受託物賠償責任保険とは?基礎知識をわかりやすく解説【完全ガイド】

他人から借りたものを壊してしまったら弁償しなければなりませんが、普段から他人からものを預かる業務がある会社は「受託物賠償責任保険」に加入することで万が一の賠償責任に対応できます。今回はその「受託物賠償責任保険」についてどのような保険なのかを紹介します。

▼この記事を読んで欲しい人

  • 企業が加入するべき保険について知りたい方
  • 会社員や倉庫業などの事業に関わっている方
  • 個人賠償責任保険との違いを知りたい方
特に、顧客から物品を預かる業務に関わっている方はぜひお読みください。

▼受託物(受託者)賠償責任保険の加入を検討するべき業種

  • 倉庫業
  • 手荷物預かり(ロッカー)経営業
  • 飲食業、理美容院、ゴルフ場などの経営
受託物(受託者)賠償責任保険は利用者からの預かり物が発生する業務で加入しておくなら、賠償責任が発生した際のリスクに備えられます。

内容をまとめると

  • 受託物賠償責任保険とは他人からの預かり物に関するトラブルに備えられる保険
  • 他人の物品を壊した場合だけでなく、紛失したり盗まれたりした場合にも使える
  • 倉庫業や飲食業など他人から物を預かる業務がある業種におすすめ
  • 特約を付帯すればさらに補償の範囲を広げられるので安心
  • 法人向けの保険について些細はことでも気になる方は、マネーキャリアへの相談がおすすめ!
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受託物(受託者)賠償責任保険とは?


この記事をご覧のあなたは、受託物賠償責任保険(受託者賠償責任保険)について調べておられるかもしれません。


個人が加入できる「個人賠償責任保険」では他人に対して発生する賠償責任を補償してくれるものとして知られていますが、個人単位ではなく企業が加入する「受託物賠償責任保険」という保険もあります。


「受託物」の保険とあるのでどのような保険なのかはイメージできるかもしれませんが、具体的にどのような場合に補償が受けられるのか、保険の詳細についてはほとんど知らないという方も多いでしょう。


そこで今回は、

  • 受託物賠償責任保険はどのような場合に補償を受けられる?
  • 受託物賠償責任保険の補償対象にならない事例とは?
  • 受託物賠償責任保険でおすすめの特約とは?
  • 受託物賠償責任保険はどれくらいの保険料がかかる?
以上の点について取り上げていきます。

この記事を読んでいただければ、この保険に関して詳しく知らないという方も補償の中身を理解することができるでしょう。

ぜひ最後までご覧ください。

ほけんROOMでは生命保険に関する記事が数多くありますので、興味のある方は合わせてご覧ください。

受託物賠償責任保険の補償内容


企業が受託物賠償責任保険に加入すると、どのような場合に補償を受けられるのでしょうか。


たとえば、美容院ではヘアカットをするためにあおい利用客の荷物を預かるような業務がありますが、その際誤って荷物を破損または汚損させてしまうことがあるかもしれません。

本来そのようなシーンは起こってはいけないものですが、万が一そういった「他人から預かった物品を壊してしまった」ような事態が起こったときに、「受託物賠償責任保険」に加入していると、被害者に対して発生する賠償責任を保険が補償してくれます。

いわば企業型の「個人賠償責任保険」といえるかもしれません。

ちなみに、「利用客の荷物を預かる」ことでもっともイメージしやすい、旅館やホテルで起こった事故に対応するためには、別途「旅館賠償責任保険」に加入する必要があります。

では受託物賠償責任保険において、保険会社から支払われる保険金の内訳はどうなっているのでしょうか。

支払い対象となるものは次のとおりで、
  • 損害賠償金:賠償の請求者に対して当然支払われるべき賠償費用
  • 損害防止費用:被害の拡大防止や再発防止などのために用いられた費用
  • 権利保全行使費用:原因となる別の人物に対して賠償責任を求める費用
  • 協力費用:会社側による保険会社への協力で発生した費用
  • 訴訟費用:訴訟を受けることで発生した裁判費用や弁護士費用など
このような項目が保険金として受け取れるお金の種類です。 

ただし必ず全額支払われるわけではなく、契約時にはいわゆる保険金がどこまで支払われるのかというライン(支払限度額)と、保険会社の支払いからは外れる金額(免責金額)を決めることになります。

受託物賠償責任保険の対象になるもの

どのような物品が、この「受託物賠償責任保険」の対象となるのでしょうか。


この保険におけるポイントはそれが「受託物」であること、いわば他人からの借り物である必要があるので、基本的にそれに当てはまる場合は補償の対象となります。


たとえば利用者から様々な「もの」を預かる倉庫業などは、安価なものからある程度高価なものまでが「受託物」となります。


もし物品をまとめて管理している倉庫が火災で全焼し、預かっているものがすべて燃えてしまったような場合、どのようなものでも基本的に例外なく賠償されなければなりません。


しかし補償範囲について実は例外もあり、その点についてはまた後ほど説明します。

補償となる損害と具体事例

他人の所有物を預かる業種では必要不可欠な保険ですが、具体例がないとイメージしづらいでしょう。


では、どのようなケースで補償の対象となるのでしょうか。


これはどのような業種が加入する保険なのかを考えればイメージしやすいですが、 

  • 飲食業:一時的に預かったコートを落とし、汚してしまった
  • 倉庫業:預かった物品を一括管理している倉庫が火災に遭い、全焼してしまった
  • スマホ修理業:修理のために預かっていたスマートフォンが盗まれてしまった

たとえばこのような事例が補償の対象となります。 


ここでポイントとなるのは利用客から「預かっていた最中に物品に問題が生じた」ような場合が対象だという点です。


保険によっては受託物が盗まれた場合か、紛失した場合、このうちいずれかは補償の対象外となることもあります。


補償の対象範囲は保険会社で異なるので、契約前にチェックしておきましょう。

受託物賠償責任保険に加入できる業種

この保険、どのような事業者が加入を考えるべきなのでしょうか。


たとえば利用者から一時的に荷物を預かる(借りる)業務がある 

  • レストラン
  • ゴルフ場
  • 理容室、美容院
  • 倉庫業
  • ロッカー経営(手荷物預かり業) 

このような業種です。


また、それがメインの事業ではない一般企業であっても、外部からの定期的な受託物がある場合は少なからずリスクがあるので加入する必要があるかもしれません。

受託物賠償責任保険の対象にならない事例


受託物賠償責任保険は賠償責任を負うリスクを回避できるので有用な保険ですが、可否のラインが微妙なケースではなく、「明らかにその場合は補償されない」といえる事例がいくつかあります。


それがどのような事例かというと、

  • 故意に受託物を破損・汚損・紛失させた
  • 事故を起こした受託物の所有者が当事者の身内である
  • 歴史的に価値のある美術品など法外に高価な物品である
  • 地震や津波などの災害が原因である
  • 物の性質上、どうしても事故が避けられなかった
このような場合です。

まず事故が故意のものである場合は、どのような賠償責任保険でも共通しているとおり補償されないどころか、契約が解除になったり、最悪の場合法的な問題に発展する可能性があります。

物品の所有者が配偶者のものであったような場合など、近親人物からの受託物に関しても補償の対象外となります。

これも考えにくいですが、壊したり汚したりしたような物品が非常に高価なものである場合、保険会社にとっては「手に負えない」ものとなり補償を受けられないでしょう。

このような文字に起こすと「明確に補償外である」と分かるケースでも、事業者側はそれをきちんと把握しておく必要があります。

受託物賠償責任保険について疑問があれば些細なことでもマネーキャリアで相談!


今回紹介している「受託物賠償責任保険」、必要なことはなんとなく分かるけれど、本当にコストに見合う補償内容なのかどうか分からない、という方もおられるでしょう。


実際のところ保険が必要か必要でないかの判断は多角的に判断する必要があり、保険の初心者には難しい部分もあるので、そのようなときに「保険のプロに相談したい」と思われるかもしれません。


そこで利用できるのが、経験豊富な保険のプロであるFP(ファイナンシャルプランナー)に相談できる「マネーキャリアの保険相談サービス」です。


マネーキャリアでプロに相談すると、プロ目線でその保険が本当に必要なのか、また長期的コストがどのくらいかかるのか、といった点を試算・シミュレーションすることができます。


また、保険にかかわることであればどのようなことでも相談できます。


相談はスマートフォン一つから、しかも無料でできますので、この機会にぜひ相談してみてはいかがでしょうか。

受託物賠償責任保険におすすめの特約


次は「特約」について紹介します。


ある保険の例を挙げると、この保険において選べる特約は

  • 事故対応特別費用補償:加入中の会社が賠償の対処に伴い負う費用を補償
  • 漏水による損害補償:漏水などで受託物が損害を負った場合に補償
  • 貴重品の補償:主に貴重品に対して賠償責任が発生した際に限度額内で補償
  • 紛失危険の補償:受託物を紛失した際に賠償費用を補償
  • 求償権放棄:第三者にも責任がある場合発生する求償権を放棄
  • 修理・加工上の損壊の補償:修理または加工課程で発生した賠償責任を補償
  • 費用内枠払い補償:枠を調整して保険料を割引
これらが用意されています。

いわゆる元々の補償範囲に含まれていないグレーな部分、たとえば「紛失」や「漏水」に伴う事故を、特約に加入することで確実にカバーできます。

逆にいえば、特定の事故に関するリスクが高いのにも関わらず特約を付帯していないと、いざ賠償責任が発生した際に補償されない、という事態も考えられますから、単なるおまけのようなものではありません。

また特約は本契約カバーできない部分をカバーするだけでなく、訴訟に備えたり保険料を安くしたりできます。

基本的には特約を付帯する分コストも高くなるので、どの特約が本当に必要なのか見極めたうえで決定します。

保険料の例


ここまでは受託物賠償責任保険に加入するとどのような補償を受けられるのかを紹介してきましたが、これらの補償を受けるためにはどれくらいの保険料を支払う必要があるのでしょうか。

ある保険会社における保険料例を見てみましょう。

●保険料「40,000円(割引前)」・保険期間1年間の場合
区分上限
支払限度額(1事故)1,000万円
支払限度額(期間中)1,000万円
免責金額(1事故)5,000円

●保険料「39,000円(割引前)」・保険期間6カ月の場合
区分上限
支払限度額(1事故)500万円
支払限度額(期間中)500万円
免責金額(1事故)5,000円

受託物賠償責任保険の場合、受託物の保管場所や管理方法など様々な条件によって保険料が変わりますので、この保険料で加入できるというわけではありません。

参考:レンタル業者から預かったものの損害も補償される?


今回の保険では「他人」から「借りた」物品、いわゆる受託物にかかる事故が補償対象ですが、レンタル業者から預かった物品はどうなるでしょうか。


変わらず、レンタル業者から預かったものも同様に補償されます。


公式の説明で「他人」という範囲のなかに「レンタル業者が含まれる」ことが明確に記載されていることもあります。

まとめ


今回は受託物賠償責任保険(受託者賠償責任保険)に関して紹介してきましたが、いかがでしたでしょうか。


この記事のポイントは、

  • 「受託物賠償責任保険」は他人から預かったものを損壊・紛失などした場合に賠償額が補償される保険
  • 「受託物賠償責任保険」は故意の場合や親族の物品である場合、高価過ぎる物品の場合などは補償されない
  • 「受託物賠償責任保険」では補償されていない部分をカバーできる特約を付帯するのがおすすめ
  • 「受託物賠償責任保険」の保険料は物品の管理状況など様々な条件によって異なる
以上の点です。

特定の業種においてトラブルそのものを避けることは難しいかもしれませんが、たとえトラブルが起きても柔軟に、そして誠実に対応できるように受託物賠償責任保険に加入しておくことは大切です。

いずれは信用にもかかわる問題となり得る「受託物の事故」に備えるために、事業者の方は保険への加入を考えられてはいかがでしょうか。

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