法人保険の節税効果は本当?法人保険の本当の活用法をプロが直伝

法人保険に加入すると「節税になる」と持ちかけられることがありますが、節税目的での法人保険加入はいくつもの落とし穴があります。今回は「なぜ節税にならないのか」具体的な理由と、法人保険を考えるうえで重視するべきポイントなどについて紹介していきます。



▼この記事を読んで欲しい人
  • 会社経営者
  • 経理担当者
  • 節税目的で法人保険への加入を考えている方
  • 本当に今加入している保険が最適で無駄がないか見直したい方
▼この記事を読んでわかること
  • 法人保険で節税ができる仕組み
  • 節税目的で加入する法人保険の注意点と理由
  • 法人保険の節税効果の実際のシミュレーション
  • 法人保険での税金対策に対する国の対策
  • 法人保険の節税以外の本当のメリット

法人のお金の悩みならまずはマネーキャリアで相談してみてください!

内容をまとめると


  • 法人保険の保険料は損金として計上できるので理論上は減税される
  • 綿密な計画を立てて加入することが重要
  • 節税目的での法人保険はすでに規制されている
  • 法人保険は保障内容や貯蓄性を重視して選ぶべきである
  • 法人保険の選び方について悩んでいるならマネーキャリアの無料相談サービスを利用できる
  • マネーキャリアなら何度でも無料で、スマホだけで気軽に予約・相談が可能!相談場所も47都道府県かオンライン対応の選択が可能!
  • マネーキャリア顧客満足度93%なので安心して利用できる!

法人保険で節税ができるという仕組みを詳しく解説

法人保険で節税ができるといわれるのは、会社経営者や経理が「法人税」を減らすためにまず考える、損金(経費)を増やして課税対象額を減らすことができるからです。


セールスマンからは、「法人保険に加入すれば会社が支払う保険料は経費になるので、節税ができる」と言われます。 


保険料のうち経費にできる割合は種類によって異なりますが、確かに「全損」タイプの場合は保険料を全額「損金(経費)」に計上できます。


そして、支払った保険料は将来特定のタイミングで解約すれば、高い返戻率で解約返戻金として戻ってきます。


よって法人保険に加入した結果、

  • 年間の所得が減ったので、法人税も減った
  • 支払った保険料も解約時に戻ってきたので、損はしていない

このようなメリットを受けられると考えられ節税効果があるように感じられます。

福利厚生プランを利用した節税  

法人保険の福利厚生プランでは、養老保険や年金保険に加入することで、保険料の10分の1から半分を福利厚生費にすることができます。


福利厚生費として認められると、法人税の課税対象外となり、支払う法人税を少なくできます。


ただし、福利厚生費として認められるためには、「原則として従業員の全員が加入しなければならない」(普遍的加入)という条件があることに注意してください。


また、従業員の全員が加入しなければならないのはあくまでも原則であり、例外的に全員の加入が必要でない場合があります。


例外とは、職種や勤続年数、年齢といった条件に応じて合理的な基準によって設けられた普遍的な格差である場合です。


例えば、新入社員は保険に加入してもすぐに退職してしまう可能性があるため、勤続年数5年以上であれば保険に加入できるといった条件は合理的な基準であると認められるのです。

長期平準定期保険を活用した節税

長期平準定期保険とは、保険期間の満了時期を90歳や100歳といった長期に設定した定期保険のことです。


長期平準定期保険は、保険料の半分が損金算入となるため、法人税の節税を行うことができます。


また、満期になると保険料が戻ってこない「掛け捨て型」であるのが特徴です。


満期保険金は受け取れない代わりに、解約返戻率が高く、ピーク時に高額な解約返戻金を受け取れるのも長期定期保険の特徴です。


そのため、長期平準定期保険では、節税を行いながら将来のために貯蓄を行うことができるのです。  


また、解約返戻率のピークに到達する時期が30年から50年と長いので、長期間にわたって節税を行いたい場合におすすめです。

法人保険で税金対策を考えている人が知っておくべき注意点


法人保険への加入を「節税目的」で考えているなら、基本的に保障内容は度外視されるため、今回はそこに焦点を当てません。


ポイントとなるのは、一時的にでも「節税ができるか」どうかではなく、「最終的に損益はどうなるか」です。


目先の節税メリットだけ考えてこのポイントを見逃すことが多いので、次からは

  • 保険料によるキャッシュフローへの影響
  • 解約返戻金の返戻率
などついて取り上げていきます。

※次から挙げる例では分かりやすいように、
  • 年間保険料:300万円
  • 税率:30%
  • 保険期間:10年
すべてこの条件で考えていきます。

①高額な保険料分のキャッシュが手元からなくなる

保険料を支払うということは、その分だけ現金がなくなる(=キャッシュでの資金が減る)ということです。


法人保険に加入し年間300万円の保険料を支払えば、一時的に節税ができたとしても、キャッシュは確実に減るため資金繰りは悪化します。


さらに法人保険は種類によって経費にできる割合が異なりますが、たとえば半損タイプの保険は経費にできるのは5割なので、保険料300万円のうち半分の150万円しか経費になりません。

もはや300万円支払うメリットはなくなっています。

②解約返戻金で戻ってくる金額が100%未満の可能性がある

支払った保険料は、実は全額戻って来るとは限りません。


まず法人保険を節税目的で加入するなら、支払う保険料は実質積み立てられているもので、将来的に確実に受け取れるものと考えます。


それなのに保険料が100%戻ってこない保険に加入して、節税のためだけに300万円もの保険料を10年間支払うメリットはありません。


特にかんぽ生命の法人保険に特に詳しく調べずに加入してしまった方は注意が必要です。


マネーキャリアなら事業内容や個々の会社事情も含めて無料で見直しをしてくれるので一度相談して見てください!

③保険払戻金にも税金はかかる! 法人税の繰延にしかならない?

一時的に法人税は減ったように感じますが、実際は減っていません。


返戻率が100%だったと仮定して計算すると、

  • 解約返戻金(保険金):3,000万円 ✕ 30% = 900万円
  • 節税額合計:90万円 ✕ 10年 = 900万円

こうなります。


結果的に、節税できた分は解約返戻金を受け取るときにかかる税金で相殺されてしまったのです。


単に課税されるはずのお金を10年先に繰延しただけです。


ここがもっとも見逃しやすいポイントであり、直感では気付きにくい部分です。そのため、以下で説明する出口戦略が重要になります。

④加入した時から出口戦略を考えて解約する

法人保険の解約返戻金を法人名義で受け取ると、益金に算入されるので法人税の課税対象になってしまいます。


法人税を節税するために法人保険に加入したのに、受け取った解約返戻金に法人税を課税されてしまったら本末転倒です。


そこで、受け取った解約返戻金が損金算入されるように、出口戦略を考えておく必要があります。


出口戦略としては、以下のような例が挙げられます。

  • 従業員や役員の退職金
  • 従業員や役員のボーナス
  • 福利厚生費
  • 広告宣伝費
  • 設備投資費

法人保険の節税効果を検証!本当に節税効果はある?


ここまでですでに結論は出ているように見えますが、節税になるのかどうかを再度シミュレートしてまとめてみましょう。


益金を3,000万円として、法人保険に加入しない場合、

  1. 3,000万円(益金) ✕ 30%(税率) = 900万円(年間税額)
  2. 900万円(年間法人税) ✕ 10年 = 9,000万円(総税額)
このようになります。

次に、法人保険に加入して返戻率を100%とした場合、
  1. 3,000万円(益金) ー 300万円(保険料) = 2,700万円(課税対象)
  2. 2,700万円(課税対象) ✕ 30%(税額) = 810万円(年間税額)
  3. 税金① 810万円(年間法人税) ✕ 10年(解約まで) = 8,100万円
  4. 税金② 3,000万円(解約返戻金) ✕ 30%(税額) = 900万円
  5. ① + ② = 9,000万円(総税額)
支払っている税額は結局同じになります。

よって、一般的な法人保険に加入しても節税は期待できないといえます。


法人保険は加入中のキャッシュフローから出口戦略まで綿密な計画を組んでから加入しないと後悔する可能性があるので、保険のプロと相談しながら加入を決めることがとても重要です。


詳しい法人保険の経理処理方法についてはこちら

法人保険による税金対策は規制される!【国税庁と保険会社のいたちごっこ】


今まではグレーゾーンであった部分、いわば「節税」というメインの訴求点が裏で打ち出されていた保険を、過去には多くの保険会社が販売していました。


しかし、それらは保険商品が持つ本来の目的を逸脱することになったため、国税庁により幾度も規制されてきました。


規制対象となった保険には、

  • 長期傷害保険:損分は4分の1に
  • 逓増定期保険:損分は2分の1に
  • 法人向けがん保険:損分は2分の1に
このような保険が挙げられます。

2019年の「バレンタインショック」、そして2021年「ホワイトデーショック」に伴い節税目的の保険はさらに規制されています。

法人保険の本当の活用方法


何のために保険があるのかを考えると、節税のために加入する保険が規制されてきたことは必然だといえます。


現に法人保険はもともとあった節税の役割をほぼ失っているため、もう一度保険の原点である「保障内容」に注目して、契約するメリットを考えなければなりません。


では具体的に、これからの法人保険にはどのような活用が求められるのでしょうか。

法人保険の活用方法

法人保険の節税以外の主な活用方法としては以下のような項目が挙げられます。


  • 事業保障 
  • 資産運用 
  • 事業資金平準化 
  • 福利厚生 
  • 退職金の確保(積立) 
  • 事業継承 
  • 経営者に万が一のことがあった時の資金(取引先からの信用のため)

本当に入るべき保険に迷ったらマネーキャリアで気軽に相談!

余計な出費リスクを避けるために、法人保険は経営者や経理だけで決めるのではなく、保険のことを知り尽くした人に相談することができるでしょう。


たとえば、「マネーキャリア」の無料相談サービスでは、法人保険のプロに、無料で何度でも相談することができます。


ぜひそのようなサービスを利用して、保障内容というもっとも大切な部分にフォーカスした法人保険選びをしていきましょう。

【参考】個人事業主・宗教法人・学校法人の場合の法人保険での節税方法

ここでは下記の会社法人以外の3つの法人の場合における節税のための法人保険活用法を紹介します。

  • 個人事業主
  • 宗教法人
  • 学校法人  

個人事業主の法人保険を用いた節税

個人事業主は法人ではないので、法人契約での保険に加入することはできません。


しかし、個人事業主でも従業員を雇用している場合は、従業員を養老保険に加入させ、保険料の1/2を損金算入することができます。


そのとき、満期保険金の受取人は事業主でもよいのですが、死亡保険金の受取人は従業員の遺族を指定しなければなりません。  


会社法人では、死亡保険金の受取人を法人にすることができるので、この点は異なっています。

宗教法人・学校法人の法人保険を用いた節税

宗教法人と学校法人は、法人税法上「公益法人」に分類され、営利を目的としない「非営利型法人」とされています。  


公益法人の場合、一般的に言えば所得に対して課税されることはありません。


しかし、収益を上げることを目的に行った事業によって所得が生じた場合には課税されます。


営利を目的とする会社法人の場合、公益法人とは異なり、収益事業かどうかに関係なくすべての所得に課税されます。


そのため、宗教法人と学校法人でも、収益事業から生じた所得が大きくなってしまった場合は、法人保険に加入することで節税を行うことができます。

まとめ


今回は法人保険に関してさまざまな点を取り上げてきましたが、いかがでしたでしょうか。


この記事のポイントは、

  • 法人保険の保険料は損金として計上できるので理論上は減税される
  • 綿密な計画を立てて加入することが重要
  • 節税目的での法人保険はすでに規制されている
  • 法人保険は保障内容や貯蓄性を重視して選ぶ活用方法もある
以上の点です。

これからも、各保険会社によって法人保険の見直しが行われていくでしょう。

経営者は法人保険を選ぶとき、目先の節税ではなく将来に備えるためのものとして考えるなら、より良い選択ができます。

ほけんROOMでは、この記事以外にも役に立つ法人保険に関する記事が多数掲載されていますので、ぜひそちらもご覧ください。

少しでも法人保険の加入を検討していたり、現在加入している保険の見直しを一度もしていない場合はマネーキャリアを利用して見てください!

ランキング