高校生は投資をやるべき?高校生におススメの投資法や勉強術をFPが解説

「高校生でも株式投資を始めるべき?」、「高校生におススメの投資手法は?」、「高校生はどうやって株式投資について勉強すればいいの?」このような悩みを持つ高校生もいるでしょう。本記事では、高校生におススメの投資法や、勉強術について現役FPが解説しました。

高校生は株式投資を始めるべき?いくらから始めるのがいいの?

こんにちは、マネーキャリア編集部のFP大野翠です。


最近、子供に対する金融教育の重要性について、あちこちで耳にするようになりました。

では、ここでちょっとした質問です。

ご自身は、何歳からお金の勉強を始めましたか?
初めて投資をしたのは何歳ですか?

ここでハッキリと「10歳からお金の勉強を始め、投資経験は17歳からです!」などと答えられる人の方が少ないのではないでしょうか。


「お金や投資については、早く勉強した方が良いのではないだろうか」


日本証券業協会「金融経済教育を推進する協議会」がまとめた「中学校・高等学校における金融経済教育の実態調査報告書」によると、金融に関する消費者教育は十分とはいえる状況ではないと考えている人が多いとのことです。


実際に、これまで日本の教育では、お金に関する勉強を授業の一環として取り扱うことはありませんでした。


今回は、特に高校生向けのお金の勉強法と投資法について、お金の初心者向けマネーセミナーを毎月開催するFPである私が、わかりやすく解説していきます。


高校生の金融リテラシー向上のお手伝いができれば幸いです。

高校生はまず投資を始める目的を設定をするべき

高校生が投資を始めるにあたって、ただ漫然とやってみるだけではあまり効果がありません。


まずは「投資をやってみる目的」について明確にしておくことをお勧めします。


また、その導入部分も非常に大事なプロセスになります。


  • 本人の興味よりも親が投資を勧めるのか
  • 高校生が自主的にやってみたいと思って投資をするのか

高校生が親の勧めで投資を始める場合

まず、一つ目の「本人の興味より親の勧め」によって投資を始める場合について考えます。 


「お金の勉強は、必ず将来役に立つので子供の内からやった方が良い」などという漠然とした一般論では、なかなか子供には響きません。 


この場合、「なぜ役に立つのか」「どうして早く始めたほうが良いのか」の理由についても、子供にもわかるように補足をすることをお勧めします。 


親から子供にお金の教育の必要性を伝える際、大学進学時の奨学金利用について話すと良いかもしれません。 


奨学金の話を高校生のうちにきちんと伝えておくことは、「将来の自分のお金の使い道」に直結してくるので、子供にとっては急激に現実味を帯びてきます。 


どこか他人事だった投資やお金の話も、奨学金の話をすることで、自分のお金の話になるので、真剣に考えるようになるでしょう。 


ここで補足ですが、奨学金と教育ローンは、どちらも「子供の教育費として」の借り入れです。

しかし、奨学金と教育ローンの両者には根本的に違う部分があります。 


その違いは、借り入れの際の名義人です。

奨学金では、本人(学生)が名義となり、教育ローンは親が名義となります。 


借り入れの名義人とは、返済義務を負う人の事を指します。 


つまり、学生が奨学金制度を利用するということは、将来自分で返済しなければいけないということです。(そのため、奨学金の返済開始時期は卒業後からとなっています) 


この奨学金についての話は、投資に限らず高校生へお金の話をする際には、是非付け加えていただきたい内容です。 


高校生が自主的に投資を始める場合

 二つ目の「高校生が自主的に投資を始める場合」ですが、これは可能な限り応援してあげましょう。 


やってみたい、という気持ちを持つことは、たとえ後で失敗したとしてもその中に学びが生まれます。 


また、親も一緒に投資やお金について学ぶことで、子供との交流のきっかけにもなります。

高校生は投資の三原則を守って株式投資をしよう!【少額・長期・積立】

高校生が投資を始める場合、必ず守っていただきたい3つのポイントがあります。


少額」「長期」「積立」です。


これは、高校生だけでなく、投資の初心者が守るべき「投資の3原則」と言われています。


この3原則を徹底することで、リスクの分散になり、より資産を守りながら安全に投資をすることができます。


「少額」として、1回あたりの投資金額を少なくすることで、たとえ損失がでても最小限で済みます。


「長期」は、時間の分散が可能という側面があります。


特に株式投資や外貨運用に関しては、時間で価格が変動します。


したがって、長期投資を心がけることは、時間のリスクを分散させることができます。


「積立」は、一括投資はなるべく避け、少額ずつ、長期的に、コツコツ投資をすることをお勧めしています。


たとえば、高校生がお年玉の全額5万円を投資しようとした場合、国内株式100株を5万円で購入するのではなく、証券口座に5万円を入金しておき、毎月5000円ずつを10回に分けて「少額」で「長期的に」「積み立て」て購入することができます。


まずはこの「投資の3原則」を守りながら、興味のある投資商品に対して運用してみると良いでしょう。

高校生がまず始めるべきなのは株式投資ではなく投資信託である理由

投資の3原則を守りながら高校生が投資を始めるにあたって、まずは投資信託をやってみることをお勧めします。 


投資信託とは、一般投資家から集めたお金を、運用のプロが国内外の債券や株式へ投資をし運用してくれる商品のことです。 

投資信託の仕組み

投資信託の仕組み

投資信託商品は、投資金額のうち一定の割合を手数料として差し引きます。



投資を始めたばかりで、金融の知識が薄い間は投資信託を利用し、その手数料分でプロが運用してくれると考えると良いでしょう。 


一般社団法人「投資信託協会」では、投資信託の4つのメリットが挙げられています。


  • 少額から購入できる 
  • 投資対象を分散できる 
  • 専門家が運用する 
  • 高い透明性がある(運用状況を日々公表している)

少なくとも高校生の間は、投資に使うことができる資金も多くないと推測されることから、まず初めに投資信託で資産運用を始めてみましょう。 


その中で、自身のお金の動きや世の中の経済情勢について体感することで、次の資産運用の手法を考えていくことに繋がります。

高校生は株式投資がハイリスクであることを知っておこう



投資信託の次にチャレンジしてみたいのは株式投資です。 


株式投資では国内、海外と大きく二つに分けることができますが、高校生の投資では特に国内株式に限定してみましょう。 


国内株式投資は、高校生のうちに経験しておくと、大学生を経て社会に出た時に経済の大きな流れがわかるようになります。 


なによりも「自分のお金で株式投資をする」という経験は、大きな収穫になります。 


株式投資を始めると、株価について「なぜ上がるのか」「なぜ下がるのか」が気になってきます。
その「なぜ」は非常に大事です。


自分のお金で投資している株に対する値段がどうして変動するのか、その興味をもって調べることは、立派な「お金の勉強」になります。 


自分の興味や経験から得られた答えは、人から教わるよりも強烈に印象に残ります。 


疑問を持つこと、自分で調べて答えを導き出すこと、この繰り返しが効果的です。 


株式投資でも、やはり「投資の3原則」を守るということは徹底していただきたいポイントです。 


特に株価は、一日の中でも短い間隔で価格が変動します。 


短期的な視点で価格変動を見ていると、上がったタイミングで売却したくなりますし、下がったら手放したくなります。 


株価の変動に敏感になることは大切ですが、それだけを理由として短期的に売買を繰り返すのはかえって損をすることになります。


高校生の株式投資では、特に安定して長期保有することができる株の購入がお勧めです。


また、以前は株式投資と言えば100株単位(単元株)で購入する必要がありましたが
最近は「単元未満株」でも購入することができる金融機関が増えてきました。


 LINE証券「いちかぶ」も、単元未満株を購入できる証券会社です。


1株あたり数百円から購入できるので、高校生でもお小遣いの範囲で少額からコツコツ買い増しすることが可能です。 


買い増ししたのちに100株に到達すれば、先々では株主になることも可能です。 

2022年からは高校の家庭科の授業で投資について学ぶように!授業内容をFPが解説



2022年から、文部省が定める学習指導要綱の変更により、高校生は家庭科の授業でお金の勉強について学ぶことになりました。


日頃から金融リテラシー向上のためのセミナーを開催しているFPとしては、とても良いことだと感じています。


むしろ、もっと幼いうちから、その発達段階に応じて少しずつ金融の教育を導入してもよいのではないか、とも思います。


さて、高校生が学ぶことになる金融教育は、大きく分けて2つのジャンルがあります。


  • 経済計画
  • 金融商品、資産形成

家庭科の授業で高校生が学ぶこと①:経済計画

一つ目の「経済計画」ですが、その名の通り、経済活動で得たお金を使って、ライフステージごとに、どう工夫して生活をしていくかについての内容です。 


また、成人して給与所得者になった後の社会活動の中で、どのような社会保障制度を受けることができるのか等についても学びます。


一生涯ライフイベントの変化についてや、資金計画についても学びます。 


 簡単に言うと「人が生きていく上で、どのようなリスク(収入面・仕事面・健康面など)が考えられ、それらを予期してあらかじめ備えていく計画作りを学ぶ」ということです。

家庭科の授業で高校生が学ぶこと②:金融商品、資産形成

 二つ目の「金融商品・資産形成」は、一つ目の「経済計画」よりも更に具体的に「投資」について学ぶ印象を受けます。 


銀行の預貯金や生命保険、資産形成商品(株式、債券、投資信託など)の各商品や制度について、具体的な特徴についても学ぶということです。

株式投資をこれから始める高校生が読むべき本【FPが厳選】

ここからは、高校生が投資(株式投資も含む)を始めるにあたって是非参考にしていただきたい書籍を紹介します。

高校生向けではありますが、大人も含めて投資初心者向けに読みやすい本ばかりです。

実際に手に取ってみることをお勧めします。

村上世彰、高校生に投資を教える


まず一冊目は「村上世彰、高校生に投資を教える」

村上ファンド創設者である村上世彰さんが、特に高校生に向けて「投資とは何か」について、楽しくわかりやすくまとめている本です。 


「未来の投資家を作ろう!」というコンセプトに基づいて、村上氏が実際に高校生に資金を提供し、約8カ月に渡って投資を体感させるという内容です。


特に、以前は「モノ言う株主」として知られた村上氏が、この本の中で株式投資についてレクチャーする部分は、興味深いです。


大きなお金を動かす株式投資ではなく、高校生でも実践可能な格安株で運用する株式投資について教える部分もあり、高校生投資家デビューの実践編の一冊としてお勧めです。

資産運用見るだけノート


次にお勧めしたい本は「資産運用見るだけノート」です。


この「見るだけノート」はシリーズ化されており、本当に見るだけで大まかな仕組みがわかるようになる本です。 


文章で理解するというよりは、明解なイラストが特徴的で、イメージで理解することに特化しています。 


このことから、高校生でも十分にさまざまな資産運用商品の特徴がイメージでわかるようになります。

アメリカの高校生が読んでいるお金の教科書


最後に「アメリカの高校生が読んでいるお金の教科書」もお勧めです。 


日本は、欧米諸国に比べて金融教育が遅れていると言われています。 


この本を読むと、同じ高校生なのに、日本とアメリカでは学ぶ内容が違いすぎて驚くかもしれません。 


投資も含めて「稼ぐこと」「納めること」等、社会人になって必ず必要になるお金の知識について一冊で網羅されています。


海外と日本の金融教育の比較という意味でも、気づきが多い一冊です。

高校生が株式投資の口座を開設する手順【まずは親に相談しよう】

株式投資を始めとする投資商品は、証券口座を開設することからスタートです。


証券口座の開設は、親権者の同意が必要です。なるべく親が立ち会い一緒に行うか、親が代理で開設の手続きをするなどした方が安心です。


証券口座を開設する流れは、おおまかに次のような流れです。ここでは、最近口座開設数が多く、手軽に口座開設ができるインターネットの証券会社での流れを紹介します。


  1. どこで口座を開設するか比較検討する
  2. 口座開設ホームページから申し込む
  3. 本人確認書類とマイナンバーを提出する
  4. 必要事項を入力しデータ送信
  5. 郵便またはメールで完了の通知が来たら口座開設完了


まず、どこの証券会社で口座を開設するか検討しましょう。


親がすでに証券口座を保有している場合は、同じ証券会社で口座開設をするのが得策かもしれません。


同じ仕組みで投資を進めていくことができるので、子供へ教えやすいというメリットがあります。


この他にも、売買に関する手数料が無料または安いところを探して口座開設をしてみることをお勧めします。


 証券口座の手数料に関しては、インターネット上に比較サイトも複数あります。


あらゆる手段で情報収集を行い、子供が長期的に安心して投資ができる環境作りをしていきましょう。


特に高校生は、平日は学校に通学していますので、対面での手続きが必要な証券会社は物理的に難しいかもしれません。


近年、証券口座開設数が伸びていて、手続きが簡単で人気なのはインターネットの証券会社です。


特に、オンラインでの手続きだけで口座開設が完結する証券会社は利便性が高いといえます。


楽天証券では、証券口座開設がオンライン完結で最短翌日から取引可能です。


口座開設の際には、マイナンバーのわかるものが必要となります。


高校生でもマイナンバーカードを発行している場合は、写真付き本人確認資料として使うこともできて便利です。


マイナンバーカードがない場合は、個人番号通知カードまたは住民票を発行し個人番号をあらかじめ準備しておくことが必要になります。


口座開設にかかる期間ですが、先に紹介した楽天証券のようにオンライン完結型なら当日に申し込みは完了します。


対面型や郵送で手続きをする証券会社では、1週間以上、最長で1か月近くかかることもあります。



まとめ:高校生は投資の3原則を守って投資をしよう

いかがでしたか?


高校生で投資を始める場合「投資の3原則」は厳守するようにしましょう。


運用資金は「少額」から始め、長期的に積立できる商品選びは、リスク分散という観点から安心して運用することができます。


株式投資に関しては、あくまでもリスクの高い投資商品であるということを念頭に置いたうえで「勉強だと思って1株からはじめる」ことをお勧めします。


これは、投資の3原則の「少額」にあたります。


今後、高校生が将来成人して自分の意志だけで何か資産運用を始める場合でも、この「投資の3原則」は自分を守るためのスキルになります。


必ず徹底し、安定運用を心がけましょう。


お役に立ちましたら幸いです。

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