
更新日:2022/08/23
店舗総合保険とは?加入までの流れと注意点をわかりやすく解説

店舗の様々なリスクに備えるための店舗総合保険ですが、いまいち火災保険との違いが分からない、という方もいらっしゃると思います。ここでは店舗総合保険の特徴や選ぶ際のチェックポイント、保険料のシミュレーションなどをご紹介しています。
- 店舗総合保険を検討している人
- 店舗総合保険の内容を理解しておきたい人
- いま加入している保険を見直したい人
- 飲食店
- 美容室
- エステサロン など
内容をまとめると
- 店舗総合保険は火災保険の他店舗に必要な保険がまとまった保険
- 火災などの災害での損害に加え、休業時や損害賠償などの費用も補償される
- 保険料は店舗の状況にも左右される
- 検討する際は、保険金上限額、補償範囲 、店舗に起こるリスクを考えるのがポイント
- 特定のリスクがある飲食店や美容院は特約を利用してカバーするのがおすすめ
- 法人保険の設計などわからないことがあったら、まずはマネーキャリアで無料相談するのがおすすめです!

目次を使って気になるところから読みましょう!
店舗総合保険とは?
店舗総合保険は、
など複数の保険がひとつになった保険です。
火災保険では家屋や家財と対象が絞られています。家庭ならば家や家財が守られるだけでも十分と言えますよね。
一方店舗はどうでしょう?事務所ならば家庭と似たような環境のため十分と感じる方もいらっしゃるかもしれません。
しかし、お客様が来る店舗ならばどうでしょうか?
お客様が来れば、何らかの原因でケガをしてしまうリスクも考えられます。
食べ物の提供をしていれば心配なのが食中毒です。出てしまった場合には何日間か休業となってしまう可能性もあります。このような事態には対応できないのが火災保険です。
補償を得るためには他の保険の契約が必要になってしまいます。
確かにいくつかの保険を契約することで対処可能かもしれません。しかし、更新時や解約時にはそれぞれの保険で手続きが必要になるため効率も悪く、まとまって管理ができる店舗総合保険がおすすめです。
店舗総合保険の補償対象になる費用
保険会社によって多少違いがありますが、主に以下の種類です。
- 火災
- 落雷
- 風災・雪災など
- 水災
- 破裂・爆発
- 水漏れ
- 盗難
- 外部からの衝突・飛来
- 破壊行為・暴力行為
- 持ち出し家財の損害
自然災害でも範囲の大きくなる津波や地震は対象外です。特に地震が起きた後には火事の可能性も高くなりますが、この場合の火事は対象外となることを理解しておきましょう。
風災や雪災でどのような被害があるのか分からない方もいらっしゃるかもしれません。
- 雪の重みで家がつぶれる
- 強風で屋根が飛んだ
- 強風で屋根が破損したことにより雨漏りが生じた
などの被害が考えられます。
特に店舗での雨漏りは被害が大きくなる傾向にあります。
- 商品が濡れる
- 高額な機材が濡れて故障する
というように、家庭よりも被害が大きくなることが予想されます。
対象範囲を細かく指定するタイプの保険では基本補償に含まれていないことも考えられるため、選ぶ際にはこのような被害が起こりえることも考慮するようにしましょう。
また、特約等を利用することで店舗総合保険の特徴的とも言える補償が利用できます。
費用 | 補償される費用・損害 |
---|---|
休業損失 | 休業時の損害 |
損害賠償責任費用 | 損害賠償での失費 |
臨時費用 | 特定の事故時の臨時費用 |
修理費用 | 特定の事故での修理費 |
失火見舞費用 | 見舞金 |
残存物取り片付け費用 | 事故時の片付けや清掃費 |
地震火災費用 | 地震での火災による損害 |
損害防止費用 | 消火活動等費 |
緊急処置費用 | 建物や設備のさびや腐食防止などの緊急処置費 |
多くの費用が対象となっていることがわかります。
注意が必要な項目として「地震火災費用」が挙げられます。地震が原因でも補償されるなんてありがたいと感じるかもしれませんね。しかし、カバーされるのは保険金額の5%ほどと少なく、十分とは言えない金額なのです。
さらに、商品によっては前提条件として地震保険への加入が必須となっていることもあるため、加入時には地震時の対応も考えておく必要があります。
店舗総合保険で補償される主なリスク
補償される損害は
- 建物や商品などへの損害
- お客様に対する慰謝料や治療費
- 休業
です。
建物や機材への損害はカバーされることは知っているかもしれませんが、お店に置いておいた商品も対象です。ただし、原因となった災害が対象となっていないと利用できません。
特に、水災は起こりやすい地域がある程度決まっています。ハザードマップなどを確認することで店舗のある地域がどうなのかが分かるため、契約前にしっかりとチェックしておくことをおすすめします。
お客様に対する治療費などは、
- お客様にケガをさせてしまった
- 看板が落ちて負傷者が出た
- 食中毒が起きた
などで発生する損害賠償費用です。
火災保険では想像できないかもしれませんが、店舗総合保険では補償される費用のひとつになっています。
「休業」も店舗におけるリスクのひとつです。食中毒発生時の行政指導はもちろん、台風の影響や仕入れ業者が休業することで連鎖的に休業に追い込まれることも考えられます。
このような損害も対象で、粗利分の利益を補償など一定の金額が支給されます。
保険料の決まり方
様々なリスクをカバーしてくれる店舗総合保険ですが、保険料が気になる方は多いと思います。保険料が高額になってしまうと、経営に影響が出てしまう事も考えられます。
どの様な要素で保険料が決まるのでしょうか?保険料が何で左右されるのかを理解しておけば、無駄な補償を省いて料金を抑えることもできます。
また、業種が違うとどれくらい保険料に違いがあるのか気になりますよね?
ここでは保険料を左右する6つの要素と業種ごとの保険料をご紹介していきたいと思います。
保険料を決める要素は主に6項目
要素として挙げられるのは、
- 保険金額
- 保険期間
- 店舗の状況:所在地・専有面積・構造・職種
の6項目です。
保険料は保険金額に比例して高くなっていくのは一般的です。保険期間も影響を及ぼす要素のひとつで、長く設定すると1年間分の保険料は安くなる傾向にあります。
店舗の状況で保険料が変化するのはどういうことなのでしょうか?
まずは所在地について説明します。
場所によって台風の被害や水害などが起きやすい地域がありますよね。このように、所在地によってリスクに違いがあるため、店舗の所在地によって保険料が違ってくるのです。
専有面積は広いほど保険料が高くなります。
構造は耐火性能の有無のことです
ここまでは一般的な火災保険と同じ要素です。
店舗総合保険だけで影響があるのが職種です。例えば、飲食店を例に挙げてみましょう。
- 料理に使う火で火災のリスク
- 水道を利用することで水漏れのリスク
- 食品を扱うことで食中毒のリスク
など、特徴的なリスクがいくつか挙げられます。
このように、職種ごとにリスクに違いがあるため、職種も保険料決定の重要要素となるのです。
保険料を実際にシミュレーション
店舗総合保険を利用した際に、どれくらいの保険料になるのか、いくつかの職種でシミュレーションを行ってみました。
美容室(18席) | レストラン(50席) | |
---|---|---|
基本補償 | 600万円 | 800万円 |
施設賠償責任特約 | あり | あり |
生産物賠償責任特約 | なし | あり |
業務リスク特約 | 理美容・サロン特約 | 飲食業特約 |
保険料(月払い) | 1,670円 | 4,250円 |
50席ともなるとそこそこ大きな規模のレストランになりますが、月々4,250円で様々な特約を付帯して多くのリスクに備えられることが分かります。
美容室でも施設賠償責任特約を付帯してリスクに備えておいても、1,670円で安心を得ることが可能です。
意外と保険料が抑えられていると感じますよね?これくらいの金額で様々なリスクに備えておくことができるのならば、加入を検討しても良いのではないでしょうか?
店舗総合保険の加入までの流れ
火災保険だけでは補償できないものでも、店舗総合保険に加入しておけば幅広いリスクに対応できます。
リスクに備えることは、店舗を運営する上で欠かせません。
保険はいざという時に、お客様だけでなく、経営者や従業員を守ってくれます。
店舗総合保険に加入する場合、どのようば流れで契約に進むのでしょうか。
以下が加入までの大まかな流れです。
- 店舗の物件情報を確認する
- 加入する店舗総合保険の補償内容を確認する
- 保険会社の見積もりを確認する
①店舗の物件情報を確認する
店舗総合保険に加入する場合、まずは保険会社に連絡して「物件情報」を確認してもらいましょう。
補償内容や建物の構造などにより、保険料が変わってくるためです。
もちろん補償されるプランが高くなるほど、月々の保険料は高くなります。しかし、保険料だけでプランを決めてしまうのはおすすめできません。
保険に加入していても、その店舗で起こりうるリスクを想定できなければ、保険の意味をなさないからです。
店舗で発生する可能性が高いリスクと、極めて可能性が低いリスクをしっかり洗い出しましょう。
- 店舗の場所
- 建物の構造
- 店舗の営業内容
- 考えられるリスク
など、あらゆる面から店舗総合保険の最適なプランを決める第一歩です。
②加入する店舗総合保険の補償内容を確認する
- 店舗のリスクに対応できる内容か
- 十分な保険料を受け取れる内容か
- 補償金額の上限はいくらか?
- 借家人賠償責任保険の保険金額はいくらか?
- 施設賠償責任補償の保険金額はいくらか?
- 保険金額の上限
- 保険金を受け取れるケース
- 接客中にお客様へコーヒーをこぼしてしまい、火傷を負わせてしまった
- 店舗内で水漏れが発生してしまい、下の階のテナントに被害が出てしまった
- 保険金の上限
- 補償を受けられるケース
③保険会社から見積もりを提案される
補償内容の確認後は、保険会社から見積もりを提示されます。
問題ないようであれば契約し、店舗総合保険の加入が完了です!
見積もりは、
- 希望する補償内容をマッチした内容か
- プラスを希望する補償はないか
- 月々の支払いに無理はないか
特に金額と内容に相違がないか、改めて確認しましょう。
あくまで見積もりは、保険会社の担当者が理想とする内容です。
見積もり内に、内容が把握できないものがあれば取り除いてもらう必要があります。
想像よりも保険料が高いなと感じた場合は、料金の内訳についてしっかり説明を求めましょう!
月々の支払いに無理がないかも、保険に加入する上で重要なポイントです。
高額な保険に加入して、経営が続けられないのでは本末転倒ですよ。
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- 加入する保険が本当に最適なのか
- 見積もりの保険料は最適なのか
- 今のプラン以外に必要な保険は何か
店舗総合保険に加入する時にチェックするべきポイント
店舗総合保険の特徴は複数の保険がまとまっているということです。管理も楽になりますが、補償が多岐に渡っているため契約時にチェックすることも多いのです。
ポイントとしては、
- 上限額
- 範囲
- 店舗ごとのリスク
です。
これらのポイントをしっかりと考慮することで、ニーズに合った保険となるのです。しかし、自分のお店についてしっかりと理解していないと、これらのポイントをチェックしてもあまり意味はありません。
それぞれのポイントで気をつけたいことについて、以下でご紹介していきます。
①いくらまで保険金が支払われるか
いくらまで保険金が支払われるのかは、契約時に決めることになります。上限額を自分で決める必要があるのです。
建物の金額だけではなく、店舗に置いてある設備や商品なども考慮して設定する必要があります。
また、このときに注目しておきたいのが「新価」と「時価」です。時価では十分な補償を得ることが難しいため、どちらになっているのかの確認を忘れずに行いましょう。
ここまでご紹介したのは災害で建物や商品に損害が出た際に支払われる上限額です。これ以外に補償ごとに費用が限られていることも忘れてはいけません。
ある保険を例に見てみましょう。
種類 | 上限(保険金上限額に対する割合) |
---|---|
臨時費用 | 30% |
残存物片付け費用 | 10% |
修理費用 | 30% |
損害防止費用 | 実費 |
また、損害賠償に関する費用は特約で付帯することが多くなるため、付帯する際にこちらも上限金額を自分で決めることになります。どれくらいのリスクに備えておけばいいのか、考えてから設定を行うようにしましょう。
②どこまで補償されるのか
範囲も重要なチェックポイントです。
しっかりと範囲について把握していないと、事故や災害時に保険金を請求しても対象外となって支払われないということも考えられます。
災害の種類も理解しておきたい範囲のひとつです。先ほどご紹介した災害の種類は10種類です。
全て範囲に含まれている商品もあります。しかし、「火災・落雷・破裂・爆発」のみで残りは自由に選ぶ商品も保険会社によってはあるため、どんな補償が必要かを検討しておくことが重要です。
また、損害金の種類も多々あることをご紹介しました。こちらの場合も最初から全て含まれている場合もあれば、自分で付帯する場合もあるのです。そもそも選ぶことができない場合も忘れてはいけません。
補償の取り扱いの有無に違いがあるため、どこまで範囲が広がるのかの確認も必要になります。そのためにはまずお店に必要な補償をしっかりと理解しておく必要があるのです。
ここで注意したいのが保険料との関係です。
様々なリスクに備えるためには範囲を広くしておく必要があります。しかし、それと比例して保険料は上がってしまうのです。
特約などを利用して様々な事態に備えておきたい気持ちもわかりますが、使うものと使わないものをしっかりと見極め、範囲を絞ることで保険料を抑えるようにしましょう。
③店舗が抱えるリスク
店舗総合保険を契約するときに必ず考えておかなくてはいけないのが、店舗が抱えるリスクについてです。
一般的な家庭とは違い、店舗では独自のリスクが付いて回ります。
このリスクは職種によって大まかに分かれることになります。例を挙げると、
- 飲食店:食中毒
- 美容院:ケガ
- 小売店:盗難
などそれぞれに特徴的なリスクが挙げられます。
また、お客様から荷物を預かるようなことがある職種ならば、その荷物を破損してしまうリスクも考えられるのです。
このように、店舗ごとにそれぞれ抱えるリスクは違います。
補償内容や範囲を決める際にはこれらのリスクについて考えておく必要があるのです。これらのリスクを理解できれば、それに対する補償がどれなのかも自然と分かるようになります。
しっかりとお店を守るための保険を組み立てるためにも、お店が抱えるリスクについてしっかりと考えることが重要です。
店舗経営で必要な保険に迷ったらまずはマネーキャリアで相談!
店舗経営では保険を利用することでリスクを少なくすることが可能です。
しかし、店舗や職種ごとに必要な保険には違いがあります。自分の職業、店舗でどのようなリスクがあるのかを考えるのはできるかもしれませんが、そのリスクを抑えるために加入すべき保険はどれなのかを探すのは一苦労かもしれません。
保険に関する情報を素早く得られる環境にいる方にとっては、このような保険探しは朝飯前かもしれません。しかし、たいていの方は保険に詳しくないのが現状です。
ひとりで抱えていても進まない場合、相談するのはいかがでしょうか?
店舗総合保険のことなど保険に関する相談は、法人保険のプロが行っている保険相談がおすすめです。
マネーキャリアでは法人の方も保険に関する相談を行うことが可能です。悩みがあるかたはぜひ利用してください。
飲食店や美容室におすすめの特約とは?
幅広いリスクに備えられる店舗総合保険ですが、飲食店や美容室などのサービス業に関して一部補償を受けられないケースが存在します。
そうした特別なリスクに備え、加入をおすすめしたいのが「特約」です。
特約は、店舗総合保険の加入にプラスして、事業のリスクに備えた保険に加入できるもの。
特約には、主に6つの種類が挙げられます。
- 施設賠償責任特約
- 生産物賠償責任特約
- 受託者賠償責任特約
- 食中毒見舞保険金
- 人格権侵害賠償責任特約
- 施術行為起因損害賠償責任特約
一つずつ、詳しく解説します。
店舗総合保険におすすめの特約①施設賠償責任特約
施設損害賠償責任特約とは、他人に怪我を負わせたり、他人の所有物を破損したりした結果、賠償責任を負担することで被る損害を補償する特約のこと。
例えば、
- 店舗の床が濡れた状態になっており、お客様が転倒してしまった
- お店の外にある看板が倒れ、走行中の自動車に傷をつけてしまった
このようなトラブル時に活用できるのが、「施設賠償責任特約」です。
転倒してしまったお客様の治療費、傷をつけてしまった自動車の修理費などを保険金から支払うことができます。
事業を行うにあたり、お客さまが怪我をする、不注意からものを破損するなどどうしても避けられない場合があります。
つまり、「施設賠償責任特約」は 飲食店や美容室だけでなく、店舗で事業をする上で欠かせない補償の一つと言えるでしょう。
店舗総合保険におすすめの特約②生産物賠償責任特約
生産物賠償責任特約とは、お店が提供したものや商品が原因で、提供を受けた人に身体障害が生じた場合、店側が被る損害を補償する特約のこと。
補償対象例としてあげられるのが
- 提供した食べ物が原因で食中毒を起こした場合
- 提供した食べ物に異物が混入した場合
など。
飲食店で提供した料理を食べたことが原因で食中毒を引き起こした場合、お店側がお客様に対し賠償責任を負う必要があります。
また、食べ物にガラスなどの異物が混入し、口の中をけがしてしまった場合も同様に賠償責任が問われます。
食中毒や異物混入のリスク管理は、飲食店の経営において欠かせません。
つまり「生産物賠償責任特約」は、飲食店において加入が欠かせない保険と言えるでしょう。
店舗総合保険におすすめの特約③受託者賠償責任特約
受託者賠償責任とは、店舗内でお客様の荷物・所有品を紛失・汚してしまった場合に賠償責任を負うものです。
- お客様から預かった上着を紛失してしまった
- 預かっていた上着を汚してしまった
- 預かったカバンが盗難されてしまった
このような状況において、お客様への補償をサポートしてくれるのが「受託者賠償責任特約」です。
最近では、貴重品ロッカーを設ける施設も多いですが、美容室以外にも、ホテルや結婚式会場ではお客様の荷物や上着などを預かるケースが多いですよね。
「受託者賠償責任特約」に加入すれば、業務中お客様の荷物に損害を与えてしまうリスクに備え、安心して業務ができます。
お客様の荷物を扱う業務を場合は、受託者賠償責任特約への加入を検討しましょう。
店舗総合保険におすすめの特約④食中毒見舞保険金
「生産物賠償責任特約」は、お店側が被った損害を補償するものですが、食中毒見舞保険金とは、お店側に支払われる保険金のこと。
飲食店で食中毒が発生した場合、お店は一定期間営業停止処分を受ける可能性があります。一定期間営業ができないと、売り上げを予定していた収入が入りませんよね。そこで役立つのフが、食中毒見舞保険金です。
食中毒見舞保険金は、休業日数分保険金が発生します。保険金は、休業中の店舗維持費や営業再開した際の資金などにあてることが可能です。つまり、食中毒見舞保険金は、「店の経営継続」に備えた保険だと言えるでしょう。
飲食店は、「生産物賠償責任特約」だけでなく「食中毒見舞保険金」の加入も合わせて検討するのがおすすめです。
店舗総合保険におすすめの特約⑤人格権侵害賠償責任特約
人格権侵害賠償責任特約とは、会話中の発言が原因でお客様を傷つけてしまった場合に生じた、賠償責任を補償する特約のこと。
例えば、美容院の接客中、接客側の何気ない一言でお客様を傷つけてしまい「精神的ショックを与えられた」とお客様が訴えてきた場合。
内容によっては店側に賠償責任が生じ、賠償金を支払う必要が出てきます。このような状況で活用できるのが、「人格権侵害賠償責任特約」です。
特に美容院は、会話中お客様の髪質などにふれる機会も多く、何気ない発言からお客様を傷つけてしまう可能性が十分あります。人格権侵害賠償責任特約は、美容院やサロン業など、接客が肝となる店舗において必須の特約と言えるのではないでしょうか。
店舗総合保険におすすめの特約⑥施術行為起因損害賠償責任特約
施術行為起因損害賠償責任特約とは、施術中の事故によりお客様へ怪我を負わせたこと生じた、賠償責任を補償する特約のこと。
例えば、以下のように施術中にお客様に怪我をさせてしまった場合。
- ヘアカット中お客様の耳を切ってしまった
- ヘア薬剤が原因でお客様の肌がかぶれてしまった
このような場合、店側に生じた賠償責任を「施術行為起因損害賠償責任特約」で補償することが可能です。
特に美容院は、顔の近くでハサミを使用することから、お客様へ怪我を負わせるリスクを伴う事業です。カット以外にも、カラーやパーマに使用する薬剤が原因でお客様の身体を傷つける可能性があります。
こうした美容院特有のトラブルにスムーズに対応するためにも、特約の加入は必須要項と言えるのでしょう。
個人事業主にも店舗総合保険は必要?
個人事業主でも「店舗総合保険」への加入は必要でしょうか?
答えは「YES」です。
店舗で事業をすることは、あらゆるリスクが生じる可能性があるからです。
もちろん、個人事業主によって高い保険料を払い続けることこそ、大きなリスクになり得ます。
しかし、保険はいざという時にあなた自身も、あなたの店舗も守ってくれる存在です。
大切なのは、自分のお店に最適な「補償プラン」のある保険に加入することです。
適した保険料と補償プランを備えられれば、安心して事業を進められます。
そこで、ここからは、
- 個人事業主が店舗総合保険に加入するメリット
- 店舗総合保険加入時に注意すべきこと
個人事業主が店舗総合保険に加入するメリット
- 幅広いリスクに対応できる
- 安心して事業を進められる
- いざという時に資金をサポートしてくれる
一つずつ解説していきます。
店舗総合保険は、
- 火災
- 落雷
- 風災
- 水漏れ
- 窃盗
- 水災
など、これ以外にも幅広いリスクに対応できる保険です。
特に自然災害が多い日本にとって、風災や水災などのリスクに備えることは必要不可欠といえるでしょう。
個人事業主は会社員のように、いざという時に守ってくれる後ろ盾がありません。
しかし、店舗総合保険に加入しておけば、万が一の時にサポートしてくれます。
店舗総合保険は個人事業主にとって、日々安心して事業を進めることができるお守りのようなものなのです。
また、店舗総合保険は「資金」のサポートにも役立ちます。
- 店舗でトラブルが起き、賠償責任を負うことになった
- 災害により、店舗内の設備が破損してしまった
個人事業主が店舗総合保険に加入を検討する際に注意すべきこと
- 自分の事業にあった補償プランを検討する
- 自分の事業にあった特約の加入を検討する
- 経費にできる保険料を把握する
店舗総合保険が不要でも個人向けの損害保険を検討しよう!
店舗を持たず事業する個人事業主は非常に多いですよね。
店舗を持たない場合、店舗総合保険の加入は不要です。しかし、個人向けの「損害保険」の加入はぜひ検討しましょう。
個人事業主におすすめしたい損害保険が
- 火災保険
- 地震保険
店舗総合保険に関するまとめ
いかがでしたか?ここでは店舗総合保険についてご紹介しました。
ここでは、
- 店舗総合保険は火災保険とPL保険などをまとめた保険
- 災害などでの損害プラス休業時や損害賠償などの費用も補償
- 保険料を左右するのは保険金額、保険期間、店舗の状況など
- 選ぶ際のチェックポイントは保険金上限額、補償範囲 、店舗に起こるリス
- 飲食店や美容室には施設賠償責任特約や生産物賠償責任特約の付帯がおすすめ
についてご紹介しました。
店舗には独自のリスクが存在することを忘れてはいけません。火災保険である程度のリスクがカバーされても、店舗のみであり得るリスクに対しては対処することができないのです。
店舗ならば様々なリスクを想定し、店舗総合保険への加入をおすすめします。
マネーキャリアでは法人保険に関する無料相談が利用できます。法人の方でも保険のプロに相談が可能なため、この機会に利用してみてください。
ほけんROOMでは他にも法人保険に関する記事を多数掲載していますので、興味のある方はぜひ参考にしてください。