養老保険の利率について、計算方法も含めて詳しく解説!

養老保険と言えば、日本では有名な保険商品であり、一度は耳にしたことがある人も多いと思います。しかし、利率が下がっている現代では、その存在を薄れてきてしまいました。今回は養老保険の利率の計算方法や終身保険との比較、利率を上げるための方法などご紹介していきます。

養老保険の利率についてご紹介!

養老保険は、多くの保険会社が取り扱う一般的な保険であり、ひと昔前では主力の商品でした。

貯蓄をしながら死亡保障も持つことができ、さらに利率も良いことでも知られ評判の良い商品でした。


しかし、近年では養老保険の存在は薄れつつあります。

現在でもメイン商品として販売している保険会社もありますが、ほとんどの保険会社で取り扱いをしなくなったり、商品としてはあるけれどまったく案内しない…そんな時代に移り変わってきています。


その理由は利率にあります。


今回は、養老保険の利率について詳しくご紹介していきます。



近年では養老保険の利率が下がっている

ある時代では、1世帯に1本は加入していた養老保険。


学資保険がメイン商品ではなかった時代は養老保険で教育資金を貯蓄したり、自分の貯蓄のために多くの人が加入していた商品です。


しかし、2008年以降下がり続ける利率によって養老保険の魅力も下がり続け、今では保険会社も率先して販売しなくなりました。


2016年ごろには最低利率を更新し、養老保険の存在はほとんど無くなっていきました。


予定利率が下がり続けることで、貯蓄のための養老保険が元本割れを起こす商品に変わってきてしまった保険会社も出てきてしまうほど。


今では養老保険で貯蓄できると言ったイメージを捨て、元本が割れないのか加入前にしっかりと確認する必要が出てきています。

低金利が影響を与えるのが”予定利率”

バブル時代は高金利の貯蓄性商品である養老保険に加入する人が続出していましたが、バブル時代が終わり、下がり続けていった金融商品。


保険会社が予定利率を下げると、一番最初にダメージを受けるのが貯蓄性の商品です


そして、最後の一手とも言えるマイナス金利政策。


この政策によって養老保険の利率は一気に下降し、今では影の薄い商品となってしました。


経済状況によって保険会社は毎年、予定利率を決めます。


この予定利率は貯蓄を考える人にとっては悲しい話であり、魅力ある貯蓄商品を探すのが難しくなっていくのです。

今後はさらに物価上昇に伴い長期間の養老保険の加入はリスクが高い

予定利率の低下だけが加入者にとってリスクではなく、物価の上昇も養老保険を考える人にとっては大きなリスクになります。


予定利率が下がると養老保険の利率が下がるだけに留まらず、支払う保険料が上がります


養老保険は10年以上の長期契約の保険です。


保険料も上がり、物価も上がるとなると支払期間の長さを考えても継続していくことは経済的負担のなる可能性もあるのです。


養老保険の利率を求める計算方法

全ての条件が統一化しているわけではありませんが、養老保険の利率を求める計算方法があります。


計算するにあたって必要な情報は?

  • 払込回数(年間12回×払込年数)
  • 月額保険料
  • 総受取額

この3点が必要です。


利率の算出にはExcelのRATE関数で計算します。


RATE(期間、支払い保険料、現在価値、将来価値)を入力することで利率を計算することができます。


【例】


  • 月々の保険料:24.970円
  • 保険期間:30年
  • 満期保険金:1000万円

24.970円×360か月=8.989.200の総支払保険料に対し、1000万円うけとれるため返戻率は


1000万円÷8.989.200円=112%


このように返戻率は簡単に求めることができます。


しかし、利率の計算方法は異なります。


これを利率の計算にすると

=RATE(30*12,24970,0,10000000)*12


Excel上で上の式を入力してエンターを押すと、すぐに結果が表示されます。

エンターを押すと0.70%が表示されるため、この0.70が利率となります。

養老保険と終身保険の比較と違い

ここまでは、養老保険の現状や利率の計算方法についてご紹介してきましたが、近年は同じような貯蓄機能を持つ終身保険へと移行しつつあります


終身保険の方が注目が集まる理由は、高い利率だけではなく、多くのメリットがあるからなのです!


では、養老保険と終身保険の違いを比較していきます。

養老保険の保障期間は一定期間だが、終身保険の保障は一生涯

養老保険は、満期保険金があり満期保険金を受け取った時点で保険は終了となります。


保険が終了になると言うことは、保険そのものが終了となる意味を持ちますので、死亡保障も無くなります。


一方の終身保険は、満期保険金という概念がありません


終身保険はその名の通り、一生涯の保障を確保する死亡保険。


貯蓄を目的としている方の場合は、途中で保険を解約して解約返戻金を受け取る形で貯蓄をしていきます。


それぞれの保険へ加入する目的の違い

貯蓄性だけを見ると、終身保険のほうが魅力的!と思われる方が多いと思いますが、養老保険と終身保険はそれぞれ加入する目的が違います


一生涯の保障を持ちながら、貯蓄も同時に持っていたい人には終身保険がおすすめです。


一方の養老保険は満期時期が定まっているため、その満期時に応じてお子様の教育資金であったり、ご自身の老後の資金で貯めたりと多様性が高いのは養老保険です。


少しでも利率の高い養老保険を利用するためには

予定利率が下がり続ける養老保険ですが、低い利率を上げる方法はいくつかあります。


もちろん、全ての方ができる方法ではありませんが、支払い能力がある方にはとってもおすすめできる方法です。


それでは、養老保険の利率を上げる2つの方法をご紹介していきます!


養老保険は保険料を一括払いすることで、高利率が得られる

養老保険のような貯蓄性の保険商品は、一括払いにすると大きな利益を得ることができます。

養老保険だけではなく、学資保険や終身保険も同じです。


例えば200万円の総支払保険料を毎月コツコツと何十年も支払っていくよりも、200万円を一括で支払ってしまった方が、保険会社は長い期間、収めた200万円を運用していくことができます。


しかし、一括で大きなお金を支払ってしまうと、その瞬間のご自身の預貯金が減り、自由に使える財産の一部が無くなるため、預貯金にゆとりがある人向けです。


一括で支払っても3年~5年ほどの短期間で解約すると、元本割れを起こす可能性がありますので、しっかりと計画を立てた上で一括払いを選択しましょう。


外貨建て養老保険のほうが、金利が高く利率が高い

さらに、近年注目を集めているのは円建て養老保険ではなく、外資建て養老保険です。

超低金利時代である日本円では、高い利率を求めることはできません。


しかし、保険料は円で支払うけど満期保険金などは全て外貨建てで運用されます。

ちょっとわかりにくいと思われますが、近年は加入者も増えてきていることから、わかりやすくより身近な商品となりつつあります。


外貨建て養老保険は、円建てよりも圧倒的な利率の高さは魅力的。


有名な商品ですと「ドル建て保険」


満期保険金をドルで計算されるため、円安円高を理解している人はドル建てのような、外貨建ての方がおすすめできます!


まとめ

いかがでしたでしょうか?


利率が下がり続けている養老保険でも、まだまだ根強い人気を集めています。

しかし、やはり契約するからには少しでも利率の高い商品に入りたいと思うのも本音です。


養老保険のなかでも様々な商品があるため、自身の家庭や目的にあった養老保険を探し、気になる方はExcelを使って利率の計算をしてから検討しても良いと思います!


メリットとデメリットが混合するのが生命保険です。


ご自身にとってメリットの多い養老保険を探してみるのも良いかもしれませんね。


生命保険の選び方が気になるという方はぜひこちらを読んでみてください。

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