更新日:2024/03/08
60歳からの保険は必要か?60代での保険の見直しの重要性を解説!
定年後や老後を考え、60歳からの保険は必要か悩みますよね。今回、60歳からの保険は必要か不要か、必要ならどんな生命保険(死亡保険)や医療保険、がん保険がおすすめか、60歳からの生命保険の選び方と見直し方を解説します。60代の保険の必要性でお悩みの方必見です。
内容をまとめると
- 60歳からの生命保険は必要だが保障額は大きくなくて良い
- 保険料の高い終身保険ではなく定期保険がおすすめ
- 持病がある場合は、加入しやすい引き受け基準緩和型保険という選択肢も
- 60代で生命保険を見直す時には、保険料を安くする代わりに解約返戻金が少なくならないように注意
- 最低限の保障なら掛け金の安い県民共済もあり
- 保険の見直しや新しい保険を検討したいという人は、保険のプロに無料オンライン相談するのがおすすめ
目次を使って気になるところから読みましょう!
- 60歳からも保険は必要! 自分の状況から必要な保険を選ぼう!
- 60歳からの必要性が高い保険を解説!
- 60歳以上に必要な保険①:終身医療保険
- 60歳以上に必要な保険②:最低限の死亡保険
- 60歳以上に必要な保険③:がん保険
- 60歳以上に必要な保険④:介護保険や認知症保険
- 十分な貯蓄があるなら保険は不要
- 60歳からの生命保険・医療保険・がん保険の選び方を解説
- 60代の生命保険の選び方
- 60代の医療保険の選び方
- 60代のがん保険の選び方
- 60代からの保険は、「見直し」がおすすめ!見直しの方法を解説
- ①加入している保険の内容を把握する
- ②ライフスタイルの変化に応じて必要があれば見直しする
- 参考:場合に応じて生命保険や医療保険の減額や払い済みも検討する
- 保険料をなるべく安くおさえられる保険の種類を紹介!
- 定期保険
- ネット保険
- 持病がある場合には特約の付帯や引受緩和型への加入を検討しよう
- 60歳の生命保険の乗り換えには要注意
- 貯蓄型の保険のメリットがなくなる可能性がある
- 参考:お得で堅実な「県民共済」を活用する手もあり
- まとめ:60歳からの保険は必要!
目次
60歳からも保険は必要! 自分の状況から必要な保険を選ぼう!
60歳で退職となる方はそのタイミングで保険が満期になったり、また60歳になって以前から加入していた保険がそろそろ満期を迎えるといった方もいらっしゃるでしょう。
そのとき皆さんはどうされているのでしょうか。
平成30年度の「生命保険に関する実態調査」をみてみると、60歳以上の無職夫婦の場合民間の生命保険加入率は71.6%となっています。さらに、県民共済・生協等での加入率は18.4%となっています。
60歳を迎える方や60歳を超えた方が一番気になる、60歳からの保険は必要かどうかということについて、さらに60歳からの保険の必要性についてみていくことにしましょう。
60歳からの必要性が高い保険を解説!
- 終身医療保険
- 死亡保険
- がん保険
- 介護保険や認知症保険
60歳以上に必要な保険①:終身医療保険
一般的に、年齢が上がると病気やケガのリスクが高まるため、60歳からは終身型の医療保険で備えておくことがおすすめです。データからその重要性を見ていきましょう。
以下の表は、厚生労働省の平成29年度の患者調査で発表された年代別の受療率です。
受療率とは、政府が指定した日における、すべての医療施設での入院や通院、往診を受けた患者数と人口10万人との比率のことを指します。
年齢 | 受療率(入院) | 受療率(外来) |
---|---|---|
30~34 35~39 | 291 296 | 3,104 3,203 |
40~44 45~49 | 311 398 | 3,362 3,782 |
50~54 55~59 | 552 758 | 4,481 5,233 |
60~64 65~69 | 997 1,305 | 6,279 7,824 |
上記の表から、年を取るごとに受療率が上昇していることが分かります。
特に60代後半では、入院でも受療率が1,000を超えており、三大疾病をはじめとした病気へのリスクに対する対策が必要なことが明白です。
以上のことから、60歳からは終身医療保険への加入も検討すべきといえるでしょう。
60歳以上に必要な保険②:最低限の死亡保険
60歳以上になると、退職して年金生活に入り、子供は独立して教育費や養育費がかからなくなる人も多いでしょう。そして、自分が亡くなった際、残された家族は遺族年金を受け取れる可能性があります。
そのため、残された家族の生活費をカバーするために高額な死亡保険金を用意する必要はありません。自分の葬儀費用を賄えるくらいの200~300万円程度の終身型死亡保険で備えておけば十分でしょう。
2020年の一般的な葬儀費用の平均は以下のようになります。
項目 | 平均費用 |
---|---|
葬儀費用 | 1,191,900円 |
飲食費 | 313,800円 |
返戻品 | 337,600円 |
合計 | 1,843,300円 |
参考:鎌倉新書「お葬式に関する全国調査(2013-2020年)」
2020年の葬儀費用合計の平均は約184万円です。一生涯の保障が続く終身型死亡保険で200万円程の保険金を掛けておけば、遺族に負担を掛けることなく葬儀費用を用意できるでしょう。
60歳以上に必要な保険③:がん保険
がん罹患率 | |
---|---|
45歳未満 | 4.7% |
45歳~64歳 | 21.6% |
65歳~74歳 | 31.3% |
75歳以上 | 42.5% |
会社に勤めていればたとえがんになっても傷病手当金など、健康保険で医療費の多くがまかなわれていたはずです。けれども、退職してしまえば自治体の国民健康保険に加入しなければならなくなり、傷病手当金などの制度がないため多くの実費を払わなくてはならなくなるでしょう。
そのためにもがん保険に加入していることで、がんに備えることができますのでとても心強いはずです。
60歳以上に必要な保険④:介護保険や認知症保険
ただ、現在販売されている介護保険や認知症保険は種類が多く、どれに加入すればいいかわからないという方もいらっしゃるでしょう。
そのような場合は、保険のプロに相談することをおすすめします。
ニーズや貯蓄、年収などから相談者に合った保険について国家資格を持つプロがアドバイスしてくれます。
十分な貯蓄があるなら保険は不要
死亡保険は被保険者が亡くなった時、残された家族に保険金が支払われ、遺族の生活費や葬儀費用をカバーできます。子供がいて教育費や養育費が家計を圧迫し、思うように貯金ができない家庭は死亡保険で備えておくと安心です。
医療保険は病気やケガをして所定の入院・手術などをした場合、給付金が支払われ、医療費の負担を軽減できます。収入や貯蓄が少なく、急に10~20万円程度の医療費を払うことが困難な人は医療保険が助けになるでしょう。
一方、すでに十分な貯蓄がある人は遺族の生活費も病気やケガの治療費も貯蓄から賄えるため、わざわざ保険で備える必要はありません。
例えば、遺族がこれまでどおり暮らしていける数千万円~数億円規模の金額を残せるのであれば、死亡保険は不要です。また、重い病気に罹っても高額な先進医療や健康保険外の自由診療を受けるために、200~300万円程の治療費を問題なく支払えるのであれば、医療保険も必要ないでしょう。
60歳からの生命保険・医療保険・がん保険の選び方を解説
- 生命保険
- 医療保険
- がん保険
60代の生命保険の選び方
基本的に死亡保険は残された遺族のための保険であるため、60代からは最低限の保障のみで良いということは先に述べた通りです。
そのため誰も遺族がいないという方は何も残す必要はないわけです。だったら死亡保険もいらないということになりますよね。
けれども、遺族にお葬式などの諸費用を託すのなら最低限の生命保険がかかっていればいいわけです。
更新等で60歳から新たに生命保険の見直しを迫られた場合や、新しく加入しようとするならば、200万円ぐらいの保障額で割安な保険料の死亡保険を選びましょう。
保障内容が明確になることで、自分でお得な保険を見つける近道にもなりますし、保険相談の際にも相談しやすくなるはずです。
生命保険の選び方については以下の記事も併せて読むことで理解が深まると思いますのでぜひこちらも参考にしてください!
60代の医療保険の選び方
60代だからと言って、どうしても医療保険に加入しなければならないということでもありませんから、無理に貯金を取り崩してまで加入しなくても良いでしょう。
また、公的な健康保険制度では年金だけの場合では、窓口で支払う自費も1割や2割となりますので、そこまで大きな金額になることもありません。
ただ持病をお持ちの方やどうしても心配という方は、50代前半かもしくは50代になる前に見直しておけば終身医療保険もそこまで高くはないでしょう。
60代になって更新などが近づき持病がある方は、更新せざるを得ないということもあると思いますので、保障内容と保険料を自分なりに理解しておきましょう。
医療保険の選び方についても以下の記事でさらに詳しく解説していますのでぜひ併せて読んでみてください!
60代のがん保険の選び方
がん保険に関しては、一般的な医療保険と違い60代になると不安も大きくなるでしょう。
そんなときはぜひ自分で考えてみてください。貯金を取り崩してまでも治療を行うのか、どこまでの治療方法を望むのかを。公的医療で賄えるまでの治療しか行わないのであればがん保険も必要ありません。
ただまだまだ何でもできる60代ですから、がんに打ち勝つためにはがん保険が必要不可欠だと考えるのであれば、これからでも更新でも新規でも加入しておきましょう。
その場合には自分は入院費用が必要なのかがんの診断給付金が必要なのか、あるいは治療法についての給付金が必要なのかを見極めましょう。
これらの保障内容の確認ができれば保険相談を行う際にもとてもわかりやすいため、結果お得ながん保険に加入することができるでしょう。
がん保険の選び方もほけんROOM独自のおすすめする選び方を紹介しています!
60代からの保険は、「見直し」がおすすめ!見直しの方法を解説
60代からの保険は、いまの家庭環境や資産状況をみながら自分に合わせて見直していく必要があるでしょう。
家庭の状況などから50代以降に見直す方もいらっしゃるでしょう。そんな方なら60代を見越すことができていますので60代に合った見直しをしているはずです。それならば60代になったところでもう一度確認するぐらいで良いかもしれません。
- 加入している保険の内容を把握する
- ライフスタイルの変化に応じて必要であれば見直しをする
①加入している保険の内容を把握する
まず60代ともなると何かしらの保険には加入しているはずですので、とにかく自分がいまどんな保険に加入していて保障はどのような内容なのかを今一度確認することが大事です。
そのうえで、下記のように順序立てて保障内容を確認していけば、病気になっても自分にはどれくらいの給付があるということが把握できるはずです。
- 死亡保険は過剰にかけすぎていないか
- がん保険や医療保険は終身で契約されているか
- 医療保険の入院日数は最高で何日の設定か
- がん保険の入院日数の確認や通院手当はあるのか
②ライフスタイルの変化に応じて必要があれば見直しする
次に60代で退職を迎えたり、住宅ローンの返済が終わったり、ライフスタイルはもちろん家計にも変化が生じてくるはずです。
そのため、再度老後に向けて家計の見直しから始めてみましょう。家計の見直しをすればおのずと保険の見直しも必要かもしれません。ただし、必要な保障は必ず残しておきましょう。
もちろん、今年は何も変化がないけれど、来年になればとか近い将来になれば変化があるという方は、忘れずにその都度見直しをしていきましょう。
いらない保障にお金をかけてももったいないだけですから、なんでも早めの行動を取るように心がけることが大切です。
参考:場合に応じて生命保険や医療保険の減額や払い済みも検討する
払済保険に変更する
保険料をなるべく安くおさえられる保険の種類を紹介!
やはり60歳を超えて生活に変化があれば、当然収入にも変化があるでしょう。60歳までのバリバリ働いている頃と同じようなお金の使い方は改めていかなくてはなりません。
そのため、保険に関してもなるべく保険料を安く抑えられるものに見直していくことも大事ですから、ここでは、下記の保険を紹介していきます。
- 定期保険
- ネット保険
定期保険
掛け捨て型の保険とは、保険の満期で満期保険金がなく、また、途中で解約しても解約払戻金がない保険のことを指します。
貯蓄性がないかわりに保障に特化した保険と言え、定期保険がその代表的なものです。
掛け捨ての保険の特徴としては、貯蓄性がない分、保険料が割安であることが挙げられます。
収入が少ない20代や60歳を過ぎ定年でリタイアした方には、支出を抑えるという意味で安い保険料で必要な保障を確保できる掛け捨てタイプの保険が向いています。
日本人は一般的に掛け捨てを嫌がる傾向にありますが、何のためにその保険に加入するのかが明確で、その目的には掛け捨て型が最適であることを理解できれば、掛け捨て型保険の認識も変わると思います。
以下の記事を読めばおすすめの定期保険が分かりますのでぜひご覧ください!
ネット保険
ネット保険はインターネット上でプランを選び、申込ができるため、人件費・店舗運営費などがかからず、保険料が安く設定されています。
保険に加入する時、年齢が上がるほど保険料は高くなりますが、ネット保険であれば60歳以降でもリーズナブルに加入できます。そのため、保険の知識があり、インターネットの操作も問題なく行えるのであれば、ネット保険もおすすめです。
ネット保険の保障内容はシンプルで分かりやすいものが多く、保険料シミュレーションなどの機能も充実しているため、容易に商品選びができます。不明点はコールセンターやメールで問い合わせたり、チャットなどで解決できるでしょう。
ただし、ネット保険は商品種類や保障のバリエーションが少ない傾向があるため、保障を自由に組み合わせたり、オーダーメードの保険を設計したい人には物足りないかもしれません。
具体的にネットで加入できる保険を知りたい方は以下の記事が参考になります!
持病がある場合には特約の付帯や引受緩和型への加入を検討しよう
生命保険や医療保険では、多くの場合、被保険者の健康状態を告知する必要があります。
保険会社としても、すぐに保険金を給付しなければならない可能性がある持病を持つ人と安易に契約するのはリスキーであるため、健康状態の告知から審査を行うわけです。
もし審査の結果、持病や既往症からリスクがあると判断されると、健常な人と同じ条件で保険に加入できない可能性があります。
そのような人向けに用意されているのが、条件付きで加入できる保険や、引受緩和型と呼ばれる審査の緩い保険です。
条件付きの保険は、ある条件を設けることで、持病持ちの人でも加入できるようにした保険で、主に以下の3種類があります。
- 保険料が割増されたもの
- 一定期間保険金が削減されるもの
- 一定期間特定の部位や疾病を保障対象外にしたもの
60歳の生命保険の乗り換えには要注意
60歳が来て保険の更新が近づいてくると、既存の保険を安い保険料にしませんかと保険会社に提案されることもあるかもしれません。
これは一般的に転換といって、現在加入している生命保険を下取りして、新しい保険に切り替えることを言います。
具体的には、原契約の責任準備金(保険金支払いのために積み立てられているお金)を頭金にして、新しい保険に充当します。
切り替えられて新しくなった保険は、保険料も前の契約とあまり変わらずに保険金額が少し増えたりして、一見良くなったように見えるので、これには注意をしておかなくてはなりません。
貯蓄型の保険のメリットがなくなる可能性がある
生命保険は、加入年齢が上がると保険料も上がるのが普通です。
とくに60歳以上になると、その上がり方も大きくなります。
顧客に転換の提案をするにあたって、原契約よりも保険料が上がると見栄えが悪く、それによって転換の提案を断られるのを恐れて、保険会社の営業担当者は、せっかく原契約で積み立てられていた責任準備金を、新しい保険の掛け捨て部分に充当するケースが多いのです。
しかし、転換の提案書を見ただけで、充当されるところが掛け捨て部分なのかそうでないのかを見分けるのは難しいです。
もしそのような状況に直面したら、自己判断せず、保険のプロに無料相談することを強くおすすめします。
中立の立場のFP(ファイナンシャルプランナー)が、的確なアドバイスをしてくれます。
マネーキャリア相談では、FPとの無料相談を受け付けています。
無理な勧誘は一切ないので、下のボタンから安心してご予約ください。
参考:お得で堅実な「県民共済」を活用する手もあり
ここまでたくさんの民間保険をみてきましたが、お得で堅実な県民共済も忘れてはいけません。県民共済とは都道府県民共済グループの全国生協連が運営している保険です。
メリット
- とにかく掛金が安い
- 保険料が一定である
- 割戻金がある
- 持病があっても入りやすい
デメリット
- 死亡保障が少ない
- 保険期間が85歳まで
- 45都道府県でしか加入できない
- 医療と死亡保障がセットになっている
まとめ:60歳からの保険は必要!
- 自分に必要な保険を選ぼう
- 必要な保険は終身医療保険
- 十分な貯蓄があるなら保険は不要
- お得な保険は比較しながら選ぼう
- 保険料はなるべく安く
- 賢く見直しをしよう
- 県民共済なども検討してみよう
生命保険の選び方が気になるという方はぜひこちらを読んでみてください。
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