床下浸水で火災保険は適用される?保険の水災補償について徹底解説!

近年では、異常気象などによる河川の氾濫が多く起きており、浸水被害が多発しています。しかし浸水被害にあったとしても、床下浸水では火災保険が適用されないことをご存じですか?この記事では、床下浸水・床上浸水被害について火災保険の適用条件を確認して、実際に被害にあった際の保険金請求方法を詳しく解説していきます。

この記事の監修者
植田 英三郎
リタイアメントプランを中心とするライフプランニングが専門領域です。
独立系FPですからビジネス時代からリアタイ後までの経験を活かして、お客様本位のアドバイスができます。
年金、資産運用、保険見直し、相続、老後の住まい・介護施設などについて、幅広くご相談に対応できますので、お気軽にご相談ください。

床下浸水で火災保険は適用される?

近年、環境の変化などによって水災被害が多くなったと言われています。


大規模な洪水のニュースも年に数回は目にします。実感としては薄いですが、河川の氾濫や大雨による水災被害は意外と身近にあるものです。


「水災だったら火災保険で対応できるから・・」と思っている方は注意が必要です。実は、「床下浸水」に関しては火災保険の対象外であるからです。


そこでこの記事では、皆さんの疑問を解決するために

  • 床下浸水のみでは火災保険は適用されない?
  • 水災補償金が受け取れないケース
  • 保険金の請求方法や注意点

以上のことを中心に解説していきます。


この記事を読んで頂けたら「床下浸水で火災保険は適用される?」について参考になることと思います。 ぜひ最後までご覧ください。

床下浸水のみでは火災保険は適用されない!


床下浸水のみでは火災保険は適用されません。

火災保険の水災保証の要件は一般的に
  • 再調達価格(※)の30%以上の損害を受けた場合
  • 「床上浸水」または「地盤面から45cmを超える浸水」によって損害が生じた場合

となっています。

※再調達価格とは、現状の建物と同等のものを新築または購入した際に必要となる金額のことです。保険会社によって「新価」「保険価格」など呼び方が異なります。

火災保険は、床上浸水は補償の対象となりますが、床下浸水は補償の対象になりません。

なお、床下浸水であっても建物評価額の30%以上であれば火災保険の補償対象となります。しかし、一般的に床下浸水で建物評価額の30%を超えることはまずありません。よって床下浸水で火災保険の対象となる可能性はほとんどないのです。

床上浸水の場合には火災保険が適用される

実際の保険金支払い例を紹介していきます。


ケース1

〇台風により川が氾濫し、床の上まで浸水したために建物が傷み、家財も破損した。


この場合は、建物の修繕と家財の修繕が保険金支払いの対象となります。


ケース2

〇大雨によって洪水が起こり、床上まで浸水した。


この場合も保険支払いの対象となります。


ポイントは「床上浸水」かどうか、という点です。


なお、火災保険を「建物」と「家財」にかけている場合は、両方とも補償されます。建物のみの場合は、床上浸水で家財が破損した場合も補償の対象外となりますので、注意が必要です。

水災補償金が受け取れないケース


火災保険の中には水災補償が受けられないケースもあります。


身近で考えられるのは以下の3つのケースです。

  • 地震が原因となる土砂崩れや洪水被害
  • 水ぬれによる被害
  • 水災被害から3年以上が経過している場合
全て水が関わってくる災害ではありますが、これらは水災として補償されません。

では、以上のケースで被害が出てしまった場合、どうすれば補償の対象になるのでしょうか。対策方法もあわせて紹介しますので、参考にしてみて下さい。

地震が原因となる土砂崩れや洪水被害

水災が「天候」によって起こったのか「地震」によって起こったのかは保険金支払いの条件となります。


火災保険のみの契約では、地震が原因となる土砂崩れや洪水は対象にはならず、地震が主な原因となる水の被害は「地震保険」の対象となります。


なお、地震保険は、火災保険に付帯して契約する必要があり、地震保険のみの契約は出来ません。


火災保険の契約の際には、地震保険が付帯しているかは確認しておきましょう。費用は増えますが、万が一に備え契約しておくことをおすすめします。

水ぬれによる被害

洪水などによる床上浸水は水災の補償対象となりますが「水ぬれ」は水災補償の対象となりません。


「水ぬれ」と「水災」は、よく混同されがちなので注意が必要です。


水ぬれとして扱われるのは以下のケースです。

  • 給水設備の破損、詰まりなどによる漏水
  • マンション上部からの水漏れ

なお、水ぬれも火災保険の補償対象となりますので安心して下さい。

一般的に、マンション住まいの方は、洪水被害を受ける可能性が低いため水災の補償が無くても問題にならないケースが多いですが、水ぬれ補償は付けておく方が安心です。逆に一軒家の方は水ぬれ補償よりも水災の補償を付けておくようにしましょう。

水災被害から3年以上が経過している場合

保険金の請求は、被害から3年未満にしなければならないと「保険法」で決められています。水災被害から3年が経過している場合は保険金支払いの対象外となるので注意が必要です。


被害にあったら保険金が請求できる否かに関わらず、まず保険会社に連絡をするようにしましょう。


また、保険会社によって3年未満を請求期限としている場合もあるため、契約されている保険会社の請求期限は必ず確認しておくようにしましょう。


水災関係は目視できない範囲で木材や基礎が傷んでいる可能性が高いです。調査してもらう意味も兼ねて、洪水などの被害にあった場合はまずは保険会社へ電話を入れるようにして下さい。


時間がたってから「あの時の洪水が原因かも・・・」と思って請求しても手遅れになってしまう場合があります。

保険金の請求方法


実際に被害にあってしまった時、保険金の請求方法について知っておくと焦ることなく対応することが出来ます。


1.保険会社へ被害があったことを報告する

まずは、被害があったことを保険会社へ報告して下さい。代理店契約の場合は、契約した代理店へ連絡しましょう。その際には、保険証券を手元に置いて、「契約者氏名」「保険証番号」「損害の発生日時」などを伝えましょう。


2.保険金請求書を送付

保険会社から保険金請求の書類が送られてくるので、内容を確認して返送して下さい。


3.保険金請求に必要な書類を送付

保険金請求に必要な書類を用意して、保険金請求書と共に保険会社に送付して下さい。必要な書類は「罹災証明書」「写真」「修理見積書」です。


※罹災証明書は消防署などから、修理見積書は修理業者などに発行してもらいます。


なお、保険会社が修理をするわけではありませんので、修理業者は出来るだけ評判のいい業者を選ぶようにしましょう。稀に火災保険が出るからと不要な請求をしてくる業者も存在します。


被害の度合いによって保険金が少ないと感じる場合もありますが、修理代が高いという可能性も考えられますので注意が必要です。

参考:床下浸水でも保険金が出る火災保険特約が登場!?

床下浸水は火災保険の対象外であるとお伝えしましたが、ニーズに伴って東京海上日動火災保険が、床下浸水でも保険金が出る特約付火災保険の販売を開始しました。


床下浸水の火災保険特約を付けることで、建物もしくは土地に設置してある「空調」や「冷暖房設備」「充電発電設備」などに対して保険金が支払われます。これは床下浸水による破損も支払い対象となります。


近年はエコジョーズなど高額な設備が設置されている住宅も多く、床下浸水によって破損する恐れのある設備を設置している場合、特約を付けておくと安心です。


火災保険特約では、火災保険の支払い条件である建物価格の30%以上によらず、床下浸水による設備破損で保険金が支払われます。

参考:水災被害にあったときの注意点


床上浸水、床下浸水などで被災してしまった場合は、火災保険の保険金請求するにあたって注意しておく点がありますので覚えておきましょう。


  • すぐに保険会社に連絡する
  • 被災建物の写真を撮る(全体と被災箇所が分かるような写真)
  • 被災前の写真があればなお良い
  • 使えなくなった家財などは、廃棄する前に写真を撮る

写真はあればあるだけ良いです。特に被害状況が分かる写真は必ず撮っておきましょう。

また、保険金請求に際して、被害前の状況を確認できる写真もあればなお良いです。被害の状況に応じて保険金の請求をスムーズに行うことが出来ます。

すぐに保険会社に連絡をする

被害にあったら何よりもまず保険会社に連絡しましょう。


いち早く被害状況を説明し、保険会社の判断を仰ぐ方が賢明です。もし自分で判断して片付けなどをしてしまったら被害状況が正確に分からなくなり、満足のいく保険金請求が出来なくなる可能性もあります。

片付ける前に被害状況が分かる写真をとっておく

すぐに片づけて生活を元通りにしたい気持ちも分かりますが、被害を受けたら被害状況の写真を出来るだけ分かりやすく、かつ多く撮っておくことが必要です。


保険会社は被害の状況を写真で把握しますので、写真の有無は保険金払いを大きく左右してきます。もし保険金が出たとしても写真が無ければ満足のいく金額の請求が出来ない可能性もありますので注意が必要です。

まとめ:加入している火災保険の水災補償を確認しよう

「床下浸水で火災保険は適用される?」について解説しました。


今回のポイントは

  • 火災保険では床下浸水は補償されない
  • 地震による水災や、水ぬれは水災補償の対象外
  • 被害にあったらまず保険会社に連絡!被害の写真も撮っておく

でしたね。


床下浸水では火災保険の対象とならないため、もし床下浸水で設備などが破損する恐れがある場合は、床下浸水の火災保険特約が付けられるか確かめてみて下さい。


また、その他の水災でも保険金が出ないケースがありますので、これから火災保険を契約する方、現在契約している方も自分の火災保険についてどこまで補償されるかは確認しておくようにしましょう。


ほけんROOMでは他にも読んでおきたい保険に関する記事が多数掲載されていますので、合わせてご覧ください。

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