林業におすすめの損害保険とは?一人親方でも加入できるのか解説!

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林業には、自然災害に関するリスクや労災被害などのリスクがあります。そのような林業を取り巻くリスクを回避するための保険に加入することをおすすめします。事業を取り巻くリスク、保険の見直しなどを専門家に相談したい方は、「マネーキャリア」をご利用ください。

内容をまとめると

  • 林業には、風水害・落雷のリスクや労災などのリスクがある
  • 林業の経営でリスクを避けるために火災保険などの損害保険に加入しておくことが必要
  • 一人親方であっても法人保険の加入は可能
  • 保険や事業のリスク対策に関する相談は「マネーキャリア」がおすすめ
  • 林業の経営においてもリスクアセスメントは重要
  • 林業・木材製造業労働災害防止協会が提供しているフォーマットを利用してみましょう

監修者
東証一部上場企業で10年間サラリーマンを務める中、業務中の交通事故をきっかけに企業の福利厚生に興味を持ち、社会保障の勉強を始める。 以降ファイナンシャルプランナーとして活動し、個人・法人のお金に関する相談、北海道のテレビ番組のコメンテーター、年間毎年約100件のセミナー講師なども務める。趣味はフィットネス。健康とお金、豊かなライフスタイルを実践・発信しています。 <保有資格>CFP (注)保険の補償内容に関する記載以外の部分について監修を行っています。

林業を取り巻くリスクについて

林業を取り巻くリスクマップ

林業を取り巻くリスクマップ

今回のこちらの記事では、まず林業での経営を取り巻くリスクにはどのようなものがあるのかを解説していきます。その後に、林業の経営において加入すべき法人向けの損害保険の紹介をしていきます。


また一人親方として林業を経営している方もいるでしょう。そのような方々にも同様のリスクがあるのか、加入可能な法人保険があるのかを解説しているのでぜひご覧ください。


上記に掲載しているマップはリスクマップと言います。事業が抱えるリスクを可視化してマップにしているものです。リスクが発生する頻度とリスクが経営にどのくらい影響を与えるのかの2つの軸で構成されています。事象を社会的経済的リスク、自然災害事故リスク、経営リスクの3つのカテゴリに分類しています。


今回は以下の3つのリスクを重点的に解説していきます。

  • 風水害・落雷(発生頻度・低、リスク・大)
  • 労働災害(発生頻度・高、リスク・低)
  • 人材確保・育成(発生頻度・高、リスク・中)

これら3つのリスクを解説する前に、上記のリスクマップで示しているリスクの位置は、事業が置かれている環境、事業規模、状況により少し異なります。そのため懸念しているリスクの発生頻度、事業にどのくらい影響を与えるのかを専門家に聞くことをおすすめします。

専門家に相談できるサービスは沢山ありますが、ここでは「マネーキャリア」をおすすめします。「マネーキャリア」は保険や事業のリスク対策に詳しい専門家が、何度でも相談に乗ってくれるサービスです。

実際に利用した98.6%の方々に満足いただいているサービスなので、気になる方、些細なことでも相談したいことがある方は、以下から相談の申し込みをしてみてください。 

①風水害・落雷(発生頻度・低、リスク・大)

まずは、風水害や落雷のリスクについて解説していきます。これらのリスクは発生頻度は比較的低いのですが、リスクが経営に与える影響はとても大きいリスクの一つです。


風水害は、風が強く吹き荒れることによって木々を倒したり、折り曲げたりすることがあります。これにより、林業者は木材の収穫量が減少することや、倒木や折れた木を取り除くためのコストが増加することなどが予想されます。


落雷は、木々に直接雷が落ちることがあり、それにより木々を破壊することがあります。また落雷の影響で火災が発生するような二次災害になることも考えられます


このように風水害や落雷は自然災害のため未然に防ぐことが難しいのですが、対策を取っていないと経営に甚大な影響を与えることになります。

②労働災害(発生頻度・高、リスク・低)

次は、林業での労働災害に関するリスクの解説をしていきます。こちらのリスクは、発生頻度が高いリスクですが、経営に与える影響は比較的小さいリスクです。


林業で考えられる労働災害は、木材を伐採したり、運搬したりする作業中に、木材や枝などが落下することがあり、それらが労働者に直撃することがあります。また、山や斜面での作業が多いため、転倒や滑落によるけがも起こることも考えられます。


このような労働災害があった場合は、労働者の治療費や休業補償などを企業は支払わなければなりません。それらの補償が高額になる場合、「政府労災保険」では補償漏れとなる可能性があります。


後ほど補償漏れにならないように、任意の労災保険の紹介もしていきます。

③人材確保・育成(発生頻度・高、リスク・中)

最後は、人材確保や人材の育成に関するリスクです。こちらのリスクの発生頻度は、非常に高く、経営に与える影響も中程度のリスクであると考えられます。


日本においては、林業を含む第一次産業への若者の就業意欲が低下している傾向があります。そのため、林業における人材不足が深刻化しています。そのため人材の確保が非常に難しくなっています。


また教育や人材育成のプログラムが確立されていないため、人材の育成が適切にされず、属人化してしまう可能性があります。


同時に高齢化が進んでいる業界のため、事業を継承する人材も不足しているという課題もあります。

林業で実際にあった事故事例

ここからは、林業で実際にあった事故や損害事例を紹介していきます。こちらの記事で紹介する事例は以下の3つです。

  • チェーンソーで大腿部を切創した事例
  • 鳥獣による森林の損害事例
  • 自然災害に関する事例

林業は危険を伴う仕事であり、事故も起こり得ます。例えば、山林作業中に重機の転倒による労働者の死亡事故、落雷による作業員の負傷事故、木の倒木による作業員の重傷事故などが実際に起きています。

これらの事故は、不適切な安全対策、労働者の安全意識の低さ、作業環境の過酷さなどが原因となって発生しています。

林業では、安全対策の徹底や労働者の安全意識の向上、作業環境の改善が重要です。林業従事者は、事故のリスクを理解し、適切な安全対策を講じることが求められます。事故を未然に防ぐためにも、安全に対する意識を高めることが必要です。

それでは詳しい事例を紹介していきます。自社で起こり得るのではないかと考えながらご覧ください

事例1:チェーンソーで大腿部を切創した事例

一つ目の事例は、チェーンソーで切創したという事例です。当日は、チェーンソー伐倒者1名、プロセッサ運転者1名、ザウルスロボ運転者2名の計4名で、伐木、集造材、作業道補修等の作業を行っていました。

被災者はチェーンソー伐木作業に従事していたのですが、伐倒開始の際の合図から、終了合図が聞こえなかったことに加え、チェーンソーのエンジン音が途中で聞こえなくなったことから、不審に思った同僚がチェーンソーで作業していた現場に近づいて調べたところ、作業をしていた従業員が伐倒したスギの下方にうつ伏せで倒れているのを発見しました。

救急搬送したのですが、大腿部の動脈切断による失血により死亡しました。被災者はチェーンソーでの切断を防止するために切創防止保護衣を着用していたのですが、チェーンソーの刃が当たった部分は股間の部分で保護衣では守ることができない範囲のためケガを負ってしまいました。

事例2:鳥獣による森林の損害事例

2つ目は、鳥獣による森林の損害事例を紹介します。まず森林被害の7割は野生のシカによる被害とかなりの割合をシカが占めています。


元々シカによる森林被害は大きな問題でした。これまでは森林被害の中でも造林地での植栽木の食害が主な被害でした。しかし近年は成熟したヒノキの食害についても目立ってきているようです。


また、シカ多く生息している地域の森林においては、食害によってシカの口の届く高さの木の枝や葉、地面に生えている草などがほとんど消失している場合もあり、このような場所においては、土壌の流出などにより土砂を地面に固定する働きなどの森林としての機能を発揮することができなくなります。


またクマによる被害は、主に壮齢木の樹皮を歯や爪で剥ぐ「クマ剥ぎ」です。人工林の場合、これから伐倒する木々が被害に遭うことが多いため、林業の経営に大きな被害を与えることが多くなります。

事例3:自然災害に関する事例

最後は、自然災害に関する事例を紹介します。2018年9月に北海道を襲った台風21号は、北海道内で甚大な被害をもたらしました。


森林被害については、約2万4,000ヘクタールの森林が倒壊し、約3,000万立方メートルの木材が損失したとされています。被害を受けた森林は、今後10年以上かけての伐採や再植林が必要とされており、その影響は長期間にわたって続くことが予想されています。また、森林被害に伴い、林業関連企業や地域経済にも大きな打撃を与えたと言われています。


また2011年3月11日に発生した東日本大震災は、東北地方や関東地方を中心に多大な被害をもたらしました。


津波により浸水した森林は、塩害や土砂の流入によって、その後の植林や再生に多大な影響を受けました。また、河川の氾濫や土砂災害によって、河川敷や山腹の森林が流失するなど、林業にとって重要な生産資源が失われたことが大きな問題となりました。

林業を取り巻くリスクを回避・軽減するための保険


ここからは、林業の経営を取り巻くリスクを回避・軽減するための損害保険を紹介します。今回こちらの記事で紹介する損害保険は以下の3つになります。

  • 林業者向け火災保険
  • 労働災害総合保険
  • 機械保険

これらは全て法人保険と言われる保険になります。しかし個人事業主として林業を経営している一人親方の方でも法人保険に加入することは可能です。

こちらの記事を読んでいる方々の中には、上記の保険に既に加入していたり、保険の必要性がまだ分からないといった方々がいるかと思います。そんな方々には、保険や事業のリスク対策に詳しい専門家に相談できる、「マネーキャリア」をおすすめします。

「マネーキャリア」では、事業が潜在的に抱えているリスクを専門家が分析した後に、適切な保険の提案まで行ってくれるサービスになります。相談は何度でも無料で、実際に相談した98.6%の方々が満足しているサービスです。

些細な相談でも受け付けているので、気になることがある方はぜひ一度ご利用ください。相談の申し込みは以下から行うことができます。

①林業者向け火災保険

最初は林業者向けの火災保険を紹介します。林業者向けの開催保険は、再造林等費用補償特約を付帯した企業財産包括保険のことで、従来の森林保険の補償対象外となっていた再造林等に必要な費用を補償する法人保険です。


林業者向けの火災保険では、火災等によって災害に遭った森林を再造林するために必要な以下の費用を補償します。

  • 地拵 、苗木、植付けまたは下刈りに関する費用
  • 野生動物による食害などの被害から植栽木を守るための防護柵等の設置や改良に関する費用
  • 再造林に伴い生じる林道や作業道の整備に関する費用
  • 保険の対象となる設備の取り壊しや片付けにかかる費用(取壊し費用、取片づけ清掃費用および搬出費用)

こちらの林業者向けの火災保険について詳しく知りたい方は、「マネーキャリア」の無料相談をご利用ください。

②労働災害総合保険

2つ目は労働災害総合保険です。こちらの労働災害総合保険とは、「政府労災保険」の
上乗せ給付や損害賠償責任を補償する保険です。


こちらの保険は、法定外補償保険および使用者賠償責任保険の2つの法人保険を組み合わせた保険です。ですがいずれか一方のみの契約も可能です。


法定外補償保険とは、被用者の労災事故について、被保険者が政府労災保険等ではカバーしきれない範囲の損害を補償する保険です。また使用者賠償責任保険とは、従業員が労働災害に遭ったことにより、従業員から企業に訴訟があり、法律上の損害賠償責任を負った場合に支払われる費用を補償する法人保険の事を言います。


これら2つの保険を組み合わせることで「政府労災保険」の上乗せ給付や損害賠償を補償してくれます。

③機械保険

最後は、機械保険の紹介です。機械保険とは、工場や現場などで稼働している機械や設備などが、
従業員の操作ミスやその他の機械設備同士の不測かつ突発的な衝突などにより発生した損害費用を補償する法人保険です。


林業でも木材の加工に機械を使います。その機械を補償対象としてこちらの保険に加入することが可能です。


もちろん故意に機械を故障させた場合は補償の対象外となります。また火災、火災による爆発または破裂による損害は保険金の支払い対象とならないので注意が必要です。

林業においてのリスクアセスメント


ここからは林業でのリスクアセスメントについて解説していきます。リスクアセスメントとは、危険なところを前もって見つけ出しておいて、事前にそれがどれくらい危ないものかを評価し、その評価の大きさに従ってきちんと手を打っておくといういわゆる事前対策です。


この対策をしている場合としていない場合では、事故や損害があった際の被害の規模などが異なるためしておくことをおすすめします。


林業・木材製造業労動災害防止協会が林業などの業者向けに提供しているリスクアセスメントを記録するフォーマットがあります。


記入内容は危険が起こり得るタイミング「~するとき」、動作「~して」、事故の型「~なる」という項目をまず記入してます。その後、リスクを低減するための対策を記入します。


最後は、リスクが起こる可能性、そのリスクがどれほど重大なリスクかをそれぞれ評価し点数を出します。


詳しくは林業・木材製造業労動災害防止協会が提供している記入例を参照しながら記入してみてください。

まとめ:林業を取り巻くリスクと損害保険について


ここまで林業を取り巻く潜在的なリスクとそれらのリスクを回避・軽減するための損害保険の紹介をしました。以下が今回の記事のまとめになります。

  • 林業には、風水害・落雷のリスクや労災などのリスクがある
  • 林業の経営でリスクを避けるために火災保険などの損害保険に加入しておくことが必要
  • 保険や事業のリスク対策に関する相談は「マネーキャリア」がおすすめ
  • 一人親方の方でも法人保険の加入は可能
  • 林業の経営においてもリスクアセスメントは重要
  • 林業・木材製造業労働災害防止協会が提供しているフォーマットを利用してみましょう

ここまで記事をご覧になった方々は、林業を取り巻く潜在的なリスクや加入した方がいい損害保険について理解できたと思います。そこで、自社にも同じようなリスクがあるのか、別のリスクがあるのかなど気になる方がいるのではないでしょうか?

そのような疑問を持っている方々は、「マネーキャリア」をおすすめします。「マネーキャリア」では、保険や事業のリスク対策に関する専門家が何度でも相談に乗ってくれるサービスです。

実際に相談した98.6%の方々が満足したサービスになっています。相談したからと言って無理な保険の加入を勧めることもないので、気軽に相談してみてください。

またほけんROOMでは、様々な法人保険の解説や事業のリスクに関する記事を公開しているので、気になる方はそちらもご覧ください。

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