出年金と社内退職金制度の違いやベストな活用法を解説!

最近の日本では、これまでの退職金制度をみなおし、確定拠出年金の制度を導入する企業が増加傾向にあります。この記事では、確定拠出年金についてご説明し、退職金制度との違いや、メリット、デメリットなどもご紹介していきます。

内容をまとめると

  • 企業型確定拠出年金(企業型DC)は従来の退職金制度の見直しによって拡大・導入されている制度
  • 確定拠出年金とは従業員の自助努力により、老後の資金を準備する年金制度
  • 確定拠出年金と退職金制度の違いは、資産運用の主導権が個人にあるか企業にあるかの違いや、税制上の優遇措置の内容の違いなど
  • 確定拠出年金のメリットは、運用面や給付金受領時の税制優遇措置や、ポータビリティ制度など
  • 確定拠出年金のデメリットは、資金が60歳まで引き出せないことや運用上のリスク、管理や教育のコストがかかること
  • 確定拠出年金は、昨今の時代背景に伴って導入企業が増えている
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企業方確定拠出年金(企業型DC)を解説!

確定拠出年金には、企業型個人型の2種類があります。


近年の日本では、これまでの退職金制度をみなおして、企業型確定拠出年金(企業型DC)導入する企業が増えてきました。


この記事では、


  • 確定拠出年金とは、どういった制度なのか
  • 確定拠出年金と退職金制度との違いは何か
  • 確定拠出年金のメリットとは
  • 確定拠出年金のデメリットとは
  • 確定拠出年金の導入状況について


といった内容でご説明していきます。


最後までご覧いただければ、確定拠出年金が退職金制度とどのような点で違うのか、確定拠出年金はどのような制度なのかを詳しく知ることができ、退職後の資産形成について役立つ情報が得られます。


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企業型確定拠出年金(企業型DC)とは?

確定拠出年金とは、退職金制度と同様に、老後の生活資金を形成するための年金の制度です。


近年の日本の景気や金利の変化により、従来の企業の退職金制度では従業員の老後の生活に備える保障としては十分ではなくなってきている、という実情があります。 


そこで、企業の退職金制度の見直しに伴い、従業員の自助努力で資産を形成していける確定拠出年金の制度が注目され、多くの企業で導入されています。


企業型では基本的に掛金は企業が拠出し(個人で上乗せも可能)、運用方針の決定や管理などについては個人が主導をとり、公的年金にプラスする年金として蓄えていきます。


加入の条件としては企業型では65歳未満(個人型では60歳未満)となっており、年金として受け取れるのは60歳からとなっています。

確定拠出年金と退職金制度の違い

確定拠出年金退職金制度の違いについては、個人か事業主か、どちらが運用面での主導をとるのか、税制上の優遇措置についてはどのようなものがあるか、などがあげられます。

双方の違いについて、表にまとめました。

企業型確定拠出年金退職金制度
掛金の拠出基本的に事業主(個人による上乗せも可能)事業主
運用個人

事業主

退職(転職)時ポータビリティ制度あり
(転職先に資産を持ち運べる)
退職時に会社によって決められた金額が支払われる。
転職先には持ち運びは不可。
給付金額は勤続年数によるので、中途退職時には、給付額が少なくなる場合もある。
受給時60歳以降定年および定年以外の退職時
受給金額運用実績によってかわる給付金額は会社規定によって決められている
税制上の優遇措置退職所得控除
公的年金控除
掛金は非課税
運用益は非課税
退職所得控除


会社が倒産した場合、退職金制度の場合は、社外積み立てをしていれば保全されますが、社内積立の場合は保全されません確定拠出年金の場合は、個人口座なので保全されます。


退職金制度では、会社が運用から給付までほぼすべてを行いますが、確定拠出年金は個人に決定権がある部分も多く、受給金額も個人の裁量に委ねられることになります。


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確定拠出年金のメリット



企業の退職金制度の見直しにより、授業員の退職後の老後資金を支える制度として拡大を続ける確定拠出年金ですが、具体的にはどのようなメリットがあるのでしょうか。


ここでは、確定拠出年金のメリットとして、


  • 運用益が非課税になる
  • 「退職所得控除」「公的年金控除」などの税制上の優遇がある
  • 従業員が転職するときに資産を持ち運ぶことができる


といったことをご紹介いたします。


確定拠出年金のメリットを知ることで、より有益に、確定拠出年金を今後の資産運用へ活用することができるようになるでしょう。

①運用益が非課税

確定拠出年金では、掛金を運用して出た運用益(配当、利子、売却益など)は非課税となります。


通常、個人で資産運用をする場合には、株式や投資信託などの金融商品の運用益には20%(住民税5%、所得税15%)課税されますが、確定拠出年金での運用中は、運用益は非課税となります。


運用益をそのまま課税されずに全て再投資できることになりますので、かなり効率的に運用ができます。


たとえば、確定拠出年金でスイッチング(持っている商品を売却して新しい商品を購入)する際、売却した商品の運用益をすべて含めて次の商品を購入できることになります。


一般的な投資でかかる税金が確定拠出年金では免除されるということは、かなり大きなメリットとなります。

②受け取り時に「退職所得控除」「公的年金等控除」が利用できる

確定拠出年金の受け取り方には、二つあり、それぞれに税制上の優遇措置があります。


  • 一時金として受け取る
  • 年金として受け取る


一時金として一括で受け取る場合は、退職所得控除の対象となります。退職金の控除額は金額が大きく、税金がかからなくなる場合もあるので、大きなメリットとなります。ただし、確定拠出年金の一時金の他に受け取る元の退職金の金額が多い場合は、税金が高くなる場合もあります。また、一括で受け取ってしまうので、早期に使ってしまい、年金資金として残らなくなることには注意が必要です。


年金として受け取る場合は、公的年金等控除の対象となります。公的年金と合わせて控除の対象となり、年齢や所得に応じて税制優遇を受けられます。

③ポータビリティ制度

確定拠出年金にはポータビリティの制度があります。


企業で確定拠出年金に加入していて資産を積み立てていて、中途で退職して転職する場合、積み立てていた資産を次の企業に持ち運ぶことができます。また、転職した企業に確定拠出年金の制度が無かったり、フリーになったりした場合は、個人型へ変えることもできます。


退職金制度には無いポータビリティの制度があることで、個人がキャリアチェンジをしやすくなるメリットがあります。


従来の退職金制度ですと、中途で退職した場合、その時点までの勤続年数によって退職金が決められるので、退職金が安くなってしまう場合もあります。

確定拠出年金のデメリット

確定拠出年金には、デメリットもあります。


ここでは、確定拠出年金のデメリットとして


  • 60歳以降でないと、引き出せない
  • 元本割れなど、運用上のリスクがある
  • 管理コストについて
  • 教育コストについて


といったことをご紹介します。


確定拠出年金は個人に決定権がある部分がおおく、個人の裁量が求められる分、デメリットもあります。


メリットとともにデメリットもよく把握して、活用していきましょう。

①60歳まで引き出すことができない

確定拠出年金は、基本的には60歳になるまでは、引き出すことができません。資金が必要なときに、すぐには現金として引き出せないことがデメリットです。


決められた条件を満たさなければ、脱退したり、現金化して資産をとりくずしたりはできません。


企業型の確定拠出年金であっても、個人で上乗せして積み立てることができますが、今後必要になるかもしれない資金については、ある程度残して、無理のない範囲で積み立てることが大切です。

②元本割れのリスク

確定拠出年金は、掛金の運用についての決定権は個人にあり、場合によっては元本割れするリスクがあります。


従来の退職金制度ですと、決められた給付額を受け取ることができますが、確定拠出年金では、運用結果に給付額が左右されます。


資産運用についての自由度は高いのですが、運用の仕方によっては資金が減ってしまい、将来受け取る年金額に影響を与えます。


従来の退職金制度と違い、受け取れる額が運用結果次第というのはリスクともとれますが、もし運用が上手くいった場合は受給額は高くなり、メリットともなります。


確定拠出年金には、退職金制度には無い運用上での税制優遇措置もあるので、運用の自由度についてメリットととらえるかデメリットととらえるかは、その人の考え方次第といえます。

③管理コストがかかる

確定拠出年金は、管理面でのコストもかかります。


運営や管理に関する手数料や、事務的な負担も発生します。


月々の負担金額としては小さくても、長い年月積み立てていくとなると、それ相応の金額となってくるので、リスクとして念頭においておくべきでしょう。

④教育コストがかかる

確定拠出年金は、教育面でのコストもかかります。


確定拠出年金では、運用面での決定権が個人にあり、運用次第で受け取れる給付金額も変わってきます。投資や資産運用についての基本的な知識が必要であり、金融商品についてのリスクもおさえておく必要があります。


企業型確定拠出年金を導入する企業は、制度を利用する従業員に対して、資産運用に関する教育を継続的に行っていく必要があります。

確定拠出年金の導入状況|社内退職金制度は廃止傾向?

確定拠出年金を導入する企業は、近年ますます増加傾向にあります。


現在の公的年金制度は、現役世代から保険料を徴収し、年金を受給する年代の人を支えていく賦課方式となっています。少子高齢化がすすんでいけば、現役世代の負担は増える一方となることが目に見えており、制度について懸念されています。


最近では、企業の運営する退職金制度も運用状況が悪化しているため、廃止や、もともと制度を設置しない企業もあらわれてきています。


こうした時代背景から、今後ますます確定拠出年金の導入を検討する企業は増えていくでしょう。


参考に厚生労働省のデータに基づいて作成された、企業年金連合会による確定拠出年金の統計をご覧ください。


確定拠出年金の加入者は、企業型、個人型ともに右肩上がりで推移していっていることがわかります。


退職金制度の廃止に関して詳しく解説した記事はこちらです。

まとめ

いかがでしたか?


この記事では


  • 企業型確定拠出年金(企業型DC)は従来の退職金制度の見直しによって拡大・導入されている制度
  • 確定拠出年金とは従業員の自助努力により、老後の資金を準備する年金制度
  • 確定拠出年金と退職金制度の違いは、資産運用の主導権が個人にあるか企業にあるかの違いや、税制上の優遇措置の内容の違いなど
  • 確定拠出年金のメリットは、運用面や給付金受領時の税制優遇措置や、ポータビリティ制度など
  • 確定拠出年金のデメリットは、資金が60歳まで引き出せないことや運用上のリスク、管理や教育のコストがかかること
  • 確定拠出年金は、昨今の時代背景に伴って導入企業が増えている


といった内容でお伝えしてきました。


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