更新日:2023/10/23
エステサロンの開業におすすめの保険とは?対策すべきリスクを解説!
エステサロンの開業や経営では、顧客に対する賠償責任のリスクや、自然災害や火災により、店舗に損害が発生するリスクなどがあります。そのようなエステサロンを取り巻くリスクに対して、PL保険や店舗総合保険、またはエステサロン向けの保険に加入することをおすすめします。
内容をまとめると
- エステサロンは自然災害による店舗の損害や、従業員による賠償責任のリスクなどがある
- エステサロンを取り巻くリスクの対策として、PL保険や店舗総合保険などがおすすめ
- いくつかの保険会社や協会からエステサロン経営向けの保険が提供されている
- 事業のリスク対策や保険に関する相談は「マネーキャリア」がおすすめ
目次を使って気になるところから読みましょう!
- エステサロンの開業や経営を取り巻くリスクやトラブル
- リスク①店舗の損害・自然災害リスク
- リスク②スタッフが怪我をするリスク
- リスク③従業員のミスや店舗の施設不備で損害を与えてしまうリスク
- リスク④自社で販売した商品で危害を加えてしまうリスク
- リスク⑤預かった荷物の盗難・紛失リスク
- エステサロンを開業・経営する上で検討するべき7つの保険
- ①施設賠償責任保険
- ②PL保険(生産物賠償責任保険)
- ③受託者賠償責任保険
- ④法人向け火災保険
- ⑤傷害保険
- ⑥店舗総合保険
- ⑦店舗休業保険
- エステサロンにおすすめのサロン向けの保険や共済
- ①美容所賠償責任補償制度
- ②エステティックサロン総合賠償保険
- ③手技セラピスト補償制度
- ⑤エステティシャン賠償責任保険
- ⑥サロンさま向け賠償責任保険
- エステサロンの経営者が保険に加入する際の注意点
- ①補償範囲をしっかりと確認・比較する
- ②キャッシュフローを考慮する
- ③故意や重大な過失は補償対象外
- まとめ:エステサロンを取り巻くリスクと保険
目次
エステサロンの開業や経営を取り巻くリスクやトラブル
エステサロンを取り巻くリスク
エステサロンを開業、経営する上ではやはり仕事上のミスなどによるリスクや、自然災害のリスク、怪我や病気のリスクなどがつきまといます。
例えば仕事においてお客さまの持ち物を傷つけてしまった、販売した化粧品でお客さまに迷惑をかけてしまったということもありえます。
また、場所や季節によっては大雨や大雪などによる建物の被害といった避けようのないリスクも考えられます。
その他、人間ですから病気で働くことが難しくなることもありますし、仕事中に怪我をしてしまうこともありえるでしょう。
エステサロンを経営していく上で起こりうるリスクは以下のものが考えられます。
- 店舗の損害・自然災害リスク
- スタッフが怪我をするリスク
- 従業員のミスや店舗の施設不備で損害を与えてしまうリスク
- 自社で販売した商品で危害を加えてしまうリスク
- 預かった荷物の盗難・紛失リスク
これらのリスクやトラブルについて事例も挙げながら紹介していきます。
リスク①店舗の損害・自然災害リスク
店舗の損害や自然災害のリスクも起こりうるリスクとして考えられます。
例えばお客さまが車で来店した際に駐車に失敗し、店舗を傷つけてしまったという建物そのものの損害も考えられます。
ぶつけてしまった時の建物への損傷が多少の傷で済む場合はいいですが、場合によっては建物の損傷が大きく修理期間は店の営業を一部制限しなくてはならないということもあります。
また、営業を続けることができずに休業を余儀なくされてしまうこともあるでしょう。
また避けられないものに自然災害リスクがあります。
最近ニュースや新聞で目にすることも多いですが、時に人間の想像を遥かに超えた災害が起こることもよくあり、自然災害による損害は他人事とは言えなくなってきました。
例えば大雨や大雪、強風が吹き荒れることによって建物の中に水が浸水し店の営業ができなくなってしまい休業を余儀なくされてしまうこともあります。
また、建物の壁や屋根が壊れてしまい修理のために一時休業ということもありえます。
リスク②スタッフが怪我をするリスク
エステサロンで考えられるリスクとしてスタッフのリスクがあります。
エステサロンはお客さまによりよい施術をするために数々のマシーンや備品を用意しています。当然スタッフは仕事として、それらのマシーンや備品を使いこなす必要があります。
新しいマシーンを導入した際には使い方や注意事項を共有するために研修や説明会なども開かれます。
しかしスタッフがどんなに注意をしていても「うっかり」「失敗」ということも無きにしもあらずです。
スタッフが仕事においてエステサロンの備品を使用していた際に操作ミスや注意不足によって怪我をしてしまったということも考えられます。
また、時間に追われている場合つい慌ててしまうということも十分にありえます。
また慌てていなかったとしてもエステサロンの室内の状態が怪我をしやすい状況にあるということもあるでしょう。
例えば、床が滑りやすい状態で放置してしまっていた、クリームが落ちていたという状態もありえます。
そのような中で1日働き、動き回るスタッフが転んで怪我をしてしまうということも考えられるでしょう。
軽症ですめばいいですが、打ちどころや当たりどころが悪かった場合は通院や仕事を一時的に休み治療に専念しなければならなくなるということもあります。
リスク③従業員のミスや店舗の施設不備で損害を与えてしまうリスク
エステサロンで働く従業員によるミスや店舗の施設の不備によってお客さまに損害を与えてしまうということもありえる話です。
エステサロンはお客さまの身体に直接触り施術することでお客さまの健康や美のサポートをする場ではありますが、エステサロンで健康や美のサポートのために働いている従業員も人間です。
もちろん人間ですのでどれほどベテランで勤続年数が長い従業員でも施術が上手だと言われている従業員でも「絶対」「必ず」ということはありえません。
従業員のその時の力の入れ具合、技術や腕前、お客さまとの相性などさまざまな要因が重なり施術を受けたお客さまが痛みや体調不良を訴えることもあるでしょう。
また、施設の不備によって損害を与えてしまうケースもあります。古い設備や壊れかけた看板をそのままに放置してしまっていたということは十分有り得る話です。
たまたま通りかかったお客さまに壊れかけの設備が倒れかかってきた、上にかけていた看板が何かの勢いで落ちてきてお客さまの頭に直撃してしまったというケースもあります。
エステサロンとして従業員を抱え営業していること、施設を使っている以上損害を与えてしまうリスクはつきものと言えます。
リスク④自社で販売した商品で危害を加えてしまうリスク
エステサロンでお客さまに直接その場で施術をすることに加えて、自宅でのセルフケアなどをおすすめしているところもあります。
エステサロンでは自宅でのケアのためであったり、施術の効果を高めるため、施術の効果をより長く持続させるためにエステサロンとして商品をお客さまにおすすめし、販売するケースがよくあります。
お客さまとしては効果があったエステサロンの一押しの商品であるからという信頼であったり、より効果を高めたいという願望からエステサロンでおすすめされた商品を購入します。
お客さまにとって効果の出るいいものであればいいのですが、商品に不備があることやお客さまにとっては合わないということも考えられます。
お客さまにとってこうなりたいというイメージがあります。
あのエステサロンがおすすめしているからという信頼で購入した商品で皮膚が荒れてしまったりアレルギー反応が出たなど健康被害を訴えることも無きにしもあらずです。
リスク⑤預かった荷物の盗難・紛失リスク
エステサロンに来店したお客さまはほとんどの場合荷物や上着などなにかしらの荷物を持っています。
エステサロンの従業員として、施術を行うにあたって不要なもの、お客さまにとって施術を受けている間邪魔になってしまうものは基本的に預かることが多いです。
エステサロンの従業員が何気なくお客さまに話している「お荷物お預かりします」という言葉でお客さまは荷物を従業員に手渡します。
従業員は店の奥でお客さまの荷物を施術が終わるまで預かりますが、預かっている間に従業員の注意管理不足やミスによって汚してしまったり壊してしまったということもあるでしょう。
また、奥の方に保管していたとしても盗難や紛失のリスクは完全になくすことはできません。
お客さまから預かった大切な荷物ではあるものの、盗難や紛失によって元の状態で返却することができなくなってしまったということもありえます。
預かった物の盗難や紛失はエステサロンでは起こることが考えられるリスクと言えるでしょう。
エステサロンを開業・経営する上で検討するべき7つの保険
先ほど、エステサロンの開業や経営をする際にどのようなリスクがあるのか解説してきました。
先ほど解説したリスクに対する対策として法人向けに提供されている、損害保険でもしもの事があった際の対策をすることができます。
具体的には以下の保険で対策が可能です。
- 施設賠償責任保険
- PL保険(生産物賠償責任保険)
- 受託物賠償責任保険
- 法人向け火災保険
- 傷害保険
- 店舗総合保険
- 店舗休業保険
以上の8つの保険について紹介します。
①施設賠償責任保険
施設賠償責任保険とは店側の損害賠償にかかった費用を補償するものです。
店の建物の欠陥や不備によってお客に怪我を負わせてしまったり、お客の物を壊してしまった場合に店としてはお客さまの損害を賠償しなければなりませんが、その際に発生した店側の損害を補償するという考え方です。
お客さまとしてはお店を利用して自分が怪我をしたり、自分の持ち物が壊れてしまうことなど想定していないでしょう。
もしもお店側の不注意でお客さま自身に怪我をさせてしまったりお客の物を壊してしまうなど何らかの損害を与えてしまった場合には、店側として誠心誠意償いをしなければなりません。
怪我を負ってしまったり、持ち物が壊れてしまったお客さまへの治療や償いが第一に優先されなければならないのですが、時にその金額は高額になることがあります。
場合によっては店の継続が困難になるほどの金額になることも十分に考えられます。
被害者への法律上の損害賠償金はもちろん、事故が起きた時に行った応急手当の費用、事故後の損害を防止するためにかかった費用や訴訟の対応のための費用なども補償してくれます。
施設賠償責任保険について詳しい内容を知りたい方は、以下からご覧ください。
②PL保険(生産物賠償責任保険)
PL保険とは、店や会社側が作り販売した製品あるいは提供した仕事内容が原因でその製品を使用した人自身やその人の持ち物を傷つけてしまったという場合に適用される保険です。
店や会社側が作った物や提供した仕事でお客さまが怪我や体調不良といった不具合を訴えた、持ち物が使えなくなってしまったとなることがあります。
その場合、不都合の原因はその製品や仕事を行った店や会社側に責任があるとされます。
1995年に施行されたPL法では使用者はその製品の欠陥や問題点を証明することができれば、使用者は店や会社に対してこれまでの損害の賠償を請求することができるようになりました。
これは店や会社に過失や悪意がない場合も請求できます。
会社や店側としては自分たちのしてしまったことによってお客さまに迷惑をかけてしまったということについて償わなければなりません。
そして会社や店側が行わなければならないお客さまへの賠償によって、店や会社側に生じてしまう金銭的な損害を補償するための保険ということができます。
このPL保険に加入していた場合お客への損害賠償のためのお金や争訴のための費用にはこのPL保険が適用され保険金が支払われます。
しかし、店や会社が作り出した製品そのものの損害や回収や交換に要する費用は保険金では支払われませんのでご注意ください。
PL保険について詳しい内容を知りたい方は、以下からご覧ください。
③受託者賠償責任保険
お客さまから預かった大切な荷物や持ち物を壊してしまったり傷つけてしまったりすることもあります。
受託者賠償責任保険とは預かっていた間に問題が発生し預かった時のそのままの状態で返すことができなくなってしまった場合に適用される保険です。
エステサロンを経営する場合、施術中はお客さまから手荷物やコート、小物などを預かるという場面は多いでしょう。
一旦店の奥で預かったものの、店員さんの不注意によってお客さまからの預かりものに傷をつけてしまった、汚してしまったということもありえます。
お客さまに対してその預かりものを傷つけてしまったという損害賠償だけではなく、謝罪の意味もこめて賠償金も支払わなくてはなりません。
そのことによって生じる店側の金銭的なダメージを軽減させるものが受託者賠償責任保険です。
受託者賠償責任保険に加入していた場合、損害に対しての賠償金はもちろん、今後の損害を防止するために要する費用、訴訟などにかかった費用などが補償されることになります。
しかし、
- 店員さんがわざと預かっていたものを傷つけたり紛失した場合
- お客さまが店員さんの身内である場合
- 預かっていたものが高価すぎる場合や自然災害によってやむを得ない場合
④法人向け火災保険
法人向け火災保険とは災害によって経営を続けられない、建物が壊れたなど金銭的なダメージを受けた場合それをカバーする保険です。
法人向けの場合は損害を受けた店舗や仕事道具の補償はもちろん、それに加えて災害の被害によって店や会社を休業せざるを得ない間の休業期間中の金銭的な補償なども行います。
- 天気の崩れによって引き起こされる災害(水災、雪、落雷、風)
- 人的トラブル(盗難事件、水道やトイレからの水漏れ、電気トラブル、備品の故障)
保険の名称に「火災」と入っていますが、もちろん火災以外にも幅広く自然、そして人的問わず起こりうる様々な損害に対応することができます。
また、法人向けは補償方法が2つに分かれています。
- 保険会社が決めた「補償可能のケース」に該当する場合のみを補償するタイプ
- 「補償対象外」にあてはまらなければ補償するタイプ
下の「保証対象外にあてはまらなければ補償」のプランは補償対象が絞られておらず範囲が広いため、掛金は少し高額になるデメリットはあります。
しかし何かあった時、トラブル後に保険金が支払われる可能性が高くなるため、万が一の時のことを考えるとおすすめです。
しかし、保険金が支払われない場合もあります。
- 契約者に悪意があってわざと起こしたもの
- 契約者の重大な過失によって本来防ぐことができただろう災害
- 地震や噴火、津波などの損害や事故の騒ぎで起きた盗難事件
⑤傷害保険
傷害保険とは仕事中における予期せぬ怪我や事故に対しての保険です。
サロンの仕事で様々な対応や動きをしていた場合、自分自身が気をつけていたとしても怪我や事故は起こりえますし、それがいつ起きるか予測不可能です。
怪我や事故が起きてしまった場合は自身の身体の治療費や通院費、入院する場合であれば入院費用、手術を行う場合であれば手術費用と出費がかさみます。
特徴としては仕事をしている最中の怪我や事故に対してはもちろんですが、仕事場への通勤も仕事とみなして傷害保険として補償するという点です。
つまり、仕事中の転倒や職場の備品の仕様による怪我はもちろんのこと、通勤途中の転倒や捻挫などといったものも補償の対象として保険会社から保険金が支払われます。
また、通院や入院となった場合は待機期間などなく1日目から補償期間とし保険金が支払われるので突然の出費も安心です。
突然の怪我や事故によって金銭的なダメージを受けないように日々備えておくことが大切です。
もしも怪我や事故に遭ってしまった場合の金銭的ダメージを少しでも抑えるために障害保険に加入しておくべきでしょう。
⑥店舗総合保険
店舗総合保険とは、施設賠償責任保険、火災保険、PL保険など仕事を行っていくにあたって必要とされる保険がまとまって1つになったもので、仕事内容に合わせた補償を受けられます。
店舗総合保険はその会社や店舗で行っている仕事の内容とその仕事内容から起こりうるトラブルや事故に対応した補償を行うという特徴があります。
例えばサロンと飲食店、雑貨店ではそれぞれ考えられるリスクやトラブルは異なります。それぞれの仕事内容や事業の規模に合わせた保険を提供するという考え方です。
保険にいくつも加入するよりも、1つの保険にまとめてしまうことで手続きが簡潔明瞭になりますし、店舗総合保険で幅広く補償を受けられるというメリットがあります。
店舗総合保険の保険料は
- 保険の受取金額
- 保険期間
- 店舗の状況
⑦店舗休業保険
店舗休業保険とは、やむを得ず休業しなければならない場合に被る店側の金銭的ダメージを補償するために保険会社から保険金が支払われる保険のことです。
店が何事もなく営業できている間はいいのですが、店を続けているとテナントビルの改修工事や仕事に関する備品の修理などで店を一時的に休まなければならなくなる時も出てきます。
店は休まなければならない時でも店の維持費用や働く従業員の給料をはじめとする生活の保障などは行わなければなりません。
つまり店を営業しておらず収入が全く無い状態でも出費は発生するということです。
収入はないのにもかかわらず出費はあるという赤字状態が続くと店側にとっても痛手となってしまいます。このような状況を補償するものとしての店舗休業保険です
保険会社から補償として支払われる保険金は店の売上から原価を引いた粗利益が対象です。
年間の粗利益額の総額を営業日で割ったものが1日あたりの粗利益として休業1日あたりの補償額とされます。
しかし、店を休業していた場合いつでも休業補償を受けることができるというわけではありません。
補償対象外になるケースは以下の通りです。
- 契約者のわざと行った行為で店を休業せざるをえなくなった
- 契約者が注意していれば防ぐことができただろうとされる「重大な過失」によって引き起こされた休業
- 商品が万引きされたことによる金銭的損害による休業
- 従業員が運転する車の事故によって店が損害を受け休業することになった
- 地震、津波、噴火による休業
エステサロンにおすすめのサロン向けの保険や共済
ここまでエステサロンを取り巻くリスクや、リスク対策として最適な損害保険について紹介してきました。ここからはエステサロン向けに保険会社や協会が提供している、エステサロン賠向けの保険や共済について解説していきます。
エステサロン向けの保険や共済は以下の5種類があります。
- 美容所賠償責任補償制度
- エステティックサロン総合賠償保険
- 手技セラピスト補償制度
- エステティシャン賠償責任保険
- サロンさま向け賠償責任保険
①美容所賠償責任補償制度
こちらの美容所賠償責任補償制度は、保険ではなく、共済です。共済のため、もしものことがあった時の補償は組合員が拠出してきた、掛け金により補償されます。
そのためこちらの美容所賠償責任補償制度を利用するためには、自身も全日本美容業生活衛生同業組合連合会の会員になる必要があります。
続いて、美容所賠償責任補償制度の補償内容について解説します。こちらの共済の補償内容は以下です。
- 対人補償:~5,000万円/1名、1億円/1事故
- 対物補償:~300万円/1事故
②エステティックサロン総合賠償保険
こちらはエステティックサロン業者向けに提供されている保険で、株式会社エヌシーアイが提供しています。こちらの保険は総合保険のため、賠償責任だけでなく、事業で使用している設備などに損害が発生した際の補償もしてくれます。
こちらのエステティックサロン総合賠償保険の補償内容は以下です。
- 施術・店舗・一時預かり・物販に関しての補償
- 対人・対物補償:1億円/1事故
③手技セラピスト補償制度
こちらの手技セラピスト補償制度とは、手技セラピスト協会が提供している補償制度です。こちらも共済となっており、こちらの補償制度を受けるためには協会の会員になる必要があります。
こちらの手技セラピスト補償制度の補償内容は以下です。
- 対人補償:5,000万円/1名・1事故
- 対物補償:1,000万円/1事故
⑤エステティシャン賠償責任保険
こちらのエステティシャン賠償責任保険は、一般社団法人日本治療協会が提供している保険です。こちらの保険では、受託者賠償責任や生産物賠償責任、施設賠償責任に対する補償が適応されます。
具体的な補償内容は以下です。
- 業務遂行の中にお客様に怪我をさせてしまった場合
⑥サロンさま向け賠償責任保険
最後はサロンさま向け賠償責任保険について解説していきます。こちらの保険は株式会社リクルートが提供しており、「HOT PEPPER Beaty」に掲載しているエステサロンが補償を受けることができる保険です。
こちらの保険では、施設賠償責任とサイバーセキュリティに関する補償を受けることができます。
こちらの施設賠償責任に関する保険の補償内容は以下です。
- 店舗管理:~1億円
- 施術メニュー:~500万円
- 受託物:~10万円(スタンダードプランのみ)
- 人格侵害:~100万円/1名、~1,000万円/1事故
- 治療費:~50万円/1名、1,000万円/1事故
- 訴訟対応費:~1,000万円
- 初期対応費:~1,000万円
- 弁護士費用:~5万円
- 損害賠償額:~3,000万円
- 費用損害額:~1,000万円
- エコノミー:11,800円
- スタンダード:14,400円
エステサロンの経営者が保険に加入する際の注意点
エステサロンを経営するにあたって起こりうるリスクや問題、それに備えるための保険の必要性を知った上で、実際に保険に加入する際の注意点が3つあります。
エステサロン経営で保険に加入する際の注意点は
- 補償範囲をしっかりと確認・比較する
- キャッシュフローを考慮する
- 故意や重大な過失は保障対象外
①補償範囲をしっかりと確認・比較する
保険に加入するに当たって補償を受けられる範囲をしっかりと確認し、保険を比較することは基本中の基本です。
月々の保険料やプラン、もちろん加入する保険会社によって補償される範囲は異なります。
自身のエステサロンに必要な補償は何かを保険の加入に当たってもう一度見直して考えることで見えてくるものがあるでしょう。
保険会社に支払う金額が高ければ高いほど、補償範囲が広ければ広いほどに良いというものでもありません。
一番大切なことは「自分にとって必要な補償を受けられるか、自分のエステサロンで起こるであろうトラブルをしっかりカバーできるか」ということです。
必要な補償範囲を保険加入前にしっかりと確認し、保険会社ごとに比較し自分にぴったりの保険会社を選んでください。
②キャッシュフローを考慮する
保険の加入において自身のエステサロンのお金の流れ、つまりキャッシュフローを知ることが第一歩だと言えます。
エステサロンを経営していくためには必要な経費、出費を抑えることができるお金、お客さんからの収入、エステサロンで働いている従業員へのお給料など多くのお金を必用とします。
エステサロンを経営していく上でどのくらいのお金が必用なのか、どのくらいの収入が見込めるか、そしてそこからいくらまでであったら保険のためにお金を使えるか考えます。
そして保険にあてることができる金額を弾き出していきます。
つまり、お金の流れであるキャッシュフローを知り、考慮することこそ保険に加入する際には避けられないことと言えます。
保険にかけることができる金額は会社によって様々です。
自身のところではいくらまで保険にかけることができるかを知ることは、多くのお金の流れを把握し整理しなければならないため難しいこともあるでしょう。
そのような時はお金のプロであるファイナンシャルプランナーが多数在籍しているマネーキャリアに是非ともご相談ください。
③故意や重大な過失は補償対象外
とても重要なことですが、保険に加入したからと言って全てのトラブルや事故に対応し、その全てに保険金が支払われるということはまずありません。
補償が受けられないこともあるということをしっかりと頭にいれておきましょう。補償が受けられないものの代表的なケースの1つが「故意」「重大な過失」です。
どのようなことかといいますと、「故意」はわざと起こした事故やトラブルを指します。
保険金目当てであったり、誰かを傷つけるためといったわざと起こした事故やトラブルについては当然保障対象外となります。
また、わざとではないにしても「重大な過失」といえるものも補償対象外です。
つまり「避けようと思えば避けられたにもかかわらず注意を怠った、見過ごしたために引き起こされてしまった」状態も故意に近い状態という扱いで保障対象外となります。
あくまで「起こってしまったトラブルや問題に対処するためのもの」が保険なので故意や重大な過失が認められた場合は当然補償対象外となり、保険金も支払われません。
まとめ:エステサロンを取り巻くリスクと保険
エステサロンの経営では考えられるものだけでも
- 店舗の損害・自然災害リスク
- スタッフが怪我をするリスク
- 従業員のミスや店舗の施設不備で損害を与えてしまうリスク
- 自社で販売した商品で危害を加えてしまうリスク
- 経営者の病気や事故のリスク
- 預かった荷物の盗難・紛失リスク
自身のエステサロンに必要な補償をピックアップし、欲しい補償内容でしっかりカバーできるか、キャッシュフローを知り保険にかけられるお金はどのくらいか考える必要があります。