地震保険の補償内容や保険料の仕組みを解説!必要補償はどう決める?

地震保険の必要性は近年高まってきていますが、「自分には必要があるのか今ひとつわからない」という人も多いでしょう。そこで、地震保険の全般的な内容をわかりやすく把握したい人へ向けて「地震保険の補償内容」を詳しくまとめました。これで地震保険をマスターしましょう。

地震保険の内容とは?

近年大きな地震災害がたびたび起こり、地震保険に入るべきかどうか迷っている人も多いのではないでしょうか。


でも地震保険は補償内容をどうするか、保険料はいくらになるかなど、たくさんのことを調べなくてならず難しそうだと考えていませんか。


実は、地震保険は特徴のある内容ですが、保険の中でも分かりやすい内容です。


そこでこの記事では地震保険の内容を

  • 地震保険の補償内容を詳しく解説
  • 地震保険の保険料の決まり方
  • 地震保険のメリットとデメリット
  • 住宅別で見るおすすめな地震保険の入り方

にそって分かりやすく解説します。


この記事を読めば、地震保険の内容全般が分かり、加入すべきかどうか判断できるようになります。


最後まで読んで下さい。

地震保険の補償内容を徹底解説!

どのような災害が起きたときに補償されるのか、何が損害を被ったときに補償されるのかは地震保険の基礎であり、ここではその補償内容について解説します。


また、そのときに支払われる保険金額、それを決める方法と判断基準についても解説します。

地震保険の補償範囲と対象

地震保険が補償する範囲は、地震、噴火、津波よる火災、損壊、埋没または流失による損害です。

また、地震保険が対象とするものは、住居のための建物家財だけであり、家財とは、生活の用に供する家具、じゆう器、衣服その他の生活に通常必要な動産のことです。

補償ができない対象物

したがって、一組の価額が30万円を超える
  • 貴金属類
  • べつこう製品、さんご製品、こはく製品、ぞうげ製品、七宝製品
  • 書画、骨董及び美術工芸品
は対象外となります。

実際に地震保険で補償された事例

実際に地震保険で補償される例、補償されない例を見てみましょう。


建物の基礎や柱は大丈夫だが、壁や屋根が損傷した場合

補償されるかどうかは、壁や屋根の損害割合によります。


壁や屋根の損害割合が建物全体の時価の3%を超えていれば、一部損として保険金の5%が補償されます。

マンションが傾いた場合

マンションの躯体は大丈夫でも建物全体が傾いたり、地盤沈下したときはその程度によって補償されます。


1度を超える傾きか30㎝を超えて地盤沈下をした場合、全損となり保険金の全額が支払われます。

津波により車が流されてしまった場合

車は家財ではないため地震保険の対象外であり、車の補償には自動車の車両保険の「地震・噴火・津波車両全損時一時金特約」などがあります。

損害程度の区分よって異なる保険金

地震保険では保険金の支払いを迅速にするため、建物および家財の損害の程度を4つの区分に簡略化し、保険金額が決められています。


その内容を下の表に示します。

損害の程度支払われる保険金額
全損
保険金額の100%
大半損保険金額の60%
小半損保険金額の30%
一部損保険金額の5%

ここで注意しておきたいことは、地震保険の保険金は火災保険のそれの30%から50%の範囲でしか設定できません。


また、設定できる保険金は、建物で5,000万円まで、家財で1,000万円までの制限もあります。

損害の査定方法と判断基準

損害の程度を査定する方法と判断基準は、建物と家財によってそれぞれ決められています。


まず、建物については主要構造物床面積の損害または浸水深さを査定し、下表のような内容で損害の程度が決められます。

損害の程度判断基準
全損主要構造部(土台、柱、壁、屋根等)の損害額が、時価額の50%以上
または、焼失もしくは流失した部分の床面積が70%以上
大半損主要構造部の損害額が、時価額の40%以上50%未満
または、焼失もしくは流失した部分の床面積が50%以上70%未満 
小半損主要構造部の損害額が、時価額の20%以上40%未満
または、焼失もしくは流失した部分の床面積が20%以上50%未満
一部損主要構造部の損害額が、時価額の3%以上20%未満、または
建物が床上浸水もしくは地盤面より45cmをこえる浸水を受けた場合


次に、家財については下表の内容により損害の程度が決められます。

損害の程度判断基準
全壊損害額が保険の対象である家財全体の時価額の80%以上
大半損損害額が同じく時価額の60%以上80%未満
小半損損害額同じく時価額の30%以上60%未満
一部損損害額同じく時価額の10%以上30%未満


地震保険の保険料はどう決まる?

地震保険への加入を検討するときに、保険料がどのくらいになるかはとても関心のあるところです。


まず地震保険料は、建物の所在する都道府県と建物構造によって決まりますが、契約期間を長くしたり、建物の耐震性、免震性が高いと割引されます。



所在地と建物構造で決まる保険料

建物の所在地によって保険料が違うのは、地質や住環境などの影響であり、建物の構造による違いは、耐震性や耐火性を考慮しているためです。

保険金額1,000万円、保険期間1年、割引制度適用なしの場合の保険料は下表のとおりです。

都道府県主として鉄骨・コンクリート造の建物主として木造の建物
岩手、長野、島根、福岡など7,100円11,600円
東京、神奈川、千葉、静岡25,000円38,900円


表は保険料がもっとも安い地域ともっとも高い地域だけを示しています


また、保険金額が2倍になれば単純に保険料も2倍になります。

契約可能年数と長期割引

地震保険は2年から5年の長期契約が可能であり、その期間に応じて保険料が割安になります。

その内容を下表に示します。
契約期間長期係数
2年1.90
3年2.80
4年3.70
5年4.60%

5年契約の場合、前項の1年の保険料の5倍ではなく4.6倍となり、8%安くなります。


長期契約をして途中で内容変更をしたいとき、保険解約をする必要がありますが、そのときには解約返戻金が戻ってきます。


解約返戻金の返戻率の1例を下表に示します。

契約期間2年3年4年5年
解約時期1年1年6か月2年2年6か月
返戻率48%49%49%49%

いずれも契約期間のちょうど半分のところで解約したときのもので、50%が返金されるわけではなく、1~2%減額されます。

お得な割引制度と地震保険料控除制度について

割引制度

地震保険料は建物の耐震性免震性が高いと割引制度が適用されます。

割引制度の内容を下表に示します。

割引制度内容割引率
建築年割引1981年6月1日以降に新築された建物10%
耐震等級割引所定の耐震等級を有している建物

耐震等級1 10%

耐震等級2 30%

耐震等級3 50%

免震建築物割引住宅の品質確保の促進等に関する法律
に基づく免震建築物
50%
耐震診断割引1981年5月31日以前に新築されたものでも、
耐震診断等によって所定の耐震基準を満たしている
ことが証明された建物
10%

この割引制度は重複して利用することはできませんので、該当するときは割引率の大きいものを利用しましょう。


地震保険料控除制度

地震保険料は年末調整または確定申告のときに、地震保険料控除が受けられ所得税が安くなります。


保険料が50,000円以下のときはその全額が、50,000円を超えるときは50,000円が所得から控除されます。

地震保険の特徴 ・地震保険に加入すべき人とは?

地震保険の内容のみならず、メリットとデメリットを知っておくと、加入すべきかどうかを検討しやすくなります。

そこでそのメリットとデメリットを見てみましょう。

地震保険の主なメリット

地震災害に対して補償してくれるのは地震保険しかなく、生活の再建に向けて頼りになるのは保険金です。


それも含めて地震保険の主なメリットをまとめます。

  • 地震災害に対して補償できるのは地震保険しかない
  • 政府が再保険しているため保険が破たんすることはない
  • 保険料控除が受けられる
  • 簡素化された保険であり、災害時保険金は迅速に支払われる
  • 耐震性、免震性の高い建物には保険料の割引制度がある
  • 建物と家財の片方もしくは両方に加入することができる

地震保険の主なデメリット

地震保険の大きなデメリットは費用対効果であり、保険金では再建できない、保険料が高い、補償額が少ないなどです。


さらに火災保険に入っていない人は地震保険料に加え火災保険料も払わなければならず、経済的負担は一挙に増えます。


それらを踏まえて地震保険の主なデメリットをまとめます。

  • 単独では加入できない
  • 保険金は上限があるため、保険金では家の再建や家財の再調達はできない
  • 保険料が高く、長期割引も一般に火災保険より少ない
  • 損害程度は4段階であるため損害額より保険金額が少ないことがある
  • 甚大な災害の場合は、所定の保険金が減額される場合もある
  • セットで入る火災保険は10年契約ができるが、地震保険は最長でも5年までしか契約できない

住宅別で見るおすすめな地震保険の入り方

一戸建て、分譲マンション、賃貸住宅で、地震保険への入り方は異なってくるのでしょうか。


地震保険の保険金は火災保険のそれの30%から50%の範囲でしかできません。


したがって、地震保険に入る、入らないという検討と、入る場合は保険金の設定を多めにするか少な目にするかの検討も必要です。

一戸建て・マンション所有者が加入すべき補償内容

一戸建て・マンション所有者の場合、建物と家財の両方について検討すべきでしょう。


耐震性の高い建物であれば、保険金は低めに設定し、耐震性が低い建物であれば、高めに設定るのが合理的です。


建物構造にかかわらず、津波や土砂崩れなどの可能性がある地域や軟弱な地盤に立つ建物には、高めの保険金を設定しておくのがよいでしょう。


家財に関しては、免震性の高い建物であれば、保険金は低めに設定し、免震性の低い建物であれば耐震性が高くても、高めの保険金設定がお勧めです。 

賃貸住宅の場合の補償内容

地震災害を被ったときに何の補償も得られないのでは、生活の再建が難しいだけでなく、途方に暮れてしまいます。


 地震災害を被り生活再建をするときに頼りになるのは保険であり、地震保険しかありません。


賃貸住宅の場合、建物は大家さんが保険に加入しますので、借主は家財について検討します。


万が一の場合に備え、せめて家財の地震保険に加入しておくことがお勧めです。

まとめ:地震保険の内容を知って最適な補償をつけよう

地震保険の全般的な内容について解説しました。いかがでしたか。


今回の記事のポイントは

  • 建物と家財の地震災害を補償するのは地震保険しかない
  • 損害程度は4段階に区分され、保険金額も4段階の支払いである
  • 地震保険料は都道府県と建物構造によって大きく違う
  • 保険料には長期割引や建物構造による割引制度がある。

でした。


地震保険の対象は建物と家財であり、それぞれに加入の要否を決めること、さらに加入する場合は保険金をいくらにするかを決める必要があります。


そのためにこの記事を読んで、建物の立地環境建物構造家計の状況などいろいろな要因を考慮して、最適な補償をつけるようにしましょう。


ほけんROOMでは、他にも読んでおきたい保険に関する記事が多数掲載されていますので、ぜひご覧ください。 

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