産休・育休の制度はどうなっているの?お給料はもらえるの?

女性のライフスタイルが多様化する中で、出産後も働き続ける女性が増えています。厚生労働省の調査によりますと、平成29年度の育児休業の取得率は女性が88.5%(平成28年度は85.9%)、男性が7.5%(平成28年度は5.4%)となっており、年々増加しています。けれども、その制度についてよく知らない方も少なくありません。今回は産休・育休の制度とその時にもらえるお金について焦点を当ててお話をしていきます。

この記事の執筆者
新田 真由美
女性と子育てファミリーのためのファイナンシャルプランナーです。 子育て世代は教育資金の準備、住宅購入、保険の加入、そして自身の老後資金の準備とお金に関する悩みや不安がつきものです。そんな方たちに知っているようで知らない社会保険や年金制度などの公的保障、国や自治体の制度をお伝えしながらマネープランを立てるように心がけています。

育休休業中(育児休暇中)の給料の話の前に、産休・育休の違いについて

育児休業中の給料やお金についてお話する前に、そもそも育休とはについては、産休との違いを比較しつつ確認してみましょう。


ぜひ最後までご覧ください。

産休とは産前休業と産後休業のこと

産前休業は出産予定日の6週間前(多胎児の時は14週間前)から健康保険の被保険者が申請すれば取得できます。


産後休業は出産日の翌日から8週間まで休業することができます。(ただし、産後6週間経過後に女性が申請し、医師が認めた場合は就業することができます)


産前・産後休業中は加入している健康保険から「出産手当金」がもらえます。


出産手当金の1日当たりの金額は、以下のようになります。


支給開始日以前の継続した12ヶ月間の各月の標準報酬月額の平均額÷30×2/3

育休とは育児休業のこと

産休終了後は子どもが1歳になるまで育児のために休業することができます。


育児休業を取得できる対象者は以下の通りです。


  • 同じ事業主に継続して1年以上雇用されていること
  • 子どもの1歳の誕生日以降も引き続き雇用されていることが見込まれていること


また、正社員でなくても、派遣社員やパート労働者でも以下の条件を満たせば育児休業の取得の対象になります。


  • 育児休業開始時に同じ事業主の下で1年以上雇用されていること
  • 子どもが1歳6か月までの間に労働契約が満了にならないこと


原則、育児休業は子どもの1歳の誕生日の前日までとなっていますが、子どもが保育園に入所できないなどの理由がある場合2歳まで延長することも可能です。


また、男性も育児休業の対象となり、両親ともに育児休業を取得すると子どもが1歳2か月まで育児休業が延長されます(パパ・ママ育休プラス)。


男性の育児休業給付金は妻の出産日当日から支給対象になります。

育児休業給付金について

次に、育児休業給付金の計算方法や手続き方法について説明します。

育児休業給付金の支給額はどうやって計算するの?

育児休業給付金の1日当たりの金額は以下のようになります。


  • 育児休業開始より180日まで
    休業開始時賃金日額×67%
  • 育児休業の開始より180日経過後
    休業開始時賃金日額×50%


ただし、育児休業期間中にお給料をもらった場合、支給額が減額されます。

育児休業給付金の手続きには何が必要?どこで手続きをすればいい?

まず、事業主がハローワークに必要な書類を提出します。


育児休業給付金の申請期限は育児休業開始日から4ヶ月を経過する月の末日まで(例えば、育児休業開始日が7月10日の場合、4ヶ月を経過する日は11月9日ですので提出期限は11月30日)となっていますので期限内に申請をしましょう。


必要な書類は以下の通りです。


◇初回の申請に必要な書類

  • 雇用保険被保険者休業開始時賃金月額証明書
  • 育児休業給付受給資格確認票
  • (初回)育児休業給付金支給申請書
  • 賃金台帳、労働者名簿、出勤簿又はタイムカード
  • 母子手帳など育児を行っている事実を確認できる書類


◇2回目以降の申請に必要な書類

  • 育児休業給付支給申請書
  • 賃金台帳、出勤簿又はタイムカード


その他、育児休業中の給料やお金周りについて知っておくべきこと

産休中、育休中の社会保険料はどうなる?

産前産後休業中、育児休業中は健康保険料と厚生年金保険料が労働者と事業主ともに免除されます。


この手続きは事業主が年金事務所に「産前産後休業取得者申請書」、「育児休業取得者申請書」を提出します。

産休、育休中は夫の扶養に入れる

また出産手当金・育児休業給付金は非課税所得のため、妻は夫の税金上の扶養に入ることもできます。


平成30年度の税制改革より、配偶者控除の金額が変わっています。


夫の年収が1120万円以下の場合、妻のその年の年収が103万円以下の場合は配偶者控除、妻の年収が103万円から201万5,999円以下の場合は配偶者特別控除の対象になります。夫が会社員の場合は年末調整で、自営業者の場合は確定申告で配偶者控除を受けるようにしましょう。


夫が配偶者控除を受けると所得税、住民税が安くなります。保育料は住民税の金額で決定しますから、住民税が安くなったことで保育料も安くなる可能性があります。

まとめ

産前産後休業、育児休業中の手続きは申請をすることでその恩恵を受けることができます。


手続きを忘れてしまったためにもらえるお金をもらえなくなったり、返ってくる税金が取り戻せなかったりします。制度をよく理解して手続きをしていきましょう。

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