損金算入についてわかりやすく解説!損金算入できない費用まとめ

損金算入についてわかりやすく解説!損金算入できない費用まとめ-サムネイル画像

「損金算入」は法人が収入を得る際にかかった費用を、損金として計上することを指す用語です。損金算入の金額によって課される税金が変わるため、法人保険などを活用して節税を行う場合があります。そんな損金算入の意味や、法人保険のような損金算入の勘定項目を解説します。

内容をまとめると

  • 損金は法人の資産が減る原因となったお金
  • 損金算入は法人が収入を得る際にかかった費用を、損金として計上すること
  • 原価・費用・損失に関係する費用は、基本的に損金算入できる
  • 経営者の判断で増減できるお金は、損金不算入になる
  • 税金や公的団体に支払うお金を租税公課と言う
  • 租税公課は損金算入できるものとできないものがある
  • 法人税は法人保険の活用で節税できる可能性がある
  • 繰延資産や減価償却は、何年かに渡って損金算入が行える
  • 法人向けの保険について、「どれを選べば良いかわからない」「損金割合や返戻率を全ての保険の中から比較したい」と思ったらマネーキャリアの利用がおすすめ! 
  • 最適で無駄のない保険を無料オンライン相談で提案してくれます!

「損金算入」とは?

損金算入法人が収入を得る際にかかった費用を、損金として計上することです。


経営者や個人事業主などであれば、避けて通ることのできない法人税。


損金算入はそんな法人税と密接に関わっています。


また損金算入は経営者にだけ関係のある言葉ではありません。


働いたことのある人であれば、一度は「経費」という言葉を聞いたことがあるのではないでしょうか。


実は経費として認められる・認められない項目は、損金算入と大きく関わっているのです。


ここでは損金算入に関して、


  • 「損金」の意味
  • 「損金算入」の意味


以上の2点を解説します。

「損金」の意味

損金とは法人の資産が減る原因になったお金です。


似たような言葉に費用があります。


損金と費用は一致することが多いです。 


しかし一部の項目おいて一致しない場合があり、必ずしも費用=損金とはなりません。


会計上の利益を算出する場合は「費用」を用います。


算出方法は以下の通りです。

利益=収益-費用

費用に関しては、企業会計原則に則っているのであれば、基本的に全額が承認されます。


一方税務上では、


  • 利益 → 課税所得
  • 収益 → 益金
  • 費用 → 損金


と置き換え、

課税所得=益金-損金

上記のように算出します。


損金は領収書や請求書だけでなく、


  • 原価
  • 費用
  • 損失


以上の3点から考慮されるため、一部が損金として承認されない可能性があります。

「損金算入」の意味

損金算入とは、法人が収入を得る際にかかった費用を、損金として計上することです。


損金算入できる項目の例としては、


  • 法人事業税
  • 法人保険


などが挙げられます。


損金算入は収益が発生した期間での処理が必要です。


そのため繰延資産や減価償却など、数年にわたり徐々に資産が変動するものに関しては、その都度計上されていきます。


反対に費用を損金に計上されない場合は、損金不算入と言います。


  • 役員報酬
  • 交際費
  • 寄附金


などは、損金不算入の項目です。


損金の対象となる費用が増えると、課税対象になる利益が減るため税金が減ります。


そのため上記のような経営者の判断で増減が可能な項目については、基本的に承認されません。

損金算入できる勘定科目とできない勘定科目

交際費のように経費で落ちるものは、全て損金算入可能と思っていませんか?


実は必ずしも全てができるとは限らないのです。


本章では


  • 損金算入ができる勘定科目
  • 損金不算入の勘定科目


以上の2点を解説します。


各項目をきちんと理解した上で計上をしましょう。

損金算入できる勘定科目

損金算入ができる勘定科目は以下の通りです。


内容
広告宣伝費企業や商品の宣伝に使うお金
会議費会議に使う飲食等にかかるお金
旅費交通費通勤・出張の交通や旅費
通信費電話・切手・インターネット等にかかるお金
新聞図書費新聞、雑誌代等の購入にかかるお金
保険料法人保険、生命保険等
地代家賃会社や店舗、駐車場等の賃料
水道光熱費水道、電気、ガス代
修繕費資産の修繕費
事務用品費用文房具等の消耗品の購入費
販売促進費販促をして売り上げを伸ばすために使うお金
教育研修費業務上必要な教育・研修にかかるお金
外注費外部の業者への発注費
研究開発費商品開発や研究にかかるお金
雑費その他、上記に当てはまらない少額の出費


上記のように、


  • 原価
  • 費用
  • 損失


の対象になるものが、損金計上できます。


原価は製品を作るためにかかったお金です。


材料費やサービス代などか原価に含まれます。


費用は販売費、一般管理費その他の費用であり、事務用品などの少額な物にも適用される場合があります。


損失は法人の資産が減少した際に計上される項目です。


自然災害や事故、施工ミスなどにより発生します。


不測の事態が起こった際の損失を少しでも減らしたい場合は、法人保険への加入がおすすめです。

損金不算入の勘定科目

損金不算入の勘定科目は以下の通りです。


内容
役員報酬会社側の判断で意図的に役員の給与や賞与を高額にすることで、所得を抑えて法人税を安くすることを防ぐため不算入。
同族会社との取引所得削減を目的として、社長の親族が経営する会社との、不当に高額な価格での取引を防止するため不算入。
税金・法人税
・法人住民税所得税
・延滞税
・加算税
など一部の税金が損金不算入の対処となる。
寄附金基本的には損金に含まれるが、限度額がある。
限度額の算出方法は以下の通り。
資本金の額×1/400 + 所得の金額×1/40
交際費基本的には損金に含まれるが、制限がある。
・飲食費が1人あたり5千円まで→全額損金可能
・飲食費が5千円を超える→50%を損金可能
他、慰安会や会議に出す茶菓子代等も損金算入できる。
また資本金1億円以下の会社には全額損金可能な特別措置あり。
評価損保有資産が取得原価や記帳価格よりも下がった場合に発生する損失。
災害が原因の場合は損益算入が可能。
貸倒損失取引先の経営不振や倒産により、売掛金や貸付金が回収できなかった場合に発生する損失。
減価償却超過費法人税法では損金算入できる金額の限度額が決まっているため不算入。


損金不算入となる勘定科目は、基本的に経営者の判断で増減できてしまうお金です。


特に交際費については損金として承認されるか、税務署でチェックを受けやすい項目のため注意しましょう。

損金算入できる?できない?租税公課を分類

租税公課とは、


  • 租税:国や地方への税金
  • 公課:公的な団体へ収める会費や罰金


上記の2つを組み合わせた言葉です。


租税公課は年内に支払いが確定した費用です。


租税公課が損金算入できれば、納税額が減らせます。


ただし全ての租税公課が損金算入の対象というわけではありません。


本章では両方の一例をそれぞれ紹介しています。


経営者や個人事業主はもちろんのこと、経理担当者など税務会計に携わっている人も、租税公課についてきちんと把握しておきましょう。

損金算入できる租税公課

損金算入ができる租税公課の例は以下の通りです。


  • 消費税
  • 事業税
  • 事業所税
  • 固定資産税
  • 利子税
  • 不動産取得税
  • ゴルフ場利用税
  • 自動車税関係
  • 印紙税
  • 軽油引取税
  • 地方法人特別税
  • 都市計画税
  • 酒税
  • 登録免許税
  • 納期限延長に伴う延滞金
  • 登録免許税
  • 法人保険・社会保険等の追徴金・延滞金


以上のような租税は、原則として損金に算入されます。


原則事業税は、未払いであっても申告を行った年度の損金に算入されます。


ただし事業税には特例があるため、直前の年度に全部、あるいは一部申告されていなくても、その年度に算入が可能です。


詳しくは国税庁のホームページを参考にしてみてください。


なお消費税に関しては、税込み処理されているものだけ計上可能です。


税抜き処理している場合は対象外ですのでご注意ください。

損金算入できない租税公課

損金算入ができない租税公課の例は以下の通りです。


  • 法人税
  • 各種加算税・延滞税等
  • 都道府県民税・市町村税の本税
  • 罰金・科料・過料
  • 法人税額から控除する所得税
  • 印紙を張り付けなかった場合の過怠税
  • 住民税
  • 外国子会社からの配当等の外国源泉税
  • 復興特別所得税 


基本的には所得に対する税金が、損金不算入になります。


また加算税や延滞税など、本来支払うはずの税金を支払わなかった場合に課される、ペナルティ的な税金も損金不算入です。


なお法人税に関しては、法人保険を利用することで節税ができる可能性があります。


ただし2019年に制度の見直しがされた影響で、法人保険は旧制度と比べると節税効果が低いため注意しましょう。

損金算入を何年かに分けてする費用一覧

損金算入を何年かに分けて行う費用としては、


  • 繰延資産
  • 減価償却


などが挙げられます。


それぞれに関して簡単に解説します。


繰延資産とは、支出が数年に渡る費用です。


損金として計上する繰延資産の償却費のうち、償却限度額までの金額が対象になります。


会社法上では任意償却になるため、償却期間が決まっていません。


一方で税法上にはケースごとに償却期間が設けられているため注意しましょう。


なお繰延資産を運用することで、節税効果が生じる場合がありますので、節税を考えたい場合は繰延資産を上手く活用しましょう。


減価償却は基本的に、少額減価償却資産に該当しない場合に、何年かに分けて損金算入が可能です。


少額減価償却資産とは、


  • 使用可能期間が1年未満
  • 取得価格10万円未満


いずれかに該当する場合に適用されます。


反対に該当する場合は、その年に計上する必要があるため注意しましょう。

損金算入のメリット

法人税は、益金から損金を差し引いた額に課税されることになります。


そのため、損金算入の額が大きければ大きいほど、法人税の課税対象額は小さくなるので、節税効果が高くなることがメリットです。


また、現在は業績が良くても、いつ業界の景気状況の変動によって業績が悪くなるかわからないという場合に、将来に備えて節税することができることもメリットとして挙げられます。

損金算入のデメリット

損金算入することで会社の企業価値が低くなってしまい、会社の信頼性が低下してしまいます。


また資産が減ることで、活用できる資金が少なくなり、キャッシュフローの悪化を招いてしまいます。


また、企業価値が減ることで、なにかあったときに会社を高く売却することができなくなってしまうなど可能な施策が減ってしまうことがデメリットとしてあげられます。  

全額損金・1/2損金・1/3損金の特徴と選ぶべき企業をご紹介!

法人保険は経理処理の際に損金算入される割合に応じて以下のような種類に分かれています。


  • 全額損金タイプ 
  • 1/2損金タイプ
  • 1/3損金タイプ
解約返戻金をどのくらい受け取れるのかは、解約返戻率によって変わります。 

しかし、解約返戻金を多く受け取ると、その分だけ法人税が課税されてしまうので、使い道を考えておく必要があります。

 解約返戻金などの使い道のことは出口戦略と呼ばれ、法人税対策をする上で重要です。

全額損金の法人保険

▼全額損金タイプの特徴

  • 解約返戻率が低い
  • 保障が手厚いので、保険料が割高
全額損金タイプの法人保険は貯蓄性がないので、長期的に資産を運用したい場合にはおすすめできません。

そのため、全額損金タイプの法人保険は、貯蓄性よりも緊急時の保障を重視したい企業におすすめです。

全額損金タイプの法人保険の例として、掛け捨て型の定期保険が挙げられます。

1/2損金の法人保険

▼1/2損金タイプの法人保険の特徴

  • 支払った保険料の1/2が損金計上され、残りの1/2が資産計上される
  • 全額損金タイプに比べると、保険料・解約返戻率が高くなる
このように、1/2損金タイプの法人保険は、キャッシュフローに余裕があり、貯蓄性を重視したい企業におすすめです。

 1/2損金タイプの法人保険の例として、逓増定期保険長期平準定期保険が挙げられます。

長期平準定期保険と逓増定期保険は、前半6割の期間で保険料を積み立て、後半4割の期間で積み立てた保険料を取り崩すことで、全保険期間にわたって保険料を平準化する保険です。

長期平準定期保険と逓増定期保険では、解約返戻率のピークがあり、ピークを過ぎると解約返戻率が減っていくのが特徴です。

1/3損金の法人保険

▼1/3損金タイプの法人保険の特徴

  • 支払った保険料の1/3が損金算入され、残りの2/3が資産に計上される
  • 解約返戻率が高く、100%にもなるため元本割れしない
このように貯蓄性が高く、長期的な資産運用が可能であるため、従業員や役員の退職金の準備として利用したい企業におすすめです。

 1/3損金タイプの法人保険の例として、逓増定期保険があります。

まとめ

損金算入に関して解説しましたが、いかがでしたでしょうか。


最後に本記事の内容をまとめます。


  • 損金は法人の資産が減る原因となったお金。
  • 損金算入は法人が収入を得る際にかかった費用を、損金として計上すること。
  • 原価・費用・損失に関係する費用は、基本的に損金算入できる。
  • 経営者の判断で増減できるお金は、損金不算入になる。
  • 税金や公的団体に支払うお金を租税公課と言う。
  • 租税公課は損金算入できるものとできないものがある。
  • 法人税は法人保険の活用で節税できる可能性がある。
  • 繰延資産や減価償却は、何年かに渡って損金算入が行える。

損金が増えることで、課税対象の利益が減り税金の負担が軽くなります。

節税をお考えの場合は、法人保険などを利用してみても良いかもしれません。

ランキング