法人保険の105ルールとは?仕組みや計算方法を解説

法人保険の105ルールとは国税庁が定めた法人保険に関する規則です。計算式と年齢から定期保険で全額損金計上か長期平準定期保険で2分の1が損金計上されるのかが変わるというものです。2019年に税改正がありましたが法人保険のキーワードとして知っておきたいルールです。

法人保険の105ルールについて詳しく解説

将来に備えるため法人保険定期型に加入している会社や検討している会社は多いのでしょう。


事業者様は加入にあたり定期保険について情報を集めますが、その際105ルールというキーワードを見たことがありませんか?105ルールは2019年に税制が変わったものの法人保険に加入する際には知っておきたい知識です。


そこで今回は法人保険の105ルールについて

  • 105ルールの概要
  • 105ルールの計算式
  • 損金算入割合の節税への影響は?

を中心に解説していきます。


こちらの記事を読めば105ルールの押さえておきたいポイントは網羅できるはずです。


ぜひ最後までご覧ください。


最新の定期保険の経理処理方法(損金算入ルール)はこちらの記事

105ルールとは?

105ルールとは法人保険に適用される国税庁が定めた規則です。2019年に税制改正されるまで法人では一般的な節税方法として活用されていました。


105ルールは条件によって損金に計上できる割合を決めるためのものです。主に定期保険と長期平準定期保険に関係します。


105ルールによって定期保険と認められた場合は全額損金扱いです。長期平準定期保険と認められた場合は2分の1損金算入となります。


こちらの規則を説明するうえで押さえておきたいポイントをまとめておきます。


定期保険

  • 掛金を全額損金計上できる
  • 解約返礼金は少なめです
  • 契約者が死亡した際の資金の受け渡しとして使われる


長期平準定期保険

  • 損金計上は2分の1(正確には前半60%の計上が2分の1)
  • 解約返戻金は高く中長期でまとまった資金が準備できる
  • 事業継承などに使われることが多い

どちらにも利点と欠点がありますので、目的や経営者の年齢によって契約すべき保険を検討します。


2019年の税制改正は一言でいうと「解約返戻率の最高値が50%以下のものしか全額損金に計上できない」というものです。詳しく知りたい方は国税庁の定期保険及び第三分野保険に係る保険料の取扱いに関するFAQをご覧ください。

105ルールの計算方法

105ルールは

全額損金計上の定期保険に加入した際の年齢(被保険者)+契約保険期間×2≦105

1/2損金計上の長期平準定期保険に加入した際の年齢(被保険者)+契約保険期間×2>105

で計算を行うことができます。

加えて定められた保険期間が終わった際に70歳を被保険者が超えている場合に適応されます。

25年の保険期間を例にあげると

 25×2=50     105-50=55 


と割り出されるため55歳以下の被保険者であれば定期保険となります。

契約をする際には受取人の年齢と保険会社の存続期間に配慮しておかなければ、考えていた損金計上に不相応な結果になるリスクが生じます。慎重に検討すべきルールということを頭に入れておきましょう。

2019年に税制改正されたものの基本的な考え方は類似しています。新しい税制も105ルールを正確に把握することで理解が深まるでしょう。

損金算入割合は生命保険による節税効果に大きく影響する


105ルールでの定期保険と長期平準定期保険の損金算入割合は節税効果に大きく影響します。 


長期平準定期保険は最初の60%は2分の1が経費としての支出に計上、残りの2分の1は会社全体の財産として計上されます。そのため最初の60%分の時は定期保険のほうが損金計上額が大きく、税金の額を軽減できます


長期平準定期保険は後半40%でいままで資産計上していた保険料も上乗せで損金計上できるので結果的には全額損金計上ができます。 


しかし基本的には解約返戻金のピーク時を狙って契約を終了することが多いため、すべてを損金計上することは少ないでしょう。  


ただし、長期平準定期保険は生前の事業継承のために活用すると税負担を軽くできます。詳しくはこちらの事業継承も生命保険で備えよう!法人の方が知るべき生命保険の活用法を参考にしてください。


損金算入割合と法人保険の性質によって節税効果や目的が変わりますので法人保険を検討する際には自社の状況に適したものを選びましょう。

まとめ

105ルールについて紹介してきましたがいかがでしたでしょうか。


今回のポイントは

  • 105ルールとは法人保険限定の規則、条件によって損金算入が全額か2分の1
  • 105ルールの計算式①定期保険(全額損金)保険加入時の被保険者の年齢+保険期間×2≦105
  • 105ルールの計算式②長期平準定期保険(1/2損金) 保険加入時の被保険者の年齢+保険期間×2>105
  • 定期保険の効果:はじめから全額損金計上できるため短期的に有利
  • 長期平準定期保険の効果:2分の1を損金に計上し節税しながら資金準備

でした。


105ルールは2019年に税改正されましたが、法人保険の節税に関する知識としては今後の法人保険検討の際には覚えておきたいキーワードです。


ちなみに105ルールや改正された税制を踏まえたうえでどの法人保険が良いのか知りたいという方はプロに相談すると良いでしょう。


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