個人事業主におすすめの損害保険とは?月額の保険料等を解説!

個人事業主におすすめの損害保険とは?月額の保険料等を解説!-サムネイル画像

個人事業主には、営業損害が発生した場合の損害賠償責任が生じることなどがあります。個人で業務をすることは、全ての責任を自身で負うことになります。そのためもしものリスクに対応するために個人事業主でも請負業者賠償責任保険などの保険に加入することをおすすめします。

内容をまとめると

  • 個人事業主は事業を始めやすい一方、全責任を負うリスクがある
  • 具体的には納期が遅れたことによる損害賠償や個人情報漏洩のリスクなど
  • 上記のリスクに適切に対応するために個人情報漏洩保険などの損害保険の加入がおすすめ
  • 法人保険は個人事業主でも加入することができる
  • 法人保険の保険料は月額と一時払いから選べる
  • 加入方法は保険代理店や保険会社に問い合わせることで可能
  • 損害保険や事業のリスク対策に関する相談は「マネーキャリア」がおすすめ

個人事業主を取り巻くリスク

事業の経営を取り巻くリスク

事業の経営を取り巻くリスク

インターネットの発達によりWebライターやECサイトを用いた小売業などをフリーランスや個人事業主として行う方が増えてきていると思います。そのため事業を行うことがより身近なことになっているのではないでしょうか?


しかし個人事業主やフリーランスとして事業を行うことは、万が一のことがあった場合に全ての責任を負うのも事業を開業したあなた一人の責任となることがあります。


そこでこちらの記事では個人事業主として事業を行う際にどのようなリスクがあるのかを解説した後に、そのリスクに備えるための法人保険をいくつか紹介していきます。


まず個人事業主として事業を行う際に想定されるリスクを上記の図で掲載しています。上記はリスクマップと言います。事業を行う際のリスクを発生頻度と、リスクが事業の経営に与える影響の大きさの2つの軸で示しています。


こちらの記事では以下の3つのリスクについて重点的に解説をしていきます。

  • 火災・爆発に関するリスク
  • 個人情報の漏洩リスク
  • 業務上の損害賠償に関するリスク

それでは詳しく解説していきます。

①火災・爆発に関するリスク

まず最初は火災や爆発に関するリスクです。こちらのリスクは対策をすることが多いため発生頻度は低くなっていますが、一度起こると経営に大きな影響を与えるリスクの一つと言えます。


ただしこちらのリスクは個人事業主として店舗を持っている方に考えられるリスクと言えます。ECサイトでの販売業や、フリーランスとしてWebライターを行っている方々にとっては、発生頻度はさらに低くなるリスクです。


火災や爆発に関するリスクとは具体的にどのようなものがあるのかはこの後の事例で紹介します。

②個人情報の漏洩リスク

続いては個人情報の漏洩リスクです。こちらのリスクは先ほどのリスクマップでは、発生頻度は比較的低く、経営に与える影響についても中程度のリスクとして示していました。


お客様の個人情報が漏えいした場合、漏えいした個人情報が多くなればなるほど損害賠償費用は多額になります


そして個人情報はお客様の情報だけでなく、取引している企業の情報も含まれています。個人事業主として企業と取引をしながら事業をしている方は、取引先の情報が漏えいしないように対策をしておく必要があります。


企業の情報が漏えいした際は損害賠償費用が個人の情報が漏えいした時よりも多額になるため徹底した対策が必要と言えます。

③業務上の損害賠償に関するリスク

最後は業務上の損害賠償に関するリスクです。こちらのリスクは発生頻度が比較的高いリスクですが、一度の発生で経営に与える影響の大きさは、比較的小さいリスクと言えます。


こちらの業務上での損害賠償は具体的に以下のようなことが含まれます。

  • 事故や病気により納期が遅れることによる損害賠償請求
  • 業務を遂行中に従業員のミスにより起こった損害賠償責任

業務上の損害賠償に関するリスクは予め対策を取ることができる内容もありますが、事故や病気など突発的に起こることに関しては予防することが不可能な場合があります。

そのためもしもの事が起こった場合のリスク対策として法人保険に加入しておく必要があると言えます。

個人事業主の損害賠償に関する事例


ここからは実際にあった事故や損害が発生した事例を、先ほど紹介したリスクを中心に紹介していきます。


具体的な事例を見ることでご自身が経営する事業で対策が漏れている部分を発見できる可能性もあるのでぜひ最後までご覧ください。


今回紹介する事例は以下になります。

  • ゴキブリによる火災の発生
  • ランサムウェア感染による個人情報の漏洩
  • 納期が遅れたことによる営業損害が発生した事例

事例1:ゴキブリによる火災の発生

まず最初はゴキブリによる火災の発生という事例を紹介します。火災の原因は人だけではありません。思いもよらないところから火災が発生した場合は、ゴキブリやネズミなどの動物が原因とも考えられます。


こちらの事例では、飲食店と住宅が同じ建物で経営している個人事業主の方に起こった事例です。


出火原因は調理場に設置されていたコンセントにゴキブリの大量の死骸や、排せつ物が端子の間につまり出火したとされています。


こちらのコンセントは1年間使用しておらず、掃除もしていなかったため放置をしていた状態だったようです。


参考:動物が原因の火災事例

事例2:ランサムウェア感染による個人情報の流出の危機

続いての事例はランサムウェア感染により個人情報が流出する危機になった事例です。こちらの事例は個人事業主ではありませんが、サイバー対策を行っている企業であっても個人情報の漏洩のリスクがあると言うことで紹介いたします。


こちらの事例は2023年6月にコクヨ株式会社で何者かが同グループ会社のサーバに侵入し、顧客情報などのデータ、約186万件の情報が流出する可能性があるとした事例です。


企業側の発表によると、個人情報の漏えいの可能性は低いとしていますが、漏えいが0の可能性もないとしています。


参考:コクヨ株式会社の顧客情報流出の懸念

事例3:納期が遅れたことによる営業損害が発生した事例

続いては納期が遅れたことによる損害賠償請求が成された事例をいくつか紹介します。先ほども紹介したように事故や病気はコントロールをすることができません。しかし予め設定されている納期に間に合わず、納期の延長が認められなければ債務不履行となり、損害賠償を請求される可能性があります。


以下が具体的な事例です。

業務役割事例
エンジニア手のケガにより作業が出来ずに納期の遅延が発生。
それによりスケジュール通りに進めることができず、キャンセル費用が発生したことによる損害賠償請求。
デザイナー請負業務の納期に遅延が発生。
引渡し後のスケジュールに影響してしまい、キャンセル費用が発生した。
クリエイターコロナにより機材の運搬に遅延が発生。
それによりデータの納品が遅れ損害賠償請求をされた。


このように個人事業主や、フリーランスは仕事を選ぶことができる点で魅力があると言えますが、納期に間に合わなかった場合損害賠償責任は個人に全て発生するリスクもあることも上記から分かります。


参考:フリーランスの損害賠償事例

フリーランスなどの個人事業主におすすめの損害保険


ここからはこれまで紹介したリスク対策として個人事業主の方々におすすめできる損害保険をいくつか紹介していきます。


個人事業主の方々におすすめの損害保険は以下になります。

  • 法人向け火災保険
  • 個人情報漏洩保険
  • 請負業者賠償責任保険
  • 施設賠償責任保険
  • PL保険(生産物賠償責任保険)
  • 法人向けの自動車保険
  • 店舗総合保険

これらは全て法人保険と呼ばれる保険です。法人のみが加入できる保険ではなく、個人事業主やフリーランスであってもこちらの保険に加入することは可能です

個人事業主やフリーランスであれば出来るだけ月額の保険料などを抑えたい方もいるでしょう。そのためここで紹介する全ての損害保険に加入する必要はありません。しかし自身の経営する事業に必要な保険も分からないという方もいるでしょう。

そんな方々には法人保険や事業のリスク対策について無料で相談できる「マネーキャリア」をおすすめします。

「マネーキャリア」では毎月30社以上の企業の経営者の方々や、個人事業主の方々が保険の相談などで利用しており、実際に利用した98.6%の方々に満足していただいているサービスです。

加入すべき損害保険が分からない方や、既に加入している損害保険の見直しをしたい方は以下からお申し込みください。

①法人向け火災保険

まずは法人向けの火災保険の解説をしていきます。法人向けの火災保険とは、火災や自然災害による建物、建物内の設備などに損害が発生した場合の費用を補償する損害保険です


火災保険のため火災のみが対象となっている保険ではなく以下のような被害があった際の費用も補償してくれる損害保険となっています。

  • 風災
  • 落雷
  • 水濡れ
  • 盗難など

また特約を契約することで地震が原因による火災などの損害費用も補償することができるようになります。

加入がおすすめの業種は以下になります。
  • 飲食業
  • 製造業
  • 小売業など

こちらの法人向けの火災保険について詳しい内容を知りたい方は以下からご覧ください。

②個人情報漏洩保険

続いては個人情報漏洩保険について解説していきます。個人情報漏洩保険とは、自身が管理している顧客情報などが漏えいした際に発生する、賠償責任に関する費用などを補償する損害保険です。


個人情報漏洩保険では以下のような費用を補償することができます。

  • 損害賠償費用
  • ハッキングが生じた場合などの対応費用
  • 見舞金・見舞品の購入費用

こちらの損害保険についても特約を加入時に同時契約することで補償範囲を拡大することが可能です。

こちらの損害保険の加入がおすすめの業種は以下が考えられます。
  • フリーランス(Webライターなど)
  • 製造業
  • 小売業(ECサイトを利用した小売業を含む)など

個人情報漏洩保険についても別の記事で詳しく解説しているので気になる方は以下からご覧ください。

③請負業者賠償責任保険

3つ目に紹介する損害保険は、請負業者賠償責任保険です。請負業者賠償責任保険とは、本来の業務をしている最中に、第三者や第三者のモノに損害を与えてしまった場合の損害賠償費用を補償する損害保険です


請負業者賠償責任保険では以下の費用が補償内容となっています。

  • 被害者の治療費や被害対象物の修繕費
  • 裁判費用や弁護士費用
  • 損害拡大防止にかかる費用
  • 緊急手当てにかかる費用
  • 事故解決にかかる交通費や通信費用

こちらの損害保険に加入すべき個人事業主の方々は以下が考えられます。
  • 工事業
  • 建設業(一人親方など)
  • Webライター
  • エンジニア
  • デザイナーなど

請負業者賠償責任保険については以下の記事で詳しい内容が書いてあるので、気になる方は以下からご覧ください。

④施設賠償責任保険

続いては施設賠償責任保険の解説をしていきます。施設賠償責任保険とは、施設の管理が不十分だったり、建物の欠陥が原因で事故が起きた事故による損が賠償費用を補償する損害保険です。


具体的には以下のような損害に対して保険金が支払われます。

  • 管理している施設の看板が落下し通行人にケガをさせてしまった
  • 配達中に事故を起こしてしまった
  • 店内でお客様が転び、ケガをしてしまった

こちらの損害保険の加入がおすすめの業種は以下になります。
  • 飲食業
  • 小売業
  • 不動産業など

施設賠償責任保険についても以下の記事で詳しく解説しているので気になる方は以下からご覧ください。

⑤PL保険(生産物賠償責任保険)

続いて5つ目に紹介する保険は、PL保険(生産物賠償責任保険)です。PL保険とは、自社で製造、販売した商品が原因で消費者や第三者に事故や損害を与えた場合に発生する、損害賠償責任を補償する法人保険のことです


分かりやすいように例を紹介します。

  • 提供した飲食物により消費者が食中毒を起こした
  • 製造した家電が発火し、火災に発展した など

このような事故が起こった際にPL保険を活用することができます。


上記のような事故に対して、PL保険では以下の費用が補償されます。

  • 治療費などの賠償費用
  • 損害防止費用
  • 権利保全行使費用
  • 緊急措置費用
  • 協力費用
  • 争訟費用

こちらの損害保険の加入対象事業は主に以下です。
  • 製造業
  • 飲食業
  • 小売業
  • 工事業
  • 請負業 など

PL保険についてもっと詳しい内容を知りたい方、以下からご覧ください。

⑥自動車保険

続いて自動車保険の紹介をしていきます。自動車保険皆さんもご存知だと思いますが、法人向け個人向けの自動車保険があることはご存知でしょうか?


個人事業主の方が、自動車保険に加入する場合、法人向けでも個人向けでもどちらの契約方法でも、加入することができます


ここでは法人用で自動車保険を契約した場合のメリットやデメリットについて解説していきます。


メリット

個人事業主の方が法人向けの自動車保険に加入する場合のメリットは以下です。
  • 法人用の自動車保険にしかない特約があること
  • 個人向け自動車保険の等級継承ができる
  • 運転者が変更しても契約を更新する必要がない

デメリット

反対に法人向けの自動車保険を個人事業主の方が契約することで、デメリットもあります。
  • 保険料が割高であること
  • 法人契約から個人契約に変更することができない

個人事業主の場合、保険料をなるべく抑えたいと考えている方も多いと思います。そのため自動車保険に加入する場合は、自身が運営する事業の業種や業種の規模などを考え、どちらの契約方法にすべきか考える必要があると言えます。

そんな自動車保険の加入がおすすめな業種は以下です。
  • 運送業
  • サービス業
  • 不動産業
  • 観光業 など

法人向けの自動車保険については以下の記事で、詳しく解説しているので気になる方は以下からご覧ください。

⑦店舗総合保険

最後に紹介する損害保険は、店舗総合保険です。店舗総合保険とは、先ほど紹介した法人向けの火災保険や施設賠償責任保険、PL保険などの補償内容を一つの保険にまとめた店舗経営者向けの損害保険です


具体的な補償内容の一部を紹介します。

補償内容
資産保全火災、風災、盗難などから建物・建物内の設備の損害に関する費用を補償
休業補償休業したことにより発生した損害費用を補償
損害賠償費用の補償第三者に損害を与えたことにより発生した損害費用を補償



こちらの損害保険の加入がおすすめな業種は以下になります。

  • 飲食業
  • サロン業
  • 理美容店
  • 小売業(店舗をお持ちの方に限ります)

こちらの店舗総合保険についても「ほけんROOM」では詳しく解説しています。気になる方は以下からご覧ください。

法人保険の月額の保険料はいくら?


先ほど個人事業主の方に加入がおすすめな損害保険を5つ解説してきましたが、読者の方々の中には月額で支払う保険料について気になっている方もいるのではないでしょうか?


法人保険に加入する場合支払う保険料は、1年間で分割して月額料金として払う方法、もしくは一時払いという方法を選択することになります。


そして保険料については以下の要素をもとに決定されます。

  • 業種
  • 売上高
  • 所在地
  • 保険の対象
  • 特約の有無など

そのため保険料の相場を出すことが難しいと言えます。そこで今回は保険料の一例を紹介します。

小売店(アパレル事業)で店舗総合保険に加入する場合の保険料例

所在地東京
建物面積 100㎡
保険の対象建物内にある設備など1,000万円分
建築年月平成28年8月
休業損害補償条項約定復旧期間30日、口数5口
特約借家人賠償責任・修理費用補償特約
(支払限度額1億円)
保険料(1年間・一時払い)の場合
13,570円~58,300円
※2022年10月1日現在の保険料

小売店で店舗総合保険に加入する場合は上記のような保険料を月額または一時払いで支払うこととなります。保険料に差があることについてはプランがあるためです。

自社が損害保険に加入する場合に支払う保険料について詳しく知りたい方は、専門家に無料で相談できるサービスをご利用ください。

個人事業主が法人保険に加入する方法とは?


最後は個人事業主の方が法人保険に加入する方法を紹介します。個人事業主に限らず法人保険に加入することを希望する方は、保険商品を取り扱っている保険代理店もしくは保険会社にお問い合わせいただくことで加入することができます


しかし保険会社に何も知らない状態で問い合わせることが不安に感じている方もいるのではないでしょうか?


そんな方々は「マネーキャリア」で法人保険や事業のリスク対策の専門家に気軽にご相談ください。


事業内容を聞いたうえで、加入する予定の保険料の算出も専門家が行ってくれます。気になる方は以下からご相談ください。

まとめ:個人事業主におすすめの損害保険


ここまで個人事業主の方々を取り巻くリスクとそのリスク対策としての損害保険について紹介してきました。以下が今回の記事の簡単なまとめになります。

  • 個人事業主は事業を始めやすい一方、全責任を負うリスクがある
  • 具体的には納期が遅れたことによる損害賠償や個人情報漏洩のリスクなど
  • 上記のリスクに適切に対応するために個人情報漏洩保険などの損害保険の加入がおすすめ
  • 法人保険は個人事業主でも加入することができる
  • 法人保険の保険料は月額と一時払いから選べる
  • 加入方法は保険代理店や保険会社に問い合わせることで可能
  • 損害保険や事業のリスク対策に関する相談は「マネーキャリア」がおすすめ

こちらの記事では個人事業主という幅広い方々に向けた記事になっていますが「ほけんROOM」では飲食業や製造業など業種に特化した記事を公開しております。気になる方は別の記事もご覧ください。

また加入する法人保険が決まっている方や既に加入している損害保険の見直しを希望する方は「マネーキャリア」をご利用ください。

ランキング