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就業不能保険の必要性とは?働けなくなったときのための保険を解説

就業不能保険とは「病気やケガで働けない状態」に対する保障です。就業不能保険は、長期療養によって家計にダメージを受ける状態から生活を守ることができます。しかし公的な保障が充実している日本で、この保険の必要性はあるのか。この保険の特徴から、その必要性を解説します。

就業不能保険の必要性について解説します

サラリーマンであったり自営業や経営者であったりと、大抵の人は生活をしていくために、何かしらの就労をしています。つまり、自分の体を資本として収入を得ています。


しかし、もし病気や怪我で長期間働けなくなってしまうと、収入を得ることが難しくなってしまいます。それだけではなく、休む期間が長くなれば治療や療養のための費用もそれだけかかることとなり、どんどん家計が苦しくなってしまうことでしょう。


そんな事態にならないために、働けなくなったときにお金がもらえるという、長期療養に対して備えることのできる保険があることをご存知でしょうか。その保険とは就業不能保険(所得補償保険)と言います。


そこで、この記事では「就業不能保険の必要性」について、

  • 就業不能保険の内容と必要性
  • 就業不能保険を検討するときに考慮すべき社会保障
  • 就業不能保険と医療保険の違い

以上のことを中心に解説していきます。


この記事を読んでいただければ、就業不能保険が本当に必要な人はどんな人か、またどのような条件で効果を発揮してくれる保険なのかを知ることができ、就業不能保険を検討している人にとって役に立つことでしょう


是非最後までご覧ください。

就業不能保険の必要性が高くなるのはどんなとき?

「就業不能保険」とは、「病気やケガで仕事ができなくなった場合」に給付金がおりる保険になります。


生命保険といえば、死亡保障や医療保険、がん保険などのイメージがありますが、最近は「就労ができなくなった場合に、その分の収入をカバーする」保障が多くの保険会社が取り扱いはじめています。


イメージしてみてください。もし一家の大黒柱が長期にわたって働けなくなる状態になってしまったら、今の生活、そして今後の生活はどうなってしまいますか。

いままで通りの生活を続けることができるご家庭の方が、少ないのではないでしょうか。


また、「病気やケガによって休業すること」は「亡くなること」よりも、家計が受けるダメージは大きいかもしれません。


亡くなった場合には、遺族年金や生命保険金、死亡退職金(会社員の場合)などがその後の家族の生活を支えますが、長期療養の場合は、傷病手当金(会社員の場合)や障害年金しかありません。


また、症状や治療内容によっては、治療にかかるコストが家計を圧迫することもあります。 就業不能保険(所得補償保険)はこうした事態に対処するための保険なのです。


会社員の方に就業不能保険の必要性は低い?

さて、就業不能保険は働けなくなったときのリスクに対して、備えるものになりますが、社会保障や会社独自の福利厚生が充実している会社員の方に対して、その必要性は少ないと考えられます。


以下では詳しく傷病手当金やその他の公的保障について解説していきます。

傷病手当金の支給条件

会社員の方は、会社独自の健康保険組合や協会健康保険組合(協会健保)に加入されているかと思います。


仮に会社員の方が病気やケガで働けなくなった場合、健康保険組合から、「傷病手当金」が支給されます。


傷病手当金の支給条件については以下4点になります。

支給要件にあてはまらなければ一切支給を受けることができないので、詳細までお話をしておきます。


<傷病手当金の支給条件>

  • 業務外の事由による病気やケガの療養のための休業中で、仕事ができないこと  

入院だけでなく在宅療養も含めて、業務外の事由による病気やケガの療養のために休業していることが条件の一つです。


労災保険の給付対象となる業務上・通勤災害によるものや美容整形など病気とみなされないものは支給対象外となっています。         


仕事ができないかどうかは、仕事内容も考慮にいれて、医者によって判断されます。  


  • 連続する3日間を含み4日以上仕事に就けなかったこと

連続する3日間を含み4日以上仕事ができなかった場合に対して支給されます。(「待期3日間」の考え方)


なお、連続する3日期間には、有給休暇、土日・祝日も含まれます。


  • 休業した期間について給与の支払いがないこと

給与の支払いがある場合は、仕事ができていると判定されるので、傷病手当金は支給されません。


ただし給与の支払いがあっても、傷病手当金のほうが多い場合は、その差額分は支払いされます。

傷病手当金により1年半の間、収入の3分の2が保障される

傷病手当金は、支給開始した日から最長1年6ヵ月支給されます


1年6ヵ月の間に仕事に復帰した期間があり、その後再び同じ病気やケガにより仕事に就けなくなった場合でも、復帰期間も1年6ヵ月に入ります。


支給開始後1年6ヵ月を超えた場合は、仕事に就くことができない場合であっても、傷病手当金は支給されません。


さらに、傷病手当金の支給額は1日につき、以下のとおり計算します。

  • 標準報酬日額×2/3(1円未満四捨五入)

※標準報酬日額は標準報酬月額×1/30で計算する(10円未満四捨五入)


一方、自営業者が主に加入する「国民健康保険」にはこの傷病手当がありませんので、「就業不能=収入ストップ」となります。


つまり、収入ストップを心配する自営業者なら、就業不能保険への加入を検討しても良いかと思います。

その他の公的保障にはどんなものがある?

さきほどもお話をしたとおり、病気やケガで仕事を休まざるをえなくなった場合、国が用意した公的保障があります。


以下に概要を紹介いたします。


高額療養費制度

高額療養費制度は、1か月の間に医療機関等の窓口で支払った医療費の金額が一定の金額を超えた場合に、その超えた額が手元に戻ってくる制度です。


一定の金額を超えた分については、市区町村や健康保険組合が負担をするという仕組みになっています。(※一定の金額のことを自己負担限度額といいます。)


医療費の自己負担軽減を目的に設けられた制度で、重要なことは、医療費自体が安くなるという仕組みではなく、後から手元に戻ってくる仕組みになっているという点です。


つまり、自己負担限度額を超えた場合でも、一度は医療機関等の窓口で、ご自身の財布から高額療養費制度適用前の、通常の料金を支払う必要があるのです。


障害年金

病気やケガなどにより障害を抱え、それが継続する場合に受け取れる可能性があります。申請には障害の状態を証明する診断書等があります。非常に複雑なため、申請をする場合は医師や市町村に相談をするといいでしょう。


生活費の保障

生活保護働くことが困難になり収入がなくなるなどして経済難になったときのための保障です。最低限度の生活を送れるように保障してくれます。各市町村の「福祉事務所」や、福祉課が担当窓口となっています。特別障害者手当 精神または身体に重度の障害を持つ20歳以上の方が対象となります。手当を受け取るには医師の証明が必要になります。26,000/月の手当を受け取ることができます。


さらに、とくに昨今多い、うつ病をはじめとする「精神疾患」により生活が困難になった方のために、国は助成制度を設けています。


自立支援医療

精神科の病気で治療を受ける場合の費用を一部負担してもらえる制度です。入院費用については対象外となっています。

(手当の対象となる方の例)

  • 統合失調症
  • うつ病、躁うつ病
  • 不安障害
  • 知的障害
  • てんかん

所得状況によって、自己負担額が定められていますので、各々のお財布事情に合わせた手当てを受けることができます。手続きは各市町村の担当窓口にて行うことができます。


税金が安くなる制度

障害者控除・特別障害者控除障害者控除・特別障害者控除を受けることで所得税・住民税が安くなります。心身に障害を持つ方、障害がある方を扶養している場合、控除の対象になる可能性があります。

(対象となる方:障害者控除)

  • 身体障害者手帳3級〜6級の方
  • 知的障害を持つ方
  • 精神保健福祉手帳2級〜3級の方(対象となる方:特別障害者控除)
  • 身体障害者手帳1級〜2級の方
  • 重度の知的障害を持つ方
  • 精神保健福祉手帳1級の方

確定申告、扶養控除等の申告時に手続きができます。

精神障害者保健福祉手帳は、保有者自身が、精神障害の状態にあることを証明するものです。手帳を持つ方にはさまざまな支援が用意されています。


(対象となる方の例)

  • 統合失調症
  • うつ病、躁うつ病
  • てんかん(支援の例)

このように、精神障害者保健福祉手帳はさまざまな支援を受けることができますので、支給に該当するか確認するのもひとつの手でしょう。

医療保険と比較したときの就業不能保険のメリットとは?

医療保険に加入されている方も多くおられると思います。


それでは、その医療保険と就業不能保険を比較して、就業不能保険に加入するメリットについて、お話をしたいと思います。

医療保険とは違い、入院せずに在宅療養の場合でも保障される

通常、医療保険は病気やケガをして、入院・手術をした際に給付金がおりるものです。逆にいうと、入院・手術をしなければ給付金はおりません。


一方、就業不能保険は、入院しなくても医師が働けないという証明をすれば在宅療養でも給付金が支給されるようになっています。


医療保険の必要性については、多くの方がご理解されていると思いますが、就業不能保険の必要性はまだまだ普及していません。


医療保険で支給されない場合に備えて、就業不能保険への加入を検討しても良いかと思います。

支払い限度日数がないので、長期の収入減に対応できる

医療保険には、一般的に、60日型や120日型など、一入院に対して支払限度日数があり、この日数を超えてしまうと超えた分は給付金が支給されません。


一方、就業不能保険は保険会社の規定にもよりますが、基本的に医療保険のような支払い限度日数がありません。


そのため、例えば昨今多い精神疾患での入院日数は長いもので500日に及ぶものもあります。ですので、こういったリスクが心配な方には、就業不能保険の必要性を考えてみましょう。

就業不能保険の注意点

就業不能保険は加入するにあたり、「条件が厳しい点」は注意しなければなりません。


保険商品の種類によっては、妊娠中、入院中、休職中の方、不動産収入のある方(就業を伴わない不労所得のある方)は加入できない可能性があります。


特に、パートやアルバイトなどの就労形態の方は加入が厳しい場合が多いです。保険会社としては、加入後の保険料がきちんと支払うことができるのか、不安要素があるためです。


保険会社は「相互扶助」の仕組みで成り立っているものなので、加入者が平等に決められた保険料を支払って、必要なときにはそこから給付金がおりるようになっています。


そのため、もしその財源である、保険料が支払うことができない人が入ってしまうと、そもそも生命保険の仕組みが崩れてしまうのです。

就業不能保険の保障対象

「就業不能保険」では入院や自宅療養が必要になり、働けなくなった場合に保険金が給付される仕組みになっています。


たとえば、腰痛などで自宅で働くことが可能な場合など、保険金が給付されない場合があります。

単なる腰痛やむちうちなど、「医師が確実に働けない状況だと説明できない場合」は、就業不能状態とは言えないのです。


死亡やうつ病などの精神疾患では保障されないケースが多い

さらに、鬱病などの「精神疾患」で働けなくなった場合は、就業不能保険の給付金対象外となる保険会社がほとんどです。


冒頭でもお話をしたとおり、昨今の働けなくなる理由の多くは、鬱病などの「精神疾患」と言われていることから、就業不能保険に加入を検討されている方は、注意が必要です。

結局、就業不能保険の必要性が高い人はどんな人?

これまで、就業不能保険のメリットやその必要性、注意点についてお話をしてきましたが、特にこの保険の必要性が高い方は、どのような方でしょうか。

自営業の方は働けなくなった場合を保障する保険は大切

就業不能保険に加入する必要性が特に高いのは、自営業の方ではないでしょうか。


例えばさきほど、健康保険組合に加入している会社員には「傷病手当金」があるという話をしましたが、自営業者が主に加入する「国民健康保険」にはこの傷病手当がありません。


そのため、「就業不能=収入ストップ」となります


つまり、収入ストップを心配する自営業者なら、就業不能保険への加入を検討しても良いかと思います。

住宅ローンがある、貯蓄が少ないなどの収入が減ると困る人

さらに、さきほどお話をした自営業以外の方でも、会社員の方で住宅ローンを抱えていらっしゃる方や、しばらくの間の生活費が貯蓄で賄うことが難しいと考える方は、就業不能保険の検討をしてみても良いかと思います。


たとえば、住宅ローンを契約する際には、「団体信用生命保険」を同時に契約することがほとんどです。


団体信用生命保険とは、住宅ローンを組んだ人が死亡または所定の高度障害状態になったとき、死亡保険金で住宅ローンを返済するための生命保険です。


つまり、自分の死亡保険金を担保に住宅ローンを組むことになります。


住宅ローンを組む時に、ほとんどの金融機関で団体信用生命保険の加入が義務付けられています。


しかし、もし、住宅ローンのご契約者が死亡ではなく、「病気やケガで、長期に仕事ができない状態」になったとしたらどうでしょうか。


死亡や高度障害以外のため、団体信用生命保険は保険金支払いの保障対象外となります。


病気やケガが長引いて、働けなくなってしまったとき、毎月の住宅ローンは返済に追われることになります。


そんなことにならないように、就業不能保険への加入検討をおすすめします。

会社員の方でも傷病手当金だけでは不安な方にはおすすめ

社会保障や会社の福利厚生、特に大企業の福利厚生は非常に充実しています。これだけでも会社員の方が万が一働けなくなったとしても、手厚い保障を受けることができます。


それでも例えば、傷病手当金の支給期間は1年6か月と限られています。


それ以降も、仮に働けなくて収入が途切れてしまう可能性が心配であれば、会社員の方でも就業不能保険の必要性があるかもしれませんね。

不動産収入などの不労所得のある方はそもそも加入できない

なお、不動産などの不労所得のある人は、そもそも就業不能保険に加入できないケースが多いです。


不動産収入がある場合も、就業不能になったとしても、不動産収入で収入の確保ができるので、そもそも就業不能保険が保険として意味をなさなくなってしまいます。


この保険の必要性がないのです。

まとめ:就業不能保険の必要性について

就業不能保険の必要性について見てきましたが、いかがでしたでしょうか。


今回のこの記事のポイントは、

  • 就業不能保険とは万が一働けなくなってしまった時に収入を保証してくれる保険である
  • 社会保障や会社独自の制度が充実しているサラリーマンは就業不能保険の必要性は低い
  • 健康保険制度も充実しているため収入に対する補償はある程度国がカバーしてくれている
  • 就業不能保険は医療保険と違い長期間の収入減に対応できる
  • 自営業の人や貯蓄が少なく収入が減ってしまうと困る人には就業不能保険の必要性は高い

です。


就業不能保険は働けなくなったときにお金がもらえるという、一見するとリストラなどサラリーマンなどのリスクに対応できそうな魅力的な保険です。


しかし、就業不能保険の加入要件や保険金の支払い要件は思っている以上に厳しく、近年の社会人に多い鬱病なども保障されず、この保険を必要とするのは自営業で公的保障の少ない人など、限られた人だけになります。


まずは万能の保険である公的保障を知った上で、本当に就業不能保険が自分に役に立つのかどうか、その必要性をよく考えてから、加入を検討するようにしましょう。


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