海外PL保険とは?会社を守るために海外での賠償リスクに備えよう

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グローバル化が謳われる昨今の世情に伴い、製品を海外輸出しているという企業も少なくないのではないでしょうか。もし自社製品が海外でトラブルを起こしたら…?そんなリスクに備えられる「海外PL保険」の基本的な情報をわかりやすく解説していきます。



▼この記事を読んで欲しい人

  • 海外PL保険の加入を少しでも検討している人 
  • 海外PL保険の加入を検討する上で何を基準に加入を決めれば良いか迷っている人
  • 海外PL保険について基礎的なことから知識を身につけたい人

▼この記事を読んでわかること

  • 海外PL保険は企業のリスクに備える保険
  • 海外PL保険の保障内容は賠償責任に対してかかった費用の補償
  • 海外PL保険の補償対象になる得るかもしれない具体例を紹介
  • 海外PL保険の必要性に迷ったらマネーキャリアで相談!
  • 海外PL保険の保険料の目安は年契約で商品によって支払限度額を設定
  • 海外PL保険にはさまざまな特約がある
  • 各社の海外PL保険を紹介
  • 保険金を受け取る時には為替リスクに注意!


内容をまとめると

  • 海外PL保険に加入することで、自社製品が海外で引き起こしたトラブルに対してサポートを受けられる
  • 海外PL保険の補償内容には、損害賠償金・緊急措置費用・訴訟費用・解決協力費用がある
  • 海外PL保険の保険料は、状況に応じて割引を受けられるようになっている
  • 生産物の種類などに応じて特約を付加すべき
  • 保険金の受け取り時には、円高・円安を考慮する必要がある
  •  どんなに些細なことでも企業リスクや法人保険、補助金などについて質問があるなら、いますぐマネーキャリアを利用するのがおすすめ!
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海外PL保険とは?


企業にはあらゆるリスクがつきもので、常にリスクと隣り合わせだとも言えるでしょう。そんな企業にとって損害保険の存在は、企業を救ってくれる大きな備えの一つとなっています。


いまや海外から多くの人々が行き来し、私たちも自然と海外の商品を手にし、海外からの発信が普通に受け取れる時代となっています。また世界で同じものを共有できる時代でもあり、日本製の製品も多く海外に進出しているはずです。


もしも自社製品が海外に持ち帰られ、その商品が何らかのトラブルを起こしてしまったり、破損してしまったりしたときに損害賠償を迫られてしまうこともあるかもしれません。


そんなリスクに備えられるのが「海外PL保険」ということです。これは製造会社や販売会社にとってはなくてはならない保険と言えるでしょう。そこでこの記事では、海外PL保険の内容などを含めて詳しく解説していきます。

 そもそも法人保険の必要性やメリット・デメリットを知りたいという方は以下の記事をご覧ください!


法人保険のメリット・デメリットを解説!なんで経営に必要なの?

海外PL保険の補償内容


PLとは、「Product Liability」という英熟語の略。


これを日本語に訳すると「製造物責任」という意味です。


海外PL保険は、自社の製造物が海外でトラブルを引き起こした際の対応に役立つ保険となっています。


なお補償期間は総じて1年間です。


そんな海外PL保険では、どんなものに対して保険金を受けられるのでしょうか。


早速気になる補償内容をご紹介していきます。


主な補償内容として、以下の4つが挙げられます。

  • 損害賠償金
  • 緊急措置費用
  • 訴訟費用
  • 解決協力費用
1つずつどんな補償内容であるのか、詳しくチェックしていきましょう。

①損害賠償金

何かしらのトラブルが発生した際に、賠償責任を追及される可能性がありますよね。

また、日本国内で販売しているにもかかわらず、商品を海外に持ち出された場合にPL事故が起きても賠償責任を追及される可能性もあるでしょう。


当然そうなれば、被害者に対して損害賠償金を支払うこととなるはずです。損害賠償金は時に高額になる恐れもあります。


その際に支払った賠償金を保険金で受け取ることができるのが、この部分の補償となります。ただし、罰金や違約金または懲罰的賠償金等は除かれます。


企業損害保険に加入する以前に海外に輸出された商品なども、加入時に対象商品として申告することで遡って保険金を受け取ることが可能です。


さらに保険会社によっては、生産品の回収費用なども基本補償に組み込まれている保険もあります。

②緊急措置費用

トラブルの発生時、被害の拡大を防ぐために速やかに対処を行わなければならない状況もあり得ます。


たとえば、自転車や自動車で事故を起こしてしまったときの救急措置など、その際にも費用が発生してしまうでしょう。


その際の身体の障害の応急措置や護送などに必要となった費用に対して保険金が発生するのが、この分野です。


また被害拡大を防止した結果、賠償責任を追及されないことが決定した場合でも、トラブルや応急措置などに対して保険金を受け取ることができます

③訴訟費用

海外では訴訟は日常茶飯事。


製品の欠陥によって海外でトラブルが発生した際に、訴訟に発展することも珍しくはありません。そして海外の場合、訴訟に関する費用は高額になる傾向があると言われています。


勝訴しようが敗訴しようが、裁判には多額の費用が必要となります。


そんなとき、弁護士費用や調査費用など訴訟に要した費用全般を補償してくれるのがこの分野です。


賠償責任の有無に関わらずカバーが可能なので、加入するのとしないのとでは自己負担額に大きな差が生じます。

④解決協力費用

トラブルが発生すると、訴訟が拡大してしまう可能性があります。


そんなとき、訴訟の調査や防御さらには解決に向けて保険会社に協力するという事態になることもあり得ます。


その協力に際して必要となった活動費や収入の損失を支えることができるのが、この分野となります。ただし保険会社により上限額が設定されており、全額補償というわけではありません。


保険会社は、被保険者の防御すなわち応訴示談代行も行っています。

けれども国によっては、保険会社が先に立って防御行為を行うことが適切ではないという見解を示すところもあります。そうした場合には、企業側がすべて補わなければならないといったこともありますので注意が必要です。

海外PL保険の補償対象になる得る具体的な事故例


海外PL保険がどんなものに対して備えられる保険なのか、なんとなくでもご理解いただけましたか?


続いては、実際どんなトラブルに対して利用できるのか

  • コーヒーのテイクアウト
  • 自動車の運転中
以上の2つのシーンの場合をご紹介していきます。

具体的な事故例によって、より海外PL保険の重要性を確認できるはずです。

海外PL保険に加入するかの判断のためにも、一緒に見ていきましょう。

事故例①コーヒーをテイクアウトした客がやけどした

事故の概要


トラブル発生の流れは

  1. 世界的な大手ファーストフードチェーン店にて、客がコーヒーをテイクアウトした
  2. 客がそのコーヒーをこぼし、やけどを負ってしまった
以上の通りです。

いくらの賠償金が発生したの?


一見、客側の不注意とも思われるこの事故。

しかし下された判決は、ファーストフードチェーン店に対して日本円にして約3億円もの損害賠償金を請求するものでした。

訴訟から賠償金発生までの根底には、「コーヒーをこぼした客が悪いわけではなく、適切な温度管理をできていない店が悪い」という考えがあります。

海外PL保険は製品を作るような企業のみならず、販売・サービス業にも必要だということがわかる事例です。

事故例②自動車で運転中に事故を起こした

事故の概要


トラブル発生の流れは

  1. 日系メーカーの自動車を運転している最中に、対人事故を起こし重傷を負わせた
  2. 事故の加害者が「自動車の不備が原因で事故が発生した」とし、メーカーを起訴
  3. 調査の結果、自動車が密輸されたものでかつ改造が施されたものであったことが判明
以上の通りです。

いくらの賠償金が発生したの?


このケースでは、事故の加害者の訴えは棄却されました。

そのため賠償金は発生していません。

しかしそこに至るまでの弁護士費用・調査費用は甚大なものでした。

さらにこのケースでは、風評被害など可視化できない損害も発生しています。

このような場合、海外PL保険に加入していなければサポートを受けられず、かなりの痛手となってしまうのです。

海外PL保険の必要性に迷ったらマネーキャリアで相談!

「自社には海外PL保険は必要なのかな?」そう悩んでいる方もおられるでしょう。


結論から申しますと、製品が海外で流通しているような企業はほぼ加入必須です。


事故例でも述べたように、日本と比較して海外のほうが訴訟問題に発展しやすい傾向にあります。


企業側に責任がないように見えたとしても、損害賠償責任を追及される可能性すらあるのです。


さらに昨今では周辺のアジア諸国でも徐々に製造物責任に関する法律が整備されてきています。


消費者の権利意識が向上しているという世界の情勢を鑑みても、海外PL保険が必要であることは明白です。


それでも迷ってしまうというあなたは、マネーキャリアの保険相談を利用してみましょう。


マネーキャリアでは、保険のプロが企業の抱える保険の問題をしっかり解決!


加入する必要性やつけておくべき補償が明確になります。


もちろん海外PL保険に限らず、保険に関することならなんでも法人保険の専門家に相談可能です。


スマホ1つで簡単に相談することができますので、ぜひお気軽にご利用ください。

保険料の目安はいくら?


さて保険加入を検討する際に欠かせない情報が保険料に関するものです。


今回は目安として、三井住友海上火災保険株式会社「海外生産物賠償責任保険(標準契約プラン)」を例に挙げてみましょう。


対象となる生産物ごとに比べてみます。

電子部品食料品(缶詰)
仕向先売上高アジアで5,000万円アメリカ・欧州で1億円
保険金支払限度額1億円1億円
備考不良完成品損害限定補償特約なし
保険料
15万円57万7,600円

なお以上の保険料は、これからご説明する割引制度が適用される前です。


気になる保険料の割引制度については、

  • 品質保証の国際規格において、ISO9001・ISO14001・ISO22000のいずれかの認証を取得しているかどうか
  • 保険対象とされる生産物について、品質管理する部署あるいは品質管理責任者を設置しているかどうか
  • 広告宣伝用あるいは販売促進用文書・提案書・取扱説明書・製品説明書などについて、担当部門や法務部門によって審査が行われているか
  • 保険の対象となり得る生産物のクレーム対応方法が、文書によって設定されているかどうか
この4つの項目が肝となります。

以上に対し、どの程度該当するかで割引率が変わるというシステムです。

商品によっては、最大で40%も割引を受けることができます。

海外PL保険に付け足すべき特約

保険には、オプションとして基本のものからさらに補償を厚くする「特約」が用意されてます。


海外PL保険では

特約によるサポート内容
生産物回収費用担保特約製品に対して回収(リコール)がかかった際に有効。
製品の欠陥が原因で他者の身体・財物に損害を与えた、あるいは与えることが予測される際に製品の回収費用をサポートする。
不良完成品損害限定補償特約生産・販売している製品が「部品」・「原材料」などである場合に有効。
完成品に対して、含有された自社製品が与えた損害についてサポートする。

一例ですが、このような特約があります。


上記の表のなかだと、1つ目の生産物回収費用担保特約に関しては、製品の種類を問わず全員にリスクのある分野を支える特約です。


なお保険会社によって付加できる特約は異なります。


比較してみて必要な特約がわからない場合は、マネーキャリアで法人保険のプロに無料でご相談ください!

海外PL保険の具体的な商品をまとめて紹介!


ここからは海外PL保険具体的な商品の特徴や内容などを紹介していきます。

実際の内容を比較してみると、自社にはどの海外PL保険が合っているのかがおわかりになるのではないでしょうか。


ちなみにいま日本の保険会社で「海外PL保険」を扱っている会社はそれほど多くありませんので、この機会にそれぞれの違いを確認しておきましょう。

  • AIG損保「海外PL保険」
  • 東京海上日動「海外PL保険」
  • あいおいニッセイ同和損保「タフビズグローバルPL保険」

①AIG損保「海外PL保険」

まず始めにAIG損保の「海外PL保険」を紹介します。

AIG損保では海外PL保険に対して保険会社の役割を果たすだけでなく、ネットワークを通じて海外進出などさまざまな企業のサポートを担う存在となっています。


AIG損保の目指す役割として下記項目を重視しているため、このことこそが海外PL保険に生かされています。

  • 世界各国での法律の解釈
  • 事故状況の把握や分析
  • 連鎖のクレームを回避するための戦略
  • 全てを訴訟にしたときの分析
  • 現地弁護士との連携

このことを踏まえてAIG損保の海外PL保険の特長は、次のとおり企業の抱えるもしもの事態に対して補償ができるようになっています。

  • 国際的なネットワーク
  • 訴訟マネジメント
  • 訴訟関連費用を外枠で提供
  • 損害賠償請求ベースか事故発生ベースかの選択が可能
  • 生産物回収費用(リコール費用)の補償
ただし、製品の種類によっては事故発生ベースは選べないこともありますので注意しておきましょう。

対象
業種日本国内に製品を輸出する製造業者・販売業者
保険適用地域契約時に保険適用地域を設定
製品(生産物)契約時に対象とする製品(生産物)を設定

②東京海上日動「海外PL保険」

次に紹介するのは、東京海上日動の「海外PL保険」です。

東京海上日動「海外PL保険」では、海外でのさまざまなPL訴訟リスクから守ってもらうことができ、数々の実績から海外進出のサポートを行っています


東京海上日動の海外PL保険の特長は、次の通りとなっています。

  • 高度な訴訟対応ノウハウ
  • 独自データに基づく有能な弁護士及び通訳者の選任能力
  • PL訴訟に強い弁護士とのダイレクトネットワーク
  • 長期的な取引を通じて学んだきめ細かい損害サービス等

契約条件
基本契約支払限度額を設定(免責金額なし)
生産物回収費用担保特約標準セット+オプションで金額を設定(免責金額・自己負担割合あり)
不良改良品損害オプションにて支払限度額を設定(基本契約と同額)
海外出張による事業遂行賠償責任補償オプションにて支払限度額を設定(基本契約と同額)
追加被保険者特約オプションにて海外の子会社や取引先を追加できる

このように、契約条件にも海外での事業をサポートするためのありがたい特約が用意されていますので、安心して海外で事業を展開することができるはずです。

③あいおいニッセイ同和損保「タフビズグローバルPL保険」

最後に紹介するのは、あいおいニッセイ同和損保「タフビズグローバルPL保険」ですが、海外で発生するPL事故や潜在的なPL事故のリスクに対して備えることができる保険と言えるでしょう。

下記の項目すべてが補償対象となっているのも、タフビズグローバルPL保険特長ではないでしょうか。
  • 過去に輸出した製品
  • 海外の販売業者
  • 部品や材料が完成品に与えた場合の損害費用
  • リコール費用(5万ドル限度)
差押解除のためのボンド費用(支払保証委託契約)の場合、ボンド費用向けの保険があるほどで、基本的にボンドの提供義務は負わないこととされています。

契約条件
製品日本国内で製造・加工・組立を行い、海外で流通した製品
輸出額50億円以下
対象者保険申込人と保険申込人が承認した海外の販売業者
支払限度額12パターンの金額から限度額を選択
地域日本を除く全世界

そのほか、保険料の産出額は対象製品の輸出額によって算出しています。また基本契約に製品回収費用限定補償特約を付けることも可能となっています。

参考:保険金を受け取る時には為替リスクに注意!


海外PL保険では、保険金の受け取り時の通貨に関する問題に注意が必要です。


海外でトラブルが発生し賠償責任を問われた際、実際に支払う賠償金は現地の通貨となります。


これに対応するために、海外PL保険では

  • USドル
  • ユーロ
以上の3種類のうちから保険金受け取り時の通貨を選べるようになっているのです。

そこで
  • 自社の生産品はどこの国に対して輸出されているのか
  • 円高であるか、円安であるか
以上の2つのポイントに気をつけましょう。


このポイントをしっかり考慮しなければ、両替のコストなどで無駄な出費を許すこととなってしまいます。

海外PL保険に関するまとめ

海外PL保険とはどういった保険なのか、そして海外での賠償リスクに備えるため、会社を守るためには海外PL保険は必要であるということがおわかりできたのではないでしょうか。


海外に商品を輸出している企業だけでなく、いまやインターネットでどこの国の方が日本の製品を手に取って使っているか計り知れないはずです。そのためすべての日本の製造会社の方には少しでもあてはまることが、今後現実に起こり得るかもしれないのです。


けれども自分の会社はどういったことがあてはまるのか、わが社の製品にどんなリスクがあるのかわからないという方もいらっしゃるでしょう。


そのためにもいま一度マネーキャリア法人無料保険相談を活用してみませんか。企業ならではの困りごとや将来へのリスク、そして海外での賠償リスクなど、あらゆるリスクに対しての解決の糸口になるはずです。


ぜひマネーキャリアを利用して、リスクを対処できる企業に発展させていきましょう。

この記事の監修者
谷川 昌平
東京大学の経済学部で金融を学び、その知見を生かし世の中の情報の非対称性をなくすべく、学生時代に株式会社Wizleapを創業。保険*テックのインシュアテックの領域で様々な保険や金融サービスを世に生み出す一歩として、「マネーキャリア」を運営。2019年にファイナンシャルプランナー取得。

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