法人保険の未経過保険料は返金されるの?平成22年度から返金可能に!

法人保険の未経過保険料は平成22年の新しい保険法により返金が可能になりました。未経過保険料とは、法人保険の解約時に支払う必要のない金額が返金されることです。しかし、未経過保険料には益金がかかるなど3つの注意点があります。また、お得に解約する方法もご説明します。

法人保険の未経過保険料は返金可能なの?3つの注意点は?

この記事をご覧の皆さん中には、すでに法人保険の契約途中で解約をしていしまい未経過保険料が実際返還されるのか調べている人もいると思います。


平成22年度に施行された改正保険法において、以前は認められていなかった未経過保険料の返還が認められるようになりましたが、それにも一定の制約条件があります。


もし、この未経過保険料の返還に関する一定の制約条件を理解していなければ、支払保険料の全額返還を受けられなかったり、そのことにより企業の財務状況に悪影響を与えてしまう恐れがあります。


そこで、今回は法人保険の未経過保険料について

  • 法人保険の未経過保険料とは何か
  • 法人保険の未経過保険料が返金される際の注意点
  • 未経過保険料の返金は1年待った方が良い場合もある

を中心に説明していきます。


この記事を読んでいただければ、法人保険の未経過保険料についての基本的知識を得ることに役立つと思います。


ぜひ最後までご覧ください。


法人保険の未経過保険料は返金可能!

法人保険の未経過保険料は返金可能なのかについて疑問に思っている人もいると思います。


実は法人保険の未経過保険料は返還されます


しかし、全ての法人保険で未経過保険料が返還されるわけではなく、返還されない場合もあります。


では、具体的にどのような場合に法人保険の未経過保険料は返還され、どのような場合にはされないのか、以下の章を通して具体的に説明していきます。

法人保険の未経過保険料とは?

法人保険の未経過保険料とは、契約の途中において、保険契約を解約した場合に未経過の月数に応じて返還される保険料のことです。


具体的な支払方法については、「半月払い」「年払い」「月払い」の3つの方法があり、法人保険の未経過保険料では「年払い」「半月払い」において問題になります。


もし、保険契約の利用者で、途中で解約したにもかかわらず、支払済み保険料が返還されなかったらおかしいと感じると思います。


そのような考えを考慮して作られたのが、未経過保険料の返還制度です。


平成22年度の「保険法」で未経過保険料が返金可能になった

以前は、未経過保険料が返金可能かについて論じるときには、「保険料不可分の原則」という法則がありました。  


この法則は、保険料払い込み期間中に、解約した場合でも未経過期間に対応する保険料は返還されないというものです。


ところが、平成22年度に施行された改正保険法において、「保険料不可分の原則」は改正され、改正以後に締結された保険契約であれば、原則未経過保険料が返還されることになりました。

法人保険の未経過保険料が返金される際の3つの注意点

これまで、法人保険の未経過保険料が返金されることについて説明してきました。


法人保険の未経過保険料が返金される際には以下のような3つの注意点が存在します。


  • 保険の種類によっては返金されない
  • 未経過保険料に「益金」がかかる可能性がある
  • 未経過保険料の返金は解約返戻金と異なる可能性がある

それぞれを具体的に説明していきます。

【注意点1】保険の種類よっては返金されない

まず1つ目の注意点として、法人保険の未経過保険料は、対象となっている保険の種類によって返還されない場合があります。


具体的には、以下のような保険商品には未経過保険料は返還されません。


  • 保険法改正施行前に契約を締結したもの
  • 無解約返戻金型保険
  • 低解約返戻金型保険


保険料は、一定の保険期間をベースに平均的な危険率などを考慮して決定され、その単位期間内で危険を分割して分割期間に対応する保険料を算出することは困難です。


このような理由から全ての保険商品に適用していては、保険会社側の業務の煩雑性が増してしまい業務に支障をきたしてしまう可能性が高くなります。


そこで、一定の要件を付けて返還対象に制限を掛けており、上記のようなタイプの保険商品の場合には、未経過保険料は返還されないことになっています。

【注意点2】未経過保険料が「益金」となり課税される可能性がある

2つ目の注意点としては、解約の対象となっている保険の保険料が損金に算入できるタイプの商品である場合には、取扱いに注意が必要です。


未経過保険料を返還されたとき、その金額は「益金」となり、何かしらの経費で相殺しない限りは課税が発生する可能性があります。


未経過保険料の経理処理には注意しましょう。

【注意点3】未経過保険料の返金は解約返戻金と異なる可能性がある

3つ目の注意点としては、未経過保険料の返金は解約返戻金と異なる可能性があります。


上記で述べたように、保険会社は解約する時期に応じて年払いであろうが半年払い関わらず、月単位で解約返戻金を計算し、未経過分の保険料を上乗せして返金するので、解約返金が予定額と異なります。


基本的に、未経過保険料の返金は解約返戻金と比較して、少額になる可能性が高い傾向にあります。


また、この点については原則的に契約時にも未経過保険料に関する詳細は、記載されていないことがほとんどのようなので注意が必要です。

未経過保険料の返金は1年待った方がお得になることもある

未経過保険料の返金は1年待った方がお得になることもあります。


たとえば、逓増定期保険を契約した場合に保険料を支払ってすぐに解約してしまうと、その時点における解約返戻金と残り11か月分の保険料が未経過保険料として返還されることになります。


すぐに解約してしまうと、高確率で損失を被ることが多く、特に逓増定期保険の場合、解約返捩率が契約後早い段階で高率になるタイプの保険は特にその傾向が強いです。


1年後に解約すると未経過保険料は0円になりますが、すぐに解約した場合と比較して、逓増定期保険の場合解約返戻金が高額になっており、その差額が大きくなっていることも珍しくありません。


保険の種類によってはこのようなことも起こりうるので、即時の解約を思いとどまり、計画的に解約していくことが重要になります

まとめ:法人保険の未経過保険料は3つの点に気を付けよう

ここまで、法人保険の未経過保険料について説明してきましたが、いかがでしたか。


今回のこの記事のポイントは、

  • 改正保険法前に締結した保険や低解約返戻金型は、未経過保険料返還の対象にならない
  • 損金とのバランスによっては、未経過保険料に益金が発生し、課税される可能性がある
  • 未経過保険料の返金は予定されていた解約返戻金よりも、少なくなることのほうが多い
  • 逓増定期保険のような種類の保険に関して、即時解約するより遅らせたほうが得をする場合がある

です。


この記事をご覧になっている皆さんの中には、様々な理由で保険を解約しなければならなくなった人がいるかと思います。


解約の際は、保険の種類よっては返金されないこと、未経過保険料に「益金」がかかる可能性があることや、未経過保険料返還の対象や返金は予定されていた解約返戻金よりも、少なくなることのほうが多いことなどを確認しておきましょう。


そのようにすることで、無駄なトラブルを減らし皆様の法人保険の解約時の事後処理に役立つことにつながります。


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この記事の監修者
谷川 昌平
東京大学の経済学部で金融を学び、その知見を生かし世の中の情報の非対称性をなくすべく、学生時代に株式会社Wizleapを創業。保険*テックのインシュアテックの領域で様々な保険や金融サービスを世に生み出す一歩として、保険相談や選び方のポイントを伝える「ほけんROOM」を運営。2019年にファイナンシャルプランナー取得。

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