賃貸住宅・賃貸アパートの火災保険の選び方とは?手順と注意点を解説

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賃貸住宅・賃貸アパートの火災保険の加入は強制ではありません。しかし、入らない・更新しない場合は大家への損害賠償責任などリスクを伴います。火災保険の選び方として、家財保険・借家人賠償責任保険・個人賠償責任保険の加入を検討します。今回は、賃貸住宅の火災保険の選び方について解説します。

賃貸住宅の火災保険の選び方って?選び方の手順と注意点を紹介

賃貸住宅・賃貸アパートにお住いの方は契約時に火災保険の加入を勧められたと思います。


なぜ火災保険に加入するべきなのかご存知ですか?


火災保険に加入していないと何か破損してしまった時に大家への損害賠償責任などのリスクを負うこともあります。


そこでこの記事では

  • 賃貸住宅における火災保険の必要性
  • 賃貸住宅における火災保険の選び方
  • 賃貸住宅における火災保険の注意点

以上のことを中心に説明します。 


この記事を読んでいただけたら、賃貸住宅の火災保険について理解でき、ご自身にあわせた火災保険の選び方を知ることができるようになります。火災保険をどうしようか迷っている方に

お役に立つ情報があるはずですので、ぜひ最後までお読みください。

賃貸住宅・賃貸アパートの火災保険の選び方の手順

賃貸住宅・賃貸アパートの火災保険の加入する方法としては不動産会社が紹介してくれる火災保険に加入するか、ご自身で火災保険に加入する方法があります。


必ずしも不動産会社に紹介された火災保険に加入しなければいけない義務はありませんので注意してください。


ただ勧められたから入ってしまうと無駄な補償がついていたり、保険料が他の保険会社よりも高かったりします。


そのため一度ご自身で火災保険について下調べをしておくことをおすすめいたします。


また選び方のポイントとしては

  1. 家財保険に加入するか決める
  2. 借家人賠償責任保険に加入するか決める
  3. 個人賠償責任保険に加入するか決める
以上の点をご自身で判断するといいでしょう。

ここからは、賃貸アパートの火災保険の選び方の手順について解説をしていきます。

賃貸の火災保険の選び方①家財保険に加入するか決める

これから具体的に火災保険の選び方について見ていきます。


火災保険の選び方として、家財保険に加入するか決めるとありますが、結論から言うと、これは火災保険に加入するにあたって家財保険は加入すべき保険です。


まず、火災がを起きた時に補償の対象を何にするかを決めます。


選ぶ補償の対象は建物家財のどちらか片方または、両方を補償対象にできます。


賃貸住宅の場合は、建物は物件のオーナー(大家)が火災保険をかけていますので、賃貸の契約者は自分の家財、いわば家具や電化製品、所持品などにかける保険ということになります。


火災で全て失い、普段の生活品や身の回りの品物を一から買い揃えるのというのは、よっぽどのミニマリストでない限り大変です。やはり家財保険には加入すべきと言えるでしょう。


また火災以外での損害を受けた場合にも補償されるケースも多くありますので、念のためでも加入をおすすめします。


保険料を安く抑えたい方は水災の補償を外すことで安くすることができます。

賃貸の火災保険の選び方②借家人賠償責任保険に加入するか決める

次に、火災保険の選び方として借家人賠償保険責任保険への加入を検討します。結論から言うと、これも加入するのが得策です。


この借家人賠償責任保険というのは、先ほど少しふれたところで、近隣からの火災が起こった場合、出火の原因を作った人は周りの家を火事にして延焼させたとしても、火事の責任をとる必要がありません。


それにも関わらず、賃貸の契約者は物件のオーナー(大家)に契約したときのきれいな状態に戻して返却するすことを求められます。火事がおきて、元にもどすということは容易なことではありません。


そのほかにも水漏れで下の階や隣の部屋にまで損害を与えてしまった場合などにも役に立ちます。


借家人賠償責任保険は、賃貸契約者を守る保険なのです。必ず加入しておくことをおすすめします。


なお借家人賠償保険責任保険は火災保険の特約の一部です。


賃貸住宅での火災保険の保険料の大部分はこの借家人賠償保険責任保険に対する金額とも思っていていいでしょう。

賃貸の火災保険の選び方③個人賠償責任保険に加入するか決める

次に、火災保険の選び方として個人賠償責任保険に加入するか決めます。


この個人賠償責任保険というのは、火災に限らずに身の回りの身近な事故についての保険となります。


たとえば、水漏れを起こしてしまい階下の部屋に損害を与えた場合や、飼い犬が他人に飛びかかって怪我を負わせてしまった場合などが保険対象に該当します。


つまり、個人賠償責任保険は、日常にひそんでいる近隣とのトラブルに対して補償してくれるものなのです。


アパートやマンションなどの集合住宅の場合、漏水は最も起こりえる事故です。もし起こしてしまった場合、漏水は高額な修理代を請求される可能性が高いです。


また、自動車以外の自転車での事故などにも対応しており、自動車保険の特約や傷害保険の特約として、既に別に加入している保険で対応している場合があります。


ご自身の加入している保険をよく確認して、もし個人賠償責任保険の保険や特約がない場合には、加入しておいた方が良い保険になります。

賃貸の火災保険の選び方④地震保険の加入を検討する

火災保険の選び方として最後にご紹介するのは、地震保険の加入についてです。


賃貸住宅の場合、地震による建物自体の損壊に対する保険は大家さんがかけていますので、賃貸人が地震保険に加入することで補償の対象となるのは、電化製品や家具などの家財です。


【地震保険の主な内容】

基準認定支払われる
保険金額
全損家財の損害額が
時価額の
80%以上
保険金額の
100%
大半損家財の損害額が

時価額の

60%以上80%未満
保険金額の
60%
小半損家財の損害額が
 時価額の
 30%以上60%未満
保険金額の
30%
一部損家財の損害額が
 時価額の
10%以上30%未満
保険金額の
5%


ただし、地震保険は火災保険とセットで加入をすることが条件となります。火災保険の他に地震保険に加入することで、万が一の時に、生活に必要な家財を買い揃える費用を抑えることができます。

参考:賃貸の家財保険の保険料の目安

火災による建物の損壊に対しての火災保険は大家さんが加入していますので、賃貸人が加入する火災保険は家財に対して補償をつけることになるため「家財保険」とも言います。


自分の家が火元となる火災が起きてしまった際に、大家さんに対しての借家人賠償責任補償と、近隣の家に火が燃え移ってしまった際に補償をする個人賠償責任補償を付けた場合の、家財保険の保険料の目安は以下の通りです。


【家財保険の保険料の例】

A社
B社C社
保険料
(月額)
6,870円6,000円4,000円
契約年数1年1年
1年
家財補償100万円185万9000円100万円
借家人賠償責任補償2,000万円2,000万円 2,000万円 
個人賠償責任補償3,000万円2,000万円1億円


保険会社によって月々の保険料は異なりますが、補償内容が充実している家財保険を選ぶことが大切です。

賃貸の火災保険の加入は強制ではない

火災保険は法律的に加入を義務化されているものではありません。しかし、一般的には賃貸住宅を契約する条件として火災保険に入らないといけない場合が多いです。そのため、物件の契約と同時に自然な流れで火災保険に加入することになるケースが多いのです。


しかし、中には契約時に火災保険に加入をするという条件が付いていない賃貸住宅もあります。そういった物件の場合は、火災保険の加入が強制ではありませんので、加入するかしないかを決めるのは自分次第ということになるのです。


また、加入する保険は自分で選択することができますので、必ずしも不動産が勧めてきた保険に入らなくても良いということも覚えておきましょう。補償内容等をきちんと確認し、自分で納得のいく火災保険に加入することが大切です。

賃貸住宅の火災保険の選び方のポイントと注意点

これまで、賃貸住宅の火災保険について内容を確認してきました。火災保険に入らないつもりの方はもういないと思います。


不動産会社は火災保険の加入漏れを防ぐために様々な補償内容を勧めてきますが、火災保険の加入を賃貸契約の義務にしていても、不動産会社のすすめる保険に入らなければならない義務はありません。


ご自身で契約すれば、必要な補償額や不要な補償を削ったり、ご自身の生活にあわせた保険に契約することができます。家財保険はもっと多くの補償が必要になるかもしれませんし、不要な補償を削れば、保険料を節約できるかもしれません。


不動会社に火災保険のコピーを求められることもありますので、補償内容を確認した上で、保険証券はきちんと保管しておきましょう。


これから、賃貸住宅の火災保険についてもう少し詳しく選び方の注意点について見ていきましょう。

  • 地震保険料控除は賃貸住宅の場合も適用
  • 引っ越し時の火災保険の重複加入に注意
  • 火災保険は自分で加入できる!不動産会社のすすめる保険会社は要注意
以上の3つの注意事項について解説していきます。

地震保険料控除は賃貸住宅の場合も適用

賃貸住宅の火災保険について、今までは火災保険でカバーできる火災について見てきました。驚くことに、火災保険ではカバーできない火災というのが存在します。それは地震を原因とする火災です

この地震を原因とする火災の補償が欲しいと思う方は地震保険に加入しなければなりません。地震保険には地震を原因とする火事や津波、火山の噴火などによる損害があった場合に地震保険で補償してもらうことができます。

地震保険は地震保険だけでの加入はできないため、基本的には火災保険に加入する際に特約としてあわせて加入することになります。

この地震保険に入ろうかと考えた方は、ぜひ覚えていて欲しいことがあります。

それは、地震保険は保険料控除の対象になると言うことです。火災保険は保険料控除の対象外になっているのですが、地震保険は税金の還付を受けられるので、年末調整や確定申告の際には保険会社から送られている控除証明書を添付して税金の還付を受けましょう。

引っ越し時の火災保険の重複加入に注意

賃貸住宅の火災保険についてのやりがちな注意点があります。

それは火災保険の重複加入です。

賃貸住宅から賃貸住宅へ引っ越しする際に、契約期間にあわせて引っ越しすることはあまりありません。火災保険は1年から10年までの間で契約をします。最初に賃貸住宅に入居する際に火災保険を加入して、次に引っ越しするときに前の契約していた火災保険を忘れた新たに加入すると、前の保険の保険期間が残っていると重複契約になります。

火災保険は賃貸契約の中の一部ではないので、例えば最初に賃貸契約に合わせて火災保険を2年契約してその2年以内に引っ越しをすると、前の火災保険を解約しなければ、たとえ引っ越しをしても契約は続きます。

通常、引っ越しをした時点で新しい火災保険に加入するので、2つの火災保険に重複加入してしまうことになります。

万が一、2つの火災保険に加入しているときに、火災が発生しても受け取れる補償額は契約金額までになります。100万円の家財保険にそれぞれ入っていても、たとえ全焼しても
補償金額は200万円ではなく、100万円だけになります。

そのため、重複加入しているメリットは乏しいので、火災保険の二重契約は注意が必要です。

火災保険は自分で加入できる!不動産会社のすすめる保険会社は要注意

気をつけたいのが不動産会社では住宅の契約書と火災保険の契約書が平然と並べられている場合が多いことです。


そうなると内容をよく確認しないまま流れで記入してしまったり、言われるがままに加入するのは非常に危険です。


実は不動産会社は特定の保険代理店と提携している場合が多くお互いの利益のため相場よりも高額な保険を勧めていたり、必要のない補償まで勧めてくる時もあります。


引っ越し準備などで忙しい時期ではありますが、きちんとご自身で火災保険はリサーチしておきましょう。


今では賃貸住宅向けの火災保険をシミュレートできるサイトもありますので活用しましょう。

参考:賃貸の火災保険の更新忘れした場合の対処法

火災保険の更新忘れをしてしまった場合、契約が切れて保険に入っていないのと同じ状態となってしまいますので注意が必要です。無保険の状態になると、万が一火災等が起きてしまった際にかかる高額な費用を、全額自己負担で支払わなければいけなくなります。


特に次のようなケースでは、更新を忘れてしまう可能性がありますので注意しなければいけません。 


  • 建物の管理会社が途中で変わったため、更新案内が届かない・遅れる 
  • 郵便物をよく確認せずに不要だと思い更新案内を捨ててしまう 
  • 更新手続きを後回しにしたまま忘れてしまう
     

せっかく火災保険に加入したのに、いざという時に無意味では大変な損害がでてしまうことになります。場合によっては、数百万円以上もの修繕費用がかかってしまうこともあるのです。


更新を忘れてしまう可能性がある方は、解約をしない限り自動で更新される自動更新に切り替えることをお勧めします。

まとめ:賃貸住宅の火災保険の選び方をマスターしよう


これまで、賃貸住宅の火災保険について見てきました。


この記事のポイントは以下のようになります。

  • 賃貸住宅での火災保険の役割
  • 火災保険の選び方
  • 火災保険での注意点

賃貸住宅の火災保険は、不動産会社にすすめられる保険は手軽に入れるので、簡単でいいですが、費用の面からみると、損をしていることが多いです。しかも万単位の差がでることもありますので、しっかり比較検討することをおすすめします。


また、火災保険は火災の時に力を発揮するものですが、それ以外の事故でも保険の補償の対象になっていることがあります。


特に、個人賠償責任保険をつけていると、思わぬ住宅への損害などでも補償対象となっていることがあるので、契約の内容を理解し、保険金の請求ができる可能性があるときには保険会社に確認しましょう。


ほけんROOMでは、他にも読んでおきたい保険に関する記事が多数掲載されていますので、ぜひご覧ください。


最後までお読みいただきありがとうございました。

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