更新日:2022/08/28
事業保障のための法人保険とは?生命保険で事業保障資金を備えよう!
事業保障のための法人保険と聞くとあらゆる保険が考えられるでしょう。けれどもどの保険がどのような保障内容かを把握する必要があるでしょう。そこで、この記事では生命保険を活用して事業保障資金を備える方法をわかりやすく解説していきます。
内容をまとめると
- 経営者に万が一のことが起こった時のリスクは資金問題が大きい
- 事業保障資金とは経営者に万が一のことが起きた場合に備えられるためのもの
- 法人保険は事業保障・休業補償のための保険を選ぶことができる
- 法人向けの保険について、「どれを選べば良いかわからない」「損金割合や返戻率を全ての保険の中から比較したい」と思ったらマネーキャリアの利用がおすすめ!
- 最適で無駄のない保険を無料オンライン相談で提案してくれます!
目次を使って気になるところから読みましょう!
生命保険で事業補償金に備える必要性やメリットを解説!
事業保障と聞くと事業活動の資金をカバーしてくれるといったことを思われる方が多いのではないでしょうか。
特に中小企業の場合、経営者に何かあったらまずどういったことが困るのでしょうか。事業保障や休業補償、そして資金の問題等、たくさんありすぎて何をどうやって備えておくべきか迷うところでもあるでしょう。
この記事では法人保険の生命保険で事業補償金に備える必要性やメリットをわかりやすく解説していきます。
- 経営者に万が一のことが起こった時のリスクとは?
- 事業保障資金とは?どんなことに備えられる?
- 事業保障・休業補償のために活用できる保険
事業保障に役立つ法人保険をお探しの方や、法人保険の事業保障について詳しく知りたい方はぜひ最後までご覧ください。
経営者に万が一のことが起こった時のリスクとは?
中小企業の事業経営ほど、経営者の能力や信用に頼っていることが多く、それだけに万が一のことが起こった時のリスクは計り知れません。
そのため経営者に健康リスクなどが起こってしまうと、経営者が不在ということで会社の信用力が下がってしまい、売上も減少に繋がるでしょう。
そうなると仕入先からの決済を迫られ、さらに取引先からより厳しい条件を求めらることとなるかもしれませんし、その後は金融機関から借入金の早期返済を求められるだけでなく、経営が困難になると従業員が辞めてしまう事態となり、最終的には優秀な人材の流出となってしまうでしょう。
こうならないためにも、法人保険を活用して資金面だけでも備えておくべきではないでしょうか。
事業保障資金とは?どんなことに備えられる?
ここでは事業保障資金についての費用について、またどんなことに備えられるのかといったことをみていきましょう。
もしも経営者に何かあった場合、当面の経営が落ち着くまでの運営費用が必要となります。さらに後継者がいる場合に、会社を軌道に乗せて現状まで回復するまでの費用も必要です。
- 主な運営費用
- 自社で必要な事業保障金の金額をシュミレーション
主な運営費用
事業保障資金としてまずは主な運営費用が必要になります。何の事業に対しても必ず運営費用が必要不可欠であり、今まで順調に経営をしてきた会社でもひとたび歯車が狂ってしまうと元の状態に戻すためには、かなりの労力と費用が必要となるでしょう。
そこで、事業を運営するにあたり主な運営費用はどのようなものがあるかみていきます。経営する事業内容によって必要な費用も違ってきますが、どの事業にも最低限必要な費用は次の通りです。
費用項目 | 内容 |
---|---|
売上原価 | 仕入れや製造にかかる費用 |
人件費 | 給与及び社会保険費用などの人件費 |
事務所費 | 事務所の家賃や水道光熱費 |
営業・経費 | 営業及び事務費等 |
管理費 | 保険料やリース料 |
この他事業にかかる費用は、借入を行っている場合は借入金の返済とそれに伴う支払利息が毎月必要となります。
必要な事業保障金の金額をシミュレーション
では事業を行っていると一般的にはどのくらいの金額が必要となるのでしょうか。ここでは事業保障金の金額をシュミレーションしてみましょう。
毎月の運営費用は何ヶ月ぐらい必要なのか、そして借入金の残高なども考慮して資金を用意しておかなくてはなりません。
必要な事業保障金=借入金返済+(運営費用×12ヶ月)と考えるのが一般的で、借入金返済に関しては短期借入金+買掛金+支払手形等の金額をすべて合計した金額となります。
では実際にどのくらいの金額が必要になるのか、下記の条件で計算してみましょう。
- 借入金:1,500万円
- 買掛金:300万円
- 支払手形:200万円
- 1月の運営費用:500万円
この会社ではもしも経営者に何かあった場合、1年間の合計額が約8,000万円必要ということになりましたので、これくらいは備えておくと安心できるということになります。
事業保障に必要な資金を実際に計算してみると、多くの資金が必要だということがお分かりいただけたのではないでしょうか。
事業保障・休業補償のために活用できる保険
事業保障や休業補償を補うためには多くの資金が必要だということがわかったところで、それならばその資金を法人保険を活用してみてはいかがでしょうか。
そこで、ここでは事業保障や休業補償のために活用できる法人保険の内容をみていきますので、それぞれの法人保険の保障内容を理解しながら自社で活用できるように備えていきましょう。
- ①定期保険
- ②収入保障保険
- ③定期タイプの医療・がん保険
- その他の保険
①定期保険
1つ目は法人保険のなかでも多くの会社がすでに加入していると思われる定期保険ですが、保険期間が決まっているタイプです。
メリット
- 保険料が損金算入できる
- 掛捨てのため比較的保険料も安い
- 解約返戻金がない
- 死亡の際保険金を受け取った時すべてを雑収入で受け取らなければならない
- 一度に保険金を受け取ってしまうとその年に保険金全額に税金がかかってしまう
- 経営者がいなくなってすぐには事業状態が元のように回復するとも限らないため、一度にすべての保険金を受け取ってしまうのはより不安
②収入保障保険
2つ目の法人保険は、個人の方は多くの方が加入されていると思われる法人向け収入保障保険で、経営者が引退する期間を設定できるタイプです。
メリット
- 保険料が損金算入できる
- 掛捨てであり定期保険よりもさらに保険料が安い
- 保険金の受取方法は一括でも分割でも選択できる
- 保険期間を自由に設定できる
- 保険料は何歳で加入してもそれほど高くない
- 解約返戻金も満期保険金もない
- 保険期間の設定期間の終盤に死亡すると保険金の受取額が少なくなる
- 保険期間が終了とともに保険も終了する
③定期タイプの医療・がん保険
3つ目の法人保険は、経営者が突然病気になってしまった時に役立つ医療・がん保険で、期間が決まっている定期タイプです。
特にがん保険の場合、がんと診断されると一時金の給付を法人が受取ることができます。
メリット
- 保険料は全額損金計上できる
- 給付金を見舞金だけでなく事業資金としても活用できる
- 定期タイプなので保険料が割安
- 死亡した際の保険金はないものがほとんど
- 基本の保障だけでは三大疾病のような大きな病気になった時は物足りない
その他の保険
その他法人保険では、上記の保険と緊急時の予備資金まで備えることができる保険とがプラスされているものがありますので、それぞれ紹介していきましょう。
経理処理 | 解約返戻金の有無 | |
---|---|---|
長期平準定期保険 | 1/2が損金 | 有 |
生活障害保障型定期保険 | 全額損金 | 有 |
逓増定期保険 | 1/2または1/3が損金の商品が一般的 | 有 |
終身タイプの医療・がん保険 | 全額損金 | 無 |
終身がん保険 | 1/2が損金 | 有 |
これらの法人保険は、どれも事業保障を備えながら資金の備えもできるというものです。けれども、やはりそれぞれにメリットやデメリットがあります。これらの各法人保険の保障内容を理解して、自社の経営者の年齢や財務事情も考えながら選んでいく必要があるでしょう。
メリット | デメリット | |
---|---|---|
長期平準定期保険 | 解約返戻金のピークが長い | 保険料が高額 |
生活障害保障型定期保険 | 介護状態になった時でも死亡保険金と同額の保険金が支給される | 解約返戻率が低い |
逓増定期保険 | 解約返戻率が高い | 保険料が高額、解約返戻金のピークの期間が早く来る |
終身タイプの医療・がん保険 | 退職時の退職金代わりに一生涯の保障を受取ることができる | 法人・個人ともに実際の金額としては受け取れない |
終身がん保険 | 解約返戻金を退職金にできる | 解約返戻率が低い |
まとめ
事業保障のための法人保険、そして法人保険の生命保険で事業保障資金を備えるためにどんなメリット・デメリットがあるのか、さらには事業保障はなぜ必要なのかをわかりやすく解説してきました。
- 経営者に万が一のことが起こった時のリスクは資金問題が大きい
- 事業保障資金とは経営者に万が一のことが起きた場合に備えられるためのもの
- 法人保険は事業保障・休業補償のための保険を選ぶことができる