逓増定期保険の失効とは?解約返戻金のピークを維持する方法

逓増定期保険の契約中に退職時期が延びて解約返戻金のピークを逃しそうな時の対処法をご存知ですか?実は逓増定期保険を失効させることで解約返戻金のピークを維持させることが可能です。今回は逓増定期保険の失効について詳しくご紹介します。

逓増定期保険の失効とは?解約返戻金のピークを維持できるのは本当?

逓増定期保険は早い段階で解約返戻率が高くなるのが特徴なので、解約返戻率のピークと従業員の退職時期を合わせやすいというメリットがあります。  


経営者の中には、計画していた退職時期が延びてしまい、「退職時期と同時に受け取ろうとしたピーク時の解約返戻金を逃してしまう」と心配されている方もいるかもしれません。


そのようなときは、逓増定期保険の加入がムダになったと考えるかもしれませんが、実は、逓増定期保険を失効させることで、解約返戻金を受け取る時期を延長できるのです。  


ただし、失効をして解約返戻金の受け取り時期を延ばすことができても、失効期間中は保険金を受け取れないので注意が必要です。


 そこで今回は、逓増定期保険の失効について 

  •  逓増定期保険を失効させるメリット 
  •  失効させるときの注意点 
  •  失効させるときの経理処理 
  •  退職時期がわからないときの対処 

以上のポイントを解説していきます。

  

この記事を読んでいただければ、逓増定期保険の失効を有効に活用する方法について知るのに役立つと思います。 


ぜひ、最後までご覧ください。


逓増定期保険の失効で解約返戻金のピークを先送りできる

逓増定期保険とは、契約期間の満了までに、契約当初の5倍にまで解約返戻金が上昇する保険のことです。 


保険金が5倍になったピーク時に解約するのが最もお得ですが、ピーク時を過ぎてしまうと解約返戻金が減少してしまいます。  


そこで、逓増定期保険をピーク時に失効させることで、ピークを先送りにすることが可能なのです。 

失効が役に立つ2つのパターン

逓増定期保険の失効が役に立つ場合として、以下の2つが考えられます。


  • 退職時期が延びたとき。 
  • 雑収入を増やしたくないとき。  


退職時期が延びたとき

会社都合で従業員の退職時期を延期するという場合があります。  


従業員の退職時期と逓増定期保険のピーク時が重なるように調整していたとしたら、退職時期の延期によって、それがズレてしまうことになります。  


そのような時は逓増定期保険を失効させることで、解約返戻金をピークに保ち続けることができるのです。  


雑収入を増やしたくない時

また、逓増定期保険1/2損金タイプの場合は、解約返戻金受取時には、1/2が損金算入され、残りの1/2は資産計上されます。   


資産計上されると経理上は雑収入になってしまうので、課税対象額が増えてしまいます。  


いつもよりも利益が上がってしまった事業年度があった場合であれば、法人税対策として雑収入をできるだけ減らしたいはずです。  


逓増定期保険を失効させることで解約返戻金を受け取らなければ、保険金は保険会社が持ったままなので、雑収入が発生することはありません。

【注意点1】失効させると保険金は受け取れない

これまで逓増定期保険の失効のメリットについて解説してきましたが、失効をするときには注意しなければならない点があります。  


そもそも失効とは、保険料の支払いの滞納によって、保険金の受け取りの権利を失うことです。  


また、失効期間中に万が一のことが起こったら、保険金は受け取れないので、注意が必要があります。  

【注意点2】失効は半永久的には内部留保できない

では、逓増定期保険を失効させた場合は、どのくらいの期間を失効させたままにできるのでしょうか?


保険の営業の中には、「失効は半永久的にしておくことができる」という方もいますが、失効期間は3年程度と決まっているので、それを超えて失効状態を維持させることはできないです。


また、3年程度で再度保険料を支払うことで、保険金の受け取り権利が復活します。

逓増定期保険失効時の経理処理はどうなるの?

逓増定期保険では、前半6割の期間と後半4割の期間で、経理処理が異なり、前半6割の期間では、保険料の1/2が損金算入されます。  


例えば、保険料が年間1,500,000円だとすると、支払保険料と前払保険料は以下のようになります。 

  • 支払保険料=750,000円 
  • 前払保険料=750,000円 


支払保険料は損金算入され、前払保険料は資産計上されることになります。  


後半4割の期間では、保険料の全額が損金算入されます。  


逓増定期保険を失効させてから解約すると、以下の式のように解約返戻金と前払保険料の残額との差額が雑収入として計上さます。 

解約返戻金 − 前払保険料の残額 = 雑収入 

3年以内で退職するかどうかわからない場合は? 

逓増定期保険の失効期間は3年程度なので、3年以内に退職予定であれば、高い解約返戻金を受け取り退職金として使用できます。  


しかし、3年以内に退職するかどうかがわからない場合はどうすればいいのでしょうか? 


その場合は、受け取れる保険金を減額させることで、保険料を下げることができます。


この方法を使えば、退職時期が不確定な従業員でも、保険料の負担を下げることで逓増定期保険への加入を続けることができるのです。

まとめ:逓増定期保険を失効させる理由

逓増定期保険の失効について解説してきましたが、いかがでしたでしょうか。 


今回のこの記事のポイントは 

  • 退職時期の延長や雑収入を増やしたくない時に失効が役立つ。 
  • 失効の期間は3年程度で、失効期間は保険金を受け取れない。 
  • 3年以内に退職するかどうかわからない時は、保険金を減額して継続できる。 

でした。  


失効は退職時期が延びた場合や、雑収入を増やしたくないときに有効ですが、失効期間中は保険金を受け取れないので、あくまでも最終手段だと心得ておきましょう。


また、失効期間は3年程度と決まっているので、失効期間経過後に解約返戻金を受け取った時の税金対策などをよく考えておく必要があります。


ほけんROOMでは、他にも読んでおきたい保険に関する記事が多数掲載されていますので、ぜひご覧ください。

ランキング

  • 法人向けの中小企業倒産防止共済とは?メリット6つ注意点4つを説明!
  • 法人契約の終身保険の経理処理はどうなるの?詳しく解説します!
  • ドル建て法人保険は3つの魅力がある!特徴と経理処理を解説!
  • 法人保険に加入する3つのデメリットと5つのメリットについて解説!
  • 法人契約の養老保険で満期保険金を受け取るときの経理処理の仕方は?
  • 法人保険にこんな悩みはありませんか?

    節税対策が販売停止になった法人保険。
    これからどうなるのと不安にお思いの方はいらっしゃいませんか?
    ほけんROOM相談室にご相談いただければ、ご自身の法人に最適なプランをご紹介します。