個人型確定拠出年金(iDeCo)に関する疑問
最適な情報を伝える

個人型確定拠出年金(iDeCo)

老後の生活について不安に感じる方も多いはずです。その対策として出てくるのがiDeCo(イデコ)。しかし、掛け金の運用や確定申告・年末調整などわかりにくいことが多いですよね。このカテゴリではこうした疑問についてわかりやすく解説しています。

目次

iDeCo(イデコ)とは?デメリットばかりではない?

老後の資金対策としてまず挙げられるのが個人型確定拠出(iDeCo)。


iDeCoには様々な税制優遇制度があり、専門家も進めている商品です。


しかしiDeCoの商品は多くありすぎて、どれに加入すればいいかわからないと思ったことはありませんか?


また、iDeCo以外にも個人年金保険など老後の対策となるものが存在し、違いやメリット・デメリットがよく分からないという方も多いと思います。


そこで、このページでは、ほけんROOMの記事を中心に個人型確定拠出年金(iDeCo)についてメリットやデメリットから確定申告・年末調整まで詳しく解説しています。


ぜひ最後までご覧ください。

そもそもiDeCo(イデコ)とはどのような制度?

iDeCoとは、「個人型確定拠出年金」のことで、平成13年に「確定拠出年金法」に基づいて実施された制度です。 


個人型確定拠出年金とは、国民年金や厚生年金といた公的年金とは別に、個人が任意で加入する私的年金のことです(参照:厚生労働省-確定拠出年金法)。 


そのため、 iDeCoの制度も基本的には公的年金と同じで、掛け金を積み立てて老後に年金を受け取ります。 


iDeCoが公的年金と異なるのは、定期預金、保険商品、投資信託の中から自分で運用方法を選択するという点です。 


iDeCoは平成13年に制度ができた当初は、サラリーマンと自営業しか加入することはできませんでした。 


しかし、平成29年に確定拠出年金法が改正された結果、専業主婦や公務員もiDeCoに加入することができるようになりました。 


その結果、 iDeCoへの加入者も年々増加傾向にあり、平成30年の8月には加入者数が100万人を突破しました。 


月別の新規加入者数を見てみると、2016年では毎月1万人未満ですが、改正後の平成29年以降は毎月2.6万人〜6万人増加しています。 


1ヶ月あたりの平均で見ると3.5万人増加していることになります。 


iDeCoの新規加入者増加の背景には、長寿化と高齢単身無職世帯の増加に伴って、老後の不安が増大していることがあるとされています。 

iDeCo(イデコ)の掛け金拠出限度額とは?

iDeCoの月々の掛け金が加入者が設定することができますが、一年間の掛け金額(掛け金拠出限度額)の上限が決まっています。 

iDeCoでは第一号被保険者、第二号被保険者、第三号被保険者の3つでそれぞれ異なる額が設定されています。 

それぞれの対象者は以下の通りです。 

  • 第1号被保険者:自営業者や、20歳以上の学生、厚生年金未加入の民間企業のサラリーマン、フリーターなど。 
  • 第2号被保険者:民間企業のサラリーマン、公務員など。 
  • 第3号被保険者:専業主婦(夫)。

iDeCoの掛金拠出限度額は被保険者の区分によってだけでなく、企業型確定拠出年金(企業型DC、401k)に加入しているかどうかでも変わります。

以下が、それぞれの対象者の掛金拠出限度額になります。

被保険者の区分具体例掛金拠出限度額
第1号被保険者自営業者、個人事業主6.8万円/月
第2号被保険者会社に企業型DCがない会社員2.3万円/月
企業型DC加入者である会社員2.0万円/月
DB加入者、公務員
1.2万円/月
第3号被保険者専業主婦(夫)など2.3万円/月
(※DB:確定給付企業年金)

iDeCoの掛け金は変更可能?

ではiDeCoの掛金は変更可能なのでしょうか。


結論から言うとiDeCoは掛け金を自由に変更することが可能で、以下の2つの方法で手続きで変更することができます。


  • コールセンターに電話し、必要書類を郵送してもらう。
  • 運用管理機関の公式サイトから必要書類をダウンロードする。


いずれの方法でも必要書類を作成し、提出することが必要になりますが、WEBのみで変更手続きをすることはできないので注意してください。


公式サイトから必要書類をダウンロードした場合でも、印刷した上で書類に必要事項を記入し、運用管理機関に郵送する必要があります。


また、掛け金の変更をできるのは年度中一回のみであることにも注意しましょう。 

iDeCo(イデコ)の掛け金を運用する際のポイントとは?

iDeCoは公的年金とは異なり、自分で運用方法を決めた上で、掛け金を運用することになります。


iDeCoで掛け金を運用する場合は、以下の4つのポイントが重要です。


  • 60歳になるまでの目標金額を決めておくこと。
  • 毎月の掛け金を運用する時の利回りを決めておくこと。
  • 資産配分(運用商品の組み合わせ)を考えておくこと。
  • 資産配分を定期的に見直し、最適な配分に調整すること。 

iDeCoは個人年金保険などと違い、スイッチングという配分変更や運用商品の見直しをすることができます。

このスイッチングを上手に行うことが最大のポイントになってきます。

iDeCoはどのように選べばいいの?

運用機関によって異なりますが、運用商品が3〜35種類提示され、その中から運用する商品を自分で決めることになります。


例えば以下のような運用商品があります。 


  • 定期預金 
  • 国内債券 
  • 先進国債券 
  • 新興国債券 


定期預金や保険商品は元本確保型と呼ばれ、大きな利益をあげることはできませんが、堅実に資産形成を行いたいという方にはおすすめの運用商品です。


反対に、リスクは負っても構わないから高い利益を追求したいといった方には投資信託で運用を行う元本変動型がおすすめです。


また、元本確保型と元本変動型を組み合わせて運用することも可能で、どんな風に運用をすればいいいのかわからないという方は「バランス型」の組み合わせがおすすめです。

iDeCoは掛金を拠出しなくても運用可能⁉

iDeCoでは60歳までは解約することができませんが、なんらかの理由で掛け金を拠出できなくなることもあります。


その時に、掛け金を拠出するのをやめて運用だけをする場合、その人を「運用指図者(うんようさしずしゃ)」と呼びます


「運用指図者」は掛け金の拠出を再開することで、加入者に戻ることもできます。


「運用指図者」になる事情として、経済的な事情で掛け金の支払いが困難になった場合が考えられます。


また、60歳以降に定年退職した後も70歳までは資産運用を続けることもできます。


その場合も、掛け金を拠出しないので、「運用指図者」となります。

iDeCo(イデコ)のメリットやデメリットとは?

ここまではiDeCoの制度について解説してきました。
ここからはiDeCoにどのようなメリット・デメリットがあるのかを解説していきます。 


iDeCoのメリットは一言で言えば「税制優遇措置があること」ですが、具体的にどの程度の節税効果があるのかも解説していきます。 


また、 iDeCoは60歳まで解約することができないというデメリットが知られていますが、実はそれだけではありません。 


iDeCoには他にも手数料元本割れなどのデメリットもあるので、この点についても詳しく解説していきます。 

iDeCo(イデコ)のメリットとは?所得税節税や運用で資産増加!

IDeCoには多くのメリットがありますが、中でも主要なメリットは以下の通りです。 

  • 掛け金が全額所得控除される。 
  • 運用益は全額非課税となる。 
  • 年金・一時金として受け取る場合も控除の対象になる。 
  • スイッチング(iDeCoの運用商品の構成変更)が可能。 
  • 自己破産した場合も資産として残る。 

iDeCoでは月々掛け金を支払いますが、それらの掛け金は全額所得控除されます。 

例えば、年収500万円であった場合、 iDeCoで毎月1万円の掛け金を支払うと、年間3万6,000円の節税効果があります。 

さらに、iDeCoでは運用して得られた利益(運用益)も全額非課税となっています。 

例えば毎月1万円の掛け金を30年間支払い、運用益3%であった場合、株や投資信託などの運用益と比較すると、約56万円もお得になるのです。 

60歳になると積み立てた掛け金を受け取ることができますが、一時金として受け取った場合は70万円まで、年金として受け取った場合は1,500万円まで非課税となります。 

また、iDeCoは解約は難しいですが、スイッチングをすることが可能です。 

これにより、運用を続けて経験を積んだ結果、商品選択を変えたいと思った場合も安心です。 

そして、 iDeCo は、自己破産した場合も保護される資産として残ります。 

自己破産をした場合は、財産は差し押さえられて競売にかけられてしまいますが、 iDeCoは換価不要な資産として保護されるのです。 

iDeCo(イデコ)の控除はすごい?節税効果をシミュレーション

iDeCoで支払う掛け金は所得控除の対象となるのに加え、運用益が非課税になります。 


所得控除に関しては、毎月2万円の掛け金を支払っているとすると、その2万円は所得税が請求される前に非課税となっています。 


ここで、 iDeCoの所得控除と、他の控除の関係はどうなっているのかと気になる方も多いと思います。 


例えば、住宅ローンを組んでいる場合、 iDeCoに加えて住宅ローン控除も受けることができるのです。 


順序としては、 iDeCoの所得控除を受けた後に、住宅ローン控除を受けることになります。 


例えば、年収が400万円で、 iDeCoで月々2万円の掛け金を拠出している場合を考えてみましょう。 


これまでも説明したように iDeCo の掛け金が全額所得控除となるので、月々2万円だと1年間で24万円分が所得控除となります。 


年収400万円であれば、376万円が課税対象になるということです。 


課税所得税は、所得額に応じて税率が変わりますが、330万円〜695万円であれば、所得税率は20%で、控除額は427,500円ですので所得税額は以下のようになります。


376万円×20%−427,500円=324,500円


住宅ローン控除では、住宅ローン残高に控除率1%をかけて求めるので、住宅ローン残高が2,000万円であった場合、控除額は20万円です。 


住宅ローン控除を含めて計算すると、324,500円−200,000円=124,500円が所得税となります。 


年収400万円で iDeCoの所得控除も住宅ローン控除もなかった場合、所得税は372,500円です。 


つまり、年収400万円で iDeCoの所得控除と住宅ローン控除を利用すると、どちらも利用しなかった場合と比べて、248,000円も節税効果があるのです。 

iDeCo(イデコ)のデメリットは手数料?元本割れや解約の難しさ

iDeCoの主なデメリットとしては、以下の5つを上げることができます。


  • 途中解約をすることができない。 
  • 資産運用中に手数料がかかる。  
  • 運用する商品によっては元本割れする場合がある。
  • 将来的に特別法人税が課税される可能性がある。 
  • 他の税金控除の恩恵を受けられない場合がある。  


iDeCoは掛け金を減らしたり、支払いを中断することはできるものの、60歳になるまで解約することはできません。 


定期預金が途中でも解約できることを考えると、iDeCoよりも定期預金の方が良いと考える人も多いでしょう。 


また、運用機関によって異なりますが、 iDeCoは運用中に毎月数百円の手数料がかかってしまいます。 


たったの数百円だったとしても、60歳になるまでに数十年間運用機関があるため、積み重なると数万円から数十万円の金額になってしまいます。  


さらに、iDeCoは運用する商品を自分で選ぶことになりますが、選んだ商品によっては元本割れしてしまうこともあります。 


本来であれば老後の資産を確保するために iDeCoを始めたのに、元本割れしてしまったら本末転倒なので、商品選びは慎重にする必要があります。 


他の税金控除を利用している場合、iDeCoの所得控除を合わせると、他の税金控除の恩恵を受けられない可能性もあります。


理由としては順序としてiDeCoの所得控除を先に計算した後に、他の税金控除を行うからです。


そのため、 iDeCoの所得控除を受けた後だと、他の税金控除を全額受けられないということもあるかもしれません。


そして、将来的には特別法人税が課税されてしまう可能性もあります。


特別法人税とは、もともと企業年金の積立金に課されていたものですが、現在、2020年まで凍結されています。


特別法人税の凍結が解除されると、年間約1%の税金が課されてしまいます。

iDeCo(イデコ)の手数料無料で損しない運営管理機関の一覧!

iDeCoを利用する際には、以下のような手数料がかかります。 


  • 口座管理手数料:事務手数料、資産管理手数料、運営管理手数料の3つ。 
  • 給付事務手数料:給付金を受け取るときにかかる手数料。 
  • 還付事務手数料:掛け金を加入者に還付する必要が生じたときにかかる手数料。 
  • 信託報酬:運用商品として投資信託を選んだときに、運用にかかる手数料。 

ただ、掛け金を拠出しない「運用指図者」になると、国民年金基金連合に支払う月103円の事務手数料がかからなくなります。 


また、スイッチング(iDeCoの運用商品構成の変更)すると、それまで保有していた運用商品を売却するときに売却手数料がかかります。 


iDeCoは原則的に途中解約不可ですが、一定の条件を満たすと脱退することが可能で、その際に脱退手数料がかかります。 


ただし、中には運営管理手数料を無料にしている運営管理機関もあるので、 iDeCoに加入する際はそういった機関を選ぶとお得です。 


運営管理手数料が無料な機関としては、以下の5つがあります。 

  • イオン銀行 
  • マネックス証券 
  • 大和証券 
  • 楽天証券 
  • SBI証券 

職種ごとにiDeCo(イデコ)に加入するメリットを確認!

これまでiDeCoのメリットやデメリットについて解説してきました。 


しかし、それだけで iDeCoに加入した方がお得なのかどうかを判断することはできません。 


なぜなら、iDeCoに加入した方がお得なのかどうかは、ご自身の職種によって大きく変わるからです。 


そのため、これまで紹介してきた iDeCoのメリットとデメリットだけではなく、職種ごとのメリットとデメリットを確認しておくことも重要です。 


そこで、ここからは職種を以下の4つの分類にして、 iDeCoのメリット・デメリットについて解説していきます。 

  • 会社員 
  • 公務員 
  • 主婦 
  • 学生 

会社員やサラリーマンにとってのiDeCo(イデコ)のメリットとは

平成29年の確定拠出法改正まで、企業型確定拠出年金や企業年金に加入していた会社員は iDeCoに加入することができませんでした。 


法改正後は、企業型確定拠出年金や企業年金に加入していた会社員のほか、公務員や専業主婦でもiDeCoに加入することができるようになりました。 


会社員やサラリーマンの方が iDeCoに加入することのメリットは、掛け金が全額所得控除されるということです。 


会社員やサラリーマンの場合、自営業とは異なり、経費を計上することができないので所得控除を受けることは難しいです。 


しかし、 iDeCoに加入すれば所得控除を受けながら、老後に向けて堅実に資産を運用していくことができます。 


また、iDeCoの給付金を満期時に受け取るときも、一時金で受け取れば退職所得控除、年金で受け取れば公的年金控除を受け取ることができます。 


一時金で受け取ると、非課税の枠を超えた部分は課税対象になるのですが、一時金の課税対象額は半分になるのです。 


つまり、退職所得控除額を差し引いて、残った額に1/2をかけた額が課税対象額となるので、通常の所得税よりも優遇されるのです。 

公務員にとってのiDeCo(イデコ)に加入するメリットとは?

公務員にとってiDeCoに加入するメリットがあるのは、公務員の年金制度の改正によって受け取れる年金が少なくなったからです。 


2015年の9月末日に、公務員の年金制度が改正されました。 


その際に、2階部分が共済年金から厚生年金になり、3階部分が職域加算部分から年金払い退職給付になりました。 


共済年金は、厚生年金よりも保険料率(保険金額に対する保険料の割合)が低く設定されていました。 


そのため、共済年金の方が厚生年金よりも負担が少なく不公平であったため、制度改正が行われました。 


また、終身給付だった「職域加算部分」が、終身給付と部分年金の半分ずつの「年金払い退職給付」になったことで、支給水準が下がりました。 


以上により、公務員が受け取る年金額が少なくなったため、老後の生活資金確保のために iDeCoに加入するメリットが大きくなりました。 


公務員の場合、月々12,000円が拠出金の上限額となっています。 


自営業が68,000円なのと比較すると低いですが、自営業などと比べると、年金をはじめとして公務員が制度的に身分を保障されていることが理由です。 

主婦はiDeCo(イデコ)に加入するメリットがない?

主婦がiDeCoに加入するメリットは決してないわけではありません。 


専業主婦の場合、会社に勤務していないので、当然ながら退職金も出ませんし、厚生年金を受け取ることもできません。 


そのため、主婦がiDeCoに加入することで、退職金や年金に代わる老後の生活資金を確保することができます。 


また、専業主婦であれば配偶者に扶養されることになりますが、配偶者が病気や怪我で働けなくなった時の生活資金にもなります。 


現在は専業主婦だったとしても、それ以前に会社で働いていた場合、復職するとiDeCoについたてた金額を引き継ぐことができます。 


他にも、主婦がiDeCoに加入するメリットとして、パートで控除額以上を稼いだ時の税金対策をできることが挙げられます。 


主婦がパートで稼ぐ場合、給与所得控除の65万円と基礎控除38万円を超えた部分については、課税されてしまいます。 


そのため103万円を超えないように気をつけている主婦も多いですが、 iDeCoに加入していれば103万円以上稼いでも、掛け金を支払った分を非課税にすることができます。 


ただし、パートでそれほど稼いでいない場合はiDeCoの所得控除の恩恵を受けられないというデメリットもあります。 


また、他の注意点として、掛け金が5,000〜23,000円の範囲に決められてしまっていることが挙げられます。 


主婦が加入する場合、少ない所得の中からやりくりしなくてはならないので、多くの掛け金を支払うのは難しいです。 


しかし、掛け金が少ないと、運営管理手数料など諸々の手数料が引かれてしまうため、収益をプラスにするのは難しくなってしまいます。 

学生はiDeCo(イデコ)のメリットが小さい?学生の加入条件とは

iDeCoは20歳以上で国民年金に加入していれば誰でも加入できるので、大学生や専門学校生でも加入することはできます。 


とはいえ、学生のうちから老後の生活のことを考える人は少ないかもしれません。 


老後のことを考えている人でも、学生だと月々の掛け金の支払いが難しいという人も多いです。 


しかし、iDeCoでは月額5,000円を下限に、1,000円単位で掛け金の額を変更することができるので、学生でも比較的加入しやすいです。 


また、もし学生で掛け金の支払いが難しくなったという場合でも、いつでも休止・再開手続きをすることができます。 


学生がアルバイトやパートで稼ぎすぎてしまったという場合でも、掛け金を支払うことで節税対策をすることができます。 


学生だと、つい遊び目的で浪費をしてしまいがちですが、 iDeCoであれば60歳になるまで引き出せないので、老後までの貯金目的で利用することもできます。 


もし学生がiDeCoに加入するのであれば、 iDeCoの支払いをアルバイトの給与から引き落としできるのかどうかを確認しておきましょう。 


もし給与から引き落としがでいない場合は自分で支払わなければならず、その場合は確定申告を行わなければなりません。  

転職した際に必要なiDeCo(イデコ)の手続きとは?

会社員が転職した場合、 加入しているiDeCoをそのまま継続することができるのかどうか気になる方も多いと思います。 


会社員が転職する場合、以下の3つの場合に分けて考える必要があります。 

  • 会社員から自営業になる場合。 
  • 現在勤めている会社から別の会社に転職する場合。 
  • 民間の会社員が公務員になる場合。  


会社員から自営業者になる場合の手続きでは、公的年金区分が「第2号被保険者」から「第1号被保険者」に変わるため「加入者被保険者種別変更届」を運営管理機関に提出しなければなりません。 


現在勤めている会社から別の会社に転職する場合、転職先の会社が、企業型確定拠出年金を実施しているかどうかを確認しましょう。 


もし企業型確定拠出年金を実施していなかったり、実施していても加入が任意であればiDeCoを継続することができます。 


しかし、企業型確定拠出年金への加入を必須としていて、iDeCoへの同時加入を認めていない場合は継続することができません。 


iDeCoへの加入を認めていない場合は、「加入者資格喪失届」を運営管理機関に提出し、 iDeCoの資産を転職先の企業型確定拠出年金に移すことができます。 


会社員から公務員になる場合は、「加入者登録事業所辺区届」と「第2号加入者に関わる事業主の証明書(共済組員用)」を運営管理機関に提出する必要があります。 

iDeCo(イデコ)の確定申告や年末調整の仕方とは

会社員や公務員であったとしても、iDeCoに加入していると確定申告や年末調整が必要となる場合があります。 


確定申告が必要なのは、「年末調整をし忘れた時」と、「小規模企業共済等掛金払込証明書の送付が遅れた時」の2つです。 


年末調整は毎月12月に行われますが、期限までに申告書類を提出できなければ確定申告をすることが必要です。 


iDeCoに加入すると国民年金基金連合会から「小規模企業共済等掛金払込証明書」が郵送されてきますが、この書類が期限までに届かないことがあります。 


その場合は、自分で確定申告の時に提出する必要があります。
年末調整が必要なのは、「掛け金を拠出した時」です。 


確定申告をする必要がある場合に当てはまらない時は、年末調整をする必要があります。 


つまり、iDeCo に加入したら、基本的には年末調整をしなければならないのです。 


確定申告をする場合、会社員や公務員であれば「確定申告書A」、自営業やパート、アルバイトであれば「確定申告書B」を提出します。 


まず、「確定申告書A(B)」の第一表にある「小規模企業共済等掛金控除⑦(又は⑬)」に年間の掛け金総額を記入します。 


次に、第二表の右上にある「⑦(又は⑬)小規模企業共済等掛金控除」の「掛け金の種類の欄」に『個人型確定拠出年金』と記載し、「支払掛金」の欄には年間掛け金総額を記入します。 


年末調整をする際には、「小規模企業共済等掛金払込証明書」が必要になります。 


年末調整の書き方としては、「小規模企業共済等掛金控除欄」の「確定拠出年金法に規定する個人型年金加入者掛金」の右側の空欄と、「合計(控除額)」の欄に、その時のiDeCoで払った掛け金総額を記入します。 

【参考1】iDeCo(イデコ)と401k(企業型DC)との違いとは?

401k(企業型DC)とは、公的年金とは別に、個人が任意で加入する私的年金の1つです。 


その意味では401k(企業型DC)とiDeCoは同じものですが、この2つには以下のような違いがあります。 


  • 加入が任意かどうか。
  • 掛け金の額の違い。 
  • 納入方法の違い。 
  • 運用商品の違い。 


iDeCoは任意加入ですが、401k(企業型DC)は会社員であれば原則、全員加入となっています。 


また、上で説明いたしましたが、掛け金上限額も違っており、 iDeCoでは以下のように職種ごとに拠出額の上限が設定されています。 


  • 公務員:1.2万円/月 
  • 専業主婦(夫):2.3万円/月 
  • 自営業:6.8万円/月 
  • 会社員(企業型確定拠出年金のみ加入の場合):2.0万円/月 
  • 会社員(企業型確定拠出年金以外の企業年金に加入の場合):1.2万円/月 
  • 会社員(企業年金等に加入していない場合):2.3万円/月  


401k(企業型DC)の掛金上限額は以下のようになっています。 


  • 企業年金制度がある場合:2.7万円/月 
  • 企業年金制度がない場合:5.5万円/月  


納入方法に関しては、 iDeCoは原則として口座振替ですが、企業年金制度がない会社員であれば給与天引きも可能です。 


それに対して、401k(企業型DC)の場合は会社が一括納入します。 


運用方法に関しては、 iDeCoでは各金融機関に iDeCo用の口座を解説し、運用商品を選びます。 


それに対して、401k(企業型DC)は会社が契約している金融機関で運用することになります。 

【参考2】iDeCo(イデコ)と投資信託・個人年金保険の比較

iDeCoと投資信託・個人年金保険を比較した時に、どちらの方が有利になるのかを解説します。 


iDeCoの大きなメリットは、掛け金全額が所得控除され、運用益が非課税にされるなど、税制上の優遇があるということです。 


それに加えて、給付金を受け取った後も退職所得や年金所得として、税金の控除を受けることができます。 


その点、投資信託ではこのような税制優遇はなく、運用益に対して約20%の税金がかかってしまいます。


個人年金保険では、個人年金保険料控除が受けられるものの、 iDeCoほどの税制優遇はありません。 


掛け金を比較すると、 iDeCoでは下限が5,000円、個人年金保険も保険会社によって異なりますが、概ね5,000円です。 


それに対して、投資信託では100円から投資することが可能です。 


iDeCoのデメリットとしては、60歳まで解約することができないという点が挙げられます。 


その点、投資信託や個人年金保険では解約するのは自由なので、気軽に始められます。 


しかし、個人年金保険は長期にわたって貯蓄するタイプであるため、物価のインフレによって資産価値が下がってしまうリスクがあります。 


そのため、もし長期的に運用するのであれば個人年金保険よりもiDeCoの方が有利になります。 


また、税制優遇の面から考えても、個人年金保険や投資信託よりもiDeCoの方が有利です。 


しかし、 iDeCoが途中で解約できないことを考えると、いろいろな投資方法を試してみたいと思うなら、個人年金保険や投資信託がおすすめです。 

まとめ:iDeCoとは?デメリットもあるけど節税効果は大きい

IDeCoについてメリットとデメリットを中心に解説してきましたが、いかがでしたでしょうか。 


今回のこの記事のポイントは
 

  • iDeCoは平成29年度の法改正により、公務員や主婦も加入できるようになり、加入者は増加している。
  • iDeCoには税制優遇が充実しているというメリットがある。 
  • iDeCoは途中解約できない、手数料がかかるというデメリットがある。 
  • 自営業、会社員、公務員、主婦など職種によってiDeCoに加入するメリットやデメリットは異なる。 
  • iDeCoに加入したら確定申告や年末調整の手続きを行わなければならない。 
  • iDeCo以外にも401k(企業型DC)や投資信託、個人年金保険といった選択肢もある。 

でした。 


この記事をお読みになれば、iDeCoについて大まかに理解していただけたのではないでしょうか。


iDeCoには、ご自身の職種ごとにメリットやデメリットが異なる点も踏まえて加入するようにしましょう。


ほけんROOMでは、読んでおきたい個人型確定拠出年金(iDeCo)に関するさまざまな記事を掲載しておりますので、ぜひご覧ください。

134...7