更新日:2022/12/28
火災保険の破損・汚損は必要?事例をもとに必要性を7つの手順で解説
火災保険の破損・汚損補償はいらないのでは?と思う方もいると思います。破損・汚損は子供がボールで窓ガラスを割った場合などの「不測かつ突発的な事故」を補償します。そのため、つけておくと安心といえます。今回は破損・汚損の必要性を事例をもとに、7つの手順で解説します。
目次を使って気になるところから読みましょう!
- 火災保険の破損・汚損補償は必要?
- 火災保険の破損・汚損補償が必要といえる理由
- そもそも破損・汚損補償とは?
- 不測かつ突発的な事故(破損・汚損)になる具体的な事例
- 火災保険の破損・汚損が必要な人の3つの特徴
- 小さい子供がいる家庭
- 性格的にうっかりしている人
- 高価な家財や電化製品を多く所有している人
- 火災保険の破損・汚損補償が受けられない4つのケース
- わざと破損・汚損させたケース
- 破損・汚損の原因が経年劣化のケース
- 破損・汚損させた場所が自宅外のケース
- ペットによる破損・汚損
- 火災保険の破損・汚損でもらえる保険金を事例をもとに計算!
- 火災保険の破損・汚損の保険金の計算方法とは?
- 事例をもとに破損・汚損でもらえる具体的な保険金額を計算
- 火災保険の破損・汚損補償の申請までの5つの流れ
- 火災保険の破損・汚損を補償する保険会社のおすすめの選び方
- まとめ:破損・汚損の被害は火災保険で補償しよう
目次
火災保険の破損・汚損補償は必要?
火災保険の破損・汚損補償は必要か不要か、気になりますよね。
具体的にどのようなケースで破損・汚損補償が適用されるのか、事例を見てみると判断がつきやすいかもしれません。
保険料の節約のために、破損・汚損補償はいらないと考えられることがありますが、日常生活で起こる不測かつ突発的な事故を幅広くカバーしてくれるため、実は、とても有益なのです。
この記事では、
- 火災保険の破損・汚損補償の必要性
- 不測かつ突発的な事故の具体例
- 破損・汚損補償が必要な人
- 破損・汚損補償が対象外となるケース
- 破損・汚損補償でもらえる保険金の事例
- 破損・汚損補償のあるおすすめ保険会社
について、解説していきます。
この記事を読んでいただければ、火災保険の破損・汚損の概要や必要な人、保険金がもらえる事例などが分かり、破損・汚損補償が必要か不要か判断できると思います。
ぜひ、最後までご覧ください。
火災保険の破損・汚損補償が必要といえる理由
火災保険の破損・汚損の必要性が高い理由として「使う回数の多さ」があげられます。
「破損・汚損」は火災保険の補償を使う回数の中でも、上位3位に入るのです。
以下がそれぞれの補償の「使う回数」を表したデータになります。「参考:保険のはてな」
- 台風などの「風の災害」:約35%
- 火の不始末などの「火災」:約32%
- 偶発的な事故の「破損・汚損」:約28%
そもそも破損・汚損補償とは?
火災保険の破損・汚損補償とは「不測かつ突発的な事故」により、建物や家財が傷ついたり、壊れたりした場合に受けられる補償のことをいいます。
「不測かつ突発的な事故」とは、故意ではなく偶然に、うっかり起こしてしまった事故を指します。
補償範囲は建物・家財であり、自宅内における些細な事故を幅広くカバーしてくれるのがメリットです。
「破損・汚損補償」とは、故意ではなく偶発的に起きてしまった事故による「家財・建物」の破損を、補償してくれるものなのです。
不測かつ突発的な事故(破損・汚損)になる具体的な事例
不測かつ突発的な破損・汚損の具体的事例を「建物」と「家財」に分けて見てみましょう。
建物
- 家具の移動中に壁にぶつけて穴を空けた
- 子供が室内でボール遊びをしていて窓ガラスを割った
- コーヒーが入ったカップを持ったままつまずいて壁を汚した
- 水道の栓を締め忘れて水を出しっぱなしにして部屋全体が水浸しなった
- 子供たちが遊んでいてウッドデッキにぶつかり破損した
- モノを運んでいる時にバランスを崩してドアにぶつかり壊した
家財
タンスや机などの家具、パソコン・洗濯機・冷蔵庫などの電化製品、衣類などのうち「動かせるもの」に限ります。
- 掃除機をかけている時に食器棚にぶつかり食器を割った
- うっかりケーブルに足を引っかけてコピー機が壊れた
- 高額なデジカメを落として壊した
- 子どもが玩具を投げてテレビの画面が割れた
- パソコンにお茶をこぼして壊した
火災保険の破損・汚損が必要な人の3つの特徴
- 小さい子供がいる家庭
- 性格的にうっかりしている人
- 高価な家財や電化製品を多く所有している人
小さい子供がいる家庭
性格的にうっかりしている人
- 年を重ね、うっかりミスが増えたと感じる
- 家にいる時間が多くなった
高価な家財や電化製品を多く所有している人
火災保険の破損・汚損補償が受けられない4つのケース
- 故意に破損・汚損させた
- 経年劣化で破損・汚損した
- 自宅外で破損・汚損させた
- ペットによる破損・汚損
- 損害の金額が少額
スマホ・メガネが壊れた
すり傷などの外観だけの損傷
- 故意に破損・汚損させた
-
経年劣化で破損・汚損した
自宅外で破損・汚損させた
ペットによる破損・汚損
わざと破損・汚損させたケース
破損・汚損補償が適用されるのは、不測かつ突発的な事故です。すなわち、うっかり起こしてしまった「偶然の事故」が対象になります。
そのため、故意に破損・汚損させた場合は補償されません。
以下のような例は、故意に破損・汚損させたケースに該当します。
- イラっとして壁を叩いて穴をあけた
- 夫婦げんかで手近にあるモノを投げたらテレビに当たり画面が割れた
- フローリングが傷つくと分かっていて家具を引きずって傷つけた
- 調子の悪いパソコンにわざと水をかけて壊した
- デジカメを買い替えたいのでわざと落として故障させた
これらの行為で保険金を請求し、受け取った場合は保険金詐欺になります。悪質な場合は刑事告訴されることもあるので、決して行わないようにしましょう。
破損・汚損の原因が経年劣化のケース
経年劣化による予測可能な破損・汚損は補償の対象にはなりません。
経年劣化とは、持ち主の落ち度によらず、年月の経過(経年)により色褪せや傷みが生じたり、電化製品が機能しなくなったりする(劣化)ことを指します。破損・汚損の原因が経年劣化か否かは保険会社の判断によります。
経年劣化の例は、以下のようなケースが挙げられます。
- 外壁や壁紙の太陽光による日焼け
- 和室の畳の色褪せ
- 塗料のひび割れ
- 床の擦り傷やワックスの剥がれ
- テレビの長期使用により画面に線が出る
- 食器洗い中にコーヒーカップの把手にひびが入る
破損・汚損させた場所が自宅外のケース
不測かつ突発的な事故(破損・汚損)の補償範囲は、自宅内の建物と家財に限定されています。
そのため、外出先や旅行中など自宅外で起きた破損・汚損では、補償を受けることができません。
例えば、以下のような例は自宅外での破損・汚損に該当し、補償対象外になります。
- 旅行中にデジカメを落として壊した
- 実家の壁にボールをぶつけて傷つけた
- 別荘で子供が走り回り、テレビにぶつかり画面が割れた
外でボール投げをしていて他人の家の窓ガラスを割った- 宿泊中のホテルの備品を壊した
ペットによる破損・汚損
ペットの犬や猫が床や柱を傷つけたり、家具の端をかじったなどの破損・汚損は、不測かつ突発的な事故には該当しないため、火災保険のほぼ対象外となります。
ペットによる破損・汚損で火災保険が適用されなかった事例を2つご紹介します。
■事例1
ペットの子犬が伸び始めた歯を痒がって木製椅子をかじって傷をつけた。
保険会社に相談すると「このケースはペットの成長過程でよく起こることであり、不測かつ突発的な事故には当たらないため、保険金は支払いできない」と言われた。
■事例2
ペットの猫が雷に驚いて、柱をひっかいて傷だらけになった。
保険会社に連絡すると「このケースは確かに突発的ではあるが、猫を飼っている場合は、床・壁・家具などが爪とぎにより傷つけられることはあり得る」と言われた。
また、今回の損傷も通常見られる擦り傷・かき傷の部類に入り、それぞれの機能の喪失や低下を伴うものではないため、保険金は支払いできないと言われた。
上記の2つの事例でわかるように、ペットによる破損・汚損では、補償が受けられないと考えたほうがいいでしょう。
火災保険の破損・汚損でもらえる保険金を事例をもとに計算!
火災保険の破損・汚損補償を実際に使ったときに、どれぐらいの保険金がもらえるか、気になるところ。
そこで、具体的にもらえる保険金額を、具体例をもとに実際に計算しました。
わかりやすく、お金のもらえる仕組みを理解するために、以下の手順で解説します。
- 破損・汚損補償の保険金の計算方法
- 事例をもとに破損・汚損補償でもらえる保険金を計算
火災保険の破損・汚損の保険金の計算方法とは?
損害額ー自己負担額(※1)+臨時費用保険金(※2)=保険金
事例をもとに破損・汚損でもらえる具体的な保険金額を計算
保険会社Aの「個人用火災総合保険」における破損・汚損補償で保険金がもらえた事例をご紹介します。
■事例
4歳の子供がテレビでアニメを観ていた時、興奮してミニカーを投げたらテレビに直撃し、液晶パネルが割れてしまった。修理の見積もりをとると、液晶パネルの交換に11万円かかると言われた。
この場合「不測かつ突発的な事故」による家財の破損に該当するため、修理費用は補償されて保険金が受け取れます。
前章で説明した保険金の計算式に当てはめて、計算してみましょう。
11万円(修理費用)―1万円(自己負担額)+1.1万円(臨時費用保険金)=11.1万円
受け取れる保険金は11.1万円となり、修理費用11万円よりも保険金が千円分多く、お得になっています。
火災保険の破損・汚損補償の申請までの5つの流れ
- 保証金の上限額は?
-
保険の補償期間はいつまで?
ピンボケすると、審査に時間がかかるため、注意しましょう。
火災保険申請サポート業者は、見積書の作成を本業としているので安心して任せられます。
- 保険金請求書
見積書
事故状況説明書
現場写真
書類に不備がある場合、保険会社から連絡があります。
火災保険の破損・汚損を補償する保険会社のおすすめの選び方
「破損・汚損補償」のある保険会社を探す際に、何を基準で選ぶべきか迷いますよね。
保険会社は、無数にあるため、何を基準で選ぶかを理解しないと、保険選びの失敗の原因になります。
基本的に、火災保険を選ぶときは、以下の7つ基準で選びましょう。
- 保険の対象をきめる
- 構造級別を確認する
- 補償の範囲をきめる
- 建物の保険金額をきめる
- 家財の補償額を
- 保険期間を設定する
- 地震保険の加入を検討する
- 最大26商品の中から自分にあう保険を比較できる
- 実際に利用した人の満足度が94%を記録
- アドバイザーの質が高く無理な勧誘をしない
まとめ:破損・汚損の被害は火災保険で補償しよう
今回は火災保険の破損・汚損補償の必要性について、解説しました。
今回の記事のポイントは、
- 破損・汚損補償は「不測かつ突発的な事故」をカバーする
- 破損・汚損の補償範囲は自宅内の建物と家財
- 子供がいる人やうっかりしている人は必要性が高い
- 破損・汚損の原因が「故意」「経年劣化」の場合は補償されない
- 損害額よりも保険金が多く支払われるケースもある
- 破損・汚損補償の火災保険を選ぶ際は一括サイトにお願いする