更新日:2022/07/07
火災保険で水漏れは補償される?仕組みと適用条件を徹底解説!
火災保険は水漏れによる損害も補償対象になります。しかし契約内容によって対象になる・ならないは異なるため、正しく理解しておかないと高額な自己負担費用が発生することも。そこで今回は水漏れが補償される仕組みと条件、補償を受ける際のポイントなどを中心に解説します。
目次を使って気になるところから読みましょう!
- 火災保険で水漏れの損害は補償される
- 水漏れによる損害は3種類に分類される
- 水漏れで火災保険が適用されるケース
- 自然災害が原因の場合
- 一戸建ての自宅の水道管破損が原因の場合
- 賃貸マンションで上の階からの水漏れが原因の場合
- 賃貸マンションの共有部分が原因の場合
- 水漏れで火災保険が適用されないケース
- 経年劣化が原因の場合
- 故意もしくは重大な過失が原因の場合
- 水漏れ発生源の修理費用として保険金を使う場合
- 火災保険で水漏れの補償を受ける際のポイント
- 時価契約ではなく新価契約を選ぶ
- 一戸建ての場合は所在地の被災リスクに応じて補償を選ぶ
- 賃貸マンションの場合は家財保険を検討する
- 火災保険の水漏れ補償を請求する際の流れ
- 参考:個人賠償責任特約とは
- まとめ:火災保険の水漏れ補償を選ぶならまずは無料で見積り依頼を!
目次
火災保険で水漏れの損害は補償される
火災保険は火事以外にもさまざまな損害が補償対象になっています。
水道の破損などが原因の水漏れによっておこる損害も補償対象のひとつです。
しかし、どんな水漏れでも補償されるわけではありません。契約内容によって対象になる・ならないが異なるほか、そもそも補償対象外の損害もあります。
そういった内容を正しく理解しておかないと、水漏れの際に大きな自己負担費用が発生することにもなりかねません。
そこでこの記事では、以下の内容を中心に解説します。
- 水漏れによる損害の種類
- 水漏れが補償対象になるケース・ならないケース
- 水漏れの補償を受ける際のポイント
水漏れによる損害は3種類に分類される
水漏れによる損害は火災保険で補償を受けることが可能です。
そしてその損害は、原因によって以下の3種類に分類されます。
- 水ぬれ:給排水設備の破損など、建物内部が原因の損害
- 風災:台風や強風など、風の自然災害が原因の損害
- 水災:洪水や豪雨など、水の自然災害が原因の損害
水漏れで火災保険が適用されるケース
それでは実際に水漏れで火災保険が適用されるケースを見ていきましょう。
代表的な以下の4つのケースについて解説します。
- 自然災害が原因の場合
- 一戸建ての自宅の水道管破損が原因の場合
- 賃貸マンションで上の階からの水漏れが原因の場合
- 賃貸マンションの共有部分の故障が原因の場合
自然災害が原因の場合
一戸建ての自宅の水道管破損が原因の場合
一戸建ての自宅の水道管が破損した場合は水ぬれ補償の対象です。
なお、火災保険の補償範囲には以下の3つの契約形態があります。
- 建物のみ
- 家財のみ
- 建物と家財
建物のみを補償対象としていた場合は、家財がぬれたり破損したりしても補償されないので注意が必要です。
一戸建ての場合は建物と家財両方を水ぬれの補償対象にすることをおすすめします。
賃貸マンションで上の階からの水漏れが原因の場合
賃貸マンションで上の階からの水漏れが原因の場合は、損害賠償請求をおこなうのが一般的です。
ただし、損害賠償請求によって支払われる金額は、経年劣化などによる価値を差し引いた時価になるため、新しく買い替える費用に満たないことがあります。
その際に、差額の自己負担費用分は火災保険によって補償を受けることが可能です。
賃貸マンションの共有部分が原因の場合
賃貸マンションの共有部分が原因の水漏れは、貸主が加入している賠償責任保険で補償されます。
ただし、上の階からの水漏れのケースと同様に、時価計算での賠償です。ですから、自己負担費用に関してを火災保険で補償を受けることになります。
基本的に他人が原因の水漏れ・水ぬれ損害に対する火災保険の補償は、賠償金と買い替え費用の差額分だと考えておきましょう。
水漏れで火災保険が適用されないケース
それでは反対に、水漏れで火災保険が適用されないケースについても見ておきましょう。
代表的な以下の3つのケースを解説します。
- 経年劣化が原因の場合
- 故意もしくは重大な過失が原因の場合
- 水漏れ発生源の修理費用として保険金を使う場合
経年劣化が原因の場合
水漏れの原因が経年劣化である場合、火災保険での補償を受けることはできません。
経年劣化と判断される例は、以下のようなケースです。
- サッシや窓枠のひび割れなど、もともとあったすきまから水ぬれが発生した
- 窓やドアにすきまができていて、風雨が吹き込んだ
- 修理・交換をすすめられていたのに放置していて水漏れが発生した
故意もしくは重大な過失が原因の場合
故意または重大な過失が原因の水漏れは、火災保険の補償対象外です。
故意または重大な過失には以下のようなケースがあります。
- 自身で水を室内にばらまいた
- トイレにゴミを流して詰まらせた
- 洗濯機の排水ホースが外れてしまった
- キッチンの排水溝に油を流して排水管を詰まらせた
水漏れ発生源の修理費用として保険金を使う場合
火災保険で水漏れの補償を受ける際のポイント
ここからは、実際に火災保険で水漏れの補償を受ける際のポイントを解説していきます。
大きく以下の3点です。
- 時価契約ではなく新価契約を選ぶ
- 一戸建ての場合は所在地の被災リスクに応じて補償を選ぶ
- 賃貸マンションの場合は家財保険を検討する
時価契約ではなく新価契約を選ぶ
火災保険を契約する際には、時価契約ではなく新価契約を選ぶことをおすすめします。
- 新価:同等の物件・物品を新築もしくは購入するために必要な金額
- 時価:新価から経年劣化した価値や使用による消耗分を引いた金額
一戸建ての場合は所在地の被災リスクに応じて補償を選ぶ
一戸建ての場合は所在地の被災リスクに応じて必要な補償を選ぶことが重要です。
基本的に水ぬれや風災に対する補償の必要性は高いいっぽうで、たとえば建物が高台にある場合などは水災補償の必要性は低いといえます。
補償の範囲を広げるとそのぶん保険料は高くなるので、本当に必要な補償のみを選ぶようにしましょう。
賃貸マンションの場合は家財保険を検討する
火災保険の水漏れ補償を請求する際の流れ
火災保険で水漏れ補償を請求する際の流れは以下のとおりです。
- 保険会社に連絡する
- 必要書類を提出する
- 保険会社の調査・審査を受ける
参考:個人賠償責任特約とは
個人賠償責任特約とは、賠償責任が生じた際に保険会社が代わりに損害賠償をおこなう特約のことです。
他人にけがをさせたときや、他人の物を壊したときなどが該当します。加害者になったときのための特約ともいえるでしょう。
とくに賃貸マンションやアパートに関しては水漏れで下の階に損害を与えてしまうことがけっして少なくはありません。
高額な賠償金にそなえて、個人賠償責任特約の付加を検討することをおすすめします。
まとめ:火災保険の水漏れ補償を選ぶならまずは無料で見積り依頼を!
火災保険による水漏れの補償について解説してきましたが、いかがでしたか?
今回の記事のポイントは以下のとおりです。
- 火災保険で水ぬれ・風災・水災は補償される
- 経年劣化や、故意・過失による損害は補償対象外
- 一戸建てでも賃貸マンションでも、時価契約ではなく新価契約を選ぶ