火災保険の破損・汚損は必要?事例をもとに必要性を7つの手順で解説

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火災保険の破損・汚損補償はいらないのでは?と思う方もいると思います。破損・汚損は子供がボールで窓ガラスを割った場合などの「不測かつ突発的な事故」を補償します。そのため、つけておくと安心といえます。今回は破損・汚損の必要性を事例をもとに、7つの手順で解説します。

火災保険の破損・汚損補償は必要?


火災保険の破損・汚損補償は必要か不要か、気になりますよね。


具体的にどのようなケースで破損・汚損補償が適用されるのか、事例を見てみると判断がつきやすいかもしれません。


保険料の節約のために、破損・汚損補償はいらないと考えられることがありますが、日常生活で起こる不測かつ突発的な事故を幅広くカバーしてくれるため、実は、とても有益なのです。


この記事では、

  • 火災保険の破損・汚損補償の必要性
  • 不測かつ突発的な事故の具体例
  • 破損・汚損補償が必要な人
  • 破損・汚損補償が対象外となるケース
  • 破損・汚損補償でもらえる保険金の事例
  • 破損・汚損補償のあるおすすめ保険会社 

について、解説していきます。


この記事を読んでいただければ、火災保険の破損・汚損の概要や必要な人、保険金がもらえる事例などが分かり、破損・汚損補償が必要か不要か判断できると思います。


ぜひ、最後までご覧ください。

火災保険の破損・汚損補償が必要といえる理由

火災保険の破損・汚損の必要性が高い理由として「使う回数の多さ」があげられます。

「破損・汚損」は火災保険の補償を使う回数の中でも、上位3位に入るのです。


以下がそれぞれの補償の「使う回数」を表したデータになります。「参考:保険のはてな

  1. 台風などの「風の災害」:約35%
  2. 火の不始末などの「火災」:約32%
  3. 偶発的な事故の「破損・汚損」:約28%
このように「破損・汚損」は、数ある補償の中でも、よく使われているのです。

さらに、火災保険に加入するときに「破損・汚損補償は必要か?」をしらべた結果では、半分近くの約48%の人が「破損・汚損補償に加入する」といっています。「参考:保険の窓口インズウェブ!

このような結果から「破損・汚損」の必要性は高いといえるのです。

そもそも破損・汚損補償とは?

火災保険の破損・汚損補償とは「不測かつ突発的な事故」により、建物や家財が傷ついたり、壊れたりした場合に受けられる補償のことをいいます。


「不測かつ突発的な事故」とは、故意ではなく偶然に、うっかり起こしてしまった事故を指します。


補償範囲は建物・家財であり、自宅内における些細な事故を幅広くカバーしてくれるのがメリットです。


「破損・汚損補償」とは、故意ではなく偶発的に起きてしまった事故による「家財・建物」の破損を、補償してくれるものなのです。

不測かつ突発的な事故(破損・汚損)になる具体的な事例

不測かつ突発的な破損・汚損の具体的事例を「建物」と「家財」に分けて見てみましょう。


建物

建物本体やそれに付属する門・塀・物置など「建物に付帯していて動かせないもの」を差します。

  • 家具の移動中に壁にぶつけて穴を空けた
  • 子供が室内でボール遊びをしていて窓ガラスを割った
  • コーヒーが入ったカップを持ったままつまずいて壁を汚した
  • 水道の栓を締め忘れて水を出しっぱなしにして部屋全体が水浸しなった
  • 子供たちが遊んでいてウッドデッキにぶつかり破損した
  • モノを運んでいる時にバランスを崩してドアにぶつかり壊した

家財

タンスや机などの家具、パソコン・洗濯機・冷蔵庫などの電化製品、衣類などのうち「動かせるもの」に限ります。

  • 掃除機をかけている時に食器棚にぶつかり食器を割った
  • うっかりケーブルに足を引っかけてコピー機が壊れた
  • 高額なデジカメを落として壊した
  • 子どもが玩具を投げてテレビの画面が割れた
  • パソコンにお茶をこぼして壊した

火災保険の破損・汚損が必要な人の3つの特徴

火災保険の破損・汚損補償は、すべての人におすすめできるかというと、中には不要な人もいます。しかし「破損・汚損補償」が必要な特徴がある人は、入るべき補償だといえます。

そこで、破損・汚損補償に入るべき特徴がある人について、詳しく解説します。
以下が、破損・汚損補償に入るべき人の3つの特徴です。
  • 小さい子供がいる家庭
  • 性格的にうっかりしている人
  • 高価な家財や電化製品を多く所有している人
1つずつ、詳しく解説します。

小さい子供がいる家庭

小さい子供のいる家庭は、破損・汚損補償に加入するべきといえます。

なぜなら、子供が小さいと、モノを投げて窓を割ったり、電化製品を壊してしまうことがあるからです。

特に子供が多い家庭では、自宅で遊んでいる時にテンションが上がって、建物や家財を破損・汚損させる可能性があるため、必要性は高いでしょう。 

小さい子供がいる家は「不測かつ突発的な事故」が起きる可能性が高いため、破損・汚損補償への加入がおすすめです。

性格的にうっかりしている人

性格的にうっかりしている人は、破損・汚損補償をつけておくのがおすすめです。

うっかりしている人は、些細なミスで床や壁を傷つけたり、家財を落として壊したりするリスクが高いです。

とくに、以下の特徴がある人は、破損・汚損補償をつけておくべきです。
  • 年を重ね、うっかりミスが増えたと感じる
  • 家にいる時間が多くなった
最近うっかりミスが多いと感じる人は、破損・汚損補償で備えておくと安心でしょう。

高価な家財や電化製品を多く所有している人

高価な家財や家電製品を多く所有する人は、破損・汚損補償に加入しておくほうが安心です。

高価な家財(食器・花瓶・電化製品)を多く所有する人は、その分、破損・汚損リスクも高くなります。

特に、最近の電化製品は高性能でデリケートなものが多く、破損すると高額な修理費用が発生します。

高価な家財や家電製品は、破損・汚損をしたときのリスクが高いため、汚損・破損補償を付けておくと良いでしょう。

火災保険の破損・汚損補償が受けられない4つのケース

火災保険の破損・汚損補償は「不測かつ突発的な事故」により、建物や家財が傷ついたり、壊れたりした場合に適用されます。

そのため「不測かつ突発的な事故」とはいえない、以下の7つのケースでは、補償の対象になりません。
  • 故意に破損・汚損させた 
  • 経年劣化で破損・汚損した 
  • 自宅外で破損・汚損させた 
  • ペットによる破損・汚損 
  • 損害の金額が少額 

  • スマホ・メガネが壊れた 

  • すり傷などの外観だけの損傷

今回は、補償の対象外である7つのケースのうち、とくに重要である以下の4つについて、詳しく解説します。
  • 故意に破損・汚損させた

  • 経年劣化で破損・汚損した 

  • 自宅外で破損・汚損させた 

  • ペットによる破損・汚損 
紹介する4つのケースは、破損・汚損補償が適用されると勘違いしやすいため「補償されない理由」をわかりやすく解説します。

わざと破損・汚損させたケース

破損・汚損補償が適用されるのは、不測かつ突発的な事故です。すなわち、うっかり起こしてしまった「偶然の事故」が対象になります。


そのため、故意に破損・汚損させた場合は補償されません。


以下のような例は、故意に破損・汚損させたケースに該当します。

  • イラっとして壁を叩いて穴をあけた
  • 夫婦げんかで手近にあるモノを投げたらテレビに当たり画面が割れた
  • フローリングが傷つくと分かっていて家具を引きずって傷つけた
  • 調子の悪いパソコンにわざと水をかけて壊した
  • デジカメを買い替えたいのでわざと落として故障させた

これらの行為で保険金を請求し、受け取った場合は保険金詐欺になります。悪質な場合は刑事告訴されることもあるので、決して行わないようにしましょう。

破損・汚損の原因が経年劣化のケース

経年劣化による予測可能な破損・汚損は補償の対象にはなりません。


経年劣化とは、持ち主の落ち度によらず、年月の経過(経年)により色褪せや傷みが生じたり、電化製品が機能しなくなったりする(劣化)ことを指します。破損・汚損の原因が経年劣化か否かは保険会社の判断によります。


経年劣化の例は、以下のようなケースが挙げられます。

  • 外壁や壁紙の太陽光による日焼け
  • 和室の畳の色褪せ
  • 塗料のひび割れ
  • 床の擦り傷やワックスの剥がれ
  • テレビの長期使用により画面に線が出る
  • 食器洗い中にコーヒーカップの把手にひびが入る
このような、時間の経過による破損・汚損は補償の対象外になるため、注意しましょう。

破損・汚損させた場所が自宅外のケース

不測かつ突発的な事故(破損・汚損)の補償範囲は、自宅内の建物と家財に限定されています。


そのため、外出先や旅行中など自宅外で起きた破損・汚損では、補償を受けることができません。


例えば、以下のような例は自宅外での破損・汚損に該当し、補償対象外になります。

  • 旅行中にデジカメを落として壊した 
  • 実家の壁にボールをぶつけて傷つけた 
  • 別荘で子供が走り回り、テレビにぶつかり画面が割れた

  • 外でボール投げをしていて他人の家の窓ガラスを割った 
  • 宿泊中のホテルの備品を壊した
このように、自宅の外で起きた「破損・汚損」は、火災保険の対象外のため、注意しましょう。

ペットによる破損・汚損

ペットの犬や猫が床や柱を傷つけたり、家具の端をかじったなどの破損・汚損は、不測かつ突発的な事故には該当しないため、火災保険のほぼ対象外となります。



ペットによる破損・汚損で火災保険が適用されなかった事例を2つご紹介します。


■事例1

ペットの子犬が伸び始めた歯を痒がって木製椅子をかじって傷をつけた。


保険会社に相談すると「このケースはペットの成長過程でよく起こることであり、不測かつ突発的な事故には当たらないため、保険金は支払いできない」と言われた。


■事例2

ペットの猫が雷に驚いて、柱をひっかいて傷だらけになった。


保険会社に連絡すると「このケースは確かに突発的ではあるが、猫を飼っている場合は、床・壁・家具などが爪とぎにより傷つけられることはあり得る」と言われた。


また、今回の損傷も通常見られる擦り傷・かき傷の部類に入り、それぞれの機能の喪失や低下を伴うものではないため、保険金は支払いできないと言われた。


上記の2つの事例でわかるように、ペットによる破損・汚損では、補償が受けられないと考えたほうがいいでしょう。

火災保険の破損・汚損でもらえる保険金を事例をもとに計算!

火災保険の破損・汚損補償を実際に使ったときに、どれぐらいの保険金がもらえるか、気になるところ。


そこで、具体的にもらえる保険金額を、具体例をもとに実際に計算しました。


わかりやすく、お金のもらえる仕組みを理解するために、以下の手順で解説します。

  • 破損・汚損補償の保険金の計算方法
  • 事例をもとに破損・汚損補償でもらえる保険金を計算
それでは、1つずつ詳しく見ていきましょう。

火災保険の破損・汚損の保険金の計算方法とは?

火災保険の破損・汚損補償で保険金はいくらもらえるのか、保険会社Aの「個人用火災総合保険」を例に見てみましょう。

破損・汚損補償における保険金は以下のように計算されます。

損害額ー自己負担額(※1)+臨時費用保険金(※2)=保険金

(※1)自己負担額が0円の場合でも、不測かつ突発的な事故(破損・汚損など)の自己負担額は1万円になります。

(※2)臨時費用保険金は支払割合の10%、限度額は100万円です。

次の章では、破損・汚損補償で保険金が受け取れた事例を見ていきましょう。

事例をもとに破損・汚損でもらえる具体的な保険金額を計算

保険会社Aの「個人用火災総合保険」における破損・汚損補償で保険金がもらえた事例をご紹介します。


■事例

4歳の子供がテレビでアニメを観ていた時、興奮してミニカーを投げたらテレビに直撃し、液晶パネルが割れてしまった。修理の見積もりをとると、液晶パネルの交換に11万円かかると言われた。


この場合「不測かつ突発的な事故」による家財の破損に該当するため、修理費用は補償されて保険金が受け取れます。


前章で説明した保険金の計算式に当てはめて、計算してみましょう。

11万円(修理費用)―1万円(自己負担額)+1.1万円(臨時費用保険金)=11.1万円

受け取れる保険金は11.1万円となり、修理費用11万円よりも保険金が千円分多く、お得になっています。

火災保険の破損・汚損補償の申請までの5つの流れ

火災保険の破損・汚損があった場合に、保険金を受け取るためには、保険会社に申請が必要です。

そこで「破損・汚損」の保険金を申請するための、5つの流れを解説します。

①加入中の保険内容を確認する
補償を使う前に、保険内容の確認をします。
  •  保証金の上限額は?

  • 保険の補償期間はいつまで? 
上記の保険内容を確認するには「火災保険証書」で、詳細な情報がわかります。

②破損・汚損箇所の撮影
次に、破損・汚損箇所の撮影をします。



ピンボケすると、審査に時間がかかるため、注意しましょう。

③業者に見積りを頼む
次に、工事業者に見積りをします。  見積書の作成を早く進めたいなら火災保険申請サポート業者に頼みましょう。



火災保険申請サポート業者は、見積書の作成を本業としているので安心して任せられます。 

④申請に必要な書類の作成
破損・汚損補助の申請をするには、以下の4種類の書類が必要です。 
  •  保険金請求書 

  • 見積書 

  • 事故状況説明書 

  • 現場写真 
 
⑤保険会社へ申請する
必要書類を用意できたら、保険会社に申請します。

書類に不備がある場合、保険会社から連絡があります。
審査に合格し、2~4週間ほどで、銀行に保険金が入金されたら、申請終了です。 

火災保険の破損・汚損を補償する保険会社のおすすめの選び方

「破損・汚損補償」のある保険会社を探す際に、何を基準で選ぶべきか迷いますよね。

保険会社は、無数にあるため、何を基準で選ぶかを理解しないと、保険選びの失敗の原因になります。


基本的に、火災保険を選ぶときは、以下の7つ基準で選びましょう。

  1. 保険の対象をきめる
  2. 構造級別を確認する
  3. 補償の範囲をきめる
  4. 建物の保険金額をきめる
  5. 家財の補償額を
  6. 保険期間を設定する
  7. 地震保険の加入を検討する
とくに「破損・汚損補償」を重視する場合は「保険の対象」が、大切になってきます。

ただ、選定項目が多すぎて、保険に詳しくない人は、1人で選ぶのは不安に感じるでしょう。

そこで、火災保険選びにおすすめなのが、一括サイトで、まとめて見積もりをお願いすることです。

一括見積サイトの最大手「保険スクウェアbang」では、保険アドバイザーが何度でも無料で相談に乗ってくれます。さらに「保険スクウェアbang」で見積もりを取ることで、以下のメリットが得られるのです。
  • 最大26商品の中から自分にあう保険を比較できる
  • 実際に利用した人の満足度が94%を記録
  • アドバイザーの質が高く無理な勧誘をしない
「破損・汚損補償」がついた火災保険を選ぶ際は、一度「保険スクウェアbang」で見積もりをしてみましょう。

まとめ:破損・汚損の被害は火災保険で補償しよう

今回は火災保険の破損・汚損補償の必要性について、解説しました。


今回の記事のポイントは、

  • 破損・汚損補償は「不測かつ突発的な事故」をカバーする
  • 破損・汚損の補償範囲は自宅内の建物と家財
  • 子供がいる人やうっかりしている人は必要性が高い
  • 破損・汚損の原因が「故意」「経年劣化」の場合は補償されない
  • 損害額よりも保険金が多く支払われるケースもある
  • 破損・汚損補償の火災保険を選ぶ際は一括サイトにお願いする
でした。

火災保険の破損・汚損補償は自宅内の建物・家財における不測かつ突発的な事故をカバーするため、小さい子供のいる家庭やうっかりした性格の人などには必要性が高いでしょう。

ただし、破損・汚損の原因が故意によるものや経年劣化によるもの、自宅外で起きたものなどは補償されません。

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