更新日:2023/09/28
旅館賠償責任保険とは?旅館やホテルの経営に必要な保険を解説
旅館やホテルなどの経営には、様々なリスクが潜んでいます。それら全般に対して備えられるのあ、「旅館賠償責任保険」です。この記事では旅館賠償責任保険の補償内容や特約、さらには必要性まで、基本的な情報をわかりやすく解説していきます。
内容をまとめると
- 旅館・ホテル経営におけるリスクに総合的に備えられるのが、旅館賠償責任保険
- 預かったもの・提供したもの・施設によるトラブルに対して、旅館賠償責任保険により補償を受けることができる
- 状況に合わせて、特約をつけることで補償の範囲を広げられる
- 旅館賠償責任保険の保険料は、施設の面積などから決定される
- 他の保険を組み合わせて同等のリスクをカバーできるが、総括する旅館賠償責任保険への加入がおすすめ
- 法人保険や事業のリスク対策に関する相談は「マネーキャリア」がおすすめ
目次を使って気になるところから読みましょう!
旅館賠償責任保険とは?
旅館賠償責任保険は、旅館やホテル業を経営している経営者にとって不可欠な法人保険です。旅館賠償責任保険とは、経営者がゲストや利用者に対して負う賠償責任をカバーし、安心感を提供するための法人保険です。事故や損害によるゲストの怪我や財物の損失、火災や窃盗といったリスクに対応し、経営者の信頼性を高める役割を果たします。
旅館賠償責任保険にはさまざまなメリットがあります。まず第一に、経営者は保険に加入することで、ゲストの安全と満足度を確保することができます。万が一の事故や損害が発生しても、保険で賠償費用を補償するため、経営者は素早く対応することができます。これにより、ゲストは安心して滞在を楽しむことができ、結果として経営者の評判と信頼性が向上します。
つまり旅館賠償責任保険は、損害保険の中でも損害賠償責任で発生した法的な費用を補償するための法人保険になります。
そこで今回は、旅館賠償責任保険の加入前に知っておくべき知識として
- 旅館賠償責任保険ではどんなものに対して補償を受けられるの?
- 旅館賠償責任保険、プラスすべき特約とは?
- 旅館賠償責任保険の保険料はいくら?
- 旅館などの経営に必要な保険は?迷ったときは!
- 旅館賠償責任保険は他の保険で代用可能?
旅館賠償責任保険の補償内容と保険金
旅館賠償責任保険では
- 預かったものに関するトラブル
- 提供したものに関するトラブル
- 施設によるトラブル
- 損害防止費用
- 緊急措置費用
- 権利保全・行使費用
- 訴訟費用
- 協力費用
①預かったものに関するトラブル
どのようなトラブル?
これは「顧客から預かったもの」と「顧客の携行品」によって、扱いが変わります。
まず宿泊客などの顧客から預かったものに関しては、
- 滅失
- 棄損
- 汚損
- 紛失
- 盗難
- 施設の中で発生した盗難
- 客室内・浴場内の更衣所・洗面所内における財物の紛失
- 客室のロックが破損、それが原因で宿泊客の不在中に客室内の荷物が盗難にあった
- クロークで預っていた宿泊客の携帯品が盗難にあった
- 旅館で預っていた宿泊客の履物を紛失した
- 金庫内(客室に設置のもの)にて保管していた宿泊客の時計が盗まれた
②提供したものに関するトラブル
どのようなトラブル?
旅館などの宿泊施設にて販売・提供した
- 飲食物
- 商品
- 夕食で提供した料理が腐っており、それを口にした宿泊客が食中毒になった
- ホテルでの結婚式で提供された料理にて、食べた出席者が食中毒になった
- ホテルの土産物コーナーで販売されている食品により、食中毒になった
③施設によるトラブル
どのようなトラブル?
経営していると
- 旅館やホテルなどの施設の管理
- 旅館業務を果たすための行為
これらが原因で、顧客などの第三者の身体や財物に損害を与えてしまう可能性もありますよね。
その対人・対物トラブルの際に支払う損害賠償金を、旅館賠償責任保険の保険金で賄うことが可能です。
どうして必要な補償なの?
そもそも施設内でのトラブルに対策を講じるには、ある程度の限界があります。
一切のトラブルが発生しないという確証はどこにもないのです。
そういった点から、この分野の補償は欠かせないものであると言えるでしょう。
具体的な事例とは?
例えば、
- ホテルで火災が発生し、宿泊客が負傷してしまった
- 客室の手すりの腐食が原因で、寄りかかった宿泊客が転落し負傷してしまった
- ホテルのボーイが操作をミス、宿泊客が扉に挟まれ負傷してしまった
このようなトラブルが該当します。
なお施設内で発生した漏水事故も補償対象です。
旅館賠償責任保険に付加するべき特約
旅館賠償責任保険には、商品によって補償をさらに厚くすることができる「特約」が用意されています。
そのなかでも、特にプラスしておくべきものをご紹介しましょう。
- 被害者対応費用補償
- 事故対応特別費用補償
- 食中毒・感染症利益補償
- 対人事故:被害者への見舞金・見舞品の購入費用
- 対物事故:必要費用
- 賠償請求がされた
- 損害賠償請求が発生するおそれがある
- 営業利益
- その他損失
旅館賠償責任保険の保険料
旅館賠償責任保険の保険料は
- 施設の営業面積
- 保険金額
- 自己負担額 など
ある保険会社で、旅館賠償責任保険に
保険金の上限額 | |
---|---|
預かったものに関するトラブル | 高額セット |
提供したものに関するトラブル | 対人事故:3,000万円/1人・1億円/1事故 対物事故:1,000万円/1事故 |
施設によるトラブル | 対人事故:3,000万円/1人・1億円/1事故 対物事故:1,000万円/1事故 |
このような条件で加入・契約をしたと仮定します。
上記の契約条件で、なおかつ旅館・ホテルの総床面積5,000m2の場合の保険料は約148,000円となるようです。
旅館賠償責任保険に加入する方法
ここからは旅館賠償責任保険に加入する方法について解説していきます。ホテルや旅館業を経営している方々がここまでご覧になって自身が経営している宿泊事業でも旅館賠償責任が必要と考えている方もいるでしょう。
そんな方々は保険会社または、保険代理店に問い合わせることで旅館賠償責任保険に加入することが可能です。
しかしすぐに問い合わせる前に、潜在的なリスクがないかどうかこのタイミングで見直すことをおすすめします。もしかすると、旅館賠償責任保険では補償できない大きなリスクがあるかもしれません。
そんな事業のリスク対策については、一人で解決するのではなく、「マネーキャリア」で専門家に相談することをおすすめします。
「マネーキャリア」とは、事業のリスク対策や法人保険に詳しい専門家、が何度も相談に乗ってくれるサービスです。毎月30社以上の経営者や、個人事業主の方が相談しており、実際に相談した98.6%の方々が満足したと回答しているサービスです。
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旅館賠償責任保険は他の保険で代用できない?
- 法人向け火災保険・地震保険
- 施設賠償責任保険
- 民泊保険
旅館賠償責任保険に関するまとめ
旅館賠償責任保険に関する、知っておくべき基本情報について解説してきましたがいかがだったでしょうか。
今回の記事のポイントは、
- 旅館・ホテル経営におけるリスクに総合的に備えられるのが、旅館賠償責任保険
- 預かったもの・提供したもの・施設によるトラブルに対して、旅館賠償責任保険により補償を受けることができる
- 状況に合わせて、特約をつけることで補償の範囲を広げられる
- 旅館賠償責任保険の保険料は、施設の面積などから決定される
- 他の保険を組み合わせて同等のリスクをカバーできるが、総括する旅館賠償責任保険への加入がおすすめ